06/02/03 13:51:25 0gJvDebG
現代カナダ文学を研究した私が来ましたよ、、。
アメリカにとっちゃカナダも同じでしょ?なんだけど、
カナダ人にとっては明確にアイデンティティを異にしている。というか、カナダ人に
とってはっきり言えばアメリカは面白くない存在で、、、。
カナダにとってアメリカは経済的にも文化的にも南から侵食してくる存在、
脅威ですらあるようです。とはいえ、カナダ人、カナダ文化の文学上における明確な
アイディンティティーの確立には作家たちも今だ模索中というところ。
カナダ文学がCommonwealth Literatureとして明確な研究がされるようになって
きたのはごく最近です。
(ちなみに英系とフランス系カナダ人のアイデンティティはまた違います。)
という現代の状況から考えるとアンの世界のカナダ人アイデンティティは
一見しかと確立しているようで驚きます。でもこれはプリンス・エドワード
島という、大陸から離れた田園で生まれ育った住人たち特有の価値観なのでは、
と推察しています。穏健な島住人=カナダ人、広大で野卑でアグレッシブな大陸人=
アメリカ人という図式ですね。プリ島と大陸の本国カナダは別物として考えた
方が良いような気がします。