10/08/22 14:49:16 /je35mG3
「その後、和泉式部の恋しい人は彼女の元へ戻ってきたそうだ」
智美に教えるというよりは、美穂子に向かって話しを続ける。
「和泉式部は恋多き女だったそうだが、言い換えると、深い愛情であふれていたと言えるな。だからこそ悩みが深刻になるのも道理というものだ。冷たい人ならばそんなに悩まない」
面白そうな話だと思った久が割って入ってくる。
「美穂子は一途で、愛情たっぷりって感じよね。きっと」
「わ、私は……」
「久は恋多き女って感じだなー。愛情の度合いはわからんが。ワハハー」
「あら、見てた。悪いけどよくもてるのよねー。なーんてね。まぁ、今は、恋愛より麻雀と受験だけどねー」
美穂子が答える前に智美と久の言い合いが始まったので、美穂子は焦ったような、ほっとしたような、寂しそうな複雑な表情を浮かべてうつむいた。
「よし! ホタルを見に行こう! ワハハー」
「はぁ?」
「これでホタルを見たら、今日の歌のことは忘れないと思うんだ!」
智美の突然の宣言に三人が揃ってきょとんとした表情になる。
「貴船神社は無理だけど天伯峡ならすぐいける」
「あそこのほたる祭りは6月中だろう」
「じゃあ、松尾峡は?」
「同じよ」
ゆみと久は同じような反応をして、智美を止めようとする。
「わかった。青木湖にいく」
「あ、あそこならもしかしたら、まだ……」
「よし。決定だー、ワハハー」
思いがけない美穂子の寝返りに、智美も勢いづいて形勢逆転。勉強会はここで強制終了となっってしまった。
「みんなー、さー行くぞ」
「蒲原、安全運転で頼む」
助手席のゆみは言っても仕方ないと思いつつも、やはり言わずにはいられない。
後部座席では、いつもはモモがゆみにしがみついているように、美穂子が久にしがみついていた。
ただ違うのは、モモはかなり楽しそうにしていたが、美穂子は見ている方が気の毒になるくらい真っ青になっている。
久は、乗ってすぐは智美の荒い運転におおっと、といった感じだったが、直に慣れたようで自分に必死にしがみついている美穂子をからいかい始めた。
「ねぇ、美穂子って絶叫系は苦手だったりする?」
……こくこく
「じゃあ、遊園地に行っても一緒にジェットコースター乗れないわねぇ。残念」
……うるうる
可愛そうな美穂子は、デートのお誘いのような久とのやりとりにも声が出なかった。
青木湖に到着すると、車酔いをした美穂子が具合悪そうにしている。ゆみもやや青ざめているが、運転手の智美と久はケロリとしていた。
久が美穂子を支えて、車から降ろし近くのベンチに腰掛けさせる。
「すみま……せん。少し休んだら……大丈夫ですから……」
「美穂子は私が見ているから二人は斥候で、ホタルがいるか見てきてくれないか」
「介抱するふりして、いたずらしちゃダメよー」
「……」
ゆみにしてみれば、訳の分からないことを言い残し、久と智美はホタルを探しに行く。
923:長野三年’S 受験勉強編
10/08/22 14:50:09 /je35mG3
美穂子の隣に座ったゆみが右手で背中をさする。
「大丈夫か」
「……ええ、何とか」
「すまないな。と、私が謝ることではないんだが」
「……うふふ」
美穂子が力なく笑ったその時、ブーン! 音をたてて飛んできた何かが美穂子の後頭部にとまった。
「きゃあっ!」
「おっと」
驚いた美穂子がゆみにしがみつく。ゆみは落ち着かせるように右手で背中をさすりながら、左手でそっと美穂子の髪の毛をまさぐり始めた。
「美穂子、大丈夫かしら……」
「ゆみちんがついてるから大丈夫だろ。そんなに気になるのかー、ワハハー」
「普通、心配するでしょう。友達なんだから」
「まーな。あ、ホタル! まだいるもんだなー。ワハハー」
ホタルが見つかったなら、早く教えに戻ろうと久は智美の手をひいて引き返す。
二人が戻ると、ベンチでゆみが美穂子を抱きしめ、頭を撫でている光景が目に飛び込んできた。
「ちょ、ゆみ、何してるのよ! いたずらしちゃダメって言ったじゃない!」
「へー、ゆみちんもやるなー。ワハハー」
騒ぎながら戻ってきた二人に気づいたゆみが、美穂子を抱いたまま声をかけた。
「なぁ、蒲原。三大カブトムシってネプチューンとヘラクレスと、後何だったんだ?」
そう言って振り返ったゆみの左手はカブトムシのオスをつまんでいた。
美穂子の気分も良くなり、皆でホタルを見つけた場所に向かう。
数は少ないものの飛び交うホタルを眺め、口に出る言葉とはうらはらにそれぞれが想いに耽っていた。
「わー、綺麗ねー」
―あー、さっきはビックリしたわー。まさか、美穂子の好きな人って…… まぁ、誰でもいいんだけど。何なの、このもやもやする感じは―
「ええ、とっても綺麗……」
―ホタル、久さんと一緒に見られて嬉しいなぁ。でも、こんなに近くにいるのに、久さんが遠くにいるように感じるのはどうしてなのかしら―
「ああ、来て良かったかもな」
―さっきの久の慌てようといったら。フフフ、案外、福路にも希望があるかもしれないな。うむ、ホタルも悪くない。今度はモモと一緒に―
「私の言った通りだろー。ワハハー」
―うん、ホタルはやっぱりホタルだな。恋の炎にも自分の魂にも見えないや。でも、みんな喜んでるからこれでいいかー。ワハハー―
いまいち集中できないホタル狩りもそれなりに楽しみ、またあの運転で4人は家路へと着いた。
家に着いたゆみが携帯を見ると美穂子からメールの着信があった。
勉強会が結局遊びになってしまい福路には悪いことをしたとな思いつつ、受信箱を開く。
―きょうはおつかれさまでした。みなさんといっしょにべんきょうができて、わたしもまなぶことがたくさんありました。それでじかいはいつになりますか。―
〈了〉
924:名無しさん@秘密の花園
10/08/22 14:53:01 /je35mG3
これでおしまいっす。キャプテンの希望で受験勉強シリーズ~古文編になりそうな悪寒w
つか、受験勉強つっても、もやもやメインなんで、勉強の内容は適当す。失礼したっす。
薄荷屋もJOCも届いて部長充したっすよ。本誌もようやく麻雀始まるっすね。優希!ガン( ゚д゚)ガレ
925:名無しさん@秘密の花園
10/08/22 23:07:32 /lOzBmAO
GJですた
四人は同じ大学に行けばいいと思うよ
926:名無しさん@秘密の花園
10/08/23 16:42:19 Aa+iaZCy
久まこ神ののど咲がとてもかわいらしい…
927:名無しさん@秘密の花園
10/08/24 19:12:51 /2Vd+IPX
ねんがんのぶちょうむそうをてにいれたぞ!
今まで部長がらみのカップリングは部キャプ1択だったんだが何だか色々と目覚めてしまいそうだw
928:名無しさん@秘密の花園
10/08/24 19:56:33 i/W1k8R9
全部読んでやっぱり部キャプは良いなと思いつつも部桃その他もありかなと思いました
929:名無しさん@秘密の花園
10/08/25 19:45:28 x9q8N031
部ドムか…
茨の道だな
930:名無しさん@秘密の花園
10/08/25 20:01:44 EQdhtiM4
ここで言われているお勧めの同人誌を通販で買いたいんですがどこ見たらいいですか?
931:名無しさん@秘密の花園
10/08/25 21:54:31 izD65cg1
部長無双を何回か読み直してみて
ワカメがいないことにようやく気づいたw
>>930
同人通販ならとらのあなが妥当じゃね?
932:名無しさん@秘密の花園
10/08/25 21:59:27 06nzcH1B
>>931
本当だwマジで気付かなかったわw
まこごめんw
933:名無しさん@秘密の花園
10/08/26 20:37:43 AepJpGMD
つか薄荷屋の人の描いたまこを見た覚えがないな
934:名無しさん@秘密の花園
10/08/26 20:41:23 O67DSW2g
ちゃんと登場させてるよ、カプらせてはいないが
935:名無しさん@秘密の花園
10/08/27 08:24:20 Ls2mGlMF
夏コミ新刊(総集編含む)に全く出てないだけで
新婚本1とかはふつーに出てるよ
936:名無しさん@秘密の花園
10/08/27 10:56:09 dtFz+9Go
清澄キャプテン本にすら出てない…と書こうと思ったら後ろ頭が一コマだけ映ってたな
937:933
10/08/27 18:58:11 mUcRF4mH
>>934-935
そーなんか
薄荷屋の咲関連本全部持ってるわけじゃないからなぁ
>>936
それは素で気づかなかったw
938:名無しさん@秘密の花園
10/08/27 19:25:54 KDaMYwP6
遅レスだが>>353黙れ
939:名無しさん@秘密の花園
10/08/27 19:32:05 TPIN1yWc
なぜ蒸し返す・・・
940:名無しさん@秘密の花園
10/08/27 19:34:15 Gk4Akz52
全国キャラでは白糸台しか百合妄想ができぬ
941:名無しさん@秘密の花園
10/08/27 19:41:27 aSnJ58K+
>>940
雰囲気的にガチっぽいよね
既に肉体関係持っていそうな感じ
942:名無しさん@秘密の花園
10/08/27 23:53:15 8PAOUW28
照姉と姫様は道ならぬ愛に苦しむロミオとジュリエットだという噂が流れていたよ
敵にも関わらず一年前のインターハイでお互い一目惚れしてしまったらしい
時折ホテルを抜け出して逢引している姿が何度か目撃されているとのこと
943:名無しさん@秘密の花園
10/08/28 01:01:06 1mR/G/L2
菫さんと霞さんの保護者たちが激怒しそうだなw
944:名無しさん@秘密の花園
10/08/28 21:04:28 d9tDbw3H
おっぱいマイスター竹井久が全国区の雀士たちの胸を揉みまくる展開はまだですか
945:名無しさん@秘密の花園
10/08/28 21:08:57 4m+oqrbQ
おっぱいマイスターは咲だろw
946:名無しさん@秘密の花園
10/08/29 01:52:31 uLp+yVAT
>>943
そこで意気投合した二人がカップルになるという展開はまだですか?
947:名無しさん@秘密の花園
10/08/29 19:13:58 qrMPyPqE
全国大会の展開がもう少し速ければ
部長無双に愛宕さんやちゃちゃのん収録も有り得たのかなぁ?
948:名無しさん@秘密の花園
10/08/29 20:02:43 3U2wK4Js
全国クラスならむしろ部長を骨抜きにするくらいのアネキが欲しい
949:名無しさん@秘密の花園
10/08/29 21:57:42 qrMPyPqE
>>948
むしろ麻雀で部長をレイプ目に出来るほど追い詰められる人材が欲しい
950:名無しさん@秘密の花園
10/08/29 23:26:22 0RHEUwtr
>>947
アリですね
951:名無しさん@秘密の花園
10/08/30 04:24:41 CrmQDkZ9
>>946
奇妙な関係でした。
初めて言葉を交わしたのは、お互い失恋した直後。
涙を流して真っ赤になった彼女の瞳と目が合った時は、鏡をみているのかと思いました。
私と彼女は無言の内に、相手が自分と同じ傷心を抱いていることを感じました。
そしてどちらからともなく近づき、痛みを分け合ったんです。
それが、私と菫さんの出会いでした。
私には好きな人がいました。
一歳年下の幼馴染で、物心ついた時から彼女をお嫁さんにすると口に出していた程、愛していました。
勿論、時が経つうちに彼女、神代小蒔と結ばれることが、到底叶わない夢物語だとは理解しました。
それでも分家と本家という関係の中で、ずっと本家の彼女を支えていけるんだと思っていたんです。
小蒔の隣にいるのは私だと……。
その夢が砕け散ったのは、小蒔が宮永照と逢引している場面を目撃した時。
小蒔の愛が私ではない誰かに向けられていることを知ったその時に、私が彼女の隣にいる意味は無くなってしまいました。
胸を引き裂かれるような痛みに包まれて私は思わず視線を逸らしました。
すると、その先に自分と同じように深い悲しみを湛えた人の姿が見えたんです。
それが菫さんでした。
目が合い、お互いの内に同じ痛みを見出した時にはもう、私と菫さんは不思議な縁で結ばれていました。
952:名無しさん@秘密の花園
10/08/30 06:29:18 CBQA5esk
小ネタで終わらせないでよ。
953:名無しさん@秘密の花園
10/08/30 18:59:47 TzP+t1UQ
>>951
よし次は菫視点で頼む
954:名無しさん@秘密の花園
10/08/30 23:00:19 CrmQDkZ9
<菫視点>
まるで鏡を見ているようだった。
震える肩、青ざめた顔、きつく結んだ唇。
唯一涙を浮かべた瞳に映る人影だけが私と違っていた。
霞の視線の先には神代小蒔が居て、私は彼女が誰を愛していたのかを知った。
もしそこで踵を返していれば、霞とこんな風になったりはしなかっただろう。
私と同じ様に失恋の痛みに震える姿も記憶の片隅に追いやられ、時を置かず消え去っていたはずだ。
しかし、運命の悪戯が働いたとでも言えばいいのだろうか、
私は霞と目が合ってしまった。
一度目が合った後で黙って逸らすには、彼女の視線はあまりにもはかなく、痛々し過ぎた。
辺りに満ちる喧騒から私と霞が切り離されていくのがわかった。
夜の東京の片隅で静かに向い合いながら、重なり合う視線を通して、
彼女の悲しみが私に流れ込んでくるようだった。
私と同じ、愛する人を失った深い絶望が……。
その瞬間私と霞は別ちがたく結びついてしまったのだと思う。
傷つき引き攣れた彼女の心に触れた後では、最早その場を去ることは出来なかった。
だからといって、違和感が無かったわけではない。
勿論霞のことは前年の全国大会を通じて知ってはいたが、気安く話しかけるような間柄ではなかった。
引き寄せられるように近づきながらも、なんと声をかければいいかわからずにいた。
私は白糸台の制服姿で、霞は永水女子の巫女服を纏った姿で歩を進め、
手の届く距離まで来たところでお互い立ち止まった。
黙って向き合っている私達の姿を不思議そうに見つめながら通り過ぎていく人の目を感じたが、
彼らは当の私自身も奇妙な気持ちでいたことに気付いただろうか?
955:名無しさん@秘密の花園
10/08/30 23:02:10 CrmQDkZ9
少しの間奇妙な居心地に悪さに包まれた後で、先に口を開いたのは霞の方だった。
「石戸霞です」
彼女の大人びた姿によく似合う落ち着いた声だった。
「知っている。私は…」
「白糸台の弘瀬菫さんですね。知っています」
そこで改めて見つめ合い、少し笑った。
同じ麻雀師としてまんざら知らないわけではないが、
こうしてきちんと言葉を交わすのが初めてだということを、私も霞も思い出したのだ。
その最初の機会が思わぬ形で訪れたことを思い、二人して苦笑した。
ほんの僅かに気持ちが通じ合っただけだが、歩き出すには十分だった。
私達は間もなく手ごろな喫茶店を見つけて腰を下ろし、おずおずと話を始めた。
私は宮永照の話を、霞は神代小蒔の話をした。
その人にどんな想いを抱いているのかは、お互い改めて言葉にしなくてもわかっていた。
勿論、よくも知らない他人と傷の舐めあいをしているという自覚はあった。
報われなかった想いのたけを聞いて欲しかっただけだと言われれば、否定はしない。
けれど、その相手が霞を置いて他にいなかったことだけは確かだ。
彼女についても同じことが言えただろう。
麻雀の四角い卓上は宇宙に例えられる程千変万化の起伏に富むが、現実世界もそれと何ら変わらないということだ。
どんなツモを引いてくるのかは、その時になってみなければわからない。
その一瞬一瞬の行為が積み重なって、どんな手牌になっていくのかも。
失恋という牌を掴まされ、その代わりに余った牌を切って河に流すように、
私は照の少し悲しげな冷たい瞳に惹かれたことを思い出し、
霞は自分よりも年下の神代小蒔を守りたかったと明かした。
恋した人との思い出を語りながら笑顔を浮かべるところも、
その笑顔がやがて沈痛な面持ち変わるところも、霞と私は同じだった。
まるで鏡を見ているかのように。
私はそんな彼女の痛みを自分のことのように受け止めた。
そして自分を慰めるように彼女を慰めたいと思った。
どうしてそんな風に思ったのかはわからないが、コーヒーカップに添えられた細い指先や、
時折揺れる長い髪に悲しみが透けて見えて、無性に霞が愛おしかった。
もしかしたら、鏡に映った姿を見るうちに情が移ってしまったのかも知れない。
956:名無しさん@秘密の花園
10/08/30 23:08:52 CrmQDkZ9
そんな出会いを経て、私と霞はそんな風に奇妙な縁で結ばれた。
あとはごく自然な成り行きで、時折合って話をするようになった。
回数を重ねるうちに彼女に対する愛おしさは募っていった。
私の境遇は、霞の悲しみを自分のことのように受け止めるに十分だったし、彼女は大人びて美しかった。
失恋をしたばかりで節操もないと言われればそれまでだが、いつの間にか霞に恋をしていた。
それでも、自分の役割を忘れるほど馬鹿でもないとは言っておく。
私は彼女を映す鏡だ。
彼女と同じ悲しみを映し、一時それを忘れさせるための鏡。
役割を越えて別の姿を映すようなヘマは許されない。
もし私が自分に芽生えた恋心を映せば、その瞬間鏡は割れてしまうだろう。
私と霞はそういう出会い方をしたから……。
こんな風に霞への恋を諦めるなんて、出会った時には思わなかった。
おしまい
霞×菫の夜の主導権を握っているのは霞さんだという噂……
というわけで続きは皆さんの心の中に
私は咲和スレに帰ります てはては ノシ
957:946
10/08/31 00:36:34 /+VyUeNp
ありがとう。あなたは神や!
できれば続いて下さいいや本当もうお願いします
958:名無しさん@秘密の花園
10/08/31 00:38:45 u6a60tet
霞×菫か・・・新しい風が来てるわ
ついでに姫様×照もお願いします
959:名無しさん@秘密の花園
10/08/31 05:30:31 bD7y9Foc
>>945
咲がおっぱい星人になってる同人誌あったなw
モモをかじゅ先輩以外と絡ませれられないものか…
960:名無しさん@秘密の花園
10/08/31 06:22:37 8JAHmA1e
「ワハハ、今日は清澄と合同練習をするぞー。ちなみに優勝者には離れの2人部屋の鍵を進呈だー」
「っ!…それは負けるわけにはいかないっすね………おっぱいさん、ちょっと振り込んでもらえないっすか?」
「な、何を言ってるんですか! たとえ練習試合といえどイカサマなんてありえませんっ!」
「なーに、ちょっとステルスが効いてるフリをしてくれればいいんすよ……この写真を見ても、気が変わらずにいられますかねぇ?」
「そっ…それは……! ……咲さんの着替え写真!?」
「ふふふ、どうっすか? お望みなら風呂でもトイレでも写メを撮影できますがねぇ?」
「………ふざけないでくださいっ!そんな犯罪行為をしてまで勝とうだなんて、恥ずかしくないんですか!?
大体その程度の画像なら1テラバイトぐらい持ってますよっ!!」
「…あー、原村さん、ちょっといいかな……」
961:名無しさん@秘密の花園
10/08/31 12:55:04 jNnjMzuF
>>960
hrmrさん歪みねぇなwww
一年生は一年生同士―ガチはガチ同士―仲良くするといいよネ!
962:名無しさん@秘密の花園
10/08/31 18:45:47 y8CveV2v
まっすぐなhrmrさん素敵
963:夏の午後
10/09/01 03:04:55 giDeZ/gJ
合同合宿以降、久や福路と逢う機会が増えた。
モモには受験対策だ、と言っているが実際のところは心身ともにリフレッシュするための、いわば逢瀬だ。
とはいえ、北部と南部。お互い行きかうのも限界がある。
都合のつかない時もある。
今日がまさにそんな日。
駅を降りて改札口をくぐると出迎えたのは福路一人だった。
常ならば久と歓談しながら喫茶店へ向かうのだが、福路と二人っきりだと話が続かない。
楽しいはずの逢瀬が、久が居ないとここまで間が持たないものなのか。
照りつける太陽に、頭をやられていたのかもしれない。
わたしは久との逢瀬を語っていた。
最初は軽い下ネタのようなもの。
だが福路はかなりの勢いで食いついてきた。
売り言葉に買い言葉、と言うのだろうか。
わたしの話はどんどん過激な内容へとエスカレートしていった。
福路もまた、それに釣られるように久との逢瀬を語る。
わたしとの時と違い、福路に対する久は常にリードしているようだ。
それが新鮮で、わたしも必死になって食い下がった。
思い返せば、喫茶店で歓談するような内容ではない。
今でも思い出すだに紅潮する。
だがそれは、その後の出来事に比べれば、どうということはない。
「そういえばホテルを予約していたんだったな」
連休ゆえに一泊してから帰郷すれば?と言って久が用意してくれたホテルに足を向けた。
肝心の久は急に学生議会の仕事が立て込んだという事で、不参加となっているわけだが。
まぁ泊まるような時間になったらいくらなんでも用事から解放されるだろう。
まだ日は高く、入る必要はなかったのだが、下見も兼ねて、と言う事でホテルを探しに市内に出た。
唖然とした。
まだ昼間だからさほど目立ちはしないが、夜ともなればこうこうと光るであろうピンクのネオンサイン。
時々どう考えても年齢のつりあわないカップルを吐きだす、そのホテルは。
どうみても、いやまごうことなく、ラブホテルだった。
「久はなにを考えているんだ?!」
そう怒鳴らずにはいられなかった。
こんなラブホテルに予約もくそもないと思ったが、そうでもないようで。
呼び出しボタンを押して確認を取ると、実際竹井久で予約が取られていた。
今からでもお泊りになれますよ?と言い出す、如何にも夜の住人といった風情の支配人。
世間知らずの女子高生である私たち二人は、抗う事も出来ずに一室に案内された。
部屋に入ると、わたしの偏狭な偏見とは違って、実に清潔感あふれる空間だった。
福路は恐る恐るベッドに腰掛けると、所在なさげにきょろきょろと辺りを見渡す。
危なっかしさを形にしたら福路のようになるのだろうな、と私との逢瀬の間も福路の事を気にしていた久を思い出してクスリとした。
下級生の間では聖母のごとく扱われている福路も、いや、だからこそか、庇護欲を掻き立てられること、しきりだった。
私は横に座ると、福路の閉ざされた右目を見つめる。
瞼の下の青い眼は、とても綺麗だという。
私は、その瞳を、見たい、と思ってしまった。
右の瞼を開かせようと、福路の心を一枚ずつ剥いだ。それとともに衣も一枚一枚と剥いだ。
涙を流していたな。
必死に抵抗していたと思うよ、福路は。
無理矢理だよ。そうだ、無理矢理だ。福路の名誉のためにも言う。
これは福路の望んだ結果じゃない。
だから、許さないでいい。私を軽蔑してくれ。
そして、福路を許してくれ、久。
彼女はやはりお前が一番なんだ。 (了)
964:名無しさん@秘密の花園
10/09/01 14:25:42 10X3scxQ
アリですね!
965:名無しさん@秘密の花園
10/09/01 20:46:03 tStDNvld
>>963
最後の段落部分を詳しく!
966:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 02:58:16 AU/hjxTh
<霞視点>
温順・謙虚・慎み深さ・愛・誠実・そして小さな幸せ。
菫の花言葉を知ったのは彼女と会うようになってから。
奇妙な縁で結ばれたあの日以来、私と菫さんは折を見つけては二人で過ごすようになりました。
待ち合わせの場所は、いつも永水女子の宿舎と白糸台の宿舎の丁度間にある喫茶店。
奥のテーブル席で向かい会って話をしながら、菫さんは花言葉そのままに私の悲しみを癒してくれました。
温かい眼差しに見守られ、嘘偽りのない言葉に励まされるその時間は、
恋敗れた私に訪れた小さな幸せに他なりませんでした。
喫茶店に流れる控えめな音楽や、ランプに揺れる橙色灯の光。
私を取り巻く全てのものが傷ついた心に優しく染みこみ、そしてその中心に菫さんがいたんです。
彼女の思いやりが嬉しい余りに
「どうしてそんなに良くしてくれるのですか?」
別れ際に何度尋ねたことでしょう。
返ってくるのは決まって
「放っておけないから」
という慎み深い言葉でしたが、それがいかにも菫さんらしくて、私は一人で宿舎に帰る途中も気付くと笑顔を浮かべていました。
布団に入って横になっても、目を瞑っても浮かぶのはもう菫さんのことばかり。
彼女と会う度に、愛しさは募っていくのがわかりました。
そしていつしか
「放っておけないから」
という言葉だけでは足りない程、菫さんを求めるようになったんです。
967:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 03:00:17 AU/hjxTh
自分の気持ちにはっきりと気付いたのは、いつものように喫茶店の前で別れた後のことでした。
(放っておけないなら、宿舎まで見送ってくれてもいいのに…)
宵闇の中に小さくなっていく後ろ姿を見送りながら、恨みがましい想いにかられ、
(私ったら、なにを自分勝手に言ってるの)
(菫さんはついこの前まで他人だった私にこんなによくしてくれてるのに)
多くを求める自分を慌ててたしなめました。
けれど、振り返らない菫さんの背中に胸が締め付けられる痛みを、どうやっても消すことが出来ず、
ネオンの光の中にぽつんと取り残されながら、私はその時はっきりと自覚したんです。
菫さんが好きだと。
目を瞑ると、瞼の裏に浮かぶのはやはり彼女の姿でした…。
その事実に愕然としながら、私は必死に自分の気持ちを否定しようとしました。
(慰められた喜びを恋と勘違いしているんだわ)
(全国大会が終わって鹿児島に戻れば、すぐに忘れてしまうに決まってる)
そんな風に、菫さんに抱く好意は一時の気の迷いに過ぎないと何度も言い聞かせたんです。
しかしそのそばから
(菫さんを忘れたくない)
(あの人の優しさを忘れたくない)
菫さんへの愛しさが溢れて、止めることが出来ませんでした。
散々な出会い方にも関わらず、私はどうしようもない程菫さんを好きになってしまったんです。
彼女の姿はもう宵闇の向こうに見えなくなっており、自覚したばかりの恋心に胸が疼きました。
968:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 03:01:27 AU/hjxTh
いつもの喫茶店に着くと、一足先に奥のテーブル席でまっていた菫さんが私に気づいて手を上げます。
たったそれだけで痛いくらい切なくなるのは、彼女が好きだから。
今にもそれを伝えたくて、でも伝えらなくて、二つの間で小さな胸が張り裂けそうなのに、
菫さんが発したのは
「二人で会うこれで終わりにしないか?」
これ以上ない悲しい言葉。
「どうしてですか?」
愕然として尋ねると、いつもの慎み深い笑顔が返って来ました。
「そろそろ全国大会も大詰めだ。霞と私は敵同士として相まみえる。情が移ったら駄目だろ?」
その言葉の通りだと、頭ではわかりました。
私達は敵同士。
それも永水女子と白糸台という、大会を二分するような優勝候補。
勝利という至上命題の前で、情が揺れるようなことがあってはならない。
頭ではちゃんとわかっていたんです。
けれど、そんな風に思いも寄らない形で別れを切り出され、涙を止められませんでした。
「霞!?」
「嫌…です」
「霞、どうした!?」
「別れたくありません…」
「霞?」
「菫さんが好きだから、会えないなんて耐えられません」
969:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 03:03:12 AU/hjxTh
私の手をとりかけて、しかし菫さんは躊躇いました。
彼女の思いつめた顔が涙に滲んでいきました。
これで全て終わってしまったんだと、はっきりわかりました。
私達は敵同士。
その関係を踏み越えようとすれば、その時点で勝負師失格。
全国でも名の知れた雀師である菫さんの世界から、私は消えてしまったんだと…。
(短い期間に二度も失恋するなんて)
(それに、今回の失恋は一度目の時よりずっと心が痛い)
(それくらい私は菫さんが好きだったのね)
(時間なんて関係ないくらいに……)
諦めの思いが涙となって流れ落ち、海のように果てしなく広がって私を包んでいく、
その中に溺れてもう立ち直れないんだ、自嘲めいて思っていたその時、
誰かに強く抱きしめられたのがわかりました。
「菫さん?」
「私も霞のことが好きだ」
「菫……さん?」
「でもその想いを伝えたら今の関係が終わってしまう気がして、伝えられなかった。
想いを抱えたまま霞を見ているのが辛くて、いっそ君を忘れてしまいたいと思った。
だから、あんなことを言ったんだ。ごめん、霞」
「……本当ですか?」
「本当だ。君が神代小蒔を愛していたことも、私が宮永照を愛していたことも、
そして私達が敵同士だということも全部わかった上で、霞を愛している」
嬉し涙が頬を伝って海のように広がり、すっかり溺れてしまいそうな私を菫さんは優しく抱きしめ続けてくれました。
もう言葉はいらなくて、お互いの温もりがあればそれで十分で、私達はいつまでもそのままの格好でいました。
970:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 03:04:59 AU/hjxTh
やがて時間が来て、宿舎に戻らなくてはならない定めの前に切られるように心が痛み、
菫さんの顔を見れば私と同じように沈痛な面持ちで、まるで鏡に向かいあったよう。
初めて会った時もそうだったと思い出して、不思議な縁に改めて胸が熱くなりました。
「また明日、菫さん」
「また明日、霞」
手を振って別れた後で、名残惜しさを全身で感じながら、帰路を歩き出します。ふと
(放っておけないなら、宿舎まで見送ってくれてもいいのに…)
いつかの子供っぽいわがままを思い出し、もうそんな風に拗ねる必要も無いんだと、
微笑みながら自分に言い聞かせていたのですが、その時突然、背後から抱きしめられました。
「霞」
かすれた声は、他ならぬあの人のもの。
「菫さん?」
「今日は離れたくない。ずっと一緒にいたい」
腰に回された腕に力が籠もり、砕けるとように骨が痛みましたが、ぞくりとする程の快感が同時にわき上がります。
熱い吐息がうなじにかかって全身の産毛が逆立つようなもどかしさに包まれました。
「菫さん」
そう言い掛けて、けれど言葉にする前に
「駄目なら駄目と言って欲しい。じゃないと、止まれない。霞が欲しいんだ」
先を制せられて、頷くしかありませんでした。
「駄目じゃありません」
抱きしめられた背中が腰に伝わってくる菫さんの熱っぽさにすっかりあてられて、
拒む気など根こそぎ霧散していました。
971:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 03:11:51 AU/hjxTh
私の言葉を聞いた菫さんが腰に回していた手を解き、脇の下へとすべらせます。
そこには見奴口というおはしょりを整えるための穴があり、地肌へと続いています。
菫さんの細い指がその見奴口から着物の内に入り込み、その少しひやりとした感触を直に感じた瞬間、
膝から下が水になってしまったかのように力が抜けると同時に、乳首が固くなるのがわかりました。
「あっ!」
思わず漏れた私の声に薄く笑った菫さんが、間もなく固くなった乳首を探り当てて軟く揉み潰します。
それだけ気をやってしまうくらい腰がぞくぞくと戦慄いたというのに、
菫さんが畳み掛けるように指先に力を込めました。
痛みが心地よいなんてこまで感じたことなどないのに、菫さんの乱暴な仕打ちに体が反応します。
内腿に熱い雫が伝うのを、私ははっきりと自覚し、
ドピュッ
おしまい
972:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 03:53:02 7pQo5WPj
おいw
973:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 12:44:25 SLHoapl+
ワラタww
974:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 20:17:53 IQqIuFbZ
ちょ、まwww
975:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 23:52:26 AU/hjxTh
>>970踏んだので次スレ立てました
スレリンク(lesbian板)
合同合宿の一夜
「先輩、貝合わせしたことあるっすか?」
「いや、ないな」
「貝合わせかー。それじゃ私も」
「貝合わせ? 随分古風な遊びですわね」
「でも楽しそう」
「そうね」
「私はやりませんわよ」
「わーい貝合わせー。衣もヤルー」
「ふぅ、しょうがありませんわね」
え!?
透華が貝合わせ!?
透華がボク以外の誰かと秘部と秘部を擦り合わせる!?
「駄目だよ透華! 貝合わせなんて滅多にやるもんじゃないよ!」
「何を勘違いしてるんですの? 貝合わせは平安貴族が嗜んだ神経衰弱のような遊びでしてよ」
「おい、国広君。乳首が勃起してるぞ」
「あらあらはしたないこと。これはお仕置きが必要ですわね」
「国広君、いったい何を考えてたん?」
「一、今夜旅館の離れにいらっしゃい。縄と蝋燭が待っておりますわ」
「イヤッホーイ」
おしまい
976:名無しさん@秘密の花園
10/09/03 00:40:47 Wqp01Oej
>>975
乙ー。
つーか、またそんなオチかwww国広くんwwwww
アンタの作風、嫌いじゃないじぇ。
977:名無しさん@秘密の花園
10/09/03 02:05:08 /+X/FgbI
ちょ、オチがw
霞さんが小さな胸が…とあったが小さくないよ、と思わず突っ込みかけてしまった。
978:名無しさん@秘密の花園
10/09/03 21:42:49 iPvzptzI
今週の衣×タコスに萌えた
979:名無しさん@秘密の花園
10/09/03 23:50:02 9BUyCCqR
カスミレか…斬新だな
980:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 01:14:18 ejv3VxGd
その晩、旅館の離れで……
白絹を縒り合わせた強靭な紐がボクの首にかかっていた。
「もう興奮しているんですの?」
透華が声に出して呟きながら、その紐の両端をボクの左右の脇下にくぐらせ、背中で交差する。
「こちらが外してもいいと言っても手枷を取らないし、一は本当にマゾっ子ですわね。
どれだけ束縛それるのが好きなの? いつも縛られた両手をバタつかせていけない快感に浸っているのでしょ?」
ウエストで紐を一周させ、背後に回りこんで両手首を後ろ手にしっかりと縛り上げる。
「今だって、こんなに乳首を固くして」
胸の先をギュッと絞られて腰が浮く。
透華はボクが思わず悲鳴を上げるのを面白そうに眺めてから一歩下がり、自分の仕事ぶりをつらつらと点検した。
「上出来ですわね」
縛りかけの全裸でボクが大人しく立っていると、透華がまた長紐を一本とって縛りにかかり、
うなじからウエストさらに両腿ときて、両端をそれぞれ手首にくくりつける。
肩口をずらしてみると、両足のはざまに紐が当たって、それだけ乳首がピンと上を向いてしまう。
981:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 01:16:11 ejv3VxGd
「まだですわよ」
透華がいつにも増して穏やかな調子でそう言い、ボクのうなじをとらえた。
「一、ひざまずきなさい」
メイドの習い性でひざまずくと絹紐が張り詰め、下の口がギュッと締め付けられる。
思わず喘ぎながらも、首を上げ、背中を懸命に反らして弓なりになり、胸をうんと突き出してひざまずく。
「さて」
透華の満足したような声が耳をくすぐった。
「これで様子がわかりかけてきたんじゃないこと?」
仕上げにかかった御主人様は、ボクの両足首を纏めて縛って紐を伸ばし、手首に結びつけた。
これではどう動こうと紐が内股に食い込んで、前後にこすれてしまう。
透華の縛り方はとても巧妙で、しなやかに紐には固い結び目が小さくこしらえてあり、
動くたびにその結び目が真珠にこすれてボクをいたぶってくる。
息をするだけでも一苦労で、否応無しに唇を噛んでこらえるはめになる。
そのさまを透華はとても気に入ったみたいだった。
縛られたボクとしては、顎を反らせるように跪いてそんな御主人様を見守るしかない。
透華は全裸のまま動けない哀れなボクの周りを歩き、様々な角度から痴態を眺めて微笑みながら、
やがて瞳を輝かせつつ蝋燭を手にとった。
「これ、好きでしょう?」
優しい口調で随分酷いことを聞くものだと思った。
そのせいで、被虐を求める心に火がついたボクは体が熱くて仕方が無い。
「ねえ、どうなの?」
マッチ擦る音が立った後で、リンの匂いがツンと鼻を刺す。
透華が燃え盛る蝋燭を傾け、次の瞬間、乳首の先で痛みがはじけた。
悲鳴を上げるそばから、内腿、背中の下側、縛られた両手と、続けざまに痛みの花が咲いた。
982:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 01:17:36 ejv3VxGd
あまりにもその感触が苛烈で、熱いと気付くまでに時間がかかる。
溶けた蝋にねっとりと絡み付かれ、声を上げていましめられた体をのけぞらせたものの
そのはずみに紐が食い込んで、痛みのあまり息も絶え絶えになる。
「答えなさい一。好きなんでしょう?」
透華が蝋燭を垂らして、素手に溶けた蝋を受ける。
整った眉根が痛みに引き攣れるのが見えて、胸がキュンとなる。
そのまま垂らしたら熱すぎるから、透華は自分の体でわざわざ一度受けてボクに与えようとしているんだ。
彼女がどうしたいのかわかったボクは、その衝撃を思って慄きながらも、嬉しさのあまり涙が出そうになった。
「好き! 透華が好き!!」
ボクの芯からの声を聞いた透華が、にこりと笑って溶けた蝋を股間に押し付ける。
その瞬間、目の前に星が飛んだ。
痛みの快感の波に押し流され、ボクはゆっくりと気を失った。
983:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 01:19:40 ejv3VxGd
目を覚ました時、ボクは透華の胸の中にいた。
肩を優しくさする手が、ぼんやりと心地いい。
すぐにその掌が火傷で真っ赤になっていることに気付いて体を起こしかけ、けれど透華によって止められた。
人差し指を立ててボクの唇に押し当て、何も言わなくていいというのに
「しー」
と声を小さな声を出す。
そうやってボクの機先を制した後で、透華は優しく笑った。
「一、 あの程度の攻めで気を失うなんて
_rrf≦三ミ=z、_
_ ,ィ彡{ft彡ソリ}ルノシハミ≧、
`丶 ,イ{{{(くミ彡彡ミ彡彡三彡'へ、
\ fトミミミミゞ≧三彡彡≦彡三ミt
ヽ、 {::::;ィ''"`"´ ̄''"´ ̄`~¨ヾ彡彡}
丶 ',ヽ }:::fi ; ; Yシイf
':,| \ |:::リ ; ;,f::::::リ
'、 ヽ、 {::{ ,ィzzェェュ; rェェzz 、、V:::|
ヽ :.` ー--f^リ ´ィt::テミ _rt::テミ`' 〈::/^!
ヽ :.; : |{f! :. `゙""´.: :. `""゙´ : リぅi! <ダラシナイネ
、 `ヽ丶 .: : ヾ} : ,. :.. : 、 :ノレソ
丶、、 _,. V: `i r‐ '´゙ー、_,.‐ ' \ 、 : トく___
` ン´ i| j| 、 ! 、ー--―ァ' ` ,' ;/ } `` 丶、
/ j{ j| ヽ'、 、`ー一 ´, / /' イ _,. -‐`ー- 、
| ,:' ,/}! l| ヾ、 `"^^"´ // / _,. -'´ `ヽ、
_,」.. ':,./ ,リ ハ :. 丶.__,. イ j{ r '´ ヽ
/ 《 fi ! ヽ / /'´ ',
ヽ-‐ ' ,:' :;ソ ヽ / |
〈_ _,.-'´ ,. ' ハ 丶 / |
、´ / / ヽ ` |
`亡´__, ' ヽ
おしまい
984:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 09:50:16 37LJCw2B
/  ̄  ̄ヽ │
/ ゝ ̄三ヽ │
/ ミ ´`ヾ 〉 │
/ (ヽ《 = Θミヾ │
| ノ ○〈´´ へ_〉 .│
| ̄ ヽミ\++| .│
/ヽ ミ\ ヽ二ヽ │
/ ヽ \ ∧∧∧ \ .│
/ ヽ ヾ l │
\|\|\| J
985:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 14:11:26 cYyq6Tr4
>>983
んもーww
986:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 18:56:15 u6CUWhYF
(^ω^)
987:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 19:21:34 ejv3VxGd
埋めますか?
988:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 20:04:47 7MW64Heu
部長とちゃちゃのん愛宕ワカメなどとの絡みを補完した
部長無双・妄想伝の発売はいつですか?
愛宕さんの個性的な瞳をどう描くかもすごく気になるw
989:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 20:17:35 cYyq6Tr4
部長が全国支配するにはまず、地盤(清澄)を固めないとだよな。
990:名無しさん@秘密の花園
10/09/05 06:39:59 iJ1TRmbV
ウメ
991:名無しさん@秘密の花園
10/09/05 06:40:16 RWkn55LC
次スレ立てるね
992:名無しさん@秘密の花園
10/09/05 06:41:06 RWkn55LC
と、立ってたか
咲-Saki-で百合萌え 14局
スレリンク(lesbian板)
993:名無しさん@秘密の花園
10/09/05 09:00:51 Hj2YZNAW
チクショウ、俺の鶴賀は何しに東京まで行ったんだよ。
蒲鉾「ユミちん、この部屋ではエロいこと禁止なー。」
かじゅ「何言ってるんだ!?」
モモ「・・・(声出さなければ大丈夫っすかね?)」蒲鉾「ワハハ。むっきーたちも最近は見失わなくなってきたし、ニオイは消せないから無理だぞー。」
むっきー「私は別に構いませんよ・・・。(遠い目)」
とか、そういうSSを誰か、頼む。
994:名無しさん@秘密の花園
10/09/06 00:05:45 PJSiB97G
桃。じゃなくて梅。でもなくて埋め。
995:名無しさん@秘密の花園
10/09/06 00:40:10 +8hf6lyW
うめ
996:名無しさん@秘密の花園
10/09/06 01:03:31 3SKWgxM7
>>993
>チクショウ、俺の鶴賀は何しに東京まで行ったんだよ。
分かる。分かるよその気持ち。うめ
997:名無しさん@秘密の花園
10/09/06 03:38:50 BZb34sOD
本編が進めば進むほど、応援組がステルスになるのは仕方がない
でも俺も鶴賀がみたいんだ、うめ!
998:名無しさん@秘密の花園
10/09/06 03:53:53 urp/tQAl
アニメ2期マダー?うめ。
999:名無しさん@秘密の花園
10/09/06 06:12:23 QIJIaS7q
それより原作8巻まだー?
うめ
1000:名無しさん@秘密の花園
10/09/06 08:47:34 DMusWTuR
1000ならタコス無双
のどちゃんもNTR戻す
1001:1001
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。