咲-Saki-で百合萌え 13局at LESBIAN
咲-Saki-で百合萌え 13局 - 暇つぶし2ch887:名無しさん@秘密の花園
10/08/15 04:12:19 2AT8mePf
最近すこやんのことが気になる。
見てるとついついからかいたくなっちゃうんだよね。

一人でいる時も、ちょっと気を緩めると

(すこやんにちょっかい出したい)

とか考えてるし。
なんかこれ、可愛いペットを見つけたみたい感じに近いかも。
あー、すこやんメッチャラブ。
すこやんだったら私……


………ん?
あれ、私いつの間に寝てたんだろ…。
しかもここどこ? 全然見覚えない…。

えーと、昨日は確かすこやんと仕事終わりに食事に行って、少しお酒を飲んで

「すこやんって、なんでいつも自信なさげなの?」
「そ、そうかな…」
「ほら、今も言葉に詰まってるし。昔誰かに騙されたとか?」
「えぇっ!? な、なんで急に? そんなことないよ」

いつものようにからかって…。
それからお酒の勢いを借りて

「すこやんはなんで折角届いた名門チームからの誘いを蹴って、地元の弱小チームに入ったの?」

前からちょっと気になってたことを聞いたんだっけ…。
そしたらすこやんが

「私に麻雀の楽しさを教えてくれたのは地元の友達や先生だから、少しでもみんなに恩返しがしたくて」

なんて、すこやんらしからぬことを言って、不覚にもドキっとして…。
地味っ子のはずのすこやんがちょっと輝いて見えたんだった…。


888:名無しさん@秘密の花園
10/08/15 04:15:09 2AT8mePf
まさかそんな言葉が返ってくるなんて思ってなくて、固まってたら

「でも意外だった」
「え?」
「こうこちゃんが麻雀に興味を持ってくれるなんて思ってなかったから」
「すこやん相変わらずネガティブ」
「こうこちゃん、実況するためにルールを覚えたり、頑張ってるよね」

すこやんがいきなり頭を撫でてきて、ドキドキして…。
でもすぐに

あれ?
頭を撫でられてる?

不自然さがひっかかって…。
なのに動くことが出来なくて…。

「それと…」
「それと?」
「こうこちゃんから食事に誘われるなんて思わなかった」
「へ、変だった?」
「嬉しいよ。でも」
「でも?」
「こうこちゃんて、嫌いな人には声をかけるのも嫌がりそうだから、意外だった」
「な、なんで?」
「嫌われてると思ったから」

ドキドキして顔が熱かった…。

(私、変だ)

だって、すこやんは遠まわしに

「私のこと、嫌いじゃないんでしょ?」

って言ってる。
普段の私だったら

「何を勘違いしてるの、すこやん。仕事だからやってるんだよ」

軽口の一つでも叩くところなのに、何も言えなかった…。


889:名無しさん@秘密の花園
10/08/15 04:16:46 2AT8mePf

(私、今凄く変だ)

自覚はしていたけど、すこやんの手つきが心地よくてそのまま流されちゃって……。

「コウコちゃん、この後うち来る?」

その言葉に黙って頷いて……。
……………あれ?

「えええええええええええええええええ!!!!!」

私何してんだろ?
どうしてすこやんと?
なんで? なんで?

「あ、こうこちゃん起きた?」

って、すこやんいたの!?
しかも裸ってことは、やっぱり…

「昨日のこと覚えてる?」

……うん。覚えてる。

「続きしてもいい?」

え……?
ちょ、ちょっと待ってすこやん! 触っちゃ、あっ、

「駄目っ」
「こうこちゃん、嫌だった?」

えっと、嫌…………じゃない…。


890:名無しさん@秘密の花園
10/08/15 04:18:50 2AT8mePf
私、昨日のことだってちゃんと覚えてる。
酔ってはいたけど、自分の意思ですこやんの家に来たって。
それはつまり………私がすこやんを好きだってことで、そういう関係になりたかったってことに他ならない。
今になってはっきりと自覚したわけなんだけど、

「嫌じゃないよ」

私、すこやんが好き。

「こうこちゃん、可愛い」

すこやんは昨日の夜よりももっと激しくて、私はそれからたっぷり3時間も責められた。
まあ、そういうわけなんです。



おしまい

891:名無しさん@秘密の花園
10/08/15 10:17:03 B/ehjLKw
gj

892:名無しさん@秘密の花園
10/08/15 10:36:43 o7WuXrht
>>881
なぜか咲照分を補給できた
あと池キャプ分も

893:名無しさん@秘密の花園
10/08/15 15:20:45 oSE9chPa
>>890
イイヨイイヨー。
普段イケイケなこーこちゃんが受け受けしいギャップ萌え。

894:名無しさん@秘密の花園
10/08/15 22:37:44 +2Q1aGLc
ピクシブ経由のニコニコの神無月EDパロでかじゅももと咲和が
上がっているのをみたけど他にも増えそうだなw
部キャプとか一透とか・・・etc

895:名無しさん@秘密の花園
10/08/16 02:15:08 c1l49DNQ
神無月パロなら是非霞×姫様で…
霞さんに
「貴女の全てが愛おしくて堪らないの、小蒔。貴女以外のものなんかもう何もいらない。
ただ貴女だけが欲しいの。貴女と私、二人だけの永遠の夜が」
とか云って頂きたい

896:名無しさん@秘密の花園
10/08/16 02:48:28 cEFDjvZb
霞×姫様は霞さんが夜の主導権を握っているという噂を聞いて、
霞×姫様SSを書いてみますた

897:名無しさん@秘密の花園
10/08/16 02:49:51 cEFDjvZb
霞さんは年上なのにその自覚が無くて、困ったものです。

巫女服はいつも帰って来て脱ぎ散らかしたまま。
畳まないから皺になっているし、おまけに寝坊までするから、朝はいつも大変です。
私が起こして巫女服を着せてあげなかったら、遅刻で出席日数が足りなくて、進級出来なかったかも知れません。
もうちょっとちゃんとして欲しくて

「霞さん、もっと自覚を持って下さい」

口を酸っぱくして言うのですが、当の本人は

「私が寝坊しなかったら、姫様はやることがなくてつまらないでしょう?」

と、どこ吹く風。
そのくせ

「いつも起こしてくれてありがとう」

なんて言うから、悔しくなってしまいます。

私が霞さんを好きなことも、放っておけないことも、霞さんはを知っている…。
知った上でわざとだらしなくしている。
だからいつも切なくなるんです。

(霞さんは私のことを年下の『姫様』としか思っていない)
(だから私がどんな気持ちでいるのか知っているくせに、こうして意地悪をする…)

そんなある日、いつものように霞さんを起こしに行った時

「ありがとう姫様。これ、ご褒美」

といきなりキスをされて、私はつい涙を流してしまいました。
霞さんが好きだから、そんな風にキスして欲しくなかったんです。

私のことを『姫様』としか見ていないことはわかっていました。
『小蒔』とは呼んでくれないことも諦めていました。
でも、せめて私の思いをそんな風にからかって欲しくなかったのに…それなのに……

898:名無しさん@秘密の花園
10/08/16 03:02:32 cEFDjvZb
悲しくて走り去ろうとして、腕をつかまれました。
振り向くと霞さんが今まで見たことがない真剣な顔をしていて

「ごめんなさい」

と言ったんです。

「謝らないで下さい、霞さん。謝られたら、もっと辛くなります」

目が合ったら涙が止まらなくなってしまう気がして、私は目をそらしたままそう答えました。

手を離して欲しい。
でも霞さんに触れていて欲しい。

こんな瞬間まで霞さんに焦がれている自分が恥ずかしくなって、唇を噛んでいたら

「ごめんなさい、小蒔」

不意に後ろから抱きしめられました。

「不器用だから、あなたの真っ直ぐな気持ちに上手く答えてあげられなくて…」
「霞…さん?」
「だから本当はあなたが好きなのに、からかうことしか出来なくて」
「そんなの嘘です…」

いきなりで、信じられなくて、駄々をこねる子供みたいに首を振った私の唇を、霞さんは鮮やかに奪いました。
そして、それ以上何も言わせてくれませんでした。


おしまい

899:名無しさん@秘密の花園
10/08/16 04:28:04 c1l49DNQ
>>898
GJ!
とても幸せな気分にさせて頂きました

900:名無しさん@秘密の花園
10/08/16 23:23:55 6H5Qthu6
>>898
年下の姫様に世話させるとは…
他の巫女たちにシバかれそうだなw

901:名無しさん@秘密の花園
10/08/17 01:38:47 J2LoqIHB
>>890  >>898  GJ

こっちはマイペースですまぬ。つSS >>838の続き
表現がくどくてうざいす。後、古文とか和歌とかお嫌いな方もスルーしてくだされ。
今夜も2レス分投下するっす。


902:長野三年’S 受験勉強編
10/08/17 01:41:30 J2LoqIHB
「蒲原さん? 蒲原さーん? 取りあえず、今のをノートに書きましょうか?」
 美穂子に促されて帰ってきた智美は、3人が言ったことを「もう一回、もう一回」と言いながらノートに書いていく。
智美の様子にゆみと久はこんな調子で大丈夫かと不安顔になったが、先生役の美穂子はむしろ楽しそうにあれこれ世話を焼いている。
美穂子は智美のノートに書かれた古今和歌集の文字を指さすと話を続けた。
「この古今和歌集は日本の古典文学の中でも、もっとも有名なんですよ。今日はその中からいくつか選んでお話しようと思っていたのですが、蒲原さん、昆虫が好きみたいだから、昆虫が読まれた歌にしましょうか」
「え?そんな歌があるのか。昔も今も虫好きに悪い人はいないと言うからなー。親近感が湧くなー。ワハハー」
さっきの反応とは打って変わって智美が食いつく。
智美の言葉をそんなことは聞いたことがないと思いつつ、ゆみと久はなるほどと美穂子のリードに感心した。
美穂子は、ここに来る前は百人一首にも採られている有名な歌を題材にしようと用意をしてきていた。しかし、そのことは何も言わず、智美からノートを借りるとある和歌を書き出した。

―明け立てば 蝉のをりはへ 泣き暮らし 夜は蛍の 燃えこそわたれ―

美穂子が歌を書いている間、久とゆみがノートを覗きこむ。直に書き終わったノートを受け取ると智美が歌を読み始めた。
「あけたてば、せみの、を? せみのを、りは? へ? なんだこりゃ? これだから古文は嫌いなんだ……」
「あ、分からないところは飛ばしていいですよ」
「え、飛ばしていいのか。だったら、なきくらし、よるはほたるの、もえこそわたれ…だ!ワハハー」
「そうそう、よくできました」
どや顔の智美とにこにことほほ笑む美穂子のやりとりを見て、ゆみと久は、なんだかなーな表情を浮かべている。
「蒲原さん。"をりはへ" は "折り延へ"で、ずっと時間を延ばしてという意味です。歌の意味は分かりそうですか」
「おー、何となくわかるぞー。多分だなー。玄関の扉をあけて、外に立っていれば、セミがずっと鳴いて暮らして、夜はホタルが燃えてこそわたれーだ! ワハハー」
智美の解答にゆみと久の顔がひきつる。
「ちょ、燃えてこそわたれーだ!ってまんまじゃない」
色々とあれなところがあるが、取りあえずその部分に久が突っ込みを入れた。
しかし、ここでも美穂子は「そうそう、よくできました」とニコニコとほほ笑んでいる。
―ええーっ 今度はゆみと久は二人揃って、驚いた表情で美穂子を見た。
二人の無言のリアクションには構わず、美穂子は智美に説明を続ける。
「でも、それだけじゃ聴いたまんま見たまんまですよね。和歌はこれに別の意味も含ませてあるんですよ」
「ふーん。じゃあ、セミとホタルにどんな意味があるんだ? ワハハー」
「実は、この歌、恋の歌なんですよ」
「鯉?魚のか?」
智美のあまりにも分かりやすいボケに、隣と斜め前から同時に「おい」とまるでシンクロのデュエットのようにぴたりと揃った突っ込みが入る。
その辺のやりとりを聞いてか聞かずか、
「この歌はですね、夜が明けると、日中は蝉のようにずうっと泣き暮らし、夜はホタルのように『思ひの火』に燃え、あなたのことを思い焦がれ続けている。そういう恋の歌なんです」
と、まるで誰かに告白するかのようにうっすらと頬を染め、いかにも恋に身を焦がすといった風に美穂子が歌の解釈をした。


903:長野三年’S 受験勉強編
10/08/17 01:43:11 J2LoqIHB
その様子に3人から「ほおおお」と感嘆の声か漏れる。
「なるほどー、一日中外に立って虫を見ている歌じゃなく、一日中好きな人のことを思っていますって歌なのかー。ワハハー」
 智美もきちんと意味を把握したようだ。
「ねぇねぇ、美穂子ったら、随分と感情が入ってるみたいだけど、そういう人いるのぉ?」
「え?…… そ、そんな…… そんな人はいません……」
久がからかうように肘で美穂子の脇腹をつつくと、美穂子の頬は段々と赤くなり、うつむきながら否定する声は徐々に小さくなっていく。
「またまたー、隠さなくてもいいじゃないー。私だけにほらー」
調子に乗った久が美穂子の顔に自分の耳を近づけ、内緒話を強要するが、美穂子はいやいやと首を横に振っている。
「こほん。二人でお楽しみのところをすまないが、時間も限られていることだし、勉強を続けてもらっていいだろうか?」
「いやー、私は二人でいちゃいちゃしてても、一向に構わんぞー。ワハハー」
 久を軌道修正をすべくゆみが助け船を出すと、智美が横やりを入れる。
「な、何を言ってるんですかっ、二人ともっ。そ、そんなんじゃ……」
 ゆみと智美の言葉に、美穂子はこれ以上は赤くならないくらい赤くなった顔の前で、違う違うというように両手を振った。

「あー、ごめん、ごめん。つい、楽しくってー。あ、そうだ。ホタルと言えば、こんなの知ってる?」
 さっきまで、美穂子をからかっていたことなどなかったかのように、久が声のトーンを下げて話し始める。
「ホタルが人間の霊魂の姿であるという言い伝えも多いのよ…… 非業の死を遂げた人の怨霊がホタルに化した話とか……」
「おおっ。今ならそんなオカルトありえませんって感じだなー。そんな和歌もあるのかー?ワハハー」 こっちの路線でも智美の食いつきはいいようだ。
古今和歌集じゃないんだけど、と断わりを入れ、久は智美のノートに歌を書き始めた。

―物思へば 沢の蛍も 我が身より あくがれ出づる 魂(たま)かとぞ見る―

「後拾遺(ごしゅうい)和歌集に入っているのよ。作者は、和泉(いずみ)式部と」
そう言いながら本の名前と作者を書き足すとノートを智美に渡した。
受け取った智美はさっきと同じように歌を読むと
「あれ?これって、物思いに耽っていれば、沢の蛍も自分の身体から出た魂っぽく見えるとか、そんな感じだろう?」とそのまんまながらも割と的を射た解釈をした。
「だーかーらー、それじゃまんまじゃない。ちゃんと別の意味があるのよー。ねー、美穂子ー」
「す、すみません。風越ではまだ後拾遺和歌集やってなくて…」
「あら、そうなの。じゃあ、私が解釈してあげるわー」
久は改めて美穂子から先生役をバトンタッチすると、おもむろに話し始めた。
「この歌はね、生霊のことを詠んでいるのよ。物思へばは、男から忘れられたことを恨みに思っていること」
久の話し方が徐々に怪談モードなってくる。
「智美。蛍が自分の身体から出た魂って言うのはあっているわ。でも、ただの魂じゃないのよ。男を恨んだ生霊、悪意を持った霊魂がその男を呪うべく…」
智美は身を乗り出し、美穂子はさっきまで赤かった顔を青くして久の話に聞き入っている。
「おい、久。その辺にしておけ」
 ゆみが冷静に久の話をぶった切った。

904:名無しさん@秘密の花園
10/08/17 01:44:08 J2LoqIHB
今夜はここまでっす。夜は大分涼しくなってきたんで今週末には終わらせっるす。

905:名無しさん@秘密の花園
10/08/17 01:53:22 tghIXwkE
GJ!
暑さに負けず頑張って下さい

906:名無しさん@秘密の花園
10/08/18 01:23:14 G9enb368
姫様「消耗した気を回復するには分家の者と交わらなければなりません。去年は3人で足りませんでしたが4人揃った今年こそ・・・。」

907:名無しさん@秘密の花園
10/08/19 23:52:20 W7zAM2EU
投下は……投下ないのですかっ!?

908:名無しさん@秘密の花園
10/08/20 00:02:08 /H/mTuFu
透華を一る

909:名無しさん@秘密の花園
10/08/20 16:50:13 UcoWz08i
宮永さん完全卒業なぜか寂しい

910:名無しさん@秘密の花園
10/08/20 18:49:41 AMU3Y/Fj
やっぱりちゃちゃのんの高校は負けてしまったのか…
ちゃちゃのん以外のメンバーを知りたかった

911:名無しさん@秘密の花園
10/08/20 19:27:35 7R1gtwEY
>>909
まだ心の中でだし、実戦で呼ぶのに時間かかる可能性もある

912:名無しさん@秘密の花園
10/08/20 21:30:31 daAGwWNB
hrmrさんの脳内ではすでに咲さんと籍も入れているはず

913:名無しさん@秘密の花園
10/08/22 04:56:00 /lOzBmAO
ふくすこの夜の主導権を握っているのが小鍛治プロだという噂を聞いて
すこふくSSを書いてみますた

914:名無しさん@秘密の花園
10/08/22 04:57:13 /lOzBmAO
いつの間にかすこやんの隣にいるのが自然になってる。
インターハイのテレビ中継で並んで仕事をしている時は勿論、
最近はプライベートで一緒にいる時も私の方から手を握って隣を歩いている。
それはひとえにすこやんの隣が心地いいから。
ぴったり寄り添ってすこやんの温もりを感じながら思うのは、

「この人が大好きだな」

ってことと、

「すこやんも同じ気持ちでいてくれたらいいな」

ってこと。
すこやんが私のことをどう思っているかはわからない。
でも、鼻先をかすめる真っ直ぐな髪、洗い立ての服から漂う石鹸の匂い、ゆっくりとした声、
すこやんの全てが心を甘く痺れさせて、私はただ彼女の隣にいるだけで幸せな気持ちになる。
だからかな?
大好きなすこやんから離れたくなくて、このところすこやんの家に泊まることが増えてる。

一緒に料理を作ったり(すこやんは私が料理をすることが意外にだったみたいだけど)、
麻雀について教えて貰ったり(すこやんは私が真面目に実況の仕事に取り組んでいるのが意外だったみたいだけど)、
すこやんの家に泊まるのはいつも楽しい。
楽しいからついつい居ついちゃうんだけど、でもそのことで一つ問題が…


915:名無しさん@秘密の花園
10/08/22 04:58:21 /lOzBmAO
「こうこちゃん、そろそろこれ持って帰ってくれないかな?」

すこやんがちょっと困った顔で指差したのは、洗面所に並んだ私の化粧道具、歯ブラシ、整髪剤、等等。
泊まったその足で仕事に行く内にいつしか増えていたんだけど、
一人暮らしの決して大きくないすこやんの家の洗面所には、二人の分の荷物は流石に多かったかな…。
女の子って物持ちだから、鏡台の棚に入りきらずにコンタクトの洗浄液や保湿液なんかが溢れちゃってるし…。
それが邪魔になってることはわかるけれど、でも

「持って帰ってくれないかな?」

って真正面から言われて、ちょっと寂しくなった。
迷惑って言われたような気がしたから。

(やっぱりこんな風に何度も泊まりに来るのは良くなかったかな…)
(すこやんは私と違ってそこまで一緒にいたくないのかな…)

入りきらない私の荷物が、鏡台から締め出されてるみたいに見えて切なくなる。
それが下らない感傷だってことくらい自分でもわかるけど、
でもささいなことで感傷的になってしまうくらいすこやんのことが好きなんだからしょうがない。


916:名無しさん@秘密の花園
10/08/22 04:59:15 /lOzBmAO
改めてすこやんのことが大好きだと思うと同時に、すこやんと自分の気持ちに温度差があることを身につまされた。
そのことにしょんぼりしていたら、すこやんが口を開いて

「こうこちゃんがいない時にこうこちゃんの荷物を見ると、切なくなるんだ。
 だから持って帰って欲しいの。わがまま言ってごめんね」

私は少しびっくりした。そして

「どうして切なくなるの?」
「こうこちゃんが好きだから」

次の瞬間、息が出来なくなった。
まっすぐ私を見つめるすこやんの視線に射抜かれたみたいに…。
伝えたい言葉は沢山ある筈なのに何も言えなかった。
私は黙って立ち尽くして、そしてすこやんに唇を奪われた。



おしまい

917:名無しさん@秘密の花園
10/08/22 05:07:58 /lOzBmAO
亀さんですが、>>904さんGJ
続きが投下されるのを待ってます。

918:名無しさん@秘密の花園
10/08/22 13:13:11 0Zv+hq3U
小瀬川白望 上重漫
しろみ    きみ(デコにたまご)
きみとしろみはセット
つまり(ry

919:名無しさん@秘密の花園
10/08/22 14:43:28 /je35mG3
>>905 ありがとうっす。
>>917 ありがと&GJっす。

つSS >>903の続き
表現がくどくてうざいす。後、古文とか和歌とかお嫌いな方もスルーしてくだされ。
今日は4レス分投下するっす。


920:長野三年’S 受験勉強編
10/08/22 14:45:31 /je35mG3
「なんだよー、ゆみちん。折角いいとこなのにー」
ゆみのぶった切りに、漫画のようにガクっとうなだれた智美が、顔を上げ口を尖らせる。
「あれー、もしかして、ゆみって怖いのだめなの? 意外な一面ってヤツ?」
「おおー。ギャップ萌えじゃないか。ワハハー」
 話を切られた仕返しに久がからかうと智美もそれに乗っかってくる。
「うるさい。蒲原、私が平気なのは知っているだろう」
二人にやいやい言われたゆみがイラっとした表情で二人を睨む。
「久、解釈がオリジナル過ぎるぞ。この歌はこないだ学校でやったばかりなんだ」
その言葉に慌てるどころか、むしろ愉快そうにクスクスと笑っている久を見て、ゆみは―はぁ。と大きなため息をつき、イラつきの矛先を智美に向ける。
「蒲原、覚えてたんじゃないのか? さっきのお前の解釈でいいんだぞ」
「うーむ、ゆみちん大発見だ。どうやら私は睡眠学習のスキルを身につけてしまったようだ。ワハハー」
 こちらもことさらゆみの感情を逆なでするようなことばかり喋っている。
人差し指と中指をこめかみに当て、頭が痛いジェスチャーをするゆみを見て、気の毒に思ったのだろう。
美穂子が久の上着のすそをつんつんと引いて合図を送り、「んお?」と振り返った久をちょっとだけ睨んでみせた。

「んもー、ちょっとふざけただけじゃない。二人しておっかない顔しないでよー」
そう言う久の表情(かお)にはもちろんだが、反省の色は全くない。
「だって、詞書に『男から忘れられた頃、貴船神社(京都市左京区)に参拝したら、御手洗河に蛍が飛びかっているのを見て』ってあったから、思いついちゃったのよねー」
「なぁんだ、オカルトは久の作り話かー。でも結構面白かったぞー、ワハハー。で、詞書って何だ?」
「ん、和歌でその歌を作った日時・場所・背景などを述べた前書きのことよ」
今度は、久も智美の質問にきちんと答えた。
「本当の解釈は、恋しさに思い悩んでいると、沢に飛ぶ蛍も私の身体から抜け出してゆく魂ではないかと見えるよ。まぁ、そうね。オカルトじゃなくて、これも恋の歌なのよね」
「へぇ、恋の歌って多いのかー?」
「うん、多いわよ。今も昔も好きな人のことを考えて、舞い上がったり、落ち込んだりするのって変わらないのよ。きっと」
さっきまのでいたずらっ子のような表情ではなく、優しげな表情で話す久を見て、美穂子も安心したように微笑む。

「ったく、最初からそうしていればいいものを…… 蒲原、借りるぞ」
そう言うと今度はゆみが智美のノートに歌を書き始めた。

―奥山に たぎりて落つる 瀧の瀬の 玉ちるばかり ものな思ひそ―

歌の後に、後拾遺和歌集・貴船の明神と書き足すと智美にノートを返す。
「これも授業で一緒にやったぞ。さっきの和泉式部の歌に貴船の明神が返した歌だ。覚えているだろう?」
「え? あ、うん…… おくやまに、たぎりておつる、たきのせの、たまちるばかり、ものなおもいそ…… かな?」
「ああ、そうだ。詠みはそれでいい。解釈も分かるだろう」
「えっと、奥山にだな、たぎって落ちてんだろ? で、瀧の瀬のは、えっと…… あ、滝か! 滝の水が落ちてんだ。で、問題は玉だなぁ。なぁ、ゆみちん。これって何の玉なんだ?」
身に着けたという睡眠学習のスキルはどこへやら、智美の解釈はここまでのようだ。
「……蒲原、本当に覚えてないのか。前半は序詞で、玉ちるに掛かってだな……」
「むむっ、ゆみちん。怒らないと約束してくれるか?」
ゆみが伏し目がちに淡々と説明するのを、智美が真面目な表情で遮る。
「どうした急に?」
「序詞って何だ?」
分からないことを怒っても仕方ないのはゆみも承知している。しかし、上げたその顔にはかすかに怒りの表情が浮かんでいた。


921:長野三年’S 受験勉強編
10/08/22 14:47:26 /je35mG3
そんなゆみを見てか、それとも、さっきは悪いことをしたと思ってか、珍しく美穂子に先んじて久が説明を始めた。
「序詞は、枕詞に似てるけど、枕詞みたいに『どの言葉にどの詞がかかる』というような決まりがないのよね。後、枕詞よりも長いのが普通で、一回的ていうか、創作みたいな」
「なるほど。それで、久。枕詞って何だっけ?」
きりっとした表情の智美から出た言葉に、今度は久が頬杖から滑り落ちるようにカクンと頭を下げる。
「あの、蒲原さん。枕詞とは和歌にみられる修辞用語のひとつで、一定の語の上にかかってある種の情緒的な色彩を添えたり、句調を整えたりするのに用いられます」
「え、何? 美穂子ごめん。ちょっと何言ってるかよくわかんない」
ばこん。本日二度目の古語辞典の出番がきた。
「だぁー! いてーってば! 角はって何回言えば……」
「蒲原、いい加減にしろ。今の言い方は福路に悪いだろう」
「だって、ほんとによくわかんなかったから…… 」
ゆみの暴力的な突っ込みに、智美は涙目で言い訳をする。

当の美穂子はというと、怒るどころか二人のやり取りを見て逆に「蒲原さん、私の説明が悪くてごめんなさい」と頭を下げる。
「美穂子は悪くないわよ。そうね、なんて言うのかしら。要は飾って格好良くするってことよね」
「ん? それって、デコるってことかー。ワハハー」
「まぁそうだけど、さすがにそうは言わないんじゃない」
自分の説明を微妙に今っぽく言い直された久が苦笑いする。
久に悪くないとフォローして貰い、元気が出た美穂子も説明を続ける。
「あの、さっき、久さんが言ったように『どの言葉にどの詞がかかる』のが決まっているのが枕詞なんです」
「うーん。たとえば?」
「『ひさかたの』という枕詞があります。これは『空、光、春、星、天』などにかかります。引き出されることばが天文関係の言葉で、空も日も遠くかなたにあるから、『久方の』という枕詞になるんです」
「へー、なるほどぉ。遠くにあるのは、ひさかたかぁ。あ、久の名前と同じだから覚えやすいな。久は遠いって覚えたらいいや。ワハハー」
「やだ、なによそれ。他にもあるから、ちゃんと覚えておいた方がいいわよ」
智美の言ったことに久はそう言って笑っただけだったが、その言葉に美穂子の表情は少し硬くなった。

「それじゃ、解釈に戻っていいか?」
「おお、ゆみちん。お待たせしたなー。ワハハー」
先ほどの説明の要点をノートにまとめたのを見計らってゆみが声をかける。
「滝というのは、激しく流れて水が玉のように散るだろう。だから、この玉は水の玉のことだ」
「へー、水の玉かぁ。面白いことを考えるもんだなー」
「そして、玉は魂(たま)とかけてあるんだ」
「あれ、魂って、ホタルの歌の……」
「そうだ。玉散るほど一途に思うな。つまり、たましいが身から離れるほど深刻に思い悩むな。そんな気持ちでいるのは身体に毒だよ。と神様も心配している歌なんだよ」
へぇへぇと何度も感心しながら、智美がノートに書くのを久がそうそうとうなずきながら見ている。
美穂子がはっとしてゆみの方を見ると、その視線に気づいたゆみが静かに微笑んだ。


922:長野三年’S 受験勉強編
10/08/22 14:49:16 /je35mG3
「その後、和泉式部の恋しい人は彼女の元へ戻ってきたそうだ」
智美に教えるというよりは、美穂子に向かって話しを続ける。
「和泉式部は恋多き女だったそうだが、言い換えると、深い愛情であふれていたと言えるな。だからこそ悩みが深刻になるのも道理というものだ。冷たい人ならばそんなに悩まない」
面白そうな話だと思った久が割って入ってくる。
「美穂子は一途で、愛情たっぷりって感じよね。きっと」
「わ、私は……」
「久は恋多き女って感じだなー。愛情の度合いはわからんが。ワハハー」
「あら、見てた。悪いけどよくもてるのよねー。なーんてね。まぁ、今は、恋愛より麻雀と受験だけどねー」
美穂子が答える前に智美と久の言い合いが始まったので、美穂子は焦ったような、ほっとしたような、寂しそうな複雑な表情を浮かべてうつむいた。

「よし! ホタルを見に行こう! ワハハー」
「はぁ?」
「これでホタルを見たら、今日の歌のことは忘れないと思うんだ!」
智美の突然の宣言に三人が揃ってきょとんとした表情になる。
「貴船神社は無理だけど天伯峡ならすぐいける」
「あそこのほたる祭りは6月中だろう」
「じゃあ、松尾峡は?」
「同じよ」
ゆみと久は同じような反応をして、智美を止めようとする。
「わかった。青木湖にいく」
「あ、あそこならもしかしたら、まだ……」
「よし。決定だー、ワハハー」
思いがけない美穂子の寝返りに、智美も勢いづいて形勢逆転。勉強会はここで強制終了となっってしまった。

「みんなー、さー行くぞ」
「蒲原、安全運転で頼む」
助手席のゆみは言っても仕方ないと思いつつも、やはり言わずにはいられない。
後部座席では、いつもはモモがゆみにしがみついているように、美穂子が久にしがみついていた。
ただ違うのは、モモはかなり楽しそうにしていたが、美穂子は見ている方が気の毒になるくらい真っ青になっている。
久は、乗ってすぐは智美の荒い運転におおっと、といった感じだったが、直に慣れたようで自分に必死にしがみついている美穂子をからいかい始めた。
「ねぇ、美穂子って絶叫系は苦手だったりする?」
……こくこく
「じゃあ、遊園地に行っても一緒にジェットコースター乗れないわねぇ。残念」
……うるうる
可愛そうな美穂子は、デートのお誘いのような久とのやりとりにも声が出なかった。

青木湖に到着すると、車酔いをした美穂子が具合悪そうにしている。ゆみもやや青ざめているが、運転手の智美と久はケロリとしていた。
久が美穂子を支えて、車から降ろし近くのベンチに腰掛けさせる。
「すみま……せん。少し休んだら……大丈夫ですから……」
「美穂子は私が見ているから二人は斥候で、ホタルがいるか見てきてくれないか」
「介抱するふりして、いたずらしちゃダメよー」
「……」
ゆみにしてみれば、訳の分からないことを言い残し、久と智美はホタルを探しに行く。


923:長野三年’S 受験勉強編
10/08/22 14:50:09 /je35mG3
美穂子の隣に座ったゆみが右手で背中をさする。
「大丈夫か」
「……ええ、何とか」
「すまないな。と、私が謝ることではないんだが」
「……うふふ」
美穂子が力なく笑ったその時、ブーン! 音をたてて飛んできた何かが美穂子の後頭部にとまった。
「きゃあっ!」
「おっと」
驚いた美穂子がゆみにしがみつく。ゆみは落ち着かせるように右手で背中をさすりながら、左手でそっと美穂子の髪の毛をまさぐり始めた。

「美穂子、大丈夫かしら……」
「ゆみちんがついてるから大丈夫だろ。そんなに気になるのかー、ワハハー」
「普通、心配するでしょう。友達なんだから」
「まーな。あ、ホタル! まだいるもんだなー。ワハハー」
ホタルが見つかったなら、早く教えに戻ろうと久は智美の手をひいて引き返す。
二人が戻ると、ベンチでゆみが美穂子を抱きしめ、頭を撫でている光景が目に飛び込んできた。
「ちょ、ゆみ、何してるのよ! いたずらしちゃダメって言ったじゃない!」
「へー、ゆみちんもやるなー。ワハハー」
騒ぎながら戻ってきた二人に気づいたゆみが、美穂子を抱いたまま声をかけた。
「なぁ、蒲原。三大カブトムシってネプチューンとヘラクレスと、後何だったんだ?」
そう言って振り返ったゆみの左手はカブトムシのオスをつまんでいた。

美穂子の気分も良くなり、皆でホタルを見つけた場所に向かう。
数は少ないものの飛び交うホタルを眺め、口に出る言葉とはうらはらにそれぞれが想いに耽っていた。
「わー、綺麗ねー」
―あー、さっきはビックリしたわー。まさか、美穂子の好きな人って…… まぁ、誰でもいいんだけど。何なの、このもやもやする感じは―
「ええ、とっても綺麗……」
―ホタル、久さんと一緒に見られて嬉しいなぁ。でも、こんなに近くにいるのに、久さんが遠くにいるように感じるのはどうしてなのかしら―
「ああ、来て良かったかもな」
―さっきの久の慌てようといったら。フフフ、案外、福路にも希望があるかもしれないな。うむ、ホタルも悪くない。今度はモモと一緒に―
「私の言った通りだろー。ワハハー」
―うん、ホタルはやっぱりホタルだな。恋の炎にも自分の魂にも見えないや。でも、みんな喜んでるからこれでいいかー。ワハハー―
いまいち集中できないホタル狩りもそれなりに楽しみ、またあの運転で4人は家路へと着いた。

家に着いたゆみが携帯を見ると美穂子からメールの着信があった。
勉強会が結局遊びになってしまい福路には悪いことをしたとな思いつつ、受信箱を開く。
―きょうはおつかれさまでした。みなさんといっしょにべんきょうができて、わたしもまなぶことがたくさんありました。それでじかいはいつになりますか。―

〈了〉


924:名無しさん@秘密の花園
10/08/22 14:53:01 /je35mG3
これでおしまいっす。キャプテンの希望で受験勉強シリーズ~古文編になりそうな悪寒w
つか、受験勉強つっても、もやもやメインなんで、勉強の内容は適当す。失礼したっす。
薄荷屋もJOCも届いて部長充したっすよ。本誌もようやく麻雀始まるっすね。優希!ガン( ゚д゚)ガレ


925:名無しさん@秘密の花園
10/08/22 23:07:32 /lOzBmAO
GJですた
四人は同じ大学に行けばいいと思うよ

926:名無しさん@秘密の花園
10/08/23 16:42:19 Aa+iaZCy
久まこ神ののど咲がとてもかわいらしい…

927:名無しさん@秘密の花園
10/08/24 19:12:51 /2Vd+IPX
ねんがんのぶちょうむそうをてにいれたぞ!

今まで部長がらみのカップリングは部キャプ1択だったんだが何だか色々と目覚めてしまいそうだw

928:名無しさん@秘密の花園
10/08/24 19:56:33 i/W1k8R9
全部読んでやっぱり部キャプは良いなと思いつつも部桃その他もありかなと思いました

929:名無しさん@秘密の花園
10/08/25 19:45:28 x9q8N031
部ドムか…
茨の道だな

930:名無しさん@秘密の花園
10/08/25 20:01:44 EQdhtiM4
ここで言われているお勧めの同人誌を通販で買いたいんですがどこ見たらいいですか?

931:名無しさん@秘密の花園
10/08/25 21:54:31 izD65cg1
部長無双を何回か読み直してみて
ワカメがいないことにようやく気づいたw

>>930
同人通販ならとらのあなが妥当じゃね?

932:名無しさん@秘密の花園
10/08/25 21:59:27 06nzcH1B
>>931
本当だwマジで気付かなかったわw
まこごめんw

933:名無しさん@秘密の花園
10/08/26 20:37:43 AepJpGMD
つか薄荷屋の人の描いたまこを見た覚えがないな

934:名無しさん@秘密の花園
10/08/26 20:41:23 O67DSW2g
ちゃんと登場させてるよ、カプらせてはいないが

935:名無しさん@秘密の花園
10/08/27 08:24:20 Ls2mGlMF
夏コミ新刊(総集編含む)に全く出てないだけで
新婚本1とかはふつーに出てるよ

936:名無しさん@秘密の花園
10/08/27 10:56:09 dtFz+9Go
清澄キャプテン本にすら出てない…と書こうと思ったら後ろ頭が一コマだけ映ってたな

937:933
10/08/27 18:58:11 mUcRF4mH
>>934-935
そーなんか
薄荷屋の咲関連本全部持ってるわけじゃないからなぁ

>>936
それは素で気づかなかったw

938:名無しさん@秘密の花園
10/08/27 19:25:54 KDaMYwP6
遅レスだが>>353黙れ

939:名無しさん@秘密の花園
10/08/27 19:32:05 TPIN1yWc
なぜ蒸し返す・・・

940:名無しさん@秘密の花園
10/08/27 19:34:15 Gk4Akz52
全国キャラでは白糸台しか百合妄想ができぬ

941:名無しさん@秘密の花園
10/08/27 19:41:27 aSnJ58K+
>>940
雰囲気的にガチっぽいよね
既に肉体関係持っていそうな感じ

942:名無しさん@秘密の花園
10/08/27 23:53:15 8PAOUW28
照姉と姫様は道ならぬ愛に苦しむロミオとジュリエットだという噂が流れていたよ
敵にも関わらず一年前のインターハイでお互い一目惚れしてしまったらしい
時折ホテルを抜け出して逢引している姿が何度か目撃されているとのこと

943:名無しさん@秘密の花園
10/08/28 01:01:06 1mR/G/L2
菫さんと霞さんの保護者たちが激怒しそうだなw

944:名無しさん@秘密の花園
10/08/28 21:04:28 d9tDbw3H
おっぱいマイスター竹井久が全国区の雀士たちの胸を揉みまくる展開はまだですか

945:名無しさん@秘密の花園
10/08/28 21:08:57 4m+oqrbQ
おっぱいマイスターは咲だろw

946:名無しさん@秘密の花園
10/08/29 01:52:31 uLp+yVAT
>>943
そこで意気投合した二人がカップルになるという展開はまだですか?

947:名無しさん@秘密の花園
10/08/29 19:13:58 qrMPyPqE
全国大会の展開がもう少し速ければ
部長無双に愛宕さんやちゃちゃのん収録も有り得たのかなぁ?

948:名無しさん@秘密の花園
10/08/29 20:02:43 3U2wK4Js
全国クラスならむしろ部長を骨抜きにするくらいのアネキが欲しい

949:名無しさん@秘密の花園
10/08/29 21:57:42 qrMPyPqE
>>948
むしろ麻雀で部長をレイプ目に出来るほど追い詰められる人材が欲しい

950:名無しさん@秘密の花園
10/08/29 23:26:22 0RHEUwtr
>>947
アリですね

951:名無しさん@秘密の花園
10/08/30 04:24:41 CrmQDkZ9
>>946
奇妙な関係でした。
初めて言葉を交わしたのは、お互い失恋した直後。
涙を流して真っ赤になった彼女の瞳と目が合った時は、鏡をみているのかと思いました。

私と彼女は無言の内に、相手が自分と同じ傷心を抱いていることを感じました。
そしてどちらからともなく近づき、痛みを分け合ったんです。
それが、私と菫さんの出会いでした。


私には好きな人がいました。
一歳年下の幼馴染で、物心ついた時から彼女をお嫁さんにすると口に出していた程、愛していました。
勿論、時が経つうちに彼女、神代小蒔と結ばれることが、到底叶わない夢物語だとは理解しました。
それでも分家と本家という関係の中で、ずっと本家の彼女を支えていけるんだと思っていたんです。
小蒔の隣にいるのは私だと……。

その夢が砕け散ったのは、小蒔が宮永照と逢引している場面を目撃した時。
小蒔の愛が私ではない誰かに向けられていることを知ったその時に、私が彼女の隣にいる意味は無くなってしまいました。

胸を引き裂かれるような痛みに包まれて私は思わず視線を逸らしました。
すると、その先に自分と同じように深い悲しみを湛えた人の姿が見えたんです。
それが菫さんでした。

目が合い、お互いの内に同じ痛みを見出した時にはもう、私と菫さんは不思議な縁で結ばれていました。

952:名無しさん@秘密の花園
10/08/30 06:29:18 CBQA5esk
小ネタで終わらせないでよ。

953:名無しさん@秘密の花園
10/08/30 18:59:47 TzP+t1UQ
>>951
よし次は菫視点で頼む

954:名無しさん@秘密の花園
10/08/30 23:00:19 CrmQDkZ9
<菫視点>

まるで鏡を見ているようだった。
震える肩、青ざめた顔、きつく結んだ唇。
唯一涙を浮かべた瞳に映る人影だけが私と違っていた。
霞の視線の先には神代小蒔が居て、私は彼女が誰を愛していたのかを知った。

もしそこで踵を返していれば、霞とこんな風になったりはしなかっただろう。
私と同じ様に失恋の痛みに震える姿も記憶の片隅に追いやられ、時を置かず消え去っていたはずだ。
しかし、運命の悪戯が働いたとでも言えばいいのだろうか、
私は霞と目が合ってしまった。
一度目が合った後で黙って逸らすには、彼女の視線はあまりにもはかなく、痛々し過ぎた。

辺りに満ちる喧騒から私と霞が切り離されていくのがわかった。
夜の東京の片隅で静かに向い合いながら、重なり合う視線を通して、
彼女の悲しみが私に流れ込んでくるようだった。
私と同じ、愛する人を失った深い絶望が……。
その瞬間私と霞は別ちがたく結びついてしまったのだと思う。
傷つき引き攣れた彼女の心に触れた後では、最早その場を去ることは出来なかった。

だからといって、違和感が無かったわけではない。
勿論霞のことは前年の全国大会を通じて知ってはいたが、気安く話しかけるような間柄ではなかった。
引き寄せられるように近づきながらも、なんと声をかければいいかわからずにいた。

私は白糸台の制服姿で、霞は永水女子の巫女服を纏った姿で歩を進め、
手の届く距離まで来たところでお互い立ち止まった。
黙って向き合っている私達の姿を不思議そうに見つめながら通り過ぎていく人の目を感じたが、
彼らは当の私自身も奇妙な気持ちでいたことに気付いただろうか?


955:名無しさん@秘密の花園
10/08/30 23:02:10 CrmQDkZ9
少しの間奇妙な居心地に悪さに包まれた後で、先に口を開いたのは霞の方だった。

「石戸霞です」

彼女の大人びた姿によく似合う落ち着いた声だった。

「知っている。私は…」
「白糸台の弘瀬菫さんですね。知っています」

そこで改めて見つめ合い、少し笑った。
同じ麻雀師としてまんざら知らないわけではないが、
こうしてきちんと言葉を交わすのが初めてだということを、私も霞も思い出したのだ。
その最初の機会が思わぬ形で訪れたことを思い、二人して苦笑した。
ほんの僅かに気持ちが通じ合っただけだが、歩き出すには十分だった。
私達は間もなく手ごろな喫茶店を見つけて腰を下ろし、おずおずと話を始めた。

私は宮永照の話を、霞は神代小蒔の話をした。
その人にどんな想いを抱いているのかは、お互い改めて言葉にしなくてもわかっていた。
勿論、よくも知らない他人と傷の舐めあいをしているという自覚はあった。
報われなかった想いのたけを聞いて欲しかっただけだと言われれば、否定はしない。
けれど、その相手が霞を置いて他にいなかったことだけは確かだ。
彼女についても同じことが言えただろう。

麻雀の四角い卓上は宇宙に例えられる程千変万化の起伏に富むが、現実世界もそれと何ら変わらないということだ。
どんなツモを引いてくるのかは、その時になってみなければわからない。
その一瞬一瞬の行為が積み重なって、どんな手牌になっていくのかも。
失恋という牌を掴まされ、その代わりに余った牌を切って河に流すように、
私は照の少し悲しげな冷たい瞳に惹かれたことを思い出し、
霞は自分よりも年下の神代小蒔を守りたかったと明かした。

恋した人との思い出を語りながら笑顔を浮かべるところも、
その笑顔がやがて沈痛な面持ち変わるところも、霞と私は同じだった。
まるで鏡を見ているかのように。
私はそんな彼女の痛みを自分のことのように受け止めた。
そして自分を慰めるように彼女を慰めたいと思った。

どうしてそんな風に思ったのかはわからないが、コーヒーカップに添えられた細い指先や、
時折揺れる長い髪に悲しみが透けて見えて、無性に霞が愛おしかった。
もしかしたら、鏡に映った姿を見るうちに情が移ってしまったのかも知れない。

956:名無しさん@秘密の花園
10/08/30 23:08:52 CrmQDkZ9
そんな出会いを経て、私と霞はそんな風に奇妙な縁で結ばれた。
あとはごく自然な成り行きで、時折合って話をするようになった。
回数を重ねるうちに彼女に対する愛おしさは募っていった。
私の境遇は、霞の悲しみを自分のことのように受け止めるに十分だったし、彼女は大人びて美しかった。

失恋をしたばかりで節操もないと言われればそれまでだが、いつの間にか霞に恋をしていた。
それでも、自分の役割を忘れるほど馬鹿でもないとは言っておく。
私は彼女を映す鏡だ。
彼女と同じ悲しみを映し、一時それを忘れさせるための鏡。
役割を越えて別の姿を映すようなヘマは許されない。
もし私が自分に芽生えた恋心を映せば、その瞬間鏡は割れてしまうだろう。
私と霞はそういう出会い方をしたから……。

こんな風に霞への恋を諦めるなんて、出会った時には思わなかった。


おしまい

霞×菫の夜の主導権を握っているのは霞さんだという噂……
というわけで続きは皆さんの心の中に
私は咲和スレに帰ります てはては ノシ

957:946
10/08/31 00:36:34 /+VyUeNp
ありがとう。あなたは神や!
できれば続いて下さいいや本当もうお願いします

958:名無しさん@秘密の花園
10/08/31 00:38:45 u6a60tet
霞×菫か・・・新しい風が来てるわ
ついでに姫様×照もお願いします

959:名無しさん@秘密の花園
10/08/31 05:30:31 bD7y9Foc
>>945
咲がおっぱい星人になってる同人誌あったなw

モモをかじゅ先輩以外と絡ませれられないものか…

960:名無しさん@秘密の花園
10/08/31 06:22:37 8JAHmA1e
「ワハハ、今日は清澄と合同練習をするぞー。ちなみに優勝者には離れの2人部屋の鍵を進呈だー」
「っ!…それは負けるわけにはいかないっすね………おっぱいさん、ちょっと振り込んでもらえないっすか?」
「な、何を言ってるんですか! たとえ練習試合といえどイカサマなんてありえませんっ!」
「なーに、ちょっとステルスが効いてるフリをしてくれればいいんすよ……この写真を見ても、気が変わらずにいられますかねぇ?」
「そっ…それは……! ……咲さんの着替え写真!?」
「ふふふ、どうっすか? お望みなら風呂でもトイレでも写メを撮影できますがねぇ?」
「………ふざけないでくださいっ!そんな犯罪行為をしてまで勝とうだなんて、恥ずかしくないんですか!?
 大体その程度の画像なら1テラバイトぐらい持ってますよっ!!」
「…あー、原村さん、ちょっといいかな……」

961:名無しさん@秘密の花園
10/08/31 12:55:04 jNnjMzuF
>>960
hrmrさん歪みねぇなwww

一年生は一年生同士―ガチはガチ同士―仲良くするといいよネ!

962:名無しさん@秘密の花園
10/08/31 18:45:47 y8CveV2v
まっすぐなhrmrさん素敵

963:夏の午後
10/09/01 03:04:55 giDeZ/gJ
合同合宿以降、久や福路と逢う機会が増えた。
モモには受験対策だ、と言っているが実際のところは心身ともにリフレッシュするための、いわば逢瀬だ。
とはいえ、北部と南部。お互い行きかうのも限界がある。
都合のつかない時もある。
今日がまさにそんな日。
駅を降りて改札口をくぐると出迎えたのは福路一人だった。
常ならば久と歓談しながら喫茶店へ向かうのだが、福路と二人っきりだと話が続かない。
楽しいはずの逢瀬が、久が居ないとここまで間が持たないものなのか。

照りつける太陽に、頭をやられていたのかもしれない。

わたしは久との逢瀬を語っていた。
最初は軽い下ネタのようなもの。
だが福路はかなりの勢いで食いついてきた。
売り言葉に買い言葉、と言うのだろうか。
わたしの話はどんどん過激な内容へとエスカレートしていった。
福路もまた、それに釣られるように久との逢瀬を語る。
わたしとの時と違い、福路に対する久は常にリードしているようだ。
それが新鮮で、わたしも必死になって食い下がった。

思い返せば、喫茶店で歓談するような内容ではない。
今でも思い出すだに紅潮する。
だがそれは、その後の出来事に比べれば、どうということはない。

 「そういえばホテルを予約していたんだったな」

連休ゆえに一泊してから帰郷すれば?と言って久が用意してくれたホテルに足を向けた。
肝心の久は急に学生議会の仕事が立て込んだという事で、不参加となっているわけだが。
まぁ泊まるような時間になったらいくらなんでも用事から解放されるだろう。
まだ日は高く、入る必要はなかったのだが、下見も兼ねて、と言う事でホテルを探しに市内に出た。
唖然とした。
まだ昼間だからさほど目立ちはしないが、夜ともなればこうこうと光るであろうピンクのネオンサイン。
時々どう考えても年齢のつりあわないカップルを吐きだす、そのホテルは。
どうみても、いやまごうことなく、ラブホテルだった。

 「久はなにを考えているんだ?!」

そう怒鳴らずにはいられなかった。
こんなラブホテルに予約もくそもないと思ったが、そうでもないようで。
呼び出しボタンを押して確認を取ると、実際竹井久で予約が取られていた。
今からでもお泊りになれますよ?と言い出す、如何にも夜の住人といった風情の支配人。
世間知らずの女子高生である私たち二人は、抗う事も出来ずに一室に案内された。

部屋に入ると、わたしの偏狭な偏見とは違って、実に清潔感あふれる空間だった。
福路は恐る恐るベッドに腰掛けると、所在なさげにきょろきょろと辺りを見渡す。
危なっかしさを形にしたら福路のようになるのだろうな、と私との逢瀬の間も福路の事を気にしていた久を思い出してクスリとした。
下級生の間では聖母のごとく扱われている福路も、いや、だからこそか、庇護欲を掻き立てられること、しきりだった。
私は横に座ると、福路の閉ざされた右目を見つめる。

瞼の下の青い眼は、とても綺麗だという。
私は、その瞳を、見たい、と思ってしまった。

右の瞼を開かせようと、福路の心を一枚ずつ剥いだ。それとともに衣も一枚一枚と剥いだ。
涙を流していたな。
必死に抵抗していたと思うよ、福路は。
無理矢理だよ。そうだ、無理矢理だ。福路の名誉のためにも言う。
これは福路の望んだ結果じゃない。
だから、許さないでいい。私を軽蔑してくれ。
そして、福路を許してくれ、久。
彼女はやはりお前が一番なんだ。                     (了)

964:名無しさん@秘密の花園
10/09/01 14:25:42 10X3scxQ
アリですね!

965:名無しさん@秘密の花園
10/09/01 20:46:03 tStDNvld
>>963
最後の段落部分を詳しく!

966:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 02:58:16 AU/hjxTh
<霞視点>

温順・謙虚・慎み深さ・愛・誠実・そして小さな幸せ。

菫の花言葉を知ったのは彼女と会うようになってから。
奇妙な縁で結ばれたあの日以来、私と菫さんは折を見つけては二人で過ごすようになりました。
待ち合わせの場所は、いつも永水女子の宿舎と白糸台の宿舎の丁度間にある喫茶店。
奥のテーブル席で向かい会って話をしながら、菫さんは花言葉そのままに私の悲しみを癒してくれました。

温かい眼差しに見守られ、嘘偽りのない言葉に励まされるその時間は、
恋敗れた私に訪れた小さな幸せに他なりませんでした。
喫茶店に流れる控えめな音楽や、ランプに揺れる橙色灯の光。
私を取り巻く全てのものが傷ついた心に優しく染みこみ、そしてその中心に菫さんがいたんです。

彼女の思いやりが嬉しい余りに

「どうしてそんなに良くしてくれるのですか?」

別れ際に何度尋ねたことでしょう。
返ってくるのは決まって

「放っておけないから」

という慎み深い言葉でしたが、それがいかにも菫さんらしくて、私は一人で宿舎に帰る途中も気付くと笑顔を浮かべていました。
布団に入って横になっても、目を瞑っても浮かぶのはもう菫さんのことばかり。
彼女と会う度に、愛しさは募っていくのがわかりました。
そしていつしか

「放っておけないから」

という言葉だけでは足りない程、菫さんを求めるようになったんです。


967:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 03:00:17 AU/hjxTh
自分の気持ちにはっきりと気付いたのは、いつものように喫茶店の前で別れた後のことでした。

(放っておけないなら、宿舎まで見送ってくれてもいいのに…)

宵闇の中に小さくなっていく後ろ姿を見送りながら、恨みがましい想いにかられ、

(私ったら、なにを自分勝手に言ってるの)
(菫さんはついこの前まで他人だった私にこんなによくしてくれてるのに)

多くを求める自分を慌ててたしなめました。
けれど、振り返らない菫さんの背中に胸が締め付けられる痛みを、どうやっても消すことが出来ず、
ネオンの光の中にぽつんと取り残されながら、私はその時はっきりと自覚したんです。
菫さんが好きだと。

目を瞑ると、瞼の裏に浮かぶのはやはり彼女の姿でした…。
その事実に愕然としながら、私は必死に自分の気持ちを否定しようとしました。

(慰められた喜びを恋と勘違いしているんだわ)
(全国大会が終わって鹿児島に戻れば、すぐに忘れてしまうに決まってる)

そんな風に、菫さんに抱く好意は一時の気の迷いに過ぎないと何度も言い聞かせたんです。
しかしそのそばから

(菫さんを忘れたくない)
(あの人の優しさを忘れたくない)

菫さんへの愛しさが溢れて、止めることが出来ませんでした。
散々な出会い方にも関わらず、私はどうしようもない程菫さんを好きになってしまったんです。
彼女の姿はもう宵闇の向こうに見えなくなっており、自覚したばかりの恋心に胸が疼きました。

968:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 03:01:27 AU/hjxTh
いつもの喫茶店に着くと、一足先に奥のテーブル席でまっていた菫さんが私に気づいて手を上げます。
たったそれだけで痛いくらい切なくなるのは、彼女が好きだから。
今にもそれを伝えたくて、でも伝えらなくて、二つの間で小さな胸が張り裂けそうなのに、
菫さんが発したのは

「二人で会うこれで終わりにしないか?」

これ以上ない悲しい言葉。

「どうしてですか?」

愕然として尋ねると、いつもの慎み深い笑顔が返って来ました。

「そろそろ全国大会も大詰めだ。霞と私は敵同士として相まみえる。情が移ったら駄目だろ?」

その言葉の通りだと、頭ではわかりました。
私達は敵同士。
それも永水女子と白糸台という、大会を二分するような優勝候補。
勝利という至上命題の前で、情が揺れるようなことがあってはならない。
頭ではちゃんとわかっていたんです。
けれど、そんな風に思いも寄らない形で別れを切り出され、涙を止められませんでした。

「霞!?」
「嫌…です」
「霞、どうした!?」
「別れたくありません…」
「霞?」
「菫さんが好きだから、会えないなんて耐えられません」

969:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 03:03:12 AU/hjxTh
私の手をとりかけて、しかし菫さんは躊躇いました。
彼女の思いつめた顔が涙に滲んでいきました。
これで全て終わってしまったんだと、はっきりわかりました。
私達は敵同士。
その関係を踏み越えようとすれば、その時点で勝負師失格。
全国でも名の知れた雀師である菫さんの世界から、私は消えてしまったんだと…。

(短い期間に二度も失恋するなんて)
(それに、今回の失恋は一度目の時よりずっと心が痛い)
(それくらい私は菫さんが好きだったのね)
(時間なんて関係ないくらいに……)

諦めの思いが涙となって流れ落ち、海のように果てしなく広がって私を包んでいく、
その中に溺れてもう立ち直れないんだ、自嘲めいて思っていたその時、
誰かに強く抱きしめられたのがわかりました。

「菫さん?」
「私も霞のことが好きだ」
「菫……さん?」
「でもその想いを伝えたら今の関係が終わってしまう気がして、伝えられなかった。
 想いを抱えたまま霞を見ているのが辛くて、いっそ君を忘れてしまいたいと思った。
だから、あんなことを言ったんだ。ごめん、霞」
「……本当ですか?」
「本当だ。君が神代小蒔を愛していたことも、私が宮永照を愛していたことも、
そして私達が敵同士だということも全部わかった上で、霞を愛している」

嬉し涙が頬を伝って海のように広がり、すっかり溺れてしまいそうな私を菫さんは優しく抱きしめ続けてくれました。
もう言葉はいらなくて、お互いの温もりがあればそれで十分で、私達はいつまでもそのままの格好でいました。

970:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 03:04:59 AU/hjxTh
やがて時間が来て、宿舎に戻らなくてはならない定めの前に切られるように心が痛み、
菫さんの顔を見れば私と同じように沈痛な面持ちで、まるで鏡に向かいあったよう。
初めて会った時もそうだったと思い出して、不思議な縁に改めて胸が熱くなりました。

「また明日、菫さん」
「また明日、霞」

手を振って別れた後で、名残惜しさを全身で感じながら、帰路を歩き出します。ふと

(放っておけないなら、宿舎まで見送ってくれてもいいのに…)

いつかの子供っぽいわがままを思い出し、もうそんな風に拗ねる必要も無いんだと、
微笑みながら自分に言い聞かせていたのですが、その時突然、背後から抱きしめられました。

「霞」

かすれた声は、他ならぬあの人のもの。

「菫さん?」
「今日は離れたくない。ずっと一緒にいたい」

腰に回された腕に力が籠もり、砕けるとように骨が痛みましたが、ぞくりとする程の快感が同時にわき上がります。
熱い吐息がうなじにかかって全身の産毛が逆立つようなもどかしさに包まれました。

「菫さん」

そう言い掛けて、けれど言葉にする前に

「駄目なら駄目と言って欲しい。じゃないと、止まれない。霞が欲しいんだ」

先を制せられて、頷くしかありませんでした。

「駄目じゃありません」

抱きしめられた背中が腰に伝わってくる菫さんの熱っぽさにすっかりあてられて、
拒む気など根こそぎ霧散していました。


971:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 03:11:51 AU/hjxTh
私の言葉を聞いた菫さんが腰に回していた手を解き、脇の下へとすべらせます。
そこには見奴口というおはしょりを整えるための穴があり、地肌へと続いています。
菫さんの細い指がその見奴口から着物の内に入り込み、その少しひやりとした感触を直に感じた瞬間、
膝から下が水になってしまったかのように力が抜けると同時に、乳首が固くなるのがわかりました。

「あっ!」

思わず漏れた私の声に薄く笑った菫さんが、間もなく固くなった乳首を探り当てて軟く揉み潰します。
それだけ気をやってしまうくらい腰がぞくぞくと戦慄いたというのに、
菫さんが畳み掛けるように指先に力を込めました。
痛みが心地よいなんてこまで感じたことなどないのに、菫さんの乱暴な仕打ちに体が反応します。
内腿に熱い雫が伝うのを、私ははっきりと自覚し、


ドピュッ


おしまい

972:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 03:53:02 7pQo5WPj
おいw

973:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 12:44:25 SLHoapl+
ワラタww

974:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 20:17:53 IQqIuFbZ
ちょ、まwww

975:名無しさん@秘密の花園
10/09/02 23:52:26 AU/hjxTh
>>970踏んだので次スレ立てました
スレリンク(lesbian板)


合同合宿の一夜

「先輩、貝合わせしたことあるっすか?」
「いや、ないな」

「貝合わせかー。それじゃ私も」
「貝合わせ? 随分古風な遊びですわね」
「でも楽しそう」
「そうね」
「私はやりませんわよ」
「わーい貝合わせー。衣もヤルー」
「ふぅ、しょうがありませんわね」

え!?
透華が貝合わせ!?
透華がボク以外の誰かと秘部と秘部を擦り合わせる!?

「駄目だよ透華! 貝合わせなんて滅多にやるもんじゃないよ!」
「何を勘違いしてるんですの? 貝合わせは平安貴族が嗜んだ神経衰弱のような遊びでしてよ」
「おい、国広君。乳首が勃起してるぞ」
「あらあらはしたないこと。これはお仕置きが必要ですわね」
「国広君、いったい何を考えてたん?」
「一、今夜旅館の離れにいらっしゃい。縄と蝋燭が待っておりますわ」
「イヤッホーイ」

おしまい

976:名無しさん@秘密の花園
10/09/03 00:40:47 Wqp01Oej
>>975
乙ー。

つーか、またそんなオチかwww国広くんwwwww
アンタの作風、嫌いじゃないじぇ。

977:名無しさん@秘密の花園
10/09/03 02:05:08 /+X/FgbI
ちょ、オチがw
霞さんが小さな胸が…とあったが小さくないよ、と思わず突っ込みかけてしまった。

978:名無しさん@秘密の花園
10/09/03 21:42:49 iPvzptzI
今週の衣×タコスに萌えた

979:名無しさん@秘密の花園
10/09/03 23:50:02 9BUyCCqR
カスミレか…斬新だな

980:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 01:14:18 ejv3VxGd
その晩、旅館の離れで……


白絹を縒り合わせた強靭な紐がボクの首にかかっていた。

「もう興奮しているんですの?」

透華が声に出して呟きながら、その紐の両端をボクの左右の脇下にくぐらせ、背中で交差する。

「こちらが外してもいいと言っても手枷を取らないし、一は本当にマゾっ子ですわね。
 どれだけ束縛それるのが好きなの? いつも縛られた両手をバタつかせていけない快感に浸っているのでしょ?」

ウエストで紐を一周させ、背後に回りこんで両手首を後ろ手にしっかりと縛り上げる。

「今だって、こんなに乳首を固くして」

胸の先をギュッと絞られて腰が浮く。
透華はボクが思わず悲鳴を上げるのを面白そうに眺めてから一歩下がり、自分の仕事ぶりをつらつらと点検した。

「上出来ですわね」

縛りかけの全裸でボクが大人しく立っていると、透華がまた長紐を一本とって縛りにかかり、
うなじからウエストさらに両腿ときて、両端をそれぞれ手首にくくりつける。
肩口をずらしてみると、両足のはざまに紐が当たって、それだけ乳首がピンと上を向いてしまう。


981:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 01:16:11 ejv3VxGd
「まだですわよ」

透華がいつにも増して穏やかな調子でそう言い、ボクのうなじをとらえた。

「一、ひざまずきなさい」

メイドの習い性でひざまずくと絹紐が張り詰め、下の口がギュッと締め付けられる。
思わず喘ぎながらも、首を上げ、背中を懸命に反らして弓なりになり、胸をうんと突き出してひざまずく。

「さて」

透華の満足したような声が耳をくすぐった。

「これで様子がわかりかけてきたんじゃないこと?」


仕上げにかかった御主人様は、ボクの両足首を纏めて縛って紐を伸ばし、手首に結びつけた。
これではどう動こうと紐が内股に食い込んで、前後にこすれてしまう。
透華の縛り方はとても巧妙で、しなやかに紐には固い結び目が小さくこしらえてあり、
動くたびにその結び目が真珠にこすれてボクをいたぶってくる。
息をするだけでも一苦労で、否応無しに唇を噛んでこらえるはめになる。

そのさまを透華はとても気に入ったみたいだった。
縛られたボクとしては、顎を反らせるように跪いてそんな御主人様を見守るしかない。
透華は全裸のまま動けない哀れなボクの周りを歩き、様々な角度から痴態を眺めて微笑みながら、
やがて瞳を輝かせつつ蝋燭を手にとった。

「これ、好きでしょう?」

優しい口調で随分酷いことを聞くものだと思った。
そのせいで、被虐を求める心に火がついたボクは体が熱くて仕方が無い。

「ねえ、どうなの?」

マッチ擦る音が立った後で、リンの匂いがツンと鼻を刺す。
透華が燃え盛る蝋燭を傾け、次の瞬間、乳首の先で痛みがはじけた。
悲鳴を上げるそばから、内腿、背中の下側、縛られた両手と、続けざまに痛みの花が咲いた。


982:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 01:17:36 ejv3VxGd
あまりにもその感触が苛烈で、熱いと気付くまでに時間がかかる。
溶けた蝋にねっとりと絡み付かれ、声を上げていましめられた体をのけぞらせたものの
そのはずみに紐が食い込んで、痛みのあまり息も絶え絶えになる。

「答えなさい一。好きなんでしょう?」

透華が蝋燭を垂らして、素手に溶けた蝋を受ける。
整った眉根が痛みに引き攣れるのが見えて、胸がキュンとなる。
そのまま垂らしたら熱すぎるから、透華は自分の体でわざわざ一度受けてボクに与えようとしているんだ。
彼女がどうしたいのかわかったボクは、その衝撃を思って慄きながらも、嬉しさのあまり涙が出そうになった。

「好き! 透華が好き!!」

ボクの芯からの声を聞いた透華が、にこりと笑って溶けた蝋を股間に押し付ける。
その瞬間、目の前に星が飛んだ。
痛みの快感の波に押し流され、ボクはゆっくりと気を失った。


983:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 01:19:40 ejv3VxGd
目を覚ました時、ボクは透華の胸の中にいた。
肩を優しくさする手が、ぼんやりと心地いい。
すぐにその掌が火傷で真っ赤になっていることに気付いて体を起こしかけ、けれど透華によって止められた。
人差し指を立ててボクの唇に押し当て、何も言わなくていいというのに

「しー」

と声を小さな声を出す。
そうやってボクの機先を制した後で、透華は優しく笑った。

「一、 あの程度の攻めで気を失うなんて



                   _rrf≦三ミ=z、_
_                ,ィ彡{ft彡ソリ}ルノシハミ≧、
 `丶            ,イ{{{(くミ彡彡ミ彡彡三彡'へ、
    \            fトミミミミゞ≧三彡彡≦彡三ミt
      ヽ、         {::::;ィ''"`"´ ̄''"´ ̄`~¨ヾ彡彡}
    丶 ',ヽ       }:::fi ;            ; Yシイf
      ':,| \      |:::リ ;           ;,f::::::リ
        '、  ヽ、     {::{ ,ィzzェェュ;  rェェzz 、、V:::|
        ヽ  :.` ー--f^リ ´ィt::テミ   _rt::テミ`' 〈::/^!
        ヽ  :.; :  |{f! :. `゙""´.:  :. `""゙´  : リぅi!    <ダラシナイネ
、      `ヽ丶 .: :  ヾ} :   ,. :.. : 、    :ノレソ
 丶、、 _,.    V:    `i r‐ '´゙ー、_,.‐ ' \ 、 : トく___
    ` ン´    i| j|      、 !   、ー--―ァ' ` ,' ;/ }     `` 丶、
    /       j{ j|       ヽ'、 、`ー一 ´,  / /' イ     _,. -‐`ー- 、
    |   ,:' ,/}! l|       ヾ、 `"^^"´ //  /  _,. -'´       `ヽ、
   _,」..  ':,./ ,リ ハ       :. 丶.__,. イ   j{ r '´             ヽ 
  /     《  fi !       ヽ     /   /'´                ',
  ヽ-‐ '    ,:' :;ソ        ヽ       /                       |
  〈_ _,.-'´ ,. '  ハ         丶     /                   |
   、´  /  /  ヽ        `                         |
   `亡´__, '     ヽ




おしまい

984:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 09:50:16 37LJCw2B
      /  ̄  ̄ヽ           │
     /   ゝ ̄三ヽ          │
    /    ミ ´`ヾ 〉         │
    /   (ヽ《 = Θミヾ         │
    |   ノ ○〈´´ へ_〉        .│
    | ̄  ヽミ\++|          .│
   /ヽ    ミ\ ヽ二ヽ         │
 /   ヽ  \ ∧∧∧ \        .│
/     ヽ  ヾ      l        │
           \|\|\|       J

985:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 14:11:26 cYyq6Tr4
>>983
んもーww

986:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 18:56:15 u6CUWhYF
(^ω^)

987:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 19:21:34 ejv3VxGd
埋めますか?

988:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 20:04:47 7MW64Heu
部長とちゃちゃのん愛宕ワカメなどとの絡みを補完した
部長無双・妄想伝の発売はいつですか?

愛宕さんの個性的な瞳をどう描くかもすごく気になるw

989:名無しさん@秘密の花園
10/09/04 20:17:35 cYyq6Tr4
部長が全国支配するにはまず、地盤(清澄)を固めないとだよな。

990:名無しさん@秘密の花園
10/09/05 06:39:59 iJ1TRmbV
ウメ

991:名無しさん@秘密の花園
10/09/05 06:40:16 RWkn55LC
次スレ立てるね

992:名無しさん@秘密の花園
10/09/05 06:41:06 RWkn55LC
と、立ってたか

咲-Saki-で百合萌え 14局
スレリンク(lesbian板)

993:名無しさん@秘密の花園
10/09/05 09:00:51 Hj2YZNAW
チクショウ、俺の鶴賀は何しに東京まで行ったんだよ。

蒲鉾「ユミちん、この部屋ではエロいこと禁止なー。」
かじゅ「何言ってるんだ!?」
モモ「・・・(声出さなければ大丈夫っすかね?)」蒲鉾「ワハハ。むっきーたちも最近は見失わなくなってきたし、ニオイは消せないから無理だぞー。」
むっきー「私は別に構いませんよ・・・。(遠い目)」

とか、そういうSSを誰か、頼む。

994:名無しさん@秘密の花園
10/09/06 00:05:45 PJSiB97G
桃。じゃなくて梅。でもなくて埋め。

995:名無しさん@秘密の花園
10/09/06 00:40:10 +8hf6lyW
うめ

996:名無しさん@秘密の花園
10/09/06 01:03:31 3SKWgxM7
>>993
>チクショウ、俺の鶴賀は何しに東京まで行ったんだよ。

分かる。分かるよその気持ち。うめ


997:名無しさん@秘密の花園
10/09/06 03:38:50 BZb34sOD
本編が進めば進むほど、応援組がステルスになるのは仕方がない
でも俺も鶴賀がみたいんだ、うめ!

998:名無しさん@秘密の花園
10/09/06 03:53:53 urp/tQAl
アニメ2期マダー?うめ。

999:名無しさん@秘密の花園
10/09/06 06:12:23 QIJIaS7q
それより原作8巻まだー?
うめ

1000:名無しさん@秘密の花園
10/09/06 08:47:34 DMusWTuR
1000ならタコス無双
のどちゃんもNTR戻す

1001:1001
Over 1000 Thread
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。


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