06/02/16 20:14:16 qdRI7Qdx
「>>197」 (著:184/イラスト:無)
私が>>197を読み終えた時、私の頭の中には「すばらしい」の一言しか思い浮かびませんでした。
>>197とは、それほどまでに圧倒的な文才と表現力でもって構築された作品なのです。
この作品はたった3行で完結しており、しかも、1行目は本編への導入部ですので意味を成してはいません。
すなわち、184は起承転結をなんとたったの2行全てで表現してしまったのです。
誰もが考えもしなかった斬新な発想を大胆を取り入れた184、私は184がこの世界において新たな革命をもたらしたと断言します。
ではそろそろこの作品を順を追って読んでいって見ましょう
この物語は主人公の「っせーなわかってるよ。」という台詞から始まります。
大抵の凡作家が「うるせーな」としてしまうところを、「っせーな」としたのは見事でしょう。
これにより主人公の性格がすぐに把握できるということがまず一つ、
更に何より勢いが生まれたことで、すでに読者は物語に取り込まれてしまうのです。
そして物語中盤、主人公の「一気に読んだから二日前のログだって気付かなかったんだ。」という悲しげな独白。
主人公が、自らの罪を認めることで新たな一歩を踏み出そうとするその決意が痛いほどに胸を刺激して止みません。
確かに主人公が不注意がこの事態を引き起こしたことは事実なのです。
しかし、この独白には「そこまで責任を感じることなんてないんだ」と読者である我々ですら
主人公の肩を持ってやりたくなるほどに悲しげで、憂いに満ちあふれています。
更に盛り上がりは最高潮を迎え、最後に主人公が吐き捨てる「偉そうな口叩くなこのグズ野郎」
果たしてこの台詞に落涙を抑えられた読者はどれだけいたのでしょうか?私は不覚にも涙をこぼしてしまいした。
こうして大きな感動と爽やかな余韻を残しつつも、この壮大なサーガは終焉を迎えます。
いかがだったでしょうか。シナリオやキャラはもちろん、全体の演出力、世界観、台詞回しから細かな設定まで、
どれをとっても本当にすばらしい、私はこの革命的作品を「すばらしい」としか形容できないことに力不足を感じざるを得ません。
まだこの日本においてこれほどのエナジーを感じさせてくれる文章を書く作家がいたとは。
184の今後に大きく期待したいと思います。(敬称略)