05/08/11 11:21:48 DmuD2XQN
>>438
売れた理由は色々あるが、わかりやすい痛快な内容や
当時のファンタジー路線を踏襲しつつも、現代の読者を意識した表現が受けたんだよ。
とくに「擬音の多用」をやってのけたのが一番大きかった。
昔は「擬音は作者の主観。不特定多数の読者にそれをおしつけてはいけない」って理由で、
ラノベに限らず小説ではタブーだったんだよ。
でも神坂はそれを完全に無視して「きゅごーん!」だの「どがしゃああああっ!」だの、やってのけた。
これはラノベ読者は必ずマンガを読んでる、たとえ擬音を使っても混乱することはない、
そういう背景を察知した神坂と当時の富士見の編集の功績だと思う。
その他にも、会話文を主とする内容とか、強い奴が次々現れるジャンプ的ストーリー展開とか
色々とマンガ的手法をたくさん取り入れてる。
マンガ・アニメを精読してて、基本的にマンガ手法が受け入れられる層の読む、
文学やSFとも違う、より「軽い」小説って事でのラノベを定義づけた事への
スレイヤーズの功績は絶大だと思うがな。
しかしその反面、「一人称視点からの適当な物言い」、「無敵主人公の厨設定」、
「擬音を使いすぎたわけのわからない内容」みたいな亜種を大量に生み出し、
読者も低年齢化し続けたおかげでその後のラノベの文法がムチャクチャになったって罪もあるにはあるが。