05/10/18 10:30:00 yulY/1+H
祖母さんと二人暮しの奴が居たんだけどさ、そいつ両親を事故で亡くして
高校まで祖母さんが年金とパートしながら育ててくれたのよ、
そいつ小さい頃から親父と同じ警察官になるって言ってて祖母さんも
すごく楽しみにしてたんだ。
でも、そいつ中学の頃から漫画家になりたいと思い始めたんだけど、
言い出せずに居たんだ。
そんなある日、祖母さんは掃除してるときベッドの下から
そいつの描いた漫画を見つけたんだ。祖母さんは漫画なんてよくわからなかったけど
その絵からそいつの漫画に対する情熱みたいなものは感じたんだ
そしたら最後のページにそいつの漫画に対する思い、祖母さんへの感謝、自分の夢、
祖母さんの自分に対する期待、そしてそれを裏切れないことなんかが書き記してあった。
その日の夜、二人で晩飯の片付けが終わって一息ついたとき
祖母さんが漫画をテーブルの上に置いて、見てしまったことを打ち明けた。
そいつはびっくりしたんだけど、意を決して自分の気持ちをしゃべりだした。
すると突然ばあさんが
「かえせー! かえせー!」
とものすごい叫びをあげて包丁振り回してそいつに斬りつけたんだ。
近所の人通報でかけつけた警察官が部屋に入ると、そいつが血の海のなか倒れてたらしい。
でもそいつは一命をとりとめて今でもふたり仲良く暮らしてる。