03/11/14 00:55
青白い炎、夷狄、高粱………ixion効果か?
315:吾輩は名無しである
03/11/14 20:19
「赤い高粱」早くよみたい。
「豊乳肥臀」は確かに面白かった。母親のキャラにノックアウトされた。
「酒国」はポストモダン風で遊び心満載なんだが、オレにはそれほど来なかった。
「中国の村から」はまあまあ。
マルケスと言われるみたいだけど、スティーヴ・エリクソンの方が近いような気がする。
316:吾輩は名無しである
03/11/15 00:01
>>314
夷狄、高粱はともかく、
青白い炎はixion氏が生まれる前から
この手の必読書として有名よん。
ただ筑摩世界文学大系の1冊ってのが痛かった。
(高い、デカイ、3段組で読みにくい)
他に同様な環境にあるものとしては
オブライエンの「第三の警官」が有名(w
317:吾輩は名無しである
03/11/15 11:53
「青白い炎」文庫買った。うーん、不思議な気持ち。
数年前図書館取り寄せで借りて一度は読んでいるが、
その後ほとんど幻の書状態だったもんなあ。待った甲斐があったよ。
さあ読むぞ~!!
318:吾輩は名無しである
03/11/15 12:22
「第三の警官」もよみたい。
マグナス・ミルズが一番好きな作品らしい。オリエント急行の解説にあった。
319:ixion ◆ySh2j8IPDg
03/11/15 12:37
しかし、筑摩文学大系からちくま文庫に移せるのなら、素晴らしい作品が
いくつもあるよなぁ。『第三の警官』『スウィム・トゥー・バーズにて』もそうだし、
コンラッドの『ノストローモ』なんかもそうだ。
オブライエンはいつか出るだろうけど、コンラッドもよろしく!! >ちくま文庫様
ところで、高行健『霊山』は、なんというか《思い切りの良い》作品だね。
内容が、というのじゃなくて、その創作姿勢が。洗練からは程遠いが、
しかし粗野や粗暴ともまた違う。小説ってのは言葉を「置く」のではなくて、
何らかの内発的な「ドライブ」が必要なんだけど、そのドライブが
過剰に、そして悦ばしく溢れている作品が『霊山』だと思う。まぁ、
その出口は…ではあるが。
でも、『ある男の聖書』もそうだったけど、妙に感傷的になったり繊細に
書いたりしているところがあるのは、この作家の《弱み》なのかもしれない
し、またそこがちょっと面白かったりする、かな。
320:吾輩は名無しである
03/11/15 14:27
『シルトの岸辺』なんて、集英社の文学全集からもってきて
いるしね<ちくま文庫
まだ読みさしだけれど、確かに濃密な香気がただよってて
すごいな、これ。上質のブランデー飲みすぎたみたいに
くらくらする。
コンラッドは八月舎というところから選集の企画があって、
皮切りとして『オルメイヤーの阿房宮』が出たばかり。
文庫じゃないけど。
321:320
03/11/15 14:31
『霊山』では、やはり「潔いな、この人」という印象を受けた。
匕首で自分を切りつけていくような言葉の連なり数ヶ所に、その潔さを
感じた。自己希求って難しいテーマで、やりすぎると神経症的な
痛々しさがあるし、スポイルすれば安易な堕落に陥る。
でも、高行健の場合、自己希求に限らず、すべてがニュートラルで
バランスが良いせいか、安心してその問い詰めを読んでいられる。
ニュートラルだから「洗練」とは異なるけれど、個人的には
それこそが洗練だよという気がしている。
「ドライブ感」というのは、自分の場合も小説を評価するときの指標の
ひとつにしているけど、上滑りしない(ここもニュートラルな)昂揚感が
心地よかった。爆風的な昂揚でなく、何というか、端正なスパイラル状の
昂揚…かな?
「小説が哲学と異なるのは、それが感性から生まれることだ。気ままに考案
された信号を欲望の溶液の中に浸透させると、いつの日か、これが予定通り
に細胞となり命が生まれる。その誕生と成長を見守るのは、知的ゲーム
(哲学)よりさらに面白い。だが生命と同じように、最終的な目標はないの
だった」(338P/()は、本文になし)
この記述が、あの小説の出口も説明しているように思う。
このように小説を説明しながら、あと1冊書こうが書くまいがどっちでも
いいというようなことも語り手に言わせており、そういうところが潔い。
この人、たぶん『レッドダスト』の馬建よりモテるだろーなーw。
322:ixion ◆ySh2j8IPDg
03/11/16 04:13
>320さん
「潔い」かぁ、なるほどね。男と女、に関しては上で書いたように
あんま潔いとは思えんのだが、でも「端正なスパイラル状の高揚」
って表現は確かに分からんでもない。俺は一読したところ
そんなに「端正」だとも思わなくて、とにかく、表現したい、という
ドライブに導かれて書いているなぁ、と感じた。
出口に関しては320さんが引用された箇所もそうだし、
「有れども回(かえ)り、無けれども回る」(p.514)
という一節でもハッキリしている。ただ、馬建『レッドダスト』とは
明らかに違う着地点でしょ?で、俺としては『レッドダスト』の方が
むしろ「潔い」着地を見せているように思えるんだけど、どう?
ところで、
>307 名前:吾輩は名無しである[sage] 投稿日:03/11/08 22:47
>もう年内はこれといった翻訳もの無さそうね・・・ (´・ω・`)
ショボーンしてないで、予定通りなら最後の決め、
『エリアーデ幻想小説全集 第2巻』
が12月に出るはずです!!! …予定よりずい分遅れたけどね^^;
323:320
03/11/16 17:29
白水社ほか復刊ラッシュなので、国書の発刊延期やエリアーデの
遅れは、むしろありがたいかも…。法政大出版局がこそっと『ムントゥ
リャサ通りで』をカバーデザイン変えて再刊しましたね。けど、具象に
しないでほしかった気もする表紙装画。
>ix氏
『レッドダスト』は漂泊について書かれた旅行記であるから、旅の果て
としてあのような出口を描いた。『霊山』は物語小説であり、尚且つ
「人生」を焼き付けたものだから、あのようなフェイドアウトにした
―という差異は意識してもいいのではないかと思う。
漂泊にどこでピリオドを打つかというのは、自分が納得できる「旅の果て」
を見極めることであり、その意味で馬建の旅行記は沢木耕太郎(高行健より
さらにモテそうw)の『深夜特急』にも雰囲気が似ている。
ただ、宗教への決別が潔い印象を残すのは確か。
「どのような宗教であれ、結局は自己の救済だけが目的だ。
万人を救うことはできない」(281P)
このような表現が出てきたので、読み通した甲斐はあったかな
(小人は人と争い、賢人は時間と争う…とかいう言葉も残っている)。
324:320
03/11/16 17:50
ただ、馬建とほぼ同時期(文革が鄧小平によって軌道修正され解放へ
向かったころ)に、高行健がガンの宣告を受けながら、やはり中国国内を
漂泊していたという事実は大変に興味深い。
ある意味、高行健の漂泊はヨーロッパまでつづいた。パリという「定点」
に落ち着くまで…。しかし、彼にとっての本当の漂泊は、そこから
始まったのではないだろうか。
自分の体験に読んだ小説の世界を引き寄せて考えるのは芳しいことでは
ないだろうが(しかし、これは評論ではないゆえ)、場所から場所への
漂泊を経て定点に落ち着いたとき、じっくり自分を掘り下げられると
いうことには深い共感がある。それは果てのない漂泊だ。
325:320
03/11/16 17:52
二者の著作には、段階的な差があるという言い方も可能だろう。
馬建は若いということもあるが、まだ定点からの小説という段階には
達していない。人生の仮住まいであった漂泊について書いたあとで、
今度はどのような物語世界を構築し、何を書いていくかはこれからの
ことなのだろう。
しかし、『霊山』の結末が「潔さ」に至っていないのは、まさに彼の
誠実を証左するもので、人生に答はなく、彼は依然手探りの模索を
つづけている。
そして、高行健の描く女性は、告白されているように作家自分の分身
でしかない。自分を深めるための道具でしかない。自己希求をテーマに
小説を描く人にとって、恋愛自体はもはやどうあっても構わないの
だろう。男女をそれぞれどう描くか、愛がどうの、関係がどうのという
域を越え、女性はもはや自身の鏡像でしかなくなっている。
むろん恋愛というものはひとつの極限であり、恐怖や絶望に追いつめ
られるホラーや収容所の記録などと同様、自己の根源を問われる設定
ではある。でも、高行健の興味は(ジコチューということではなく)
自分の「底」へしか向いていない。
「端正」という言葉は妥当な表現でなく、「混沌ではない」という
状態を表すのに適語が見つけられなかっただけだが、この作家の求める
ところはベクトルがものすごくクリアで気持ちが良い。
…ゲロ、長い。戯曲は読んだの?
326:ixion ◆ySh2j8IPDg
03/11/16 20:52
>320さん
なるほど。俺は「宗教」に対して「自己の潔さ」を対置していたから
前述のような読み方になったのだが、探求の姿勢についての
「潔さ」であれば、高行健の方がより深く突いているとも考えられるね。
構成的にスッキリしている/してない、ということじゃなくて、言葉が
自分を「確かめる」方に向かうか、それとも「確かではではないのだと
確かめる」方に向かうか、という違いなんだろうね。
確かに『ある男の聖書』よりもこの作品のほうが、「底」に向かう力強さ
を感じさせる。ただ、だからこそあの「終り方」に何か釈然としないもの
も残ったんだよね。いや、小さなカエルに託したあの「一言」、を
どう受け取って良いのか戸惑ってしまう読み手としての俺自身の
問題なんだろうけど…。
戯曲は「逃亡」しか読んでない(英訳戯曲集が手元にはあるのだが^^;)。
それを先に読んでるから、高行健の男と女の描き方について先入観、
というかちょっとした反感を持っているのかもしれないなぁ。
320さん、他の戯曲も読んでいたらぜひ紹介してください。
327:320
03/11/17 14:13
325の書き込み、文脈がぼろぼろで鬱…ちょっと拝借^^; ^^; ^^;
>ix氏
戯曲はこれから読みたいと思っています。
欧州で上演される『八月雪Snow in August』あたり、ix氏が英訳で
読んでいないかと思ったの。ゴドーを意識した『バス停』も興味
あるが、高行健作品はやはり、長江流域放浪後を読んでみたい。
『八月雪』もそうだけど、『山海経伝』のように古い中国に素材を
求めたものに惹かれる。例の「土地の霊性」を帯びる、という意味
において…。放浪は、おそらくこの作家にそれをもたらしたの
ではないだろうか。
『霊山』の最後の章、同じ感動を共有したい、説得したいという気は
ないけれど、『ある男の聖書』カバーにも引かれた「おまえは、おまえ
自身の神であり、使徒でもある」という言葉が鍵だと思う。
つまり、カエルもそれに降臨した神も、先述の女性のように己の
鏡像でしかない。だからこれは決して宗教に寄ったのではなく、ノー
ベル賞講演の内容の通り「独りごと」にすぎない。ぼやくように、
詰問するように、潔く言い放つように…どれも「問わず語り」でしかない。
その孤高的なものに吸い寄せられる。
328:320
03/11/17 14:16
中国語で書かれたものの翻訳を日本人が読むことの喜びを二つ感じた。
ひとつは「漢字」が読める喜び。
The story is based on the life of the legendary Huineng
(AD 633-713), the Sixth Patriarch of Zen Buddhism
in Tang Dynasty China.(米国アマゾンのSnow in August説明より)
こんな文章ピンとこないけど、「唐代の禅僧慧能の伝記物語」と
書いておいてくれれば、さーっとイメージが広がる。私たちの教養の基礎は
漢語なのだ。
もうひとつ、上のカエルでもそうだが、万物に霊が宿るという道教的、
仏教的な考え。
外出先から戻り、ホトトギス、すみれなど白や薄紫、薄桃の花々の
中にあって、山茶花の木に凛と一輪、紅い花が咲いているのを見つけた。
冬を迎える精がそこに宿ったのだとはっとさせられた。
風の吹く公園。本を抱え、がさがさ音を立てる落ち葉を踏みしめて
いくとき、その音に、逝く季節への弔意を感ずる。
ものに宿る霊性は、ごく自然に感得できる。
感性から生まれるのが小説だという高行建の主張もまた、そのような
考えの延長線上にあるのだろう。しかし、この人の残酷なところは、
文章による自己表現を止めてしまう可能性もあることだ。『霊山』の
表紙装画の筆さばきにぞっとさせられたが、高行健には別の表現手段も
あるわけだ。あと何冊の小説を出してもらえるのか、読者としては
心もとない。正直、戯曲より、画集の方がほしい気もしているのだけれど。
329:吾輩は名無しである
03/11/18 13:02
「霊山」の最後の章、お二方の読みと違う感想を持ったので書きます。
まず、彼はなぜ主人公格の人間が全て作者の分身でしかないという語りをえらんだのか、それはやむにやまれぬものであると思われます。
現実に他の、誰でもいいけれど作家の登場人物は作者の分身ではないのでしょうか?
枠物語という形をとるにしても、ノンフィクションの形式をとるにしても、はては先行するテキストを取り入れたメタフィクションですら、
作者が自分の経験から作為的に切り取ってテキストとして提出した以上、それは作者の産物であり、言うなれば作者に縛り付けられた存在となってしまうと思います。
ミーハーで申し訳ないですが、クッツェーやイムレ、グラスなどもそれぞれの手段でこの問題を克服しようとしていると思います。
登場人物が作者の分身であると告白していても、書かれたテクストにあっては出来上がった形、つまり物語りは変わらないのではないのでしょうか?
長くなりましたが、あの小説のなかの全てはそのとおり自己内部の独り言(モノローグ)に過ぎない。
そして、81章の蛙は、他者そのものだと思う。ゆえに彼は「神」とは意思疎通ができない。
あの小説の中で、蛙は唯一作者に干渉できないものとして残されている。
高行建はあのような形で最終章によって他者の不可能性の強調をもって、いわば消極的に他者を描写した、などという感想を持ちました。
ホント長くてすみません
330:320
03/11/18 17:59
>ホント長くてすみません
これ、イヤミw?
『青白い炎』を読み通すのがもったいなく、「前書き」を終えたところで
後味が薄くなるまで待とう、ゆっくり読もうと故意に読みさしにしている。
その短い文章のなかにも、すでにして、しびれまくっている部分がある。
「わたしは、ブリーフケースに入れて持参した果物をすでに食べ終えて
いたものだから、上等なエール一本だけで十分ですと言ってしまった。
屈託がなく気取らないわたしの態度が皆をくつろがせた」(19P)
厳格な菜食主義だからと、招かれた食事会でこの態度―周囲が鼻白み
ながら微笑をとりつくろっていることは見え見えなわけで、この作家の
韜晦と冗談のきつさがとても面白く出た部分だと楽しい。
「独りごと」という某作家のスタイルを意識しつつ、こういう掲示板に
とうとうたら~りと書き込みをしていく行為にオーバーラップさせている。
331:320
03/11/18 18:04
>329さん
喚起されるものが幾つかあったので、文脈について細かい突っ込みは
しませんがw(論点読み取るのに時間かかっただよ)、私の場合は、
「独白」だから「物語」として不足だという指摘はしていません。
論文じゃないので、「独りごとに過ぎない。問わず語りに過ぎない」と
書いていても、それは問題提起ではないです。行間ににじむものを読み
取ってもらうほどの力量がないから誤解されたのかもしれないが、この
いささか感傷に流れた説明で言いたかったことは、しつこいけれども
やはり高行健の「潔さ」です。
メタとか様々な実験の重視で物語の枠を越えようとして文学としての存在を
知らしめるのではなく、「物語とは独りごとにすぎない」と断ったあとで、
文学の内部へ向けて勢いよく加速してドライブしていく感じが私は好きです。
そのドライブというのが「やむにやまれないもの」と同一と解釈すれば
いいのかな。すなわち書かずにはいられない衝動。
『霊山』には実験的な要素がまったくないわけではないが、このベクトルへ
向けてのドライブ感が、それらを圧倒しているように思える。
…それがあなたの書かれた1パラグラフめへ向けての感想。
つづいて、2パラグラフめへ向けての感想。
「他者の不可能性」というタームは刺激があった。これは、埴谷雄高の概念を
意識すればいいのかと勝手に解釈した上で、しかし、「不可能性」は書かれる
対象としての「自己」、ひいては「人間存在すべて」の特徴ではないかと
指摘しておきたい。
人間存在の根源という不可能性に向かうとき、自己も他者も、もうないんじゃ
ないかと思う。私はむしろ「積極的に」その不可能性について言及したのが
あの章なのだろうと捉えました。
332:329
03/11/20 15:04
実験の合間だったもんで、ほんと文章でたらめですね…
言いたいことはほぼ2パラグラフめでした。できたら前半忘れてください。
探求の姿勢についての「潔さ」は僕も同意見です。
古いので恐縮ですが、蓮貫重彦の「物語批判序説」に表明されているように、
一時期の欧米文学って語るためには様々な複雑なナラティブや形式を取らざるを得ないという、
脅迫観念みたようなものがあり、物語構造は(自覚的に)破壊されていたような気がします。
(今でも例えば紙葉の家とか)
僕は探求を進めるならば必ず語りの問題には立ち入らざるを得ないと思ってます。
意識において自己も他者も区別できないのだとしても、「語る」というフィルターを通すならその区別は生じてしまう。
「読む」「読まれる」、「見る」「見られる」関係は対称的でも、「語る」「語られる」という関係は非対称である。
であるならば「他者」は消極的にしか描写し得ない。
そのような場において文学はいかに振舞うべきか。ってのが今の僕の興味です。(またすぐかわるでしょうけど)
埴谷雄高大好きです。特に矢場徹吾。彼には語らずに済ませるか、
「敵あるいはフォー」におけるフライデーの役割をしてほしかった。
それは上記のまさに形式自体に企みを仕込もうとするメタフィクショナルな手法です。
しかし最新作の「恥辱」においてはあらゆる実験的要素を排し、なお自己と他者の
絶対的断絶を表さんとしている。
この点は僕には高行健とJ.M.クッツェは同じ意味で潔く感じさせます。
僕にとって「他者」である320さんの意図は、「推し量る」しか不可能ですが、
ベクトルの向きは近いんじゃないでしょうか。
僕はその視点から出発したので、他者を「書く」ことの不可能性と物語への衝動を、
同時に達成しようとするためのひとつの鍵があの語りであり、
最終章はそれを閉じるためのもうひとつの鍵であると思ったわけです。
320さんへの皮肉などという意図はまったくありませんでした。不快に感じられていたら申し訳ありません。
ていうか拙い文の意図汲み取って下さって感謝します。
333:吾輩は名無しである
03/11/20 15:34
伝説のネットアイドル、テルミを超えたツルツル頭のナイスガイ、鳴り物入りで衝撃のデビュー
ついに2典に暫定掲載!!!2ch新語誕生
★アホと一言言われただけで数百レスの自作自演で連日煽りっぱなし★
「鼻脂千右衛門時貞後の43」というコテハンが、過去スレで「能無し」みたいな事を一言言われただけで激怒
連日、自作自演で「バカはお前」「激同」と煽り続けてる。自演丸出しなので、通りすがりの人が呆れ様に書き込むと「43に煽られた奴キター」と、全部同一人物と妄想し更に煽る。
毎晩徹夜で自作自演。 通りすがりに一言43を煽ると、数時間後、恐ろしく(レス数も執念も)反論がついてます。
学校や仕事に出掛ける前に、一言煽って出掛けると、帰宅時に自分がどれだけ煽られてるか、スレを開いてみるのが楽しいかもしれません。
ミニゲームとして楽しむスレです。 現在新展開、なんと43は
「 稚 拙 」を「 せ っ し ゃ 」 と 読 む と 思 っ て た 事 が 発 覚。
伝説の目撃者達は43を神厨と崇め、とうとう2ch公式用語辞典に正式に「稚拙(せっしゃ)」が依頼され、
ついに2典に暫定掲載。2ch語「拙者」が誕生。FLASHも製作中の神光臨の噂も。
追いつめられた「鼻脂千右衛門時貞後の43」は、板違いのスレッドを立て仲間を呼び込もうとするが
最後の希望の星となったそのスレッドさえも、削除人さんに即刻削除されてしまい、更に恥をかくハメに。
「鼻脂千右衛門時貞後の43」の立場はますますどん底へ、彼の運命やいかに?!
連日祭は盛り上がる一方、スレは毎回あっと言う間に1000へまで
スレリンク(hage板)
伝説の瞬間
URLリンク(202.212.233.95)
334:320
03/11/21 17:42
>329さん
1冊の文学作品について他者と掘り下げる機会などなかなか持てないので、
楽しかったです。どうもありがとうございます(もちろんix氏にも…)。
結果として「文学」と呼ばれる作品に興味惹かれている気はしますが、
技法による分類やらどこへ向かうかやらは、ほんと言うとあまり気に
かけていないです。読んでいる本も、つけてもらえるレスも「鏡像」
かもしれないと思う。「自己探求」でなく「自己希求」のため、
自分に都合よく解釈していますから。
クッツェーは『恥辱』『~フォー』だけ読んだ印象では、対象がもっと
「社会」に寄っている印象。「立場」に意識的な作家という気がします。
335:吾輩は名無しである
03/11/22 00:45
<文学の冒険>シリーズ 来春以降刊行予定
『フリアとシナリオライター』バルガス=リョサ/野谷
文昭訳
『ハードライフ』フラン・オブライエン/大澤正佳訳
『パラディソ』ホセ・レサマ=リマ/旦敬介訳
『トランスアトランティック』ヴィトルド・ゴンブロヴ
ィッチ/西成彦訳
『フリア』はどんどんのびるな。
ま、これまで待たされたんだから、のんびりと(まだまだ)待つかな。
336:吾輩は名無しである
03/11/23 00:17
>>335
うん、待ちだしてから、かれこれ15年は経つね(w
337:吾輩は名無しである
03/11/23 09:54
国書のもので予告から発売まで最も時間がかかったのはなんでしょうか?
企画自体がポシャったのを別にすれば「重力の虹」でしょうか?これは
たしか20年くらいかかってますよね。
338:吾輩は名無しである
03/11/23 15:26
『フリア』は具体的な発売日まで決まっていたのになぁ。
探し回っちゃったよ。
339:吾輩は名無しである
03/11/25 00:24
>>337
え、そうだったの?
文学の冒険シリーズの第一回配本じゃなかったっけ?
ただ早川書房が長いこと翻訳権もってたって話は
読んだことある。
(それを手放したんで無事国書から刊行ヽ(´ー`)ノ)
340:吾輩は名無しである
03/11/27 10:41
文学の冒険より、ハイチ作家短篇集『月光浴』発売。予定にあったっけ?
フリア~はまた延期らしい。
あと、今年はもうめぼしいの無いとかしょげてた香具師、カーシュ出たから買え。
341:吾輩は名無しである
03/11/28 23:50
( ・e・) <カーシュって何?
342:吾輩は名無しである
03/11/29 07:30
ジェラルド・カーシュの新刊『廃墟の歌声』(晶文社)
既刊に『壜の中の手記』(晶文社)
343:341
03/11/29 22:16
>>342
サンクス!
これね ヽ(´ー`)ノ
URLリンク(www1.speednet.ne.jp)
344:吾輩は名無しである
03/11/30 15:26
柴田訳でPearsonのOff the Sweet Hereafterが出たな。
復刊されたヒューズの『ジャマイカの烈風』は結構おもしろかった。
345:吾輩は名無しである
03/12/01 00:33
今更気づいたのはおいらだけかもしんないけど
今月のSFマガジン、レム特集じゃん(w
邦訳リストみると、
今にして思えばあの時買っておけば良かったと
後悔する作品がすらり・・・
国書で全集予定されてるからいいけど、
現状じゃ、ソラリスと国書の二冊以外は
入手難ね・・・
346:ixion ◆ySh2j8IPDg
03/12/01 00:36
レムのインタビュー、面白いよね。でも、「実のところレムはたいして
科学雑誌を読んでいない」ってなロッテンシュタイナーの小論が
面白かった。
英訳ならなんとか手に入るものもあるけど、やっぱり絶版も多いん
だよねぇ…。
347:吾輩は名無しである
03/12/07 23:19
New York times notable books 2003を見てたんですけど、
見落としていたというか、でてたの知らなかった作品があったり、
まったく存在すら知らない作家の名をたくさん知ったり(まあ、これは
いつもの事ですが)で結構たのしいですよ。
年末、新年にかけて何を読もうかと考えている方、一度チェックしておいた方が
いいかも。
348:吾輩は名無しである
03/12/13 19:47
チャペックがらみで奇特な新刊
現代文学ではないけれども…
URLリンク(www.michitani.com)
349:スナフキン
03/12/14 11:44
>348
サンクス。未知谷さん渋いとこ突いてくるね。
350:吾輩は名無しである
03/12/14 22:55
>>348
渋すぎぃ
351:スナフキン
03/12/14 23:52
ヤン・ネルダの名前どっかで見たと思ったら
沼野充義編の『東欧怪談集』(河出文庫)だった。
ポトツキ、ムロージェック、コワコフスキ、チャペック、アンドリッチパヴィチ
パヴィチ、エリアーデ、ダニロ・キシュ、カリンティ・フリジェシュらが入ってた。
352:ixion ◆ySh2j8IPDg
03/12/22 14:26
『閉ざされた城の中で語る英吉利人』が中公文庫から出ました。
サン・トワ・マミー、サン=コワ=ド=ヴィ!!!
353:吾輩は名無しである
03/12/22 22:58
>中公文庫から出ました。
そういえば、セリーヌも改訳で出てたよね。
本屋から消えてたから、絶版にでもしたのかとおもってた。
354:吾輩は名無しである
03/12/24 01:10
>>352
↓これでだいぶ昔から出てたけど、中公文庫版は何が違うの? (・ω・`)
URLリンク(www.hakusuisha.co.jp)
355:ixion ◆ySh2j8IPDg
03/12/24 11:42
いや、それ言っちゃあ元も子もないけど…<渋澤訳
訳者が違う。
そういや、トールキン関係の新刊が結構出てるね。
『終わらざりし物語』『妖精物語について』『指輪物語 追補編(文庫版)』
後者2つは前に出てたやつだけど。
あと、スタージョン『不思議のひと触れ』も出ました。
356:吾輩は名無しである
03/12/24 13:56
>ixion
遅レスだけど、若島正『青白い炎』評でも「ゼンブラ、遠い北国」で終わるべき
とあったよ。
357:ixion ◆ySh2j8IPDg
03/12/24 14:32
えー、だったら富士川氏にきちんとそう主張すべきだったのに
< Zembla, a distant northern land
主張したのに断られた、とか、出版社の意向で、とかは
言い訳にならないと思う、ナボコフの「意図」をあれだけ大事に
する人なんだから、若島さんは。
このままのIndexじゃあ、『青白い炎』という一冊の本自体が
ひとつの創作の函になる、ってな構図が日本語の読者には
理解できないままになっちまうでしょ…。
358:吾輩は名無しである
03/12/24 15:19
これだね。
URLリンク(www.mainichi.co.jp)
どうも若島ゼミの生徒がここを見ている節があって、ixionの書き込み内容が
本人に伝わっているのではないか。あるいは、本人が直接見たことに対して
の返答なのか。
359:356
03/12/25 01:09
>若島せんせい
『黄金虫変奏曲』はまだでつか?(w
360:吾輩は名無しである
03/12/25 06:13
オレも黄金虫の翻訳ずっと待ってる。
もう3年か・・・
361:吾輩は名無しである
03/12/25 21:28
勇気があるのは誰か?
URLリンク(www.plays.jp)
362:吾輩は名無しである
03/12/26 21:01
>>352
>>354
実はマンディアルグはそれしか
読んでません、恥ずかしい・・・ (;´・ω・`)
363:吾輩は名無しである
04/01/01 09:11
『コズモポリス』 ドン・デリーロ 上岡伸雄訳 新潮社より2月刊行予定
364:吾輩は名無しである
04/01/03 01:47
ドン・デリーロ キタ━━(゚∀゚)━━!!!!!!
365:吾輩は名無しである
04/01/03 12:08
キタ━ヾ( )ノ゛ヾ( ゚д)ノ゛ヾ(゚д゚)ノ゛ヾ(д゚ )ノ゛ヾ( )ノ゛━!!!!
366:吾輩は名無しである
04/01/03 20:14
デリーロ来るのはいいんだけど、
どんな作品? (・ω・`)
367:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/01/03 20:56
金持ち青年、リムジンに乗って散髪に行こうとするが、なかなか
着かないさあ大変。円は暴騰、投機に熱狂、アナーキストに葬式だ
(ついでに水道管も破裂して?)。さて、金持ち青年はリムジンの中で
何を考える…。
てな話です。でも、(期待裏切るようで悪いけど^^;)デリーロにしちゃあ
作品の出来が悪いような気がする。文体は『ボディ・アーティスト』
以来の切り詰め方を見せてなかなかなんだけど、こういう話なら
B・E・エリスで十分だ。終わり方はかっこよいのだが。
でも、この調子で『ラトナーの星』とかも訳されないかねぇ。
368:吾輩は名無しである
04/01/03 23:34
>>367
そういえば以前紹介されてましたね<ixion氏
やっぱ『ラトナーの星』方を翻訳キボン ヽ(`Д´)ノ
369:吾輩は名無しである
04/01/05 17:58
たまには高層階で
370:吾輩は名無しである
04/01/06 18:53
河出文庫ワッショイ
>369
ハイ・ライズ
371:吾輩は名無しである
04/01/06 22:26
>>370
ま、今となっては
早川SF文庫で出てた事自体が信じられないが、
河出文庫で復刊されるの?
372:吾輩は名無しである
04/01/07 01:31
>371
No! 昨日、河出文庫から出たのはカルヴィーノとジョイス。
373:吾輩は名無しである
04/01/07 02:13
早川のepi文庫ってもう消滅ですか?
全然新刊でてないようだけど。
374:我輩は名無しである
04/01/08 22:25
>>357
若島先生のところの、乱読掲示板に事情が書かれていますね。
翻訳の責任者じゃないので主張しても、
ダメなものはダメだった見たいで。
それから日記によると、パワーズは『黄金虫変奏曲』より
『囚人のジレンマ』のほうが先にでるみたい。
どっちでもいいけど、今年中にでるのでしょうか?
我が社の隠し玉に明示的に入っていないのが…。
375:吾輩は名無しである
04/01/09 07:28
おお、若島先生のところ、乱読者用掲示板が出来ていたのか!
『ナボコフ─ウィルソン往復書簡集』、ごっつくて鼻血でそうヽ(´ー`)ノ
カブレラ=インファンテは英訳? 原書も英語かしらん。
ディッシュは七月か!!
ガンガレー! 全部買うからガンガレー!
376:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/01/09 09:28
>>374
あれを読んできちんと納得がいきました。どうせ出版社のこと
だから、費用や手間を掛けたくないっていうだけなんでしょう。
若島さんは悪くないわけだ。
まったく。
Brian Boydはこう書いてます(そして俺も同意):
After the wild wobbling of kinbote's world at the end of the
Commentary, he establishes a tighter control than ever in the
Index. Here at last he has no competition: no other voice can
be heard, no other reality can press for recognition, he can
sum up his world just as he sees it. The orderliness of the
alphabetic sequence highlights the rigorous coherence of
his Zembla, almost seeming to verify its validity and refute
our recent dismissal, until we remember that it confirms
only the relentless method of his particular madness.
遺漏・呵責なき方法=「秩序」としてのIndexだからこそ、
いい加減に扱って欲しくなかったなぁ…。
377:吾輩は名無しである
04/01/09 09:33
>>375
>>376
せっかく受け皿を作ってくれているのだから、
あっちに書けばいいものをw
378:吾輩は名無しである
04/01/11 21:56
素朴な疑問(゚⊿゚)
しかしなんでこの手の本は「大学のセンセ」
しか翻訳しないの?
この手の本の翻訳紹介状況が寂しい限りなのは
この辺に問題がありはしない?
ま、商業的な事情はおいといて(w
379:吾輩は名無しである
04/01/12 00:23
>378
柳下毅一郎(バラード)とか山形浩生(バロウズ)とか嶋田洋一(ダニエレブス
キー)とかいるじゃん?
つーか、エンタメでさえ翻訳じゃ食うや食わずやなのに、まして文学なんてのは。
380:吾輩は名無しである
04/01/12 10:31
こそこそやってんじゃねえぞカスシオン
381:吾輩は名無しである
04/01/12 18:55
河出文庫のシリーズはとりあえずフィネガンで完結?
もっと出して欲しいものですが。がんばって買うからさ。
382:吾輩は名無しである
04/01/12 20:34
秋にロレンス・ダレル4冊という企画もあったでしょ。
383:吾輩は名無しである
04/01/15 20:20
綿矢りさって読んだことないけど、芥川賞取ってよかったね。
本もいっぱ~い売れるといいな。
白水社のライ麦効果で復刊がいっぱいされたみたいに、
河出クラシックスの企画、もっと充実するよう期待しています。
賞って、出版社救済みたいな面もあるのは当然だしね。
384:吾輩は名無しである
04/01/15 23:11
>>芥川賞
´,_ゝ`)プ
385:吾輩は名無しである
04/01/16 13:10
>>383
文学じゃないが、さっそく今度河出からフランク・ザッパの自伝が復刊されるということで
ザッパマニアな俺は綿矢さんに足を向けて寝られません。
386:吾輩は名無しである
04/01/16 23:33
>>385
実は、そういう「文学的貢献度」こそ大事な事だ。
伊達に最年少受賞者やってないね(w
387:吾輩は名無しである
04/01/17 12:41
wでなく、ほんとに高いぞ<貢献度
ヴィジュアル系だと新聞社も大きな広告を取り易いし、大きな顔写真の
かたすみに、編集者が本当に売りたい柳瀬訳『ユリシーズ』の広告を
入れられたりする。
ロレンス・ダレルの文庫4冊も伸びたりせず、刊行予定通りに出て
くれたりするカモ。
綿矢さん、期末試験なんかどうでもいいから、中退して早く新作
書いてほすィ。また、前スリット入りスカートはくようにw
国書、白水社、ちくまあたりは別会社を作り、タレントや宮部
みゆきに書かせたりカフェ経営をするように…
388:吾輩は名無しである
04/01/18 00:47
どなたかサマーセットモームの短編小説Homeのあらすじをご存知の方いらっしゃいませんでしょうか
389:吾輩は名無しである
04/01/18 23:12
>>388
これでも使え(w
URLリンク(www.excite.co.jp)
390:吾輩は名無しである
04/01/21 15:32
ジョン・アップダイクのSF『終焉』出ていました。
訳は風間さんだ。
未知谷からダダイスト・ヒュルセンベック『ビリッヒ博士の
最期』とかいうのが出てて、種村季弘氏の訳だということで、
感激した。
391:吾輩は名無しである
04/01/22 00:07
う~ん、いかに風間氏紹介の本とはいへ
ジョン・アップダイクのSF(w
なんて面白いんだろうか?
URLリンク(www.aoyamapb.com)
392:吾輩は名無しである
04/01/22 11:36
>390-391
なんだかどういうポリシーで本を出してるんだかわからん出版社だな
URLリンク(www.aoyamapb.com)
393:吾輩は名無しである
04/01/26 17:53
河出は甘い汁吸ったんだろう?今回の芥川騒動で。
だったらはよ武田泰淳全集出せや。
394:吾輩は名無しである
04/01/26 22:16
莫言の『紅い高粱』って岩波現代文庫から復刊されてたのね。
買いに行かねば。
395:吾輩は名無しである
04/01/26 22:43
>>394
それより「酒国」文庫にして欲しい・・・ (・ω・`)
396:吾輩は名無しである
04/01/30 21:10
赤い高粱は傑作。
397:吾輩は名無しである
04/02/05 21:19
このスレ読んでると、むかついてくる。
398:吾輩は名無しである
04/02/05 21:39
>>397 このレス読んでると、むかついてくる。
399:吾輩は名無しである
04/02/05 21:52
むかつく。なんでこいつらこんな詳しいんだよ
俺が必死こいて勉強してるってのに。
なんか研究者とつながってるみてーだしよ。
400:吾輩は名無しである
04/02/05 22:07
あっ、400だ!
401:吾輩は名無しである
04/02/08 00:22
アメリーノートン(仏)の「畏れ慄いて」よ読んだら、やっぱ、日本人でいるのがいやだよ、
402:(・屯・)
04/02/08 11:45
(= ゚ W ゚ )ノ ハヤカワ文庫より、イタロ・カルヴィーノ『レ・コスミコミケ』、
ロード・ダンセイニ『ペガーナの神々』、オラフ・ステープルドン『シリウス』
が復刊するょぅ。みんな買ってね。
『スターメイカー復刻版』も、はつばいちぅ。
403:吾輩は名無しである
04/02/08 16:24
>>402
カルヴィーノも良いが、それより
バラードの『ハイライズ』復刻すれ(w
404:402@ヒサン屯マン
04/02/09 00:26
ヽ(=` W ´ )ノ ぎゃわー! カルヴィーノはガセネタだったー!
……ステープルドンはマジ復刊なんでよろしくね。
405:吾輩は名無しである
04/02/09 08:25
新刊はまだ、一昨年暮れ~昨年はじめのアトウッド、フランゼン、
マキューアンみたいな感じの大きいのがこないね。
406:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/02/09 08:42
ステープルドン『スターメイカー』(国書刊行会)はいいね!!>>402
アップダイク『終焉』なんかSFじゃない。これぞSF。
宇宙と思弁の「果て」を目指すこの強靭さ。
407:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/02/09 13:34
>>405
トーマス・ベルンハルト『消去』(上・下 みすず書房)
これは「大きい」よ。好き嫌いは分かれるだろうけど。
408:吾輩は名無しである
04/02/09 22:10
今や国書に次いで渋いのはみすず書房(w
パワーズの諸作にソンタグの「火山に恋して」
さらにモーの「香港の起源」なんて渋いのまで・・・
409:吾輩は名無しである
04/02/10 13:18
なんとなくみすずって敬遠しちゃうんだよな
不必要に難解な悪訳で値段の高い哲学書や思想書を出してる
ところ、つーイメージが払拭できん
410:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/02/11 12:26
へぇ、テイモシー・モー訳されてたんだ!!>>408
The Monkey Kingは面白かった。コロニアリズムと家庭(儒教)、
そして香港の《歴史の欠如》と《書くこと》の関係を考えさせる
あたり(細部までは覚えてないけど)。
>不必要に難解な悪訳で値段の高い哲学書や思想書を出してる
確かに(苦笑)。 でもベルンハルトは訳も悪くないと思うし、
何よりこの作家の作品を読めるのが嬉しい。『消去』は良いよ。
411:吾輩は名無しである
04/02/12 00:07
>>ティモシー・モー「香港の起源」
URLリンク(www.msz.co.jp)
URLリンク(www.msz.co.jp)
下巻が出るまでに1年以上かかったんで
熱が冷めてしまったんだけど、
買ってみようかしらん・・・
412:吾輩は名無しである
04/02/12 00:10
>>404、遅レス失礼。
〃〃∩ _, ,_
⊂⌒( `Д´) < ヤダヤダ!
`ヽ_つ ⊂ノ
ジタバタ
『レ・コスミコミケ』ガセだなんてヤダー!
ところで自分はここを含めて数スレを巡回しているだけなんだけど、
久々にIEで板ごと見たらえらく荒廃していますね。
ここが巻き込まれませんように(ナムナム)
413:吾輩は名無しである
04/02/12 23:36
俺なんかこのスレしか巡回してないよ(w
414:吾輩は名無しである
04/02/16 19:42
ベルンハルト「破滅者」は、とりとめがなくて、同じ話をひたすら繰り返してるような感じだったけど。
「消失」は違うのかしらん。
415:吾輩は名無しである
04/02/17 00:08
最近この雑誌、書店でけっこう見るね。
URLリンク(www.h7.dion.ne.jp)
416:吾輩は名無しである
04/02/20 15:21
ジュリアン・バーンズってまだ訳されてない長篇幾つくらいあるかわかる?
っていうかエッセイも読みたいんだけどやっぱ訳はでないよね・・・。
417:吾輩は名無しである
04/02/20 20:47
>416
ここが最強でない?
URLリンク(www.julianbarnes.com)
渦中あげ
418:吾輩は名無しである
04/02/21 07:08
訳されてるのは、これだけ
URLリンク(www.pandoras-box.jp)
419:吾輩は名無しである
04/02/21 22:05
復刊につづき『最後にして最初の人類』も
国書から出たね、ステープルドン
420:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/02/27 22:14
『コズモポリス』でましたage
421:吾輩は名無しである
04/02/27 23:10
>>420
またまたドン・デリーロが キタ━━(゚∀゚)━━!!
けど、
ますます遠ざかる「ラトナーの星」の邦訳・・・ (・ω・`)
422:吾輩は名無しである
04/02/28 14:39
あーステープルドン前から気になってたっ。
この機会に読んでみよう加奈。
423:吾輩は名無しである
04/02/28 20:18
>>412の祈りが天に通じたか、
「レ・コスミコミケ」7月にepi文庫からでるそうです。
424:吾輩は名無しである
04/02/28 20:26
epiという手があったか。
425:412
04/02/28 21:00
>>423
楽しみヽ( ´∀`)ノ。
426:吾輩は名無しである
04/02/29 00:44
ベルンハルト「石灰工場」読んだ人いる?
427:吾輩は名無しである
04/03/01 23:41
早川は「ハイ・ライズ」もepi文庫で出せ!
428:吾輩は名無しである
04/03/02 20:09
「クラッシュ」と「ヴァーミリオン・サンズ」もお願いしたいです。
429:吾輩は名無しである
04/03/02 20:12
ドン・デリーロの『コズモポリス』の感想キボウ
430:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/03/04 09:30
ロブ=グリエ『反復』(白水社)でてますよ。
431:吾輩は名無しである
04/03/04 16:18
>430
ラテアメかパルプ・フィクションみたいな表紙
コニー・ウィリス好きな人いるんだっけ?
『犬は勘定に入れません……』が4月半ばに出るらしい。
432:吾輩は名無しである
04/03/09 18:58
あー、連続カキコだよ。ユアグロー出るってメールきてたよ。
===================================================
バリー・ユアグロー/柴田元幸(訳)『憑かれた旅人』
本体予定価格: \1,800
出版:新潮社
発売予定日:3月下旬
一人の(パッとしない)男が異国を旅する。想定外の事故、夢のようなアバン
チュール、言葉と良識の通じぬ恐怖…それは悪夢や人生にそっくり!? 空想旅行
小説の大傑作。
433:吾輩は名無しである
04/03/10 00:03
>>432
バリー・ユアグローって掌編作家だったっけ?
今度は長編?
しかし相変わらず柴田印ばっかだね(w
例えばコーネルなんて柴田印もので出さなくても
普通に画集を出してくれれば良いなんて
思うのはおれだけ?
URLリンク(www.aoyamabc.co.jp)
434:432
04/03/10 14:40
どーなんだろ、こんどのも構成は掌編なのかな?
そのコーネルの本の翻訳は文章が少なそうだし、
何かボーナスみたいなもんなんじゃない?
オースターがいっぱい売れていることに対しての。
435:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/03/10 14:43
正直なところ、ユアグローって面白くないんだけどなぁ…。
俺の好みに合わないだけなんだろう。
ところで、『エリアーデ幻想小説全集』2巻はいつ出るんだ。
436:吾輩は名無しである
04/03/11 22:14
>>何かボーナスみたいなもんなんじゃない?
>>オースターがいっぱい売れていることに対しての。
ワロタ
437:吾輩は名無しである
04/03/12 03:48
柴田元幸で検索してたら「ナイン・インタビューズ」ってのがでてきた。
春樹はCDには入ってないみたい。
438:吾輩は名無しである
04/03/13 20:22
今店頭に並んでいる「小説現代」にトバイアス・ウルフの短編「いずれは死ぬ身」が
柴田氏訳・解説で掲載されているよ。
短いので立ち読みでも可能w。
URLリンク(shop.kodansha.jp)
既出なら失礼。なんとなくここの住人が手に取らなさそうな雑誌かも、と思って。
439:吾輩は名無しである
04/03/14 19:09
>>438
中間小説誌上にまで
柴田印が蔓延してたとは・・・ (w
440:吾輩は名無しである
04/03/16 22:50
>>439
全く今更wなんだけど、
URLリンク(www.tfm.co.jp)
帯番組インタビューなので珍しい話なんてしていないけど、
通勤車内で聞いて結構ワロタ覚えがある。
441:吾輩は名無しである
04/03/18 05:15
「コズモポリス」はオースター風に書いたのか?
デリーロにはもう少しマニアックなものを期待してしまう。
「マオ2」まではかなり好きだったんだけどね・・・。
442:吾輩は名無しである
04/03/18 23:48
ピンチョンなんかもそうだろうけど
もう枯淡の境地なんだろうね・・・
ま、
「オースター@柴田」風といふのは如何なものかと思うけど(w
443:吾輩は名無しである
04/03/19 12:05
>442
オースターは最初から枯淡の境地だったという意味?
まあ、それがよく分かる気がしているのだが。
柴田氏、東京創元社からもラブ・コール。
『琥珀捕り』という新刊の解説に登場。
444:吾輩は名無しである
04/03/20 16:23
今日べケットの
「マーフィ」
ちょっと読んでみた。
な、なんじゃ、こりゃ~
445:吾輩は名無しである
04/03/21 20:05
最近復刻されたロード・ダンセイニってどう?
446:吾輩は名無しである
04/03/22 00:31
ファンタシイ
447:吾輩は名無しである
04/03/22 14:03
>445
こっちは三鷹?
スレリンク(sf板)l50
448:吾輩は名無しである
04/03/23 00:28
ブラムラインの「器官切除」を読みました。寡聞にしてバラード読んでいないのですが、
雰囲気的に相通じる部分があるのでしょうか。
正直、「ラットの脳」を立読みして惹かれていた部分が、後になるにつれ色あせる気もしました。
「そのもの」なんてレベッカ・ブラウンが書いてもおかしくない印象。
「家事」もありがちな短編な気が(ハイスミス風?安易ですいません)。
ただ、これが処女作品集ならすごいな、とも思いました。
ところで、私は♀の身なのでピンとこなかったのですが、「男の恩寵を捨てて」は男性には
グロテスクなのでしょうか。
449:吾輩は名無しである
04/03/23 09:43
話そらして悪いけど、柴田印がらみだし。
レベッカ・ブラウンって面白い?
それまでとカラーがちがうと聞いた『私たちのやったこと』だけ
前に読んで、ジュンパ・ラヒリをさらに小粒にした印象しか
もてなかった。
450:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/03/23 09:59
>>449 個人的感想:
『体の贈り物』は傑作だと思う。抑制の巧さ。
『私たちのやったこと』は、ちょっとイメージの過剰さ(もしくは抽象性)
に頼っている感じ。だからところどころ粗雑。
『家庭の医学』は、『体の贈り物』に近いけど、ちょっとキツイ。
何が、って、読者がそれぞれの肉親の死を本の行間に挟み込んで
しまうから。
あと、『コズモポリス』は、別に「オースター風」とは思わない。
451:吾輩は名無しである
04/03/23 13:29
「琥珀採り」買ってきたけど年度末でしばらく読めそうにない。
452:吾輩は名無しである
04/03/23 22:52
>>448
やはりこの分野において、
バラードは基本なので押さえておきたい(w
創元文庫の初期短編集が入手難なのが痛いが、
福武文庫の短編集「第三次世界大戦秘史」
あたりから入ってはどうか。
あ、本スレはこちら
スレリンク(book板)
453:448
04/03/23 23:31
>>452さん
レス&誘導ありがとうございます。
あれから検索してみたところ、かなり興味深いです。読んでみようと思います。
(これまでは映画「太陽の帝国」の原作者という印象が強かったものでw)
454:吾輩は名無しである
04/03/26 00:19
>>450
Folie A Deux、『私達のやったこと』は柴田氏訳より野中氏訳の『お馬鹿さんなふたり』の
方が好きw。
やはりあれは同性カップルとして訳出した方が雰囲気でると思う。
455:449
04/03/26 10:54
>454
野中さんて誰?
その話は複数作家の短篇集か何かに入っているの?
『私たちのやったこと』を読んだ限りでは、世界が限られていると
いうか、広がりが感じられなかった(ある意味、同性愛はふたりの
世界…っていうのに沿っているのかな)。
むろん小説には小さな世界をまとめるという1つの方向があろうが、
たとえば柴田印でいうとミルハウザーみたいに「小宇宙」的な
感じがないんだよね。少しの器用さ(かなりかもしれない)でもって
特異な思いつきをまとめた、まるでいかにも「創作科の卒業制作」ノリ。
クリスマスによく店頭に並ぶスノードーム(スノーボール)ってあるが、
中に水を詰めて金粉を入れ、サンタの人形などかわいくあしらったもの。
読んでいてあれを思い出した。ただし、透けていなくて向うに広がる
作家の世界が覗けない。
456:449
04/03/26 10:56
つづき。
まさにそういうイメージで江国香織とか吉本ばななとか川上弘美、
読むのやめちゃったんだよね。
似てないか?
457:吾輩は名無しである
04/03/26 23:37
ハヤカワミステリマガジンにて、
普通のミステリィ書評欄と
風間氏の現代ブンガクがらみ書評欄の
両方でデリーロ『コズモポリス』を採り上げていた。
で、普通のミステリィ書評欄の方では、
案の定「オースター風」と書かれてました・・・(w
(風間氏の方はデリーロ入門に最適との評。)
458:454
04/03/26 23:41
>>455
> 野中さんて誰?
野中 柊氏。
1999年に、伊藤桂司氏の画を添えられた形で、この一篇だけの単行本が発行されています。
光琳堂出版。店頭で立読みしました。
「ピュアだからこそ恐ろしい恋愛小説」といういかにもなコピーをつけられて、銀色一色の
これまたいかにもな装丁wでした。
柴田氏はアンソロジー「むずかしい愛」の解説で、野中氏訳との違いに触れていますね。
>まるでいかにも「創作科の卒業制作」ノリ。
大筋で同意。
身勝手で乱暴な言い方をしてしまえば、未読のものを図書館で見つけたら喜んで
借り出すが、買いはしない。
ただ、
>世界が限られているというか、広がりが感じられなかった
それが著者の狙いなんじゃないかと思った。ixion氏が書いているように粗雑な感じが
するかもしれないけれど、あそこまであざとい舞台設定で、閉鎖した空間の恋愛小説を
書ききった(?)ことには脱帽したい。
459:449
04/03/27 20:03
>458
情報ありがとう。京都の光琳社だね。アートもの出版で凝っていたのに
他事業で潰れてしまった…。伊藤桂司のイラストがいかにもの作り方。
>閉鎖した空間の恋愛小説
確かに、小説は万人に好感もたれるものばかりが価値じゃない。
あの世界がたまらなく良いという人もいることは納得できる。
というより、非常に狭く限られた世界に浸りたいという人のためにこそ
書かれるべきものもあるわけだ。
>>450
ix氏
言い忘れていたけど、レスありがとう。
下のサイトみたいなベスト50とか100とかのリストは苦手かも
しれないけど、読了して「これは」と思った本をコメントつきで
書いていってくれないかな。
ix氏がボリュウムあるものを自分のサイトに並べてくれることを
少なくない人間が期待していると思うよ。
URLリンク(www3.justnet.ne.jp)
460:吾輩は名無しである
04/03/27 21:47
>>URLリンク(www3.justnet.ne.jp)
いきなり
1.と2.が
知らなかったりする・・・ (;´・ω・`)
461:吾輩は名無しである
04/03/28 03:26
アーヴィン・ウェルシュはここでいいでつか?
池田訳最高!
462:吾輩は名無しである
04/03/30 22:45
>>461
まあな、ただ少し微妙かも(w
463:吾輩は名無しである
04/03/31 00:20
>>460
J・アーヴィング取り上げて「ホテルニューハンプシャー」を取り上げていない時点で
共感できないなぁ・・・
>>462
マラボゥストークはちと読みにくかった。
トレスポで池田訳が漏れのデフォになってしまったからかも知れんけどね。
464:吾輩は名無しである
04/03/31 08:21
>463
突っ込みどころはいろいろあるリスト。
マイナー作家もよく押えて読んでいる、読書量はすごそうという
印象はあるけれども、こういうのはコメントを添えないと、
どういう読み込みをしてどういう勘所で選んだか分からないから
実際のところ、つまらないんだよね。
貼っといて何だけど…。
465:吾輩は名無しである
04/03/31 12:27
>460
そのリストは参考にしている。
なまじ変なコメントがないだけに先入観なしで新しい作家と出会えるので、
読書の幅が狭い読者としては便利だと思ってる。
カリンティ・フェレンツとかゴンブロヴィチとか、ここで名前を見て
なんとなく興味を持ったら大当たりだったし。
つーか、面白いなと思った本読んだあとでgoogleでその本の書評を探してると
必ず引っかかるのよね、そのリスト。
_| ̄|○
466:吾輩は名無しである
04/03/31 21:59
>>465
つうか、
カリンティ・フェレンツとかゴンブロヴィチとかは
あのリスト見る以前に押さえておいてよん
( ・e・)y-~~~
467:465
04/04/01 00:03
常識だったのか。OTL
英米の作家以外は、国書刊行会の文学の冒険シリーズでしか知らないのよね。
ちょっと前だと福武文庫が面白いラインナップだったけど、最近だとどのあたりを読めばよいのやら。
468:大西洋を突き抜けろ
04/04/01 04:33
>467
国書よむならゴンブロヴィッチは知ってるはずだろー!
……永遠に次回配本予定な作家としてな。
469:460
04/04/01 08:27
>465
なるほど、そういう意味では数もあるから良いリストだね。
463さんみたいな「何でホテル・ハンプシャー抜けてる?」という
疑問には答えてくれないけど。
それにしても、DJやってるとかじゃなく、どういうものに
感じ入るかの紹介がほしいかな。
470:吾輩は名無しである
04/04/02 23:18
(ガープが入ってりゃホテルは抜けててもいいなぁ・・・)
(´-`).。oO
471:吾輩は名無しである
04/04/04 03:10
J・アーヴィングそのものが抜けてもいいと思うが。
472:吾輩は名無しである
04/04/06 23:35
>>471
それはさすがに有り得んかと。
しかしその二作は好み分かれるな。
漏れは旅行が趣味なので、ホテルのほうが好み。
サーカスの息子も好き。
473:吾輩は名無しである
04/04/07 00:49
つうか、
柴田元幸のスレが
出来てたりするわけだが・・・(w
スレリンク(book板)l50
474:吾輩は名無しである
04/04/07 20:41
↑こんなスレならないほうが良い。
475:吾輩は名無しである
04/04/07 21:02
翻訳家はほかにもいっぱいいるのだし、その特定翻訳家の話題は
そろそろいいかな。
それより、何か掘り出し物はないですか。
軽い気持ちで読み始めたら、「これけっこう文学の大事なテーマを
扱っていたよ」的な・・・。
476:吾輩は名無しである
04/04/10 09:39
「ゼーバルト・コレクション」が白水社から出るらしいね。全6巻!
「アウステルリッツ」が良かったので楽しみ。
実際出るのは来年以降みたいだけど、前倒ししてほしいくらい。
477:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/04/10 10:07
おお!!<ゼーバルド
でも、6冊読むと疲れるだろうなぁ…。
Vertigoが好き。って言っても、どれがどれやら
少し細部が曖昧になってるけど^^;
>>459
凄いなそのリスト。でも、リストだけしかないから
「あれもない、これもない」と文句を付けたくなるんだろう
なぁ。選者の方針は何となく透けて見えるが、
コメントもついていると面白いだろうね。
俺は…面白そうだけどやる気力が湧かない。
とりあえずギャディス、マッケルロイ、ソレンティーノ、
フェダマンあたりのメガフィクション系とかは抜けてる
が、まぁギャディス以外はなくても良いかも。
あと、ガートルード・スタインが抜けてる…。
478:吾輩は名無しである
04/04/11 22:01
マッケルロイどこか翻訳出してほしい・・・ (・ω・`)
479:吾輩は名無しである
04/04/11 22:51
ギャディスも翻訳は1冊しかないわけだが・・・
480:吾輩は名無しである
04/04/11 23:33
映画公開に合わせ文庫になった『コールドマウンテン』は誰か読んだ?
ニコール・キッドマンの表紙に釣られ買いそうになったけど、どの
ぐらいの高揚感が期待できるものだしょうか。
481:吾輩は名無しである
04/04/13 00:32
>>479
他の2冊長すぎ(w
482:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/04/13 01:08
Agape Agapeは長くない。誰か訳せ!!
でもJRは、たった700ページ強だけど、あの
混線した会話はなぁ…あれ翻訳するの
辛いだろうな、どうせ売れないわけだし^^;
483:吾輩は名無しである
04/04/15 00:22
しかし1冊といえ
(更に認識でもJRでも無いけれど)
ギャディスが訳されている事は
もっと評価されよいことでは。
ジュンブンガク誌を筆頭に主な書評は
殆どが黙殺状態だった記憶だけど・・・(w
JRの紹介
URLリンク(www001.upp.so-net.ne.jp)
484:吾輩は名無しである
04/04/15 09:43
この手の作家の紹介には必ず殊能たんが出てくるな
アヴラム・デイヴィッドスンの紹介サイトもやってるし
485:吾輩は名無しである
04/04/15 23:43
しかし『JR』、
>処女作が全然売れず評判にもならなかったにもかかわらず、
>その後20年(しかも33歳から53歳までの20年間だよ)を経て、
>こんな小説を書くという強靱な精神にも心底敬服。
>本物の小説家ってのは、すごいもんです。
とは、凄すぎ。
これに比べりゃ、
かのピンチョンの重力の虹といえども
片手間で書き殴ったやっつけ仕事みたいなもんに
思われてしまうな(w
486:吾輩は名無しである
04/04/16 01:11
メガフィクションってその手の「徒労自慢」に終わっている
ってことはないですか。
487:吾輩は名無しである
04/04/17 00:43
>>486
33歳から53歳までの20年間
だから許してあげて・・・ (・ω・`)
488:486
04/04/17 23:50
>>487
責めているわけじゃなく、素朴な疑問なんだな。
489:むむむ
04/04/23 22:11
『アメリカの果ての果て』読んだことあるけど、
途中で挫折しちまった。むむむ。
490:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/04/23 23:08
…。
(「ギャディスに間違われる」って、ギャス自身も
序文でネタにしてるからなぁ…)
491:むむむ
04/04/23 23:39
そやったそやったあれはギャスやったわ。
やってもーたで。えらいすんませんなー。
で、ジョン・ホークスはどないでっしゃろ?
492:吾輩は名無しである
04/04/23 23:57
国書でむかし出てたってけ?
もうひとつの肌だったっけ?
あ、結構出てるね
URLリンク(www.nagasaki-gaigo.ac.jp)
493:吾輩は名無しである
04/04/24 23:06
古典ばかり読んでたのですが、現代文学も読もうと思いはじめました。
そこでみなさんにお尋ねしたいのですが、一時は南米文学と騒がれたことがありましたね?
それ以来はどこか勢いのある?もしくは注目されている文学はあるのでしょうか?
また、アメリカ、イギリス文学を読みたいのですが、みなさんのお気に入りの作家があれば
ぜひお教えください。
494:吾輩は名無しである
04/04/25 01:29
長年、スピルバーグの「激突」という傑作映画の原作が
ジョン・ホークス『激突』だと思っていたが、調べたら
違うんだね。
ホークスのは何と何が激突するのかな?
495:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/04/25 09:24
ホークスのはただ車と壁がぶつかりますが、
ぶつかる「まで」を追う作品です。
「激突」自体は遅延させられ、ハンドルを握る
男がひたすら独白していく…。
ところで、サザーン『レッド・ダート・マリファナ』
出ました。
496:吾輩は名無しである
04/04/25 12:51
>495
thnx.
スピルバーグの「激突」のあの何時ぶつけられるか分からない恐怖感と
焦燥感を精緻に描いている原作小説ならすごかろうと思っていたけど、
Richard Mathesonリチャード・マシスンという作家だった。
URLリンク(www.amazon.co.jp)
翻訳が小鷹信光だし、米国アマゾンによるとキングやブラッドベリ風で、
なかなか奥深いものもある由。ちょいと面白そうだね。
497:吾輩は名無しである
04/04/25 14:52
>>493
俺も知りたい(w
60年代→中南米
70年代→北米
80年代→非米英語圏
そのあとどうなったの (゚д゚ )?
498:吾輩は名無しである
04/04/25 18:58
90年代はクンデラの訳書がいっぱい出たよね。
499:白石昇 ◆T9hpXq3U/6
04/04/25 22:37
>>482ixion ◆ySh2j8IPDg 04/04/13 01:08様
> Agape Agapeは長くない。誰か訳せ!!
だめですよそんな言い方しちゃ。翻訳者って上手くノセればノリノリでやるん
ですから。
> 辛いだろうな、どうせ売れないわけだし^^;
ノセかた次第です。多分。
あ、ついでにスレ題に沿ったプラープダー・ユン情報のリンクなんか書き込ん
じゃえ。
スレリンク(book板:217番)
500:500だ
04/04/26 00:08
>白石さん
こんな渋い出版している団体があるの、知ってた?
URLリンク(www.daido-life-fd.or.jp)
501:吾輩は名無しである
04/04/26 02:11
>>498
いや、国内の状況って訳じゃないんだけど・・・ (;´Д`)
502:吾輩は名無しである
04/04/26 18:13
>496
マシスンは中原昌也が名前をあげてたよ
503:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/04/26 18:59
マシスンは、モダンホラー系のアンソロジーによく
作品が載ってますが、もとはアメイジング・ストーリー
とかマクガイバーとかの脚本書いてた人ですね。
新潮のモダンホラーアンソロジー『カッティング・エッジ』
に「吸血鬼」が入ってます。
504:もっと教えてちゃん
04/04/26 21:09
>502
評価してるの?
>503
「吸血鬼」が面白いということですか?
505:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/04/26 21:37
あー、変な作品^^;<「吸血鬼」
他にもいろいろ書いてるけど、変な作品として
のインパクトが強かったので覚えてる。
506:吾輩は名無しである
04/04/26 22:52
さすがにリチャード・マシスンはスレ違いでは無いか (´・д・` )
URLリンク(ja.wikipedia.org)
507:白石昇 ◆T9hpXq3U/6
04/04/26 23:44
>>500 500だ様
うん。知ってる。あとね、トヨタも知ってるし井村も知ってる。
でも、大同の本って普通に買えないんじゃなかったっけ。
たしか図書館でしか読めなかったと記憶しているのですが。
あ、図書館で読めるんだったらTRCか。じゃbk1で探してみようっと。
508:500だ、496でもある
04/04/27 12:56
>506
ごめーん。
一応そのページはチェック済みで、世界幻想「文学」賞なんての獲っているから、
案外カルト文学みたいな感じで、このスレに抵触している気がしてたのだよ。
SF板に行け…ってこと?
ディーン・クーンツやマイケル・クライトン、パトリシア・コーンウェル
みたいな判断なのかな?
でも、キングだと文学板で語ることは許されているよね。
その辺の判断がつかないもので、越境する文学の可能性をさぐっていた
つもりだったんだけど。ixionのレスもあったし…。
>白石さん
確かに図書館でチェックしたんだ、大同のシリーズ。
販売しないで寄付が目的で出している本みたいだね。
トヨタもアジア文芸についてそういう事業やってるの?
あと井村って、肉マン屋?
企業メセナ出版で結構珍しい本を出していることに感心したのよ。
知ってること、いろいろ教えてください。よろしく。
509:吾輩は名無しである
04/04/27 15:52
クレストからゼイディー・スミスの新作が出てることにいまごろ気付きました。
だれか既にお読みになった方いらっしゃいますか?
510:白石昇 ◆T9hpXq3U/6
04/04/27 23:50
>>508 500だ、496でもある様
> トヨタもアジア文芸についてそういう事業やってるの?
うん、やってるみたい。調べとくです。
> あと井村って、肉マン屋?
違う。それだったら面白いけど。あ、でももしかしたら絡んでたりするかもし
れません。世の中どことどこが繋がっているかわからない。
井村文化事業財団だったかな。これは取次通して販売してます。本屋でも取り
寄せできるし、ネット書店でも買える。
ネット書店で検索すれば出て来るんだけど出版社で検索できないので適当に検
索ワード書いておきます。ネット書店で検索してみて下さい。
511:白石昇 ◆T9hpXq3U/6
04/04/27 23:54
1.持ってて読んだことあるもの。
カムマーン・コンカイ
スラック・シワラック
2.翻訳者で検索
冨田竹二郎
吉岡みね子
岩城雄次郎
レヌカー・ムカシントーン
吉川敬子
荘司和子
3.読んだことないけど邦訳が出てて思い出せる著者名カナ表記。
チャート・コープチティ
(コープチッティかもしれません)
ククリット・プラモート
ニッパーン
4.井村じゃないけど出てる人。
ウィン・リョウワーリン
ウィモン・サイニムアン
トムヤンティ
(アジア文庫って書店でしか買えないかもしれません)
512:白石昇 ◆T9hpXq3U/6
04/04/27 23:55
> 企業メセナ出版で結構珍しい本を出していることに感心したのよ。
うん。でも個人で買いたい人はどうすればいいんだろ。
なんか買っても高いような気もするし。あ、ちなみにこのラインナップの中の
『メナムの残照』トムヤンティ著はアジア文庫で買えます。昔は角川文庫にも入っ
てました。
> 知ってること、いろいろ教えてください。よろしく。
実のところカムマーン・コンカイさんと、スラック・シワラックさんとトムヤ
ンティさんとウィモン・サイニムアンさんしか読んだことがないかもしれません。
泰日翻訳は。
ちなみに原書で読んだことがあって公開しているのは以下です。
URLリンク(www.geocities.co.jp)
URLリンク(www.geocities.co.jp)
URLリンク(www.geocities.co.jp)
ええあたし実のところタイ語の本たいして読んでませんとバレる前にカムアウ
トしておきます商いは正直に商売人として。
513:白石昇 ◆T9hpXq3U/6
04/04/27 23:57
>>511
荘司和子さんはたしか井村で出してないようです。
井村以外なら宇戸清治さんもいい仕事されてます。
あと、段々社ってのも見つかりました。
URLリンク(www.bk1.co.jp)
514:500だ
04/04/28 08:50
>白石さん
いろいろとありがとう。検索ワードは特にサンクスです。
『メナムの残照』というのは確かに聞いたことある。
アジア諸国って、識字という点からも、娯楽は本より
映画や踊り音楽なんだろうな。
日本に紹介される文化も、もちろんその方が手間少ないし。
紹介されている数は少ないだろうけれど、でも、アフリカや
南米の作品読むよりアジアの共通感覚みたいなの求めて、
ちょいと読んでみたい感じがする。
515:吾輩は名無しである
04/04/28 23:18
タイのバンコクの紀伊国屋では、「メナムの残照」と「バンコク楽宮旅社」が
「紀伊国屋アジア文庫」として、アジア地方限定で売ってたりします。
タイ大好きなのだが、タイ人の本読んだ事なかったなぁ。
いい情報ありがとう>白石氏
516:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/04/29 14:17
ジョージ・ソーンダースの短編の翻訳が
SFマガジン6月号に載っています。
「スプロール・フィクション特集2」です。
517:吾輩は名無しである
04/04/29 16:57
ああパストラリアのひとか
518:尋ね人
04/04/30 20:02
∧凹∧
(=゚ W ゚ )ノ 更に七月号はアヴラム・デイヴィッドスン、フリッツ・ライバー、
ビッスンにスタージョンと、若島正登場。
519:白石昇 ◆T9hpXq3U/6
04/04/30 21:30
>>516ixion ◆ySh2j8IPDg 様
ねえ、もしかして怒ってる?
520:白石昇 ◆T9hpXq3U/6
04/04/30 21:36
>>514 500だ04/04/28 08:50様
> 『メナムの残照』というのは確かに聞いたことある。
なんども映画化テレビドラマ化舞台化されてます。太平洋戦争時代のお話で、
日本人将校とタイ人女性が恋に落ちるのです。
ドラマ化テレビ化されるときは必ずこっちの二枚目俳優が日本人将校役をやり
ます。いわば国を代表する二枚目俳優なのです小堀少尉役は。
> アジア諸国って、識字という点からも、娯楽は本より
> 映画や踊り音楽なんだろうな。
本高いんです。いや、日本の出版物よりは当然安いんですが。僕が出した本の
原書なんて一冊で鶏肉脂飯が四人前食えます。安い定食なら五人前です。
でもそれだからこそいろいろ好き勝手なスタイルで出版できるみたいです。ウィ
ン・リョウワーリンさんの最新短編集なんかB5位のサイズのソフトカバーで各
頁にメタフォニカルな写真が入ってて時折カラーでタイポグラフィック的な手法
使いまくってて贅沢なページの造りになってます。面白そうです。
まだちゃんと読んでないけど。
> 日本に紹介される文化も、もちろんその方が手間少ないし。
手間多いっすよお。タイポップスも盛り上がってきて、夏にはペンエーグ監督
の映画が日本公開されますけどまだまだ手つかずでノーマークのいい映画がたく
さんあるみたいです。
映画はめったに見ないんですけどね。
> 南米の作品読むよりアジアの共通感覚みたいなの求めて、
> ちょいと読んでみたい感じがする。
そういうものをお求めならとりあえずウチの本でも立ち読みしてあげて下さい。
よろしくお願いします。
あ、ついでにガイダンス的なサイト見つけましたので以下に貼っておきます。
URLリンク(www.tufs.ac.jp)
URLリンク(www.geocities.jp)
521:白石昇 ◆T9hpXq3U/6
04/04/30 22:01
>>515吾輩は名無しである04/04/28 23:18様
あ、でも『バンコク楽宮旅社』は谷恒生さんの小説。だからスレッド違い、と
いいながらバンコクの紀伊国屋書店様では中村(紋次郎)敦夫(議員)の『チェ
ンマイの首』って小説も限定復刻販売してます。
ちなみにバンコクの紀伊国屋書店ではウチの本は売り切れたのでもう売ってな
いです。ってスレッド違いをスレッド通りに是正しようとしたらなんか微妙に宣
伝臭いぞこの俺の書き込み。
> タイ大好きなのだが、タイ人の本読んだ事なかったなぁ。
いや実のところ微妙に回りくどく宣伝しようと言う意識が働いているのかもし
れません。どうやら下心あってのことみたいですのであまり気にしないで下さい。
522:吾輩は名無しである
04/05/08 18:17
英文読むときって、意味をとるのであって
日本語になおしてからそこから意味をとると別物になるね・・・。
だから、洋書の翻訳版は意味が微妙に異なるうえに
ヘタしたら、日本語めちゃくちゃだから、読む気がおこらん。
とくに物語モノじゃなくて思想関係のものは。
英語スラスラ読めるようになってから原書よもうとおもう
(いつになるかわからんが、というか一生読めないかもしれないけど)
523:吾輩は名無しである
04/05/08 21:47
>>思想関係のもの
板違い(w
524:吾輩は名無しである
04/05/09 17:48
英米思想関係の場合、「意味が微妙に異なる」ってことはないね。
異なるときははっきり異なる。それくらい最近の哲学は精密。
それより困るのが訳書の少なさ。邦訳だけじゃアクチュアルな議論に
全くついていけない。意味の微妙な違いを嘆く以前の問題。だって、
そこに参加できないんだから。
525:吾輩は名無しである
04/05/09 20:04
(´-`).。oO(というか一生読めないかもしれないけどとか言ってる暇があるなら
実際に原書を何冊も読んで鍛えればいいと思うんだけど)
526:吾輩は名無しである
04/05/11 20:33
エリアーデ幻想小説全集の2巻が出たね。
527:吾輩は名無しである
04/05/16 21:10
>>520 白石さんは、タイ関係に詳しい人なんですね。
そこでちょっと意見を伺いたいのですが、梁石日の『闇の子供たち』みたいな作品
をどう考えますか。タイの幼児売春の実態を、作家的想像力を駆使して描いたもの
であり、それなりに反響はあったようです。私的には、隣国タイの貧困と暴力を焦点
にあてるような小説がヒットするのは好ましいことではあります。しかし、タイ社会
を描けているかといえば、ほとんど駄目という感じなのです。この小説の登場人物
である在タイ日本人やタイNGOのスタッフなどについては、かなり非現実的な設定なのです。
文学的評価としては、ちょっと辛いなあというのが、私の感想。
タイじゃなくてフィリピンだけれども、船戸与一の直木賞受賞作『虹の谷の五月』
なんてのは、混血フィリピン人の少年トシオを主人公としたそれなりに面白い作品だけれども、
フィリピン社会を描けているようには思えませんでしたね。とくにヒドイのが、この
小説の文庫版の解説。フィリピンのセブに、前資本主義的な閉鎖的共同体があるかのように
解説してある。
やはりタイや東南アジアを描くのは、現地の作家でなくては、不可能なのかもしれない
と私は思うようになりました。 作家が描けるのは、自分の熟知している国か、旅行記
かもしれないのではないかということです。たとえば、ナイポールのイスラムやアフリカ
の旅行記。あるいは、アフリカを舞台にした小説でも、『深い河』のようにインド人を
主人公に設定したもの。山際素男のインド探訪ものも、あくまで他人の話をインタビューして
そのまま書くという設定だから、リアルな面白さがあった。
中村敦夫の東南アジアものなんかは、そういう意味ではどうなのでしょうか。
篠田節子の「コンタクトゾーン」みたいのは、東南アジア描写という意味では、
嘘ばっかり(冒険ものとして考えると、まあまあの出来ではあるが)
日本人に海外を描くことは出来るでしょうか?たくさん、作品は書かれているけれど。
528:吾輩は名無しである
04/05/16 22:54
たぶん既出じゃないと思うので、
アンドレイ・プラトーノフ『土台穴』(国書)すばらしい。
主著の『チェベングール』を早く、訳して。
529:白石昇 ◆Kjrx9yfSYM
04/05/17 19:28
>>527様
ほとんど読んだことないんです。宮本輝さんの『愉楽の園』と、三島由紀夫さ
んの『暁の寺』くらいですね。だから例に挙げられたものは全然読んでません。
もしかしたら意図的にさけているのかもしれません。
> やはりタイや東南アジアを描くのは、現地の作家でなくては、不可能なのかもしれ
ない
> と私は思うようになりました。
私もそう思うんですが、自分の仕事で手一杯で読む余裕がないのです。
> 作家が描けるのは、自分の熟知している国か、旅行記かもしれないのではないかと
いうことです。
旅行記もタイ関係はほとんど読まないですね。意図的にさけているのかもしれ
ません。去年一人日本人が王室批判で有罪になってますしね。
と言いながらタイに関するコラムの依頼なんかは引き受けてるのは明らかに矛
盾なんですけどね。(テクニックじゃなくてマナーです。と言い切ったあとの加
藤鷹さんみたいに爽やかに)
> 日本人に海外を描くことは出来るでしょうか?たくさん、作品は書かれているけれ
ど。
それはコメントしたくないです。コメントするより仕事として形に出来ればい
いなあと思っておりますけどいつになるやら。
何にせよ、翻訳ではいろいろ読めます。泰日翻訳は図書館でかなりの数読める
はずです。
わたくしはとりあえず三人ほど目を付けているのでその人達を中心に原書で読
んでいきたいと思いますと言いながらいつになるやら。
530:527
04/05/17 21:37
白石さん、どうもご返事ありがとうございました。
日本人の書いたものを避けたくなるという気持ちはよくわかるような気がします。
いわゆる大衆的作家、直木賞的作家たちは、東アジアの狭い世界を飛び出し、
東南アジアやイスラム世界をも舞台に小説を書いています。これらは、
ハリウッドの日本人像を見ているようなものなのかもしれません。
531:白石昇 ◆Kjrx9yfSYM
04/05/19 15:48
>>530 527様
だから、逆を読んでみると少しわかって来るような気がします。外国人が日本
を舞台に書いたヤツ。例えば、カズオ・イシグロの『女達の遠い夏』とか。
読んだけど辛かったです。すごく辛かった。イカンよあんたイギリス人でしょ、っ
て感じでした。
あと読んだことないけどウイリアム・ギブスンの『あいどる』なんてのもある
らしいです。
> 東南アジアやイスラム世界をも舞台に小説を書いています。これらは、
> ハリウッドの日本人像を見ているようなものなのかもしれません。
まあでも訳して持ってって、現地の人に受け入れられば本物なのだと思うので
す。考証とかそんなのは別として作品として何かしらの力を持ってる、って事も
あるわけだし。
と、なんか最近近くのデパートのシーデー売場で流されている『キルビル』の
映像が妙に心に残るあたしでした。いやいけないんですけどね右翼としてはあん
なデタラメに心動かされちゃ。
あ、ちなみに今事務所に来たシナリオライターの人が面白い本読んでた。表紙
がいかにもなサムライものなんだけど、なんか内容は日本かどうかよくわからな
い設定なんだって。で、タイトルが
"TELE OF OTORI BOOK 1 ACROSS THE NIGHTINGALE FLOOR"
著者がLian Hearnだって。タイ語訳去年の九月に初版みたい。どんな本なんだろ?
いやもう気になる本はいくらでもあるんですけどね。
532:吾輩は名無しである
04/05/19 20:58
日本人だから日本を書く、日本を書ける。
米国人だから米国を書く、米国を書ける。
先進国の場合には特に、そういうのがナンセンスでもないけど、
文学的価値を捉えにくくなりつつあるね。
政情不安で発展途上にあるような国の場合、国家や民族のアイデンティティを
ぜひとも描きたいという作家の意欲はぎらぎらしているし、受容する
こちらも読みごたえを素直に認められる気がするけど…。
>>497にもあったけれど、「90年代以降どうなったの?」って質問。
ひとつに挙げられそうなのは、亡命した作家中心に自国に留まった人でも、
国家や民族の枠の向うに飛び出す動きみたいなのが面白いと思うけど、
どうだろう?
飛び出すから寓話性や幻想性が高まった作品が多いわけだろうけど…。
「ナボコフの再来」アレクサンダル・へモン『ノーホエア・マン』も
とても面白かったな。
533:吾輩は名無しである
04/05/19 22:38
90年代世界文学を概観すると、
第一に、>>532のいうように、「亡命性」「あいだ」といったキーワードで
語られるような流れ。その代表がクレオール。
第二に、ロシア・東欧文学の新潮流。体制が変われば文学も変わる。
第三に、米文学の「大きな物語回帰」。パワーズの登場やデリーロの健在
第四に、クレオールとも関連するけど、ポストコロニアリズムの一層の進展
第五に、ドイツ語圏をみると、「言語の氾濫」。ゼーバルトやベルンハルトに代表される。
534:527
04/05/19 23:00
>ポストコロニアリズムの一層の進展
ポストコロニアル作家というのは、どういうふうに評価したらよいので
しょうね。とくに先進国や旧宗主国に移民してしまった作家たち。
ボク自身は、オンダーチェのANIL'S Ghostなんかは結構おもしろく
読めた(amazon.comでは最初は評判が悪かったみたい。でも、
悪く言う奴らが無能な読者なんだと言う気がした)。しかし、スリランカ人
とかにしてみれば、ケシカランという感じがあるんでは無かろうか。
生まれ故郷でケシカランと思われる文学というのを、我々はどう捉える
べきなんだろう。
そういえば、イシグロの日本モノについて、西洋人(イギリス人)に媚びた
描写なんじゃないのかという感想を抱いた人がいた。読んでいないので、私は判断
できないが、日本語の会話はこなれた英語になっているそうだけれど
535:吾輩は名無しである
04/05/20 15:15
どこでブームか、という問題もあるよね。
結局、受容する人間がいなけりゃ消費なんて起こるはずもない訳で。
日本でだけ言うなら、バルカンのブームがあったと思う。
ユーゴのミロラド・パヴィチ、アルバニアのイスマイレ・カダレなんかが出て。
俺はいまだに、パヴィチの「ハザール事典」は生涯ナンバーワンの本なんだが。
536:吾輩は名無しである
04/05/22 15:09
国書が刊行予定本出したところで、ハヤカワも97年発売予定ジョン・クロ
ウリー「エヂプト」出して夢の文学館シリーズを完結させるように・・・
537:吾輩は名無しである
04/05/23 14:26
>>536
ま、国書のフリアは出そうだけど、
それはお蔵入りなった悪寒・・・
538:吾輩は名無しである
04/05/27 00:36
今新刊が並んでる本で
ジョイス・キャロル・オーツとか金芝河なんかはどうですかね?
539:吾輩は名無しである
04/05/29 00:06
ラテアメスレにも幾つか書き込みが見受けられますが、
ようやく「フリア」の現物、店頭で確認出来ますた・・・(w
なかなかオサレな装丁でグドだす。
540:吾輩は名無しである
04/05/31 13:32
『フリアとシナリオライター』おもしろかったー(´∀`)
エンタメ性と文学性が両立してる、どころじゃなかった。久々に満足しますた。
ウィリアム・ギブスンも新作を出したし、SF板の話題をば。
隠れた名作待ってます。原書でもOK…かな?
【短篇が】第三回・SF/ファンタジー/ホラー大賞スレ【豊作っすよ】
スレリンク(sf板)
541:吾輩は名無しである
04/06/04 16:59
フリアおもしろかったけど、なぜこんなに翻訳に時間がかかったのだろうか?
それにしても、リョサの他の作品も復刊さないのかね?
542:吾輩は名無しである
04/06/04 19:18
>541
まだ読んでいないけど、あとがきでもさらりと流していたね。
言い訳もなしで。
543:吾輩は名無しである
04/06/06 20:36
今、2002年度ブッカー賞受賞の
Yann Martel, Life of Pi
を読んでいるが、激しく面白そう。
英語は、動物名が難しい。
544:吾輩は名無しである
04/06/13 13:06
これ本当?
URLリンク(www.fukkan.com)
『アカシア』復刊って書いてあるけど。
545:吾輩は名無しである
04/06/17 23:28
『アカシアの大連』?
546:吾輩は名無しである
04/06/19 08:40
卓行もそれいい作品だが四門だ。
蔵人四門。
547:吾輩は名無しである
04/06/27 20:43
定期保守
548:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/06/28 10:00
ところで
ニコルソン・ベイカー『ノリーのおわらない物語』
の翻訳が白水社から出ました。
一応報告しとかないと、ね^^;
549:吾輩は名無しである
04/07/03 00:34
>>543
これのこと?
URLリンク(park8.wakwak.com)
550:吾輩は名無しである
04/07/04 21:31
>>548
海外のファンサイトでけちょんけちょんだったやつかしら。
岸本が訳してるの?
551:吾輩は名無しである
04/07/12 23:16
>>543
ブッカー賞といえばちょうど俺も2003年受賞の
"Vernon God Little"を読んでるとこ。
映画化も決定したとか…
552:吾輩は名無しである
04/07/19 01:25
>>543
「パイの物語」だよね?自分日本語で読んだけどすっげぇ面白かった!
553:吾輩は名無しである
04/07/19 23:36
アイン・ランドが出たけど、誰か原書で読んでいたか?
554:吾輩は名無しである
04/07/20 22:17
>>553
これ?
URLリンク(www.aynrand2001japan.com)
555:吾輩は名無しである
04/07/20 22:30
そう、これ。
URLリンク(www.amazon.com)
556:吾輩は名無しである
04/07/20 22:35
質問です!誰か答えてくださいm(__)m
中国文学で、継子いじめの文学って何かありますか??
日本文学では落窪物語とか有名ですが・・・
557:吾輩は名無しである
04/07/22 16:56
トワイライト・ランデブー
558:吾輩は名無しである
04/07/23 19:54
知的なエロさのある小説はないかな?エロさといっても露骨な性的描写ではなく
男女の駆け引き、恋愛哲学などの方面で
J・G・バラードのクラッシュとか病的性癖、心理だけど、病的、カルトじゃない
方面で
クンデラとか、G・グリーンとか・・ そっち方向で
559:吾輩は名無しである
04/07/23 20:53
>>551
なかなか面白いけど
スラング満載だから読みにくかったっす
560:吾輩は名無しである
04/07/23 21:07
『ロクス・ソルス』復刊するんだね。読んだことないので楽しみ。
561:吾輩は名無しである
04/07/24 21:50
>>558
ソール・べロウ、フィリップ・ロス、ヴィトルド・ゴンブロヴィッチ、
ナボコフあたりはお試しで?
562:吾輩は名無しである
04/07/29 00:57
test
レス561なのに、なして表示が560だった?
563:吾輩は名無しである
04/07/29 00:59
何言ってんだよ・・・
564:吾輩は名無しである
04/08/04 22:34
定期age(w
565:吾輩は名無しである
04/08/04 23:57
クレストからラヒリの新作出てたことを報告したい。
566:吾輩は名無しである
04/08/05 09:07
>>565
昨日の朝日新聞の夕刊で翻訳家・鴻巣季子さんがほめている。
「単純なルーツ回帰の移民文学ではない」とあり、「じゃあ何?」
というのは字数が限られているので書けなかったみたいだ。
567:吾輩は名無しである
04/08/05 11:32
それを書かなきゃ意味がないんだがな。
568:吾輩は名無しである
04/08/07 17:46
>>567
確かにそのとおりだけど>>566の評者が言いたいこともわかる。
人と人との隙間みたいなものを国と国との隔たりに対比させてるのかな。
ここに書いてる人たち程読んでる訳じゃないから偉そうなことはかけないけど
人と人との関係を描くってのは王道だよね?
569:566
04/08/08 11:05
友季子だ、すまそ。
ここの人たちの読書量にはまるで関係ない話で、その本の紹介は、日本語の
文章として非常にまずい書き方だと思った。
「ルーツ回帰の移民文学でない」と言って、移民文学しての特徴を全否定
しようとしているのか。「単純な」と断っているから、じゃあ「『複雑な』
ルーツ回帰の移民文学なのだ」と言っているのか、どちらか分からない。
ラヒリがインド系移民であり、彼女の文学性をよく知っている人にしか
分からない書き方。インド系移民だと知っていて前作を読んだ自分にも、
どういう方向性かは分からなかった。
分からないから自分で読まなきゃか…と思わせたのは、さすがだ(^o^)
570:吾輩は名無しである
04/08/09 22:41
カーズワイルの新しいの出てたのね・・・
レヴュー希望ん。
URLリンク(www.tsogen.co.jp)
571:吾輩は名無しである
04/08/15 11:17
ポーランドのミウォシュが亡くなったね。
93歳。ノーベル賞受賞詩人。
572:吾輩は名無しである
04/08/15 11:37
海外の現代詩ってみなさん読まれますか?
自分は原語で読めないうらみでどうも敬遠してしまいます。
未熟な自分が悪いのですが・・・
573:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/08/15 12:50
>>571
ミウォシュは、おれの最も敬愛する詩人の一人だ(った)。
URLリンク(www.ibiblio.org)
Poetry will remain after you. You were a great poet.
--But in fact, I have known only a chase.
Czeslaw Milosz, "Reconciliaiton"
574:吾輩は名無しである
04/08/18 13:04
>ixion
ミウォシュ追悼小論マダ~?
毎日、日記のぞいているのに。
575:吾輩は名無しである
04/08/18 21:40
お勧めの現代作家ないですか?リアリズムの
576:吾輩は名無しである
04/08/19 02:01
リアリズムという時点で現代(文学の)作家と言えない。
と、言ってみるテスト(w
577:吾輩は名無しである
04/08/25 02:42
>>576みたいなレスが付いただけで何も書けなくなるようなら
最初からくだらねぇ質問するなと。
578:吾輩は名無しである
04/08/26 13:06
ココの人ってどこで新しい作家の情報手に入れてるの?
579:吾輩は名無しである
04/08/26 13:16
>>578
自分で検索発掘しるの
580:吾輩は名無しである
04/08/26 22:53
>>578
やっぱ一番かたくて信頼できるのは出版社からのリリース。
なかんずく読者の期待が擦り切れてボロボロになるまで盛り上げたまま、
世紀をまたいで数年もたったのちに「配本予定」をひょこっと出し、
信頼と不審のあわいを見事にすりぬけてみせる某社の出版予定からは
目が離せませんね。ある意味、出版される物語より実験的でミステリーで
マジックリアリズムな仕打ちです。
予告通りにあっさり出すことに失望感すら抱かせる手管は見事です。
581:吾輩は名無しである
04/08/28 16:42
>>580
ワロタ。
582:吾輩は名無しである
04/08/29 08:12
>>580
サンリオ文庫の近刊予告のこと?
583:吾輩は名無しである
04/08/29 11:36
>>582
サンリオ文庫は「世紀をまたいで」いません。
584:吾輩は名無しである
04/08/29 12:57
国書だろ
585:吾輩は名無しである
04/09/02 23:40
この板なら心配ないだろうけど無意味に保守カキコ。
米山良夫氏って「りょうふ」って名前なのね。
いえ、今なんとなく「怪僧ラスプーチン」読んでいてびっくりしたものだから。
586:吾輩は名無しである
04/09/05 22:21
20年以上前に流行ってたよ、柄谷コージンとか吉本リューミンとか荒井ユーミンとか……
587:吾輩は名無しである
04/09/07 18:24
dbcピエールのバーノンゴッドリトルってブッカーとったらしいけど
読んだ人いる?おもしろかった?
588:吾輩は名無しである
04/09/10 13:59
コロンバイン事件にアイデアをえた小説らしいね!
ぷんぷん!
589:吾輩は名無しである
04/09/20 14:58:39
カダレ「誰がドルンチナを連れ戻したか」
いまいちだった。アルバニア史と絡めてるらしいが俺知らんからな~・・・・・・
とにかく物語の過程が刺激もなく進んでいくだけで、オチもなかった
(ボルヘス系の作品かと思ってた)
590:吾輩は名無しである
04/09/20 18:58:50
>>589
それは確かに良い意味でも悪い意味でも、民話っぽい小説だったね。
591:吾輩は名無しである
04/09/24 23:22:04
「Cloud Atlas」ってどうなの?
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)
592:吾輩は名無しである
04/09/26 00:05:23
ブッカー賞は去年からスルーされてる気が
593:吾輩は名無しである
04/09/28 13:43:01
日本では今、ブッカー賞より国書が熱い。
594:吾輩は名無しである
04/09/28 14:03:21
ペーパーバックで英文学の名作を読み始めたんだけど、
ペンギンよりwordsworth,dover thriftの方が安値で手に入るからいいね。
595:吾輩は名無しである
04/10/03 09:27:42
国書版ソラリスやっとでたね。
しかし全集6巻って少な過ぎないか。
596:吾輩は名無しである
04/10/03 09:46:08
>>595
訳とか一緒だよね?
ハードカヴァーで読むのもいいかもしれないけど ちっと高いなぁ
597:吾輩は名無しである
04/10/03 10:34:40
いや、全部ポーランド語からの新訳の筈
598:吾輩は名無しである
04/10/03 11:33:46
>>595
「コレクション」だから選集だよ。
「未来のSF」の方は好評なら第2期もあるかもと、
SF板で誰かが書いていたね。
599:吾輩は名無しである
04/10/04 05:39:09
好評つーか、ヤマガタさんたらイアン・ワトスンまた延期させてるし(・∀・)
まあ、ディッシュとラファティさえ読めれば後はいいよ。
600:吾輩は名無しである
04/10/04 08:50:02
>>599
スレリンク(book板:541番)
孫コピペだけど、ヤマガタさんはやることやって、国書が
やることやってないみたいだよ。
601:吾輩は名無しである
04/10/04 08:51:09
ついでに600安打記念あげ
602:吾輩は名無しである
04/10/04 23:36:41
>>599
そうか。
おれはウルフとワトスンだけでいいな。
(なんかSFスレみたいになってしもた・・・)
603:吾輩は名無しである
04/10/08 07:56:47
こんな作家さん知らなかったでつ・・・
結構有名だったの?
URLリンク(www.kahoku.co.jp)
604:吾輩は名無しである
04/10/09 09:54:23
知らんかった。ケルテース・イムレの時みたいにイクシオン解説してくれ。
605:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/10/09 12:41:30
すまん、詳しくない>>604
『トーテンアウベルク』しか持ってないし、
積読でどっかに行ってしまっている^^;
探して読みます。
606:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/10/09 15:34:13
今読んでるけど、この人ベケットを意識して書く人なのかな。
言葉で微分をしている感じがする。言葉と言葉を極限まで
近接させて傾きを求める、というか。だから、たぶん、原書で
読まないと意味がないのかもしれない(ベケットのように)。
翻訳では音も見えてこないしね。
それでも、『トーテンアウベルク』はハイデガーとアーレント、
もしくはその2人(2つ?)の言葉が近づけられていく(と同時に
決して重なることはない)のが魅力的な作品ではある。言葉を
重ねて、静止=ゼロの直前の無時間性を捉えようとする、
とてもベケット的な試み…「静止、と同時に運動」
「私たちは飛び出すのだが、しかし、私たちはとどまろうと思う、
やがて雪が来るまで。そうすることで初めて、私たちもまた、
一度もここにいたことはなかったということになるのだ。」
(『トーテンアウベルク』熊田泰章訳)
この作品を読む限り、この書き手がなぜ「ドイツで最も注目
され、最も憎まれている作家」なのかははっきりしない。
むしろ非常に真っ当な文学作品であり、それも地味すぎる
ほど真っ当なのだ。おそらく、他の作品では政治批判や
フェミニズムに関する特徴がもっとよく出ているのかも
しれないが、読んでないから分からん。
誰か『ピアニスト』『したい気分』の解説頼む。
607:ixion ◆ySh2j8IPDg
04/10/09 16:39:50
あと、イェリネクのホームページ:
URLリンク(ourworld.compuserve.com)
これなんか読むと、なぜ今回の受賞に否定的な意見が
多いのか、少しは分かるような気がするけどね:
URLリンク(www.a-e-m-gmbh.com)
ま、「ポルノ作家」みたいな扱いが間違いなのは『トーテン
アウベルク』を読めば分かるが、しかしこの作家は
随分と「浅い」ような気がするなぁ…俺の気のせいかな^^;
608:吾輩は名無しである
04/10/10 00:42:48
イクシオン、さんくー
今回のノーベル賞は、平和賞とか見ると、女性に取らせたかったんだと思うな。
これで代表作が翻訳されるだろうから、そのとき確認してみよう。
609:吾輩は名無しである
04/10/10 11:39:24
解説乙。今ピアニスト読んでるよ。
登場人物は30代後半のピアノ教師。強権的で娘を管理したがる母親がいる。
しかし二人の関係は簡単な憎悪関係でも支配関係でもなく、娘は洋服を買うなという母を殴るし
娘のほうも恋人(になる男)ほっといて二人だけの世界に閉じこもりたいとも考えたりする。
恋人(かなり年下)との関係もスムーズでなくちょっとマゾッホっぽい関係になったりもする。
全編現在形で書かれるが時折どうやらエリカの少女時代らしい彼女(太字)の章も紛れ込み、
なんとなくクッツェーの少年時代っぽい雰囲気。
やたら登場人物に醒めた描写で、氾濫しまくる動物のメタフォアもあって妙に非現実感を漂わせる。
それから会話文も「」がない。
「言葉の熱心な女性歯科医であるエリカは、小さなハンマーで現実を叩いて落とす。」
みたいな言い回しとか結構好きだな。
610:609
04/10/10 11:51:25
そうそう文章が音楽的ってことはすごく感じる。
上の言い回しみたいの以外にも、主人公がピープショーに行く場面とかあるんだが、
ストリッパーの描写とか似たような構造の文章が流れる感じで。
倒置とか句点で繋いでいくとことか気を使ってるんだろうなってのが伝わってくる。
ただ初版は何故かやたら校正ミスが多い。
611:吾輩は名無しである
04/10/10 15:46:27
>>609
板違いだけど、映画化されてるね。
URLリンク(movie.goo.ne.jp)
612:吾輩は名無しである
04/10/10 17:42:34
ピアニストの訳者の中込啓子さんの書いた、
『「ジェンダーと文学」イェリネク、ヴォルフ、バッハマン』入手。
非常に面白い。ジュディス・バトラー読み直し中。
>>608 ixion
ベケット非常に好きらしいですよ。演劇について、
心理化に反対し、個人化に反対する演劇は、
別に新しい主張ではない。演劇の脱人間化(Entpersönlichung)の類は、
どんなに遅くとも、すでにベケットにはあった。
奇妙なことに、演劇におけるベケットの革新は、ひたすら空転し続けてきた。
ベケット以後の演劇は、何も進んでいない。
美的に一貫したベケット作品は、今日までまだ乗り越えられていない。
だそうな。トーテンアウベルクも戯曲なんだね。早く読みたい。
613:吾輩は名無しである
04/10/10 17:49:57
イェリネクでぐぐると二つばかりかなり読み応えのある論文がヒットします。
上のもその一つ。一般に知られてなかっただけで評価は相当高かったみたいですね。
614:吾輩は名無しである
04/10/10 18:41:43
>613
「上の」ってどぉれ?
615:吾輩は名無しである
04/10/10 22:44:35
申し訳ない。
ベケットについての発言そこからコピペしたって意味。
そら分からんですね…
616:吾輩は名無しである
04/10/10 23:48:39
>608
代表作ってなぁに?
邦訳の3冊は代表じゃなく「準」作品?
617:吾輩は名無しである
04/10/20 21:32:42
ドイツ語圏では、イェリネクは演劇作家として知られていて
テレビの演劇批評番組に出演することも多いそうです。
(演劇見ないので聞きかじりだけど)
618:吾輩は名無しである
04/10/23 22:29:07
皆イェリネク確認中なので当分保守(sage)週間か・・・
619:吾輩は名無しである
04/10/28 12:53:39
age
620:吾輩は名無しである
04/11/05 23:18:26
月刊age
621:吾輩は名無しである
04/11/16 18:11:22
年末にかけて何か来るかなぁぁぁ………
622:吾輩は名無しである
04/11/17 22:33:48
最近出たみたいな、国書の「未来の文学」のワトスンの処女長編の「エンベディング」は、今更って感じがするけど、かってはサンリオの「ヨナ・キット」と「マーシャン・インカ」は結構興奮して読んだけど、ワトスンはもういいや(w
623:吾輩は名無しである
04/11/17 22:36:41
そういや、訳者やまがた氏がレムスレに来ていたね。
624:吾輩は名無しである
04/11/25 13:51:00
ダレルの四部作が河出文庫から出るという話はどうなったのだ。
625:吾輩は名無しである
04/12/04 00:37:49
そういえば秋にアレクサンドリア四重奏出るとかあったよね・・・
626:吾輩は名無しである
04/12/04 03:45:27
>625
あのニュースが出た直後、古本屋ではじめて4冊揃いを見たが
「来年になれば新本の文庫で手に入るんだから」ってスルーしたのにな。
627:吾輩は名無しである
04/12/08 12:48:04
最近あれだね、ここ
見合いして交際に進展のないカップルのようなノリ
628:吾輩は名無しである
04/12/10 06:06:56
ホーソーン、柴田訳「ウェイクフィールド」購入
629:吾輩は名無しである
04/12/14 23:16:43
( ・e・)y-~~~これなかどうだい、なかなかおもしろそーじゃねーか?
URLリンク(www.fujiwara-shoten.co.jp)
630:吾輩は名無しである
04/12/15 01:40:54
>>629
パムクか。ちょいまえノ-ベル賞予想すれでも話題になってたな。
確かに面白そうだ。
631:吾輩は名無しである
04/12/15 02:31:33
>>629
おもしろそうなんだが、高いな…。
やっぱこういうのって買う人が少ないから高いのかな。
632:吾輩は名無しである
04/12/15 16:44:04
>>629
600ページ超か。2段組だと辛いな。
カネッティ『眩暈』よりは分厚くて安い。
633:吾輩は名無しである
04/12/16 23:50:40
いや、
この手の本で600ページ超で3000円台なら
リーズナブルと思うぞ。
634:吾輩は名無しである
04/12/17 18:34:59
ぺレックの『人生 使用法』は5000円でしたからね。
635:吾輩は名無しである
04/12/17 19:49:29
■■海外現代文学価格評定スレッド■■
636:吾輩は名無しである
04/12/17 23:41:00
パムク。きょう手にとって見たけど、感覚的には5千円弱くらい。
地方都市で、3冊も入ってたけど、売れるのかな。
637:吾輩は名無しである
04/12/18 00:56:25
『ジョン・ランプリエールの辞書』も600ページで5000円・・・
638:吾輩は名無しである
04/12/18 13:41:17
グラス『はてしなき荒野』が942ページで7140円
パウル『巨人』が781ページで9240円
639:吾輩は名無しである
04/12/21 19:18:16
クンデーラ『存在の耐えられない軽さ』を英訳で読んで感動したことがあります。
二冊目を読むとしたら何がよいですか。日本語で読みたいです。
640:吾輩は名無しである
04/12/21 20:15:37
>>639
サルトル
641:吾輩は名無しである
04/12/21 22:12:01
>>639
スレの流れからして、ここはひとつ
ページ単価で決めてみては如何か?
642:吾輩は名無しである
04/12/21 22:28:26
>>641
本の内容より印刷とか製本のコストがかかわってくる
だろ・・