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【百合の】吉屋信子スッドレ【華】 - 暇つぶし2ch176:吾輩は名無しである
06/03/26 15:12:25
>>175
私にもわかんない。
前後関係から推察するに、1920年前後のサイレント映画時代の俳優ではないかしら?

国書刊行会『花物語』中巻p204「日陰の花」より 
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 ……環は不思議にも怪しき美しさを持つ少女だった。(中略)
 環そのひとには世の少女と異なって、どこかに雄々しい凛々しさが、姿形の中に現れていた。(中略)
 級の誰かが戯れて言うた。
 『環さんは、まるで早川雪舟とモンロー・ソルスベリーと井伊蓉峰 を臼の中でつきまぜて、お団子にして、
 その上へ福助の女形の柔らか味の黄粉を仄かにふりかけたような感じのする方ね』
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『花物語』が書かれたのは、大正時代なんだよね(大正5年~14年、1916年~1925年)。
ここに引用した台詞に出てくる人物のうち、
早川雪舟はサイレント映画の頃にデビューした俳優。明治時代の末にアメリカに単身留学して大正時代にはハリウッドでも有名な映画スターになっている。
井伊蓉峰も、サイレント映画の頃にデビューした日本の俳優。
福助の女形というのは、歌舞伎役者の中村福助のことだが、大正時代だから五代目の中村福助ことであろう
(現在はこの人の孫が襲名して九代目)。

吉屋信子先生の他の少女小説にも、映画俳優の名前はしょっちゅう出てくる。
たとえば、初期長編『三つの花』(大正15年=1926年の連載作品、ゆまに書房から復刻あり)には、
主人公の一人幸子が、女優メアリー・ピックフォードが主演する映画「雀」を見に行って、
あらすじを詩にして朗読するシーンがある。
このあたりがサイレント映画の終盤で、日本でも昭和初期以降は、トーキーと言われる音声入りの映画が定着する。


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