06/05/10 13:35:29 ZkFI7qkX
>>279
バッドエンドが好きか?
やっぱり、バッドを避けるならこうだな。
朝比奈さんは俺を両手で後ろへそっと突き放した。
正直、紅葉の様なてのひらの感触が、気持ちよかったかと聞かれれば、
そうだと答えざるを得ない。
「キョン君。ありがとう…でも、お願い、許して!」
いきなり、ぺちん、と朝比奈さんの平手が俺の左頬ほぼ中央に飛んできた。
正直、子供に殴られたくらいの痛みしかなかったが、この一撃は
俺のガラスのハートをクリティカルヒットした。
「ゴメンね、キョン君。本当にゴメンね」
ハルヒに異人さんに連れて行かれる赤い靴の女の子のように手を引かれて
いずこかへ連れ去られる朝比奈さんを呆然と見つめる俺には、もちろんドナドナを
口ずさむ心の余裕も有ろうはずもなく、ただ呆然と立ちすくむだけだった。
……これで、古泉も人安心さ。