10/05/05 22:38:27 eFDX7Gl/
あっとゆー間のGWでしたね。最終日、クローバーのみんなはどうすごしたのかな?
自分は仕事でしたけどw
さて、ちょっとお話書いてみました。宜しければどうぞ。久しぶりの祈里→ラブで御座います。
ちょっと切ないかもしれません。数レスお借りします。では!
51:MH22S ◆Tp0rBcFpoc
10/05/05 22:39:14 eFDX7Gl/
【Best friend】
水面に輝くのはあなたの笑顔
ちっちゃい頃からずっと輝いてたあなたの笑顔
(一人占め…したかったな)
GW。
最後の日に、わたしはラブちゃんを誘って海に来ていた。
特別な理由なんてないけれど。
ううん。
やっぱりある。
あるけど.....
「わはー!ブッキーもこっちおいでよー!」
無邪気に遊ぶ姿が眩しくて。
天真爛漫なあなたの姿に、わたしも笑みがこぼれる。
「久しぶりだね、二人で海に来るの」
「うん!」
お互い裸足になって、波打ち際を歩く。
ゆっくりと。
時折、静かな波がわたしたちの足まで近づいてくる。
52:MH22S ◆Tp0rBcFpoc
10/05/05 22:40:10 eFDX7Gl/
「おっとっと」
「わっ」
自然に寄り添うわたしたち。
幼馴染みで親友で。
ずっと一緒
ずっと.....一緒だよね?
「手――つないでもいい?」
「もっちろん!」
ほら、また満面の笑みでわたしを見てくれる。
そこに、何の疑いもなく。
(どうしてわたしは…)
思わずうつむいてしまう。
ラブちゃんは本当にやさしい子。
――大好き
頭によぎるのは、しあわせな関係。
胸の想いは、閉ざしたままだけど。
でもね――
53:MH22S ◆Tp0rBcFpoc
10/05/05 22:40:32 eFDX7Gl/
「そうだ!あそこまで競争しようよ!」
「えっ?」
ラブちゃんが指差す方向には何もない。砂浜が続くだけ。
「よ~い、ドンっ!」
「やっ、待って!」
間髪入れずにラブちゃんは走り出す。
遅れてしまうわたし。
これでいいんだ。
いつまでも、追い付くぐらいの関係で。
時々は.....そばにいたいけど。
「待ってよラブちゃーん」
走り出すわたしは笑顔。
元気いっぱいのあなたを追いかけて。
友達。
この関係は今後も変わらないと思うけど。
仲良く――しようね
爽やかな潮風が、二人の少女を包み込む。
水面に輝く光を、目一杯浴びながら。
~END~
54:名無しさん@秘密の花園
10/05/05 22:42:31 eFDX7Gl/
引っ込み思案が災いしてか、ブッキーは片思いが良く似合うw
一番乙女らしい彼女もまた魅力的ですよね。
ラブさんは自分の中でかなりモテモテですw読んで頂いた方、大感謝ですよ。
55:名無しさん@秘密の花園
10/05/05 22:59:33 wmSFUsYO
>>53
あぁ、いいねこの感覚!
切ないけど、何か癒されたよ。
56:名無しさん@秘密の花園
10/05/05 23:13:51 Rf0tfaWM
>>53、GJ!
爽やかだ。今日は夏みたいに暑かったし、海は気持ちよかったろうな。
57:名無しさん@秘密の花園
10/05/05 23:52:51 HBwdKUlU
>>54
ブッキーええなあ。かわゆす!
58:名無しさん@秘密の花園
10/05/06 01:39:48 J8QQQMH1
どうしても拘っていきたいのなお前は
ウソついて荒して投下して自分にGJつけて
汚いやり方だな
59:名無しさん@秘密の花園
10/05/06 02:15:09 J8QQQMH1
一つ教えてくれないか?
これだけ問題起こしてもなぜ平然とSSなんか書けるんだ?マジ池沼?
60:名無しさん@秘密の花園
10/05/06 06:14:01 hzjezA96
>>59
一つ教えてくれないか。
NGすればいいのになぜしないの?マジ池沼?
あ、俺たちがID:J8QQQMH1をNGすればいいんだったね。ごめんごめん
61:名無しさん@秘密の花園
10/05/06 07:34:26 buxtk1qM
んーでもこれだけ叩かれてもなぜ投下するんだろうか。それは知りたいかな
62:名無しさん@秘密の花園
10/05/06 08:44:18 UkZwDsXu
>>53
ラブやんには、なかなか想いが届かないってイメージがかあるな。
お日様みたいな?
やっぱり…美希たんは重要なポジションだなあ
いろいろ気を回してスパスパフォローいれてくれる。
自分のことになるととたんにgdgdになっちゃう美希たんもかわいいが。
63:名無しさん@秘密の花園
10/05/07 04:14:48 2knatD92
>>61
そんなこと知ったって意味ないでしょ保管屋さん
相変わらず自演か
64:名無しさん@秘密の花園
10/05/07 12:36:35 E1QyEnDC
ほんとに自演だったらすげえことだよな。
投下して感想かいて保管して荒らして議論すんだろ自分で。
ある意味楽しいのかもしれんなw
65:名無しさん@秘密の花園
10/05/07 14:01:47 Wp5jjVjQ
スルー検定実施中
66:名無しさん@秘密の花園
10/05/07 15:36:36 2knatD92
引きこもりニートだもん暇つぶしだろ
67:名無しさん@秘密の花園
10/05/07 22:40:14 UfVx4HUk
せつな「んー良く寝た」
美希「いいの?ズル休みなんかして」
せつな「たまにはこうしてみたかったのよ」
美希「気持ちよかった?」
せつな「そんな事聞いてどうするつもり?」
美希「こうするのよ」
せつな「んっ――」
平日休みってこうね、何か得した気分になると言うか。失礼www
68:名無しさん@秘密の花園
10/05/07 23:52:59 Am0mUHqk
今日のカレンダーボイスは美希たんのアロマだっけ?
聞けた人いたら内容教えてもらえないかな?
69:名無しさん@秘密の花園
10/05/07 23:57:28 Am0mUHqk
ごめん、質問板じゃないよね、やっぱやめとく、板汚し失礼。
70:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/08 05:26:54 ZTMOx2+x
おはようございます。SS投下させていただきます。
今回は百合H作品です。R-18です。苦手な方は回避お願いします。
カテゴリーは美希×祈里です。タイトルは、しあわせの花が開く時(美希・祈里編)上 です。
6レスお借りします。よろしくお願いします。
――――――――――――――――――――――――
四ツ葉町商店街の中にある小さな公園。
その日も、いつもの仲良し三人組の女の子達が元気に駆けていた。
「はぁ、はぁ、はぁ。鬼ごっこはもうおしまい」
「はぁ、はぁ、はぁ。もうつかれたのね、らぶ」
「らぶちゃん、みきちゃん。つぎはおままごとしよう」
一人だけ息も切らせてない子が目を輝かせて提案する。
「アタシたちもうすぐ小学生よ。もうおままごとなんて……。
―わかったわよ。すればいいんでしょ」
「じゃあ、ちゃぺるごっこしようよ。みきたんがおむこさんであたしがはなよめさん」
「いやっ! みきちゃんのおよめさんにはわたしがなるんだもん」
「うん、いいよぶっきー。じゃあ、あたしがぼくしさんね」
「なんじあおのみきは、やめるときもすこやかなるときも、いかりゃく。
え~と、ぶっきーをあいすることをちかいますか」
「らぶちゃん。やまぶきいのりっ!」
(ぜったい、なまえわすれてる。らぶちゃん……)
「ちかいます」
「なんじ、やまぶきいのり、いかりゃく。ちかいますか」
(りゃくしすぎ、らぶちゃん)
「ちかいます」
「では、ちかいのくちづけを」
青い髪の子が唇が触れる寸前で止めた。後、数センチ。その差を山吹色の髪の子がかかとを上
げて埋めた。
『……って』
「ぶっきー、まねだけでいいのよ」
「えへへ、ごめんね。みきちゃん。でも、これで……」
71:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/08 05:27:49 ZTMOx2+x
(ほんとうに、みきちゃんのおよめさんになれるかな?)
「ブッキー、ねえブッキーったら聞いてるの?」
美希ちゃんの声で意識がこちらに呼び戻される。視界にはおままごとで遊ぶ子供達。
眺めているうちに、自分でも忘れていた昔の思い出が蘇ったのだ。
「あ、うん。聞いてるよ。ラブちゃんとせつなちゃんの様子が最近おかしいってことだよね」
「おかしいというか、仲良すぎよね。あれはもう、まるで……」
恋人同士のようだと美希ちゃんは続けた。
せつなちゃんが仲間になって以来、元々仲が良かった二人はまるで双子のように馴染んでいっ
た。
ぜんぜん似ていないラブちゃんとせつなちゃん。でも、だからこそ一緒に居るのが自然だった。
光と影のように。夜空と星のように。常に寄り添っていた。
そして、ある日を境に更にその関係が深まった。
手を繋ぎ、肩を寄せ合い、指を絡め、視線で語り合う。
自然に振舞おうとしていても、隠し切れない愛しみが仕草の端々に見て取れた。
「何か、あったのかな?」
「うん……。わたしもそう思うよ。美希ちゃん」
それ以上は言葉にすることが躊躇われた。きっと、考えていることは同じなんだろう。
大切な幼馴染。
物心ついた頃から、ずっと一緒だった。
他人の痛みを感じて悲しみ、他人の喜びを感じて微笑む。
そんなラブちゃんが、初めて自ら望み、手に入れた幸せ。
それを与えてくれたのが、最近知り合ったばかりのせつなちゃんだった。
求められた者が、与えてあげた者が、自分達でないのが、ちょっと――寂しかった。
空にはうろこ雲。黄色と赤に彩られた美しい四ツ葉町公園。激動の夏が過ぎ、ひんやり冷たい
秋風が吹くようになった。
(うらやましい……のかな?)
こんな季節だもの、感傷的になるのは仕方が無いよね。そう思っても、心に―隙間風が吹き
抜ける。なんとなく、両手で肩を抱くように丸くなった。
72:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/08 05:28:44 ZTMOx2+x
「冷えるのが早くなったわね。美味しい紅茶があるの。続きはアタシの部屋で話しましょう」
「うん、お邪魔するね」
寒いものね。そう言い訳して、肩を寄せ合うように歩いた。
「お待たせ、ブッキー」
「ありがとう、美希ちゃん。いただきます」
澄んだ空のような青で統一された美希ちゃんの部屋。調度品のデザインや位置も工夫が凝らさ
れていて美しい。
室内にはいつもアロマの香りが満ちていて、吸い込むだけで体の中まで洗われる。
だけど、無駄を一切省いたその部屋は、今はとても寒く感じられた。
大きなおうち。この家でレミおばさんと二人きりの生活なんだよね。寂しくないのかな?
美希ちゃんの顔をそっとうかがう。その表情からは何も読み取れない。
でも、向かい合わずに並んで座った。
きっと―わたしと同じ気持ち。そう思って、甘えるように美希ちゃんにもたれかかった。
しばらく寄りかかって、目を閉じていた。わたしの肩に手がかかるのを感じ、そっと目を開く。
目前に美希ちゃんの顔があった。何か思いつめたような表情には、普段の余裕が感じられない。
「美希ちゃ……」
話しかけようとした口を美希ちゃんの唇が塞いだ。
わたしは呆然と目を開いたまま、しばらく動けなかった。
初めてのキス……。ううん、幼稚園の頃以来の、二度目の口付け。
唇が離れ一息つく。やっと我に帰って、口を押さえて立ち上がろうとした。
美希ちゃんも立ち上がり、わたしの肩に手を添える。すぐ後にあったベッドに引き倒された。
「美希ちゃん……」
「ブッキー―ごめん」
(どうしたの? 何をするの? おかしいよ)
そんな言葉を飲み込んだ。美希ちゃんの顔が、なんだかとても悲しそうに見えたから……。
再び口が塞がれる。腕は美希ちゃんの両手でしっかり押さえられている。痛いくらいに強い力
に美希ちゃんの本気が感じられる。
長いキスの後、両の手が解放された。
自由になった美希ちゃんの手が、今度はわたしの胸に添えられる。
美希ちゃんの細い指が、器用にボタンを外していく。下着と、その上のシャツ一枚になる。
大きく持ち上げられた二つの双丘。
コンプレックスのある胸を、美希ちゃんの手が覆うように包んだ。
その掌に力が加えられて、胸がその形を崩す。
73:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/08 05:30:09 ZTMOx2+x
「やっ、やだっ、美希ちゃん」
掌から逃れようと体を捻る。仰向けから横向けに体を返して背中を向ける。
でも、掌はしっかりとわたしの胸を捉えて刺激を送り続ける。
指先が胸の先端を見つけて摘む。
混乱する頭で、とにかく愛撫から逃れようともがいた。
美希ちゃんはそのまま背中からわたしに抱きついてきた。
わたしの髪に顔を埋めて、体を順にまさぐっていく。
「んっ……んんっ」
懸命に手で口を押さえ、声を殺す。
体は小刻みに震え、手足は行き場の無い快楽に突き動かされてバタバタともがく。
美希ちゃんの掌がやわらかくお腹を撫でる。細い指がおへそに潜ろうとする。
その手が更に下に降りようとした時、わたしはついに叫んだ。
「嫌っ! 嫌よ、美希ちゃん、やめてっ」
少し怒りすら含んだ悲鳴に、美希ちゃんは硬直したようだった。
「あ……アタシは―。ごめん、ブッキー……」
そう言ったっきり、美希ちゃんは顔を伏せ何も言えなくなる。
わたしは涙を堪えて黙って下着を直し、散らばった服を身に着けて部屋を出た。
人通りの減った、夕暮れの商店街をとぼとぼと歩く。何人かに声をかけられたが、応える気に
はならなかった。
さっきの出来事が、脳裏に浮かんでは消えていく。その都度に現実感が増してくる。
思いつめた美希ちゃんの顔。拒んだ時の、傷ついた表情。部屋を出た時の、悲しそうな―瞳。
どうして―あんなことをしたの?
わたしは―あんなことがしたいわけじゃなかった。
「ただいま」そう言ったっきり、部屋に閉じこもる。
ベッドに体を横たえる。しつこく刺激された左の胸の先がまだ尖っていた。
そっと指をあててみる。ゾクッとした刺激が全身を駆け巡る。
(嫌っ)
受け入れられない。こんな感覚は認めない。
生まれた快感を打ち消すように、痛いほど強く枕を胸に押し当てた。
自分で触れたこともなかった。
小さい頃のトラウマ。うっかり覗いてしまったお父さんとお母さんの営み。
綺麗だとはとても思えなかった。苦しそうなお母さんの声が耳について離れなかった。
74:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/08 05:31:05 ZTMOx2+x
動物と暮らす生活が、その嫌悪感に更に拍車をかけた。
動物は好き。でも、ただ一つ。周期的に起こる発情期。性の衝動に狂い、鳴き喚く動物たち。
その声だけは、どうしても好きになれなかった。
体を寄せるのは好き。抱きしめられるのは好き。体温を感じるのは好き。美希ちゃんが好き。
でも―性の刺激だけは嫌い。怖いから―嫌い。
自分が自分でなくなってしまいそうで―嫌い。
心まで汚れてしまいそうで―嫌いだった。
子供の頃の誓いが思い返される。
美希ちゃんが好き。美希ちゃんとずっと一緒に居たい。美希ちゃんの―お嫁さんになりたい。
変わっていない。わたしは何も変わってなんかいない。
だけど―わたしは美希ちゃんを拒んでしまった。
寂しいと体を寄せたのはわたしなのに……。
特別な関係で居たいと望むのはわたしも同じなのに……。
わかってる! 美希ちゃんはラブちゃんとせつなちゃんが羨ましかったんだ。
自分の気持ちに素直になれた二人のようになりたかったんだ。
冷え切った体を湯船に沈めて温める。体を洗おうとして、指が胸の先に触れる。
くすぐったさと同時に走る快感。体がまだ敏感になってる。たったあれだけの間の事で……。
自分がひどく汚いものになった気がした。もし、すべてを許してしまったら、わたしはどうな
るんだろう。
お風呂から上がり、鏡を見つめる。
美希ちゃんほど綺麗だとは思えない。顔は可愛い方かもしれない。スタイルも悪い方じゃない。
発育は少しいい方だろう。でも……それだけだ。
美希ちゃんは生まれながらのモデルだ。天性のルックスとスタイルを努力で磨き抜いている。
美希ちゃんより綺麗な人なんて、いや、並ぶ人すらプロ以外では見たこともない。
こんな―平凡な体を惜しむなんて、滑稽だと思った。
こんな―平凡な体で繋ぎとめることなんて―できるとも思えなかった。
それでも美希ちゃんは……わたしを求めた。
膨らんだ胸。丸みを帯びてきた体。
人に、大好きな人に触れられるために変わってきた体。
もう子供じゃない。子供のままじゃいられない。
75:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/08 05:31:52 ZTMOx2+x
どれほど―それを望んだとしても、人は変わっていかなければならない。
ラブちゃんも変わっていった。
美希ちゃんも変わろうとしている。
なら、わたしも変わらなければならないのかもしれない。
例え―今の綺麗な自分がなくなってしまうのだとしても。
この先もずっと―美希ちゃんと一緒に居続けたいのなら。
美希ちゃんの泣き出しそうな表情を思い出した。部屋に戻り、リンクルンを開く。
メッセージが一件。美希ちゃんからだ。
「ごめん、ブッキー。アタシどうかしてた。もうしないから許してね」
美希ちゃんは悪くない。謝るなんて間違ってる。わたしが間違っている。だから……。
「もしもし、美希ちゃん。ごめんね。わたし、びっくりして……。もう―平気だから。
覚悟決めたから。だから―明日、もう一度美希ちゃんの部屋に行くね」
(これでほんとうに、みきちゃんのおよめさんになれるかな?)
そう、これは幼き日の誓いの繰り返し。
わたしの変わらない気持ちを伝えるの。
勇気を出すんだ。これからも―美希ちゃんと共に歩み続けるために……。
――――――――――――――――――――――――
以上です。次の(下)で完結です。お目汚し失礼しました。
76:名無しさん@秘密の花園
10/05/08 14:41:55 7WyuCItr
初々しいなあ、萌えるね。
77:名無しさん@秘密の花園
10/05/08 21:20:48 qm2hcnco
>>70
GJ!続きが気になる。
78:名無しさん@秘密の花園
10/05/08 21:30:06 R0Ct3GRR
この執筆能力の違い。見事だよな。誰かさんとは大違いだね!
79:名無しさん@秘密の花園
10/05/08 23:06:11 M0w1pASB
レベルの話をしたらキリがないですよ。
それに好き嫌いは個人差もあるでしょう。
80:名無しさん@秘密の花園
10/05/09 00:46:20 uS5yZvxT
レベルとか興味ない。どれからも伝わるフレプリ愛!
>>75“はじめて”GJ
戸惑うのと、「覚悟」を決める辺りがぐっとくる。
と、カレンダーボイスがラブ&せつな
母の日だしくるかなと思っとりました。
相変わらずの仲睦まじい様子が嬉しい
81: ◆BVjx9JFTno
10/05/09 01:51:55 vg7j5+z9
こんちわ。新スレおめでとうです。
時節モノで浮かんだので書きます。
ラブせつ?エロありません。
タイトルは「サプライズ!」です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
赤い光が消え、
景色が変わった。
私の部屋。
昼前の、少し強い日差しが
カーテン越しに差し込んでいる。
ほこりひとつ、落ちていない。
いつも、お母さんが
掃除してくれているのだろう。
廊下に出る。
しんと静まりかえっている。
そっと階段を下り、
居間に向かう。
ガラス越しに、水色の
エプロンが見えた。
82: ◆BVjx9JFTno
10/05/09 01:52:56 vg7j5+z9
ドアを開ける。
目があったラブに、
ぎゅっと抱きしめられる。
「せつなぁ!久しぶりだね!」
「ええ、元気そうね、ラブ」
抱き合ったのは、ほんの数秒。
「さ、積もる話は後にしよう!」
「そうね、私も手伝うわ」
久しぶりに、ピンクのエプロンを
身につける。
ラブからの連絡で、今日の
昼前に、戻ることにしていた。
「お母さんは?」
「うん、お父さんにうまいこといって、
昼間は外でデートしてもらうようにしたんだ」
この日に合わせて、四つ葉町に戻る
スケジュールを合わせた。
母の日。
私も、内緒で
お料理のお手伝い。
83: ◆BVjx9JFTno
10/05/09 01:53:41 vg7j5+z9
「せつな、お肉切ってくれる?」
「ええ、任せて」
コンロの端で、コトコトと煮込まれている
鍋の火を止め、蓋を開ける。
大きな肉のかたまりを取り出し、
一口大に切る。
ほとんど力がいらないくらい、
するすると包丁が通る。
「わぁ、すごくやわらかい」
「でしょ!朝から煮込んでるんだよ!」
ラブがひとかけ、ひょいとつまんで
口に入れる。
「あっ、つまみ食い!」
「んふふー、おいしいーん」
おどけるラブの表情に、
私も笑みがこぼれる。
今日のカレーは、
とってもおいしくなりそう。
84: ◆BVjx9JFTno
10/05/09 01:55:26 vg7j5+z9
テレビから、聞き覚えのある
曲が流れてきた。
今年の、ダンス大会
予選のお知らせ。
前回優勝の、私たちの曲が
かかっている。
料理をしながら、足だけ
ステップを踏む。
体が、覚えている。
ラブも、同じように
ステップを踏んでいる。
ぴったりと、同じタイミングで
片手でハイタッチする。
顔を見合わせ、笑いあう。
今年は、出場するの?
ううん、今年はお勉強しなきゃ。
85: ◆BVjx9JFTno
10/05/09 01:56:17 vg7j5+z9
私が切り、バターで
軽く炒めた野菜。
ラブがじっくりと
炒めていた、玉ねぎ。
とろけそうなお肉。
鍋に入れ、ゆっくり煮込んだ後、
ルーを入れ、味を調える。
いい香りが、いっぱいに拡がる。
食器を並べながら、ラブが
クスリと笑う。
「どしたの?」
「うん、何だか嬉しくてさ...」
ラブが示した先には、
食器が4組並んだ、食卓。
真ん中の花瓶には、
カーネーションと、クローバー。
ラビリンスに持ち帰り、
栽培したものを摘んできた。
「お父さんもお母さんも、
きっと飛び上がって喜ぶよ!」
久しぶりに、4人で
囲む食卓。
私も、待ちきれない。
86: ◆BVjx9JFTno
10/05/09 01:56:56 vg7j5+z9
インターホンが鳴った。
「あっ、帰ってきたわ!」
「うふふ、お母さん、びっくりするよ!」
私たちは、足音を立てないように
そっと玄関に向かった。
繋いだ手の根元で光る、
おそろいのブレスレット。
おかえりなさい。
そして、ただいま。
お母さん。
87: ◆BVjx9JFTno
10/05/09 01:58:20 vg7j5+z9
以上です。お目汚し失礼しました。
桃園家の食卓は4人で囲んでる方がいいと思うんだ!
88:名無しさん@秘密の花園
10/05/09 15:08:15 WnD05fyr
ええ話や・・・。やっぱこうでなきゃな桃園家は!
89:名無しさん@秘密の花園
10/05/09 19:21:37 4VjDxOj5
GJなんだなぁ、これが
>>88
それはもちろんだろう
桃っていうのはな、柔らかくて、甘くて、優しいんだぜ
そんな桃の名を持った家の話がこうでないなんてことはない!
と俺は思っているんだぜ
90:名無しさん@秘密の花園
10/05/09 20:54:39 pny/BRvS
SSスレ
91:名無しさん@秘密の花園
10/05/09 23:07:40 48gEZOap
>>90
雑談遠慮なくどうぞ。
これだけSS減ったのにSS目立つのはそれだけ雑談派が雑談してないからだろ。
誰も雑談しないから、SSか煽りや議論で埋まるんだよ。
92:名無しさん@秘密の花園
10/05/09 23:29:57 WnD05fyr
また反応しちゃったよ。せっかくだから相手してやるか。
確かに一時期はこのスレをSSと職人がほぼ埋め尽くしてたよ。
ただしそんなには不服な意見は出なかったでしょ?
むしろ良スレだと胸張って自慢出来てたと思うけどな。
思うにSSを否定罵倒するよりも個人攻撃したいんだろ?
昨日の書き込みもそうだ。もう言わなくてもわかるよね。
むしろ思惑通りになってるじゃないか。表舞台からも消え感想だって
ここには書き込んでない。楽しみにしてた住人は数知れないのに。
煽りを食らう形で職人も目っきり減ったわな。もちろん投下もな。
この先も粘着するんだろうし煽ったり罵倒したりもするんだろ?
残念だがお前さんも住人の一人なんだよな。仕方あるまい匿名掲示板なんだから。
ま、一つ言えるのはお前さんのくだらない書き込みよりも遥かに見たい読みたい
書き込みがあるってことだ。誰のかって?考えなくてもわかるだろw
93:名無しさん@秘密の花園
10/05/09 23:34:07 uS5yZvxT
ちょっと固めの、歯ごたえのある桃もおれは好き。
とか考えてたらなんか桃色な妄想が…
「今夜のデザートは桃なの、楽しみだわ」
だっけか?思い出した
94:名無しさん@秘密の花園
10/05/09 23:38:50 yloPCZFO
>>93
ラブやんが最初に惚れた相手はそもそもイースだからな。
実は夜になったら攻守逆転しているのかもしれない。
95:名無しさん@秘密の花園
10/05/09 23:47:31 pny/BRvS
>>91
バーカ雑談追いやった誰だよ
>>92
おまえの熱弁キモい
96:名無しさん@秘密の花園
10/05/09 23:59:21 WnD05fyr
ほんとくだらんな。雑談してくれてんだから乗れよID:pny/BRvS
97:名無しさん@秘密の花園
10/05/10 00:13:35 9hhWLozT
荒らしや煽りが悪いのはわかる。
ただスレが微妙に変化し流れが変わっていったのは覚えてるな。
自分はそこからやばいとは思ってたが。
それはしたらばであり24時間リレーだよ。
個人の企画がまかり通って成功してしまったんだ。
得てして管理人は英雄となり職人としても投下を続ける。
自スレ化の不満がここにきて爆発してるよ。
本人は辞めずに相変わらず居座る始末だし。
職人は彼を信頼してるだろう。感想書いて保管してくれるのだから。
ただそれを良しとは思ってない人間も数いる。少なくとも自分がそうだからな。
98:名無しさん@秘密の花園
10/05/10 01:15:17 pk7o2uRm
>>94
普段は物静かなせっちゃんに、妖しく求められたり責め立てられたりして始終焦りまくりのラブさん…
すげーかわいい
99:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/10 05:07:39 wLP5Dcf6
おはようございます。SS投下させてください。次回作はまた期間開けようと思います。
前回の続きで百合H作品です。R-18です。苦手な方は回避お願いします。
カテゴリーは美希×祈里です。タイトルは、しあわせの花が開く時(美希・祈里編)下 です。
6レスお借りします。よろしくお願いします。
――――――――――――――――――――――――
眠れない夜が明けた。
時間はまだ大分余裕がある。だけど、何も手につかない。時計とにらめっこ。そしてため息。
出掛ける前にシャワーを浴びた。念入りに体を磨いていく。普段はあまり触れたくない場所。
そこも力を入れて開き、指を入れこすった。軽い痛みが走る。―よぎる不安を飲み込んだ。
もう―決めたこと。
鏡を見ながら歯を磨く。ゆっくり、やわらかく、丁寧に。
下着も洋服も小物も、全部一番のお気に入りを身につけた。
香水を振り、美希ちゃんからもらったアロマの瓶を首にかけた。
心細げ映る自分に笑顔を返す。軽くガッツポーズを取る。約束の時間だ。
「お邪魔します」
レミおばさんは外出していて夕方まで戻らないらしい。
自分の家のように馴染んだ美希ちゃんの家。見慣れた幼馴染の部屋が、まるで知らない場所の
ように感じられた。
「いらっしゃい」
美希ちゃんがハーブティーを入れてくれた。気持ちを落ち着ける効能があるらしい。
喉を通る温かさと爽やかな香りが、少しだけ緊張をほぐしてくれた。
わたしは美希ちゃんと向かい合って見つめた。そして正直に話す。全く体験がないこと。
自分でしたことすら―全然ないってこと。
昨日はとっても―怖かったんだってこと。
今日は―覚悟を決めてきたってこと。
震える声で話し終える。
美希ちゃんが立ち上がってわたしの隣に座る。そして頬っぺたをくっつけてこするようにした。
くすぐったくなって笑い声がこぼれる。
「そう、笑ってなきゃね。辛いことするわけじゃないのよ。大丈夫、教えてあげる」
くっついた頬っぺを軸に回転させるようにして唇を重ねる。自然すぎる動作に心の準備の暇も
ない。
(ううん―心の準備はもう全部済ませてきたもの)
目を閉じて受け入れる。
100:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/10 05:08:46 wLP5Dcf6
触れるかどうかのやわらかいキス。触れては離しまた押し当てて、徐々に力強く重ねあう。
美希ちゃんの指が、硬く握ったわたしの手を包み広げる。交差させて強く握る。
恋人握りと呼ばれる繋ぎ方だ。
緊張が途切れ、わたしの口が少し開いた。狙い済ませたように美希ちゃんの舌が挿入される。
慌てて口を閉じそうになって、また開いた。噛んで舌を傷つけては大変だ。
そのままわたしの口の中を動き回る。怖いほどの気持ちよさに腰が引ける。しかし、後ろはベ
ッドだった。
その動きが舌の裏をなぞった時、強烈な快感が走ってうめき声を上げてしまった。
今度はわたしの舌が吸われる。軽く歯を立てられてまた全身が震えた。
「はぁ、はぁ。―美希ちゃん、つらい」
「大丈夫よ、ブッキー。アタシを信じて」
口癖を使われては仕方が無い。観念してベッドに上がる。仰向けになり、両手を祈るように組
んだ。そして目を閉じて次に備える。
美希ちゃんの細く長い舌が、唇からアゴ、喉を滑って耳に上がってきた。耳たぶをくすぐるよ
うに刺激した後、そっと耳の中に差し込まれた。
「ひゃあぅ!」
訳のわからない悲鳴をあげて跳ねる体を、美希ちゃんは上手に押さえ込む。美希ちゃんにしが
みつくようにして、くすぐったさに懸命に耐えた。
まだ唇と耳だけ。なのに心臓はパンク寸前。全身が汗をかいて疲れきっていた。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
わたしの呼吸が収まるのを少し待ってから愛撫を再開する。浮かんだ涙も拭ってくれた。
うん―頑張るね。美希ちゃん。
洋服を脱がせながら舌を肩から下に滑らせていく。美希ちゃんはもう、上下の下着だけだ。
わき腹を舐められる。あまりにくすぐったくて逃げ回る。
「あはは、やだ、やだやだ、くくっ、やだやだ美希ちゃん、嫌だ、くくっ」
わたしの転げまわるのを利用して上着の全てを完全に外してしまった。―凄い。
プチン
ブラジャーも外された。ポロンと零れ落ちる二つの膨らみ。
「いやっ」
とっさに両手で隠そうとする。その手を掴まれて広げられる。
美希ちゃんの真剣な眼差しが突き刺さる。
うん、わかってる。ごめんなさい。
美希ちゃんの唇が円を描くように、螺旋状に胸の中心に進んでいく。中央の先端に届き咥える。
「あっ―つぅ―んんん」
101:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/10 05:09:36 wLP5Dcf6
首を振って全身をねじって快楽から逃れようとする。唇は離れてくれない。軽く咥えながら、
突起の横を縦になぞるように舌が動く。付け根を一周してまた縦に舐めあげる。
もう片方の先端も、軽く摘んで弾いて、指の腹で撫で上げる。
動きはそれだけ。それがとても、長い、長い時間続けられた。
くねるわたしの体と暴れる四肢で、綺麗に整えられたシーツもくちゃくちゃだ。
息が苦しい。気が変になりそう。行き場の無い快楽の波が、出口を求めて全身を駆け巡る。
つらい―つらい―つらい、の。
体が火照る。胸はパンパンに張り詰め、その先は痛いくらいに脹れあがっていた。
涙が止まらない。お腹の下は……もうシーツすら濡らすほどだった。
「切ない……切ないよ、美希ちゃん。助け……て、変になっちゃう」
一瞬、愛撫の手が止まった。その再開を恐れて、わたしは美希ちゃんの体に胸をギュッと押し
つけた。
荒い呼吸を懸命に整える。
「驚いた。本当に敏感なのね、ブッキーって。個人差があるとは聞いていたけど……」
なぜか美希ちゃんが嬉しそうな顔をしていた。何も楽しいことなんてないのに―。
ちょっと恨めしそうな目で睨む。
「きゃあ!」
再び愛撫が再開される。今度は胸から下に。お腹のすぐ横の敏感な部分を舌でくすぐられる。
「くぅぅぅ」
もう、力なんて入らない。そう思っていたのに、凄い力でシーツを掴み引き寄せてしまう。
おヘソに潜るように美希ちゃんの舌が動く。全身を硬直させてくすぐったさに耐えた。
「あっ―やっ―いやっ―美希ちゃん、そこ嫌っ!」
お腹から更に下がり、太ももの付け根に到達する。秘部のすぐ下、股の部分。
大事なところをわざと避けるように、左右の付け根を舌で責める。
やがて太ももに下がり、また付け根に上がる。
くすぐったくて、恥ずかしくて、気持ちよくて。そして―もどかしくて……。
もどかしい?
して……欲しいと思ってるんだ。
大事な部分を、さわって欲しいと期待してるんだ。私が……。
自分で見たことも無い、触れたことも無い部分を、弄って欲しいと思ってるんだ……。
綺麗だった自分は……もう……いない。
ここに居るのは、秘部を晒して濡らして悶えている―嫌らしい娘。
悲しくなって、涙が溢れてくる。嗚咽を押し殺して、枕を顔に押し付けて泣き顔を隠した。
ついに美希ちゃんの舌がわたしの秘部を捉えた。
なぞるように割れ目を往復した後、指で広げて中まで進入してくる。
核を捉えて舐めあげる。吸い込んで咥える。口の中に含んで舌で転がす。
102:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/10 05:10:39 wLP5Dcf6
秘部から脳に目がけて、稲妻に打たれたような快感が走る。体は喜びに震え、心は嫌悪感で塗り
つぶされる。
恥かしくて……悲しくて……気持ちよくて……そして―苦しかった。確かな苦痛も伴っていた。
「ううっ―ぐぐっ―むぅ―」
だけど、もう、抵抗する気力も何も残っていない。ただ、ただ、枕を噛んで喘ぎ声を押し殺す。
天国のような快楽? 地獄のような苦悶? どちらなのかすらわからない。
何分経ったのかもわからない。意識が遠くなったり、呼び戻されたり。その繰り返し。
快楽という名の荒れた海に、投げ出された遭難者のように、波が静まるのを気の遠くなる想い
で待ち続けた。
ビクン―ビクン―ビクン
突然、体が痙攣する。意のままにならず勝手に動き出す。それなのに、体には力が全然入らな
い。
枕を噛む力も尽きて、すすり泣く声だけが響いた。
「ブッキー、泣いているの? 辛かったの?
ごめんなさい。丁寧に、慎重にしたつもりだったの」
「違うの、違うの、違うの……」
美希ちゃんの体に抱きついて、すがりついて泣いた。落ち着いてから、ぽつぽつと話し始めた。
わたしは本当は性行為が嫌いだったってこと。その原因。それでも受け入れた理由。
美希ちゃんは何も言わず、ただずっと髪を優しく撫でて最後まで聞いてくれた。
「そう―だったの。言ってくれればよかったのに。ってわけにもいかないわよね。
優しくて、我慢強くて、主張だけは弱いブッキーだものね」
「わたし、汚れ……」
言いかけたわたしの口を、美希ちゃんが唇でふさいだ。
「ブッキーは何も汚れていないわ。アタシたちは女の子同士よ。
それに……体の反応には素直になればいいの。快楽に溺れなければそれでいいの」
プチン―シュル―パサッ
美希ちゃんが全ての下着を外した。スレンダーな、完璧な体のラインが露になる。
肌の色。張りと艶。脂肪と筋肉の見事なバランス。
女の子らしい滑らかな曲線をギリギリに維持しながらも、極限まで絞り込まれた肉体。
息を呑んで見つめた。惹き付けられた。釘付けになった。
「ブッキー、自分の目で見て感じて―。その手でアタシに触れて、愛して―。
そして、汚れているかどうかを確かめて見て」
そこから先はよく覚えていない。ただ夢中で、美希ちゃんの愛撫を思い出しながら、あるいは
指示されながら、繊細な芸術品のような肢体に手を滑らせた。口付けし、舌を這わせた。
103:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/10 05:11:20 wLP5Dcf6
―美しかった。
体つきも、胸も、その先も、首も、お腹も、大切なところも、何もかも。
息使いも艶があり、なめらかで。喘ぎ声までもが、清らかな歌声に聞こえた。
性に対して抱いていたイメージが上書きされる。汚いものという先入観が払拭される。
後悔の涙が、感動の涙に代わる。
わたしは汚れていない。これは汚いことなんかじゃない。
美希ちゃんに愛されたこと。そして愛してあげたこと。それを誇りに思う。
最後に、今度こそわたしの意思で、自分からキスをした。長い、長いキスをした。
(これでほんとうに、みきちゃんのおよめさんになれるかな?)
「なれるよね、きっと。わたし、信じてる」
「え、何か言った? ブッキー」
「ううん、なんでもない。ありがとう美希ちゃん」
「美希た~ん、ブッキー、遅いよ~」
「どうしたの? 美希、ブッキー。なんだか嬉しそうね」
いつもの公園。カオルちゃんのドーナツ屋さん。そしていつものクローバー。
何も変わらない、大切な仲間。大事にしたい風景。長く続いて欲しい時間。
そんな中でも変わっていくものもある。深まっていく絆もある。
104:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/10 05:12:06 wLP5Dcf6
ラブとせつなが一本のジュースを二人で飲んでいる。ドーナツを交互に食べ比べている。
でも、もう寂しさは感じない。わたしたちにも繋がった想いがあるから。
「秋ってもの悲しいって思ってたけど、違うね。実りの秋、そして食欲の秋。
わたし、お腹すいちゃた」
わたしは明るくはしゃいでドーナツを頬張った。喉につまらせそうになり、美希ちゃんが自分
のお茶を飲ませてくれた。
「あんまり調子にのって食べると、太るわよ? ブッキー」
「ひどい! わたしは太ってないもの。ちゃんと計算してるもの」
知ってるわよ、アタシが一番ね。そう言って悪戯っぽく笑った。ラブとせつなもキョトンとし
ながらも、つられて笑顔になった。
わたしは真っ赤になって俯いた。
今から訪れる、これまでと少しだけ違った毎日。
愛している。愛してくれる人がいる。
手を取りあって、生きて行きたいと思える人がいる。
新たなる誓いを胸に共に歩いていこう。そして、一緒に幸せをつかめるって。
―わたし、信じてる。
――――――――――――――――――――――――
以上です。これで完結です。これからもよろしくお願いします。
105:名無しさん@秘密の花園
10/05/10 07:46:41 3NA5VkmP
こちらこそよろしくおねがいします。あなたの投下なら問題ありませんから
106:名無しさん@秘密の花園
10/05/10 14:57:56 9hhWLozT
誰のがいいとか誰のが悪いとかじゃはっきりしないよ
センスがない職人は誰か言えばいいじゃないか
107:名無しさん@秘密の花園
10/05/10 15:30:39 pk7o2uRm
>>104
美希たん…初めて…だよね?イメトレでもしてたのかどうか。
そう考えると萌える。内心ハラハラドキドキだったのかと思うと萌える
108:名無しさん@秘密の花園
10/05/10 19:58:11 7KShKG3T
>>104
GJです!今まで18禁は色々あったけど、初めてに至るまでの過程と言うか、心情を
ここまで丁寧に書き込んだ作品は初めてじゃないかな。
とても楽しませて頂きました。ありがとう。
109:名無しさん@秘密の花園
10/05/11 05:46:34 C2rE1iJ7
やっぱりラブはイースに惚れたんか…
だったら現在別人化してるせつなをどう受け止めてるんだろう
イース好きしつつせつな好きで同一人物だったからたなぼた的な感覚だったのかな
110:名無しさん@秘密の花園
10/05/11 06:37:44 Fmgthjs9
黒せっちゃんの行動がことごとく裏目に出て、ラブさんが好意的に受け止めていたから、ラブさんから見たら、せっちゃんはせっちゃんのままなんだろうと予想
111:名無しさん@秘密の花園
10/05/11 08:06:46 LD9rWz0/
mktnやブッキーとは違う何かがイースにはあった
112:名無しさん@秘密の花園
10/05/11 10:28:48 hRfInHat
>>109
本質は変わってないから無問題なんじゃないの。
素直にかわいくなって良かったというか。
でもたまにはちょっと刺激がほしい時もあるかもしれない。
「ふふっ、今日はそういうのがいいのね、ラブ・・・。」
113:名無しさん@秘密の花園
10/05/11 11:51:19 LD9rWz0/
黒っ
114:名無しさん@秘密の花園
10/05/11 19:10:57 zSXiQ139
ラブさんはイースの本質を見抜いてたんだろうな
115:名無しさん@秘密の花園
10/05/11 21:10:09 LD9rWz0/
逆じゃね
116:名無しさん@秘密の花園
10/05/11 23:21:05 3Rgeqs/7
見抜くと言うと語弊があるかな。騙されていたことには気がついてないわけだし。
でも、直感みたいなもので、本質が優しいいい子だって感じたのはあるのかもね。
117:名無しさん@秘密の花園
10/05/12 06:22:08 FjC/VUpz
イースに浮気しつつせつなを口説きまくってるラブさん可愛い
118:名無しさん@秘密の花園
10/05/12 11:47:05 TIf2/H2q
「せつなはとっても素敵だけど、ラビリンスのあの子も魅惑的でドキドキしちゃう。
あたしって浮気性だったのかな・・・。」
と真剣に悩むラブ。
119:名無しさん@秘密の花園
10/05/12 21:02:55 FjC/VUpz
なにそれ超萌えるわ
120:名無しさん@秘密の花園
10/05/12 22:02:06 p/jg6Ym4
アカルンは最初からイースを選んでた訳かー。もしもだ。アカルンが速攻イースの携帯にフェードインしてたら…
「あなたは四番目のプリキュアだキー!」
「…嫌よ。」
「キ、キー・・・」
「・・・」
「お願いだキー。みんなを助けて欲しいキー!」
「・・・わかったわ。」
「ありがとうだキー!早速変身…」
――チェイイイインジ!――
――オーバー!!!――
「キ、キ・・・ィ」
「な、何よこれ」
ラブ「みたいな感じだったら面白かったのにー」
美希「赤と黒ねぇ」
祈里「仮面ライ…」
せつな「無理!」
お粗末www(保管しなくていいよー)
121:名無しさん@秘密の花園
10/05/13 08:08:18 nKk4OaTV
アカルンに萌えたw
122:名無しさん@秘密の花園
10/05/14 10:26:14 VilTK9rQ
他のキャラとか内容を混ぜこむのはいかがなものかと
123:名無しさん@秘密の花園
10/05/15 01:11:35 BZadSE9G
>>122
楽しくやって行きたくてつい暴走しましたorzごめんね
124:名無しさん@秘密の花園
10/05/15 16:55:04 dznPBOh7
イヤならスルーすればいいし謝ることはないよ
イース好き多くて嬉しい
125:名無しさん@秘密の花園
10/05/16 08:11:21 wFWbEp0x
プリキュアの最新同人リスト
URLリンク(maniax.dlsite.com)
126:名無しさん@秘密の花園
10/05/16 14:35:04 ORU/5nE2
百合じゃねーだろカスw
127:名無しさん@秘密の花園
10/05/17 01:01:08 rVumIsmd
なんか急に書き込みが途絶えたな。
・・・えーと、10分以内に書き込みが無かったらせつなはラブの嫁。
128:名無しさん@秘密の花園
10/05/17 01:10:55 UULLBQcv
せつなはラブの嫁
129:名無しさん@秘密の花園
10/05/17 08:49:44 jeKpekSl
ラブはせつなの嫁
130:名無しさん@秘密の花園
10/05/17 21:57:49 rVumIsmd
どっちが嫁になるか、ガチンコで床勝負を。
131:名無しさん@秘密の花園
10/05/17 22:02:09 +Col1pzZ
ラブ「う~ん・・・」
せつな「むむむむむ・・・」
ラブ「ぬはーーーーー」
せつな「!!!」
ラブ「どっちも嫁でいいや!」
せつな「好きには変わりないわ!」
タルト「なんやねんこの流れ」
カオル「どっちもどっちじゃないの?グハッ」
132:名無しさん@秘密の花園
10/05/18 14:30:46 XPbNqIu7
せつな「じゃあ、ラブの勝ちということで、私がお嫁さんでいいわ。」
ラブ 「えっ、勝った方がお嫁さんなんじゃないの?」
せつな「え、そうだったの? 私お婿さんなの?」
ラブ 「うーん、違和感あると言えばあるねえ、やっぱり二人とも嫁だね。」
せつな「ラブが攻められたい晩には、私がお婿さんになってあげてもいいわ。」
ラブ 「ぬはー! ちょっとゾクっとしたよせつな!もいっぺん言って!」
133:名無しさん@秘密の花園
10/05/18 21:07:22 wmpM9lkm
>>132
なんだそれけしからん。もっとやれ
134:名無しさん@秘密の花園
10/05/19 22:18:51 SiE81Ytm
したらばばかり盛り上がってる。もうこのスレにいる住人は数えるぐらいなんだろな。
135:名無しさん@秘密の花園
10/05/19 22:33:44 KWze/mLh
>>134
ROM専もいるだろ。減った原因については今更語る事もなかろう。
誰かも指摘してたがしたらばの存在と保管屋がこの現状を助長したのは間違ない。
136:名無しさん@秘密の花園
10/05/19 23:15:14 6pEOQh4d
>>134-135
盛り上がってる方がいいならしたらば行けばいいんじゃね
137:名無しさん@秘密の花園
10/05/19 23:17:10 SiE81Ytm
本家はこっちだけどね。
138:名無しさん@秘密の花園
10/05/20 06:24:52 8wgkiY13
もう手遅れでしょ
139:名無しさん@秘密の花園
10/05/20 07:31:53 8Pz/Nf84
自演かよまた。住人を困らせ職人も減らして。凄いよお前w
140:名無しさん@秘密の花園
10/05/20 08:02:44 8wgkiY13
したらば盛り上がってるか?灯火じゃねこっちもあっちも
141:名無しさん@秘密の花園
10/05/20 21:20:01 BNz0v1CC
嫌なら見るなよ。誰もお願いした訳でもないぞ。皮肉ばっかり言いやがって。
142:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/20 22:18:13 rvWx8vh2
こんばんわ。規制解けたのでSS投下させてください。
平凡な日常物です。百合も薄いので軽く読み流してください。カテゴリーは継続。
タイトルは、ある日のせっちゃん。クローバーで遊園地 です。4レスお借りします。よろしくお願いします。
―――――――――――――――――――――――――
たくさんの人たちが波を作る。
波は大きな流れとなって人々を誘う。
大勢の人が同じ目的で列を成して歩く。ラビリンスでは馴染んだ光景。
違うのは表情。そして、繋がり。
家族、友達、恋人同士。
笑顔と興奮と感動。
そこにある―幸せ。
「どうしたの、せつな。驚いちゃった? 休日の遊園地だもの、このくらい当然よ」
「もし、調子悪いなら言ってね。色々お薬もあるから」
「ごめんなさい、平気よ。みんな楽しそうね」
心配そうな美希とブッキーに笑顔を返す。せつなにとって初めての遊園地だった。
「お待たせ! チケット買ってきたよ。今日は一日フリーパスなんだから」
「そうこなくっちゃ」
「うん、楽しみ!」
「私もたくさん乗ってみたいわ」
せつなは期待に胸を膨らませる。それは、幾度か経験のあるラブたちも同じ。
せつなと乗れる。せつなと遊べる。新鮮な喜びを分かち合える。それが何より楽しみだった。
入場門をくぐる。
一歩先はおとぎの国。人を楽しませるためだけに存在する空間。幸せの集う場所。
「さあ、行こう!」
ラブにつられるように、四人はいっせいに駆け出した。
「私、あれに乗ってみたい!」
せつなが指さしたのはメリーゴーランド。
優しい光と、楽しい音楽。可愛い動物達に乗って回転に身を任せる。誰に振ったかわからない
手を見つけて、せつなは手を振り返した。
143:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/20 22:18:58 rvWx8vh2
「とほほ、この年で乗ることになるなんて」
「まあまあ、このポニー、家で預かってる子にお鼻が似てるし」
「知らないわよ、そんなの」
「恥ずかしくないよ、美希たん。あたしは今でも好きだよ」
次はコーヒーカップ。
緩やかな螺旋を描きつつ高速で回転する。―いや、高速なのは一重にラブのせいだ。
せつなは平然と。美希とブッキーは抱きあって悲鳴を上げていた。
「いっくよ~」
「ちょっと、ラブ、早すぎよ!」
「ラブちゃん目が回る」
「複雑な動きね。サイクロイド曲線になっているのね」
「だから……知らないわよ」
そして……観覧車で休憩。
コトコトコト。ゆっくりと上昇していく。室内は冷房が効いていて快適だ。
ラブは案内図を見ながらせつなとコースを確認する。美希とブッキーは……。
「う~~気持ち悪い。酔った……」
「はい、美希ちゃん。乗り物酔いのお薬。先に飲んでおけばよかったね」
そう言うブッキーも、青い顔をしながら薬を飲み込んだ。
そして、ジェットコースター! 最近リニューアルされた目玉アトラクションだ。
ゴンゴンゴン。ゆっくりした上昇から一気に急降下する。自由落下に迫る下降速度は、人体の
感覚を狂わせ混乱に陥れる。
水平回転、宙返り、垂直ループ。バンク角度と高低差がついた急カーブ。次々に襲いかかる恐
怖に乗客は絶叫する。
「「「きゃぁぁぁぁぁ」」」
みんなも叫んだ。ラブは笑顔で、美希とブッキーは目を閉じて。
せつなはそんな様子を不思議そうに見ていた。
「どうしたの、せつな? 楽しくなかった?」
「楽しくないわよ、アタシは死ぬかと思った」
「うん、怖かったよ~~」
「どうして……。―ううん、なんでもない」
乗り物は疲れたので、お化け屋敷に入ることにした。
このお化け屋敷は本格派と評判も高い。
ラブはせつなと。美希はブッキーとそれぞれペアで歩いた。
「わぁぁぁぁ、せつな、あれ! あれ!」
「落ち着いて、作り物よ。そっちはただの水蒸気よ」
「きゃぁぁぁぁぁ」
「大丈夫よ美希ちゃん。この子はかわいいよ」
144:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/20 22:19:32 rvWx8vh2
なんとか出口にたどり着いた。
「なんか色々疲れた……」
「わたしは楽しかった!」
「あたしもすっごく楽しい。せつなは? あれ……せつな?」
「ねえ、ラブ。どうして……わざわざ恐怖を与えるような物を作るのかしら。
ジェットコースターにしてもそう。スピード感を楽しみたいにしては、度が過ぎていたわ」
不満、と言うほどでもない。ただ、何か釈然としないとせつなは語った。
実際、出口から出てくる子供達の中には、恐怖で泣いている子も少なくなかった。
そして、そんなものほど人気が高いのも納得がいかなかった。
「えっと、なんて言うんだろう。怖いから楽しいというか」
「叫ぶのが気持ちいいのかな?」
「勇気を試すのよ……多分」
ラブたちの説明も、どれも満足のいくものではなかった。
(この世界で育っていない私には、理解できないのかもしれない)
なんとなく寂しい気持ちになる。
「えーん。えーん。おにいちゃん。ぱぱー。ままー」
小さな女の子が泣いていた。迷子らしい。ラブたちは駆け寄った。
「どうしたの?」
ラブはしゃがんで手を握り、事情を尋ねる。ブッキーはハンカチを取り出して涙を拭う。
美希は係員を呼びに走った。
手際のよい行動にせつなは目を丸くする。自分は何もできなかった。
少し考えて、アイスクリームを買うことにした。甘いものを食べれば気持ちが落ち着くかもし
れない。
「はい、どうぞ」
お姉さん達に囲まれ、優しくしてもらって安心したのだろう。お礼を言って女の子は食べ始め
た。
そのまま、しばらく話し相手になった。両親とはぐれて兄妹だけになったこと。そのお兄さん
ともはぐれてしまったこと。
話していて恐怖を思い出したのか、また泣き出しそうになる。
大丈夫よ、そう言ってせつなは抱きしめた。
遊びにきて、悲しい思いをする。残念なことだと思う。
「あっ! ぱぱ~まま~おにいちゃん~」
女の子が迎えに来た家族を見つけて駆け寄った。抱きついて号泣する。そして満面の笑顔を取
り戻した。
その子のご両親が丁寧にお礼を言う。
145:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/20 22:20:14 rvWx8vh2
別れ際、その笑顔を見て思う。それは―今日見たどんな笑顔よりも輝いていると。
でも、どうして……。
そう考えて、思い至る。あの子の心を満たすもの。それは―安心。
はぐれるという恐怖を体験したことで、普段感じていない家族といられる幸せを実感したんだ。
幸せと不幸は隣り合わせ。幸せを求めることは、ただ不幸を否定して遠ざけることではないの
かもしれない。
だったら……。
ジェットコースターもお化け屋敷も、同じなのかもしれない。
安全に恐怖を体験することで、無事帰還する安心と幸せを得るためのアトラクション。
やっぱり……この世界の全ては優しさに満ちている。せつなは嬉しくなった。
「ラブ~美希~ブッキー~。私、もう一度ジェットコースターに乗りたいの。行きましょう!」
「うん、行こう。せつなっ」
「「えぇぇぇ――!!」」
せつなとラブは、それぞれ嫌がる美希とブッキーの手を取って駆け出した。
「ねえ、ラブ。私はあまり恐怖は感じないの。だから、みんなほどさっきは楽しめなかった」
幼い頃からの訓練の繰り返し。その中にはGの耐性訓練も含まれていた。
「でも、今度は楽しんでみせる。精一杯、大声で叫んでやるんだから!」
そう言って笑うせつなの表情は―やっぱり今日一番に輝いていた。
たくさんの人たちが波を作る。
波は大きな流れとなって人々を導く。
大勢の人が同じ目的で列を成して歩く。繋がり、共感し、分かち合う喜び。
思いやりに満ちた施設と催し物。
家族、友達、恋人同士。
緊張と恐怖と安堵。
そして思い出す―幸せ。
―――――――――――――――――――――――――
以上です。お目汚し失礼しました。
146:名無しさん@秘密の花園
10/05/21 03:48:39 LPUTt0xm
生駒氏こないなツマンネ
147:名無しさん@秘密の花園
10/05/21 20:00:53 ftOiswo3
>>145
ほんわかして気持ちいいストーリーだったGJ!
148:名無しさん@秘密の花園
10/05/22 00:21:16 iwq/6LZN
日常ふとしたことで異常な不安にかられたりしてしまうせつなは、一種のPTSDだな。
放送で、悪夢にうなされた晩にはただ我慢していたようだけど。
でも、映ってない場面ではラブの部屋で終夜抱きしめてもらってたりしたと思うんだ。
149:名無しさん@秘密の花園
10/05/22 08:13:21 JCKwgmv2
>>148
おまえが病気だよ
150:名無しさん@秘密の花園
10/05/22 09:19:12 4fcRVIa4
GJ!この日常シリーズ大好きです。ほのぼのした気分になれる。
そしてとにかくせっちゃんは何してても可愛い。
151:名無しさん@秘密の花園
10/05/22 09:41:19 qI6onovH
>>148
病気と言っちゃうのはどうかとも思うけど、あの精神の脆さが可愛いね。
ラブもさんざん保護欲掻きたてられたことだろう。
152:名無しさん@秘密の花園
10/05/22 11:14:38 JCKwgmv2
保護欲ってなんだよw単純に心配になるでいいだろ
153:名無しさん@秘密の花園
10/05/22 11:30:52 qI6onovH
突っ込みありがとよw
欲は自分だった…。でもまあ、せつなは弱いのが魅力ってのは確か。
いつまでも一人じゃ立てない子でいて欲しかった。あんま成長して欲しくないね。
みんなもっとレスつけようぜ。したらばに負けるとかありえんよ。
154:名無しさん@秘密の花園
10/05/22 14:33:19 JCKwgmv2
したらば?なんだそれ眼中にねーよ
155:名無しさん@秘密の花園
10/05/22 18:50:34 +kBWynsg
何だスルー検定中か
156:名無しさん@秘密の花園
10/05/22 23:30:56 LfeC+RWj
せっちゃんどんとこいですwあなたに魅了された人は数知れず。ラブさんもその一人。
そして、ラブ×せつなと言えば職人の一人である十和◆tb5qVrAOS.さんです。
久しぶりに三次創作を書いて見ました。6-721 『勝てないもの>怖いもの』を読んで
からどうぞ!数レスお借りします。では!
157:MGH22S ◆Tp0rBcFpoc
10/05/22 23:31:41 LfeC+RWj
『勝てないもの>怖いもの~NextStage』
「もうだめぇ…」
あれからさらにホラー映画が好きになってしまったせつな。
思えばあたしの下心が災いしちゃったんだけどさ。
何だかんだでここまで良く耐えたと思うもん.....
それにしてもこの娘は変な物に興味を持つんだよね。
「ラブ?ちょっとラブってば!今度の映画、「過去最大のホラー」ってだって!」
ほらね。すっかり流行先取りしてるよ。宿題もそっちのけ。
(とほほ…)
あたしの心が嘆いてる。せつなの好奇心がまた、あたしを襲ってきた。
相変わらず目をウルウルさせちゃってさ。そんなに好きなの?
あ・た・し・のこ・と
夕焼け綺麗だな.....
妙な孤独感がラブを包んだ一瞬だった。
158:MGH22S ◆Tp0rBcFpoc
10/05/22 23:32:11 LfeC+RWj
いっそ、プリキュアに変身してから見に行けば怖くないかも。
大丈夫?せつな。ううん、パッション!あたしがいるからもう怖くないよ!!!
リアルな話ね。やっぱりせつなは女の子なんだよ。怖くない訳ないんだ。
こんな物に興味を持ったのも実は。
実は!
…アピールだ。
我ながら冴えてる。
今日のラブちゃん完璧。
いや――幸せゲットしたね
夕暮れに負けず劣らず輝く愛戦士レジェンド。
燃える炎、心の決意、ホラー映画なんてぶっ飛ばせ。
人間はそうも単純に変われません。
そもそも、そんな理由で変身しちゃダメですね。
せつな、チラシ見てニヤニヤしないでおくれ…。
「新しい凶器……今までにない発想を期待したいわ……」
あなたはノーザですか!あたしのせつなはどこ行っちゃったんだよぉ~
「3Dをフルに使って撮影。緊張かつ怒涛の恐怖があなたを襲う」
声に出して読むもんじゃなーい!!!
焦るな。焦るなラブ!
……。
飲まれた。完璧に。信じてたのに。精一杯頑張ったのに。
159:MGH22S ◆Tp0rBcFpoc
10/05/22 23:32:36 LfeC+RWj
なっ!リンクルン取り出したよ。
あっ!…予約してる。2押した。
2枚だ.........
お腹痛くなれ当日!違う、もう完売してて!あ、それじゃ後日行く事になるじゃん!!!
〝トントン〟
……っな、ぎゃあぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい.....
「どしたのラブ?」
不思議そうに汗だく顔面蒼白のラブを見つめるせつな。
純粋無垢。
見慣れた顔が、恐怖におののく少女を覗き込む。
3Dより遥かにリアルで、それはそれは画面アップでも大歓迎な笑顔がそこに。
……気が付いたら、あたしはまたせつなを抱きしめていた。
もう何度目なんだろ?時や場所なんてお構いなしでさ。
はあぁ……あたしはいつまでたっても子供だよ。
すっかり腰が引けちゃって、映画館でもないのにこの有様。
おまけに...半べそ
せつなをぎゅっと抱きしめたまま離れられない。
離したくない。
離したくないんだ。
せつな。
せつなせつなせつな………
160:MGH22S ◆Tp0rBcFpoc
10/05/22 23:33:02 LfeC+RWj
「ふふ。私が傍にいてあげるから。ね?」
優しい声。
あたしの心に響いてくる。
――落ち着く――
ようやく我に帰った時。
抱きしめていた手をゆっくり離して。
「ごめんなさい。怖い思いをさせてしまって」
輝いていた顔はどこか寂しげな表情に変わっていた。
「うぅん。あたしこそいっつも…ゴメン」
恥ずかしいな。また涙声だ。もう何度目だろう。
「私、ラブと一緒にデートがしたいだけなのよ?」
そうだよね。
せつなはまだまだこっちの事を知らない。
たまたま、好きになってしまったのが〝ホラー映画〟だったんだ。
それなのに。
せつなはあたしを心配してくれた。
傍にいてくれるって言ってくれた。
嬉しいな。
―――ありがとう
あたたかい何かが、あたしの中を駆け巡る。
胸をぎゅっと締め付けられるこの――思いと。
……もーちょっとだけ、根性出しますか。
変な決意だなーと思いながらも、せつなに感謝。
大感謝かな。
161:MGH22S ◆Tp0rBcFpoc
10/05/22 23:33:30 LfeC+RWj
が、しかし。
あたしはせつなに当日抱きついちゃうのは目に見えていた。
始まりから終わりまでずっと。
間違いないね………うん。
凛々しいせつながそこにはいるの。
あたしにはにこっと微笑んで。
でも。
スクリーンを見つめる眼光は鋭いんだな。
終始、握り続けてくれた手。
あたしはやる事ないからポップコーンばっかり食べちゃうんだ。
はたから見ればラブラブなカップルにも見える。
それはそれで.....アリでしょ。
んまぁ、せつなはあたしの王子様な訳ですし。
なーんにも問題無い訳ですよ。
ああ!!!でもやっぱホラー映画はやですよ、せつなさぁぁぁん!
あ。
いいの?これで。本当に。毎度毎度同じパターンじゃないか。
「今回の映画、最高の技術力だったね。せつなは楽しめた?
学園祭の出し物の参考になったよ。だから、一緒の担当になろうね!」
わはー!
完 璧 だ ね 。
せつなは頬を赤く染めてさ、「お願い。一緒にやらせて…」そう呟くんだよ。
162:MGH22S ◆Tp0rBcFpoc
10/05/22 23:34:04 LfeC+RWj
どうしたあたし。
いつも以上に冴えてるじゃん。
基本、あたしのお願いは何でも聞いちゃう節のあるせつな。
とってもかわいい子。
何を今更状態ですがね。
妄想ノンストップ超特急。
今のあたしに終着駅はないんだなー。
「映画館では私を安心させてね?」
せつなが確かめるようにあたしに微笑む。
寒気がした。
これが理想と現実。
裏を返せば期待されてる証拠なんだけどね。
……。
プレッシャーなんですけど?
恋人検定ですか?試されてますか?あたし。
「もっ、もっちろんですよぉぉぉ…」
2オクターブあがっちゃったよ。カッコわるい.....
あたし。
桃園ラブ。
キュアピーチ。
満場一致で自信無いです。
何とかなりませんかね。
なりませんよね。
〝デート〟なんですから。
163:MGH22S ◆Tp0rBcFpoc
10/05/22 23:34:33 LfeC+RWj
「なんて冗談よ。私だって怖いんだから。」
…。
……。
………。
あたしで遊ばないでよっ!
ちょっとふくれっ面。ぶぅー
でも何か楽しくて。
こうやってじゃれあうのもカップルの特権だし。
飴とムチだっけ、こーゆーの。
飴だらけじゃお腹いっぱいだもんね。
むはー、せつなとデートは奥が深いのだ!
あ…。
律儀にカレンダーに赤丸付けてるよこの子.....
もーちょっと余韻を楽しみましょうよぉ~
どうせ当日は赤っ恥な訳だし、ラブちゃんは………。
映画終わった頃には疲労困憊。絶対衰弱。赤目だよ。間違いない。
でもさ、遠足と一緒なんだろうな、今のせつなは。
一日一日のカウントダウンが楽しみで楽しみでしょうがないんだ。
その気持ち、あたしにはわかるよ。
せつなの思い出はあたしの思い出。
せつなが楽しければあたしも楽しい。
せつなが笑顔ならあたしも笑顔。
恐怖なんてどこ吹く風さ。
愛ある印でねじ伏せちゃうぞーーー!!!
足しびれちった。あはっ
~END~
164:名無しさん@秘密の花園
10/05/22 23:37:02 LfeC+RWj
ラブさん独白に近いですが何とか挽回してやろうって言う姿は想像しやすくないですか?
そんな健気な彼女がたまりません。読んでいただいた方、投下された十和さん、ありがとう
ございました!(酉打ち間違えました。ごめんなさい)
165:名無しさん@秘密の花園
10/05/23 02:17:03 rLYgIRPf
>>164
ああ誰かと思った。
せっちゃんがラブさん相手に
ちょっとからかったりイジワルしたりするの、いいなー
166:名無しさん@秘密の花園
10/05/23 09:30:20 cBbC5rN7
名前間違えるとか言語道断だし回避出来なくなる
三次創作については賛否両論ではなかっただろうか
あなたはここにいては駄目だと思う
したらばとこちらどちらも中途半端
職人には許可をとってる訳?あなたの自己満足だとしたら住人には不愉快だよ
167:名無しさん@秘密の花園
10/05/23 12:17:10 BMKEDVsB
>>143
名前ないけどどれがだれのセリフかわかるw
楽しいなGJ
>>164
うん、それに、せつなのことを想って枕を抱きしめ一人悶々と悩んだり、ニヤニヤしたりしたりするラブやんも易く想像できるな。
168:名無しさん@秘密の花園
10/05/23 12:20:59 urpM2hMa
厳しいね。そんなに投下する事が罪な訳?あんたこそ何者だよw少しはスレに貢献したんか?
169:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/23 18:15:22 jitWTp3d
こんばんわ。またSS投下させて下さい。
カテゴリーは美希×祈里。祈里視点の百合恋愛物です。
タイトルは、編み棒で紡がれた想い です。7レスお借りします。よろしくお願いします。
――――――――――――――――――――――――
リィーン、リィーン、リィーン
鈴虫の歌声が耳に心地良い。
日が沈むのが早くなり、空気はひんやり肌を撫でる。
食欲の秋、スポーツの秋、そして、わたしは創作の秋。
さあ、一足早い冬支度。頑張らなくっちゃ!
編み棒を出した矢先に鳴り響くリンクルン。せつなちゃんからだった。
ピンポーン
一夜明けた土曜のお昼過ぎ、せつなちゃんがやってきた。
紺のベストに赤いシャツ。手に持った、大きくふくらんだ赤い紙袋。
「こんにちは、ブッキー。突然お願いしちゃってごめんなさい」
「いらっしゃい、せつなちゃん。さあ、お部屋にどうぞ」
マフラーの編み方を教えてほしいの!
お茶とお話もそこそこに、せつなちゃんが真剣な表情で訴える。
わたしは真似しやすいように、せつなちゃんと肩をくっつけて座った。
糸のかけ方~作り目
鎖編み
わの作り目
細編み
長編み
実演しながら丁寧にコツを教える。
素直に頷き、信じられないくらいの早さで覚えていく。
せつなちゃんの表情は真剣そのもの。
一生懸命で、すごく集中していて、それでいてどこか楽しそうで。
(ラブちゃんや美希ちゃんとなら、おしゃべりばかりでこんなに進まないだろうな)
何にでも一生懸命で、ひたむきなせつなちゃんがまぶしかった。
「本当に何でも出来るようになっちゃうのね、せつなちゃんて。
でも、どうしてわたしに? おばさんのほうが上手なのに」
「ありがとう。ブッキーの教え方がいいからよ。
ラブに内緒で編みたいから。おかあさんに教わるわけにはいかないの」
170:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/23 18:15:59 jitWTp3d
ちょっと余裕が出てきたのか、おしゃべりの相手もしてくれるようになった。
ラブちゃんに何かお礼をしたい。だけど、そんなにお小遣いもないから、毛糸を買って編み物
をするんだって。
二人きりで静かな部屋の中。普段聞きにくいこともすんなり尋ねられた。
ラブちゃんは、起きている間はずっとせつなちゃんを側から離さないらしい。
だから寝静まってから、少しづつ編むんだって。今から始めないと間に合わないんだって。
まったく、もう。口を尖らせてべったりなラブちゃんを語るせつなちゃん。
でも、その表情は嬉しそうで。幸せそうで。誇らしそうで。とても―うらやましかった。
毎日が楽しくて仕方が無いんだって。目を覚ますたびに、夢じゃないかと疑うくらいに。
だから、この幸せが続く間は頑張りたいんだって。続けられるように精一杯頑張るんだって。
わたしたちには当たり前の日常。それが、せつなちゃんにとっては非日常なんだ。
ずっと―続くなんて、信じていないんだ。それが、少し悲しかった。
神父様が言ってたよ。幸福と不幸は交互に訪れるって。
今まで辛い思いをしたせつなちゃんには、この先ずっと幸せが続くと思うの。そう伝えた。
せつなちゃんは少し驚いた顔をして、そして微笑んだ。精一杯がんばるわって。
勇気、出さなきゃね。わたしも頑張るね、せつなちゃん。
今の幸せに、甘えない。
今年こそ―想いを伝えるの。
わたしの――大好きな人に……。
冬物の新作を見に行こう。
嬉しそうな美希ちゃんの提案に、もちろんわたしは頷いた。
コート。ジャケット。パンツ。そしてさまざまな小物。
その一品一品に目を輝かせながら組み合わせを楽しむ。
美希ちゃんはとても綺麗。ただ歩いているだけで大勢の人の目をひきつける。
すらりと伸びた手足は、どんな衣装の魅力もあまねく引き出す。
試着を終えるたびに、色んな花を咲かせる美希ちゃんが誇らしかった。
「これなんて、どうかしら? ブッキー」
その言葉には、期待が込められていて。
もちろん美希ちゃんが選んで身につけたもの。似合うに決まってる。
わたしが見るのはお洋服じゃない。美希ちゃんの表情と声の調子。
一番気に入ってるものを見つけて、背中を押すの。
「すごく似合うと思うよ。美希ちゃん、完璧!」
洋服が表現なら、アクセサリーは象徴よ。そう言って今度は小物なんかを探して回る。
イヤリング一つを取っても、絶対に妥協はしない。選ぶ目は厳しく、表情は輝いていて、身に
つけて披露する姿は、自信に満ちていた。
171:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/23 18:16:36 jitWTp3d
紺のコート。青いシャツ。水色のブラウス。赤いイヤリングに黄色いブローチ。
美希ちゃんは、その名の通り青系統の色を好む。
クール、スマート、人目を引きやすく、集中力を高める色。
わたしは黄色。寒色を癒す柔らかい暖色。主張しすぎず、青を引き立てる色。優しく見える色。
一緒にいて、一番自然な色。
小さな主張として、白地に青のストライプの入ったジャンパーを買った。
「やっぱり、青が好きだね。美希ちゃん」
「そういうブッキーも、黄色がメインじゃない」
「うん、でも、美希ちゃん。この前まで赤い服も着てたよね」
「あれは、まあ……せっかくせつなが選んでくれた服だしね」
「ふ~ん、せつなちゃんの言うことはよく聞くんだ」
「妬いてるの? もちろんブッキーが選んでくれたらどんな色でも着るわよ」
(だから、困るんじゃない……)
心の中で、そっとつぶやいた。
わたしは美希ちゃんのおしゃれに割り込むのが怖い。とても、大切なことだと思うから。
でも―せつなちゃんが選んだ服を、誇らしげに着る美希ちゃんを見て……。
本当は、ちょっとうらやましかったんだ。
せつなちゃんは、美希ちゃんの選んだ服にことごとく首を振ったらしい。
「イマイチね」だって。思い出して笑いそうになる。
その時の美希ちゃんの顔、ちょっと見てみたいな。
そして、その役はわたしがやってみたかったな。―出来るわけ無いけど。
わたしの選んだ服を着てほしかったな。
ふと気がつく。信じられない―わたしはせつなちゃんにも嫉妬してるんだ。
羨むような幸せなんて、何一つ持っていない子なのに。
みんな、せつなちゃんが好き。ラブちゃんはもちろん、美希ちゃんも引き寄せられるように親
しくなってきている。
わたしも―せつなちゃんが大好き。
でも、美希ちゃんの心が、一番近いところにいられる権利が、奪われてしまう気がしてちょっ
と怖かった。
美希ちゃんと別れ、帰宅する。
クローゼットを開く。その奥に隠された秘密の収納ケース。
マフラー、帽子、手袋、ミトン、セーター、カーディガン。青や水色で編まれた手芸品の数々。
中には、もう着られそうにないくらい小さなものもあった。
毎年、この季節になると編み物を始める。全て自分でデザインしたもの。
用意された編み図なんてありはしない。
世界でただ一つ、美希ちゃんのためだけに紡がれる編み物。
172:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/23 18:17:09 jitWTp3d
何度も製図を書き直して、何度もほどいて、時間をかけて編んでいく。気持ちを込めて編んで
いく。
これがちゃんと素敵な作品に仕上がったら、プレゼントするの。そして告白するの。
「美希ちゃんが好きです」って……。
でも、渡せたことは―いちども無い。
だから―毎年たまっていくの。
渡せない――贈り物が。
伝えられない―切ない想いが。
渡せばきっと、美希ちゃんは喜んでくれる。それがどんなものであったとしても。
大切な一年の、大切な冬が台無しになってしまうかもしれない。
簡単なことじゃないんだ。美希ちゃんに服をプレゼントするのって―。
ううん。本当はそれは言い訳。
きっと、勇気がないんだ。
友達を、幼馴染を超える勇気が無いんだ。
それを、編み物の出来のせいにして逃げてるんだ。
でも、もう逃げない! せつなちゃんの勇気を見習うんだ。
譲れない。美希ちゃんだけは、たとえせつなちゃんでも。
山と積まれたファッション雑誌をパラパラとめくる。
この目で見てきたばかりの売れ筋と、美希ちゃんの反応を思い出す。
イメージを描き、ノートに滑らせる。
とびきりの笑顔で渡すために。勇気を出して伝えるために。最高の作品を編みあげるんだ。
お互い、精一杯頑張ろうね。せつなちゃん。
そして、一ヶ月後。
「できたっ!」
えへへ、わたし、完璧。
綺麗な水色の毛糸で編んだセーター。模様もサイズも編み方も、思わず笑みがこぼれるほど
の仕上りだ。
丁寧に折りたたんで紙袋に入れる。
―気に入ってくれるかな?
それは大丈夫。うん、わかってる。問題は―その後。
美希ちゃんが一番大切にしている部分に切り込む。それは―ファッション。
そのために始めた裁縫。編み物。
そして想いを伝えるの。十年間の片思いに終止符を打つんだ。
幼馴染から一歩進んで、ただ一人の、特別な存在になるの。
いいよね? だって、わたしにはずっと前から特別な存在だったんだもの。
173:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/23 18:17:56 jitWTp3d
わたし、信じてる。信じさせてね、美希ちゃん。―大好きだから。
いつもの公園。少し人通りの少なくなった日曜日の夕方。
「どうしたの? ブッキー。こんな時間に呼び出して」
「あのね、美希ちゃんに渡したい物があるの。これ―良かったら着てほしいの」
普段から薄着の美希ちゃん。流石に少し寒そうに身を竦めている。
その体を温かくしてあげたい。早く―着てほしいな。
美希ちゃんが紙袋を開けて中身を取り出す。わたしの心臓が激しく高鳴る。
手編みのセーターを見て目を丸くする。そして、嬉しそうに笑ってくれた。
軽くセーターを抱きしめてから、すぐに着てくれた。
「あたたかいわ。それに、デザインが素敵。サイズもバッチリ。完璧ね。
大事に着るわね。―ありがとう、ブッキー」
「うん、気に入ってもらえてよかった。わたしこそありがとう、美希ちゃん」
そして、深呼吸する。ここからが―本番。
「あのっ、あのねっ、美希ちゃん」
「どうしたの?」
(わたしね、ずっと前から美希ちゃんのことが好きだったの。友達としてじゃなくて……)
「………………………………………」
「どうしたの? なにかあったの?」
体が震える。言葉が全然出てこない。
体が意志とは裏腹に口にすることを拒絶する。
希望が恐怖に塗りつぶされ、自信は失望に取って代わる。
あれほど―ずっと前から決めていた誓いだったのに……。
言葉の代わりに涙が出てきた。美希ちゃんが心配そうに覗き込んでいる。
ダメ―いえない―言えないよ―どうして……。
自分が情けなくなって、悲しくなって、涙が止まらない。
「困ったことがあったなら、話してみて」
話すって何を? 話せないから悲しいのに……。
わたし―今まで何やってたんだろう。編み物って何だろう。
告白する勇気がないのをごまかしていただけ。
先延ばしにしていただけじゃない!
「ごめんね……美希ちゃん。わたし……」
二歩、三歩後ずさりする。そのまま居たたまれなくなって逃げ出そうとした。
174:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/23 18:18:36 jitWTp3d
「待って!」
美希ちゃんがわたしの手をつかんで引き寄せる。バランスを崩した先には―美希ちゃんの胸
があった。
「話したくないならいいわよ。この服はあったかいんだから……。おすそわけよ」
そう言って抱きしめてくれた。自分で編んだセーターに抱きついて、しばらく泣いた。
引っ込み思案、直ってないな。わたし―全然ダメだ。
信じてるなんて、口ばかり。信じるってことの大変さを思い知る。
(ねえ、せつなちゃん。わたし、せつなちゃんみたいに、なれなかったよ)
「えへへ、何でもない。なんか感傷的になっちゃって。ごめんね美希ちゃん、帰ろう」
遠くから聴きなれた声がした。
「あ、美希た~ん。ブッキー。いたいた~」
「二人に用があったの。電話しようかとも思ったけど、なんだかここに居るような気がして」
ラブちゃんとせつなちゃんが駆けて来る。せつなちゃんの手には二つの紙袋。
「今日編みあがったの。美希とブッキーに、私からの日ごろの感謝の気持ちよ。受け取って!」
美希ちゃんと顔を見合わせて紙袋を開ける。どんな服にも合うようにって、お揃いの真っ白な
マフラー。
よく見たら、ラブちゃんも同じマフラーを首にかけていた。
これを―わたしに?
わたしの分も、美希ちゃんの分も―編んでいたんだ……。
ラブちゃんへのプレゼントだとばかり思っていた。
だから―あんなに早く編み始めたんだ。
わたしたちのことも―考えていたんだ。
自分が情けなくなる。
せつなちゃんは―みんなを愛していたのに。
マフラーを首にかけた。やわらかくて―あたたかくて。
(あたたかいよ……せつなちゃん)
また―涙が滲んできた。
「もう、さっきからブッキーは泣きすぎよ!」
そう言う美希ちゃんも、プレゼントが続いたためか少し涙声だった。
175:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/23 18:19:10 jitWTp3d
「ありがとう、せつなちゃん」
「大事にするわね、せつな」
「どういたしまして、これからもよろしくね。美希、ブッキー」
せつなちゃんも本当に嬉しそうだった。
わかるよ。プレゼントって、あげる方ももらう方と同じくらい嬉しいよね。
「せつなはね、おとうさんとおかあさんにも編んでたんだよ。凄いでしょ。
おとうさん達の分には、ありがとう、おとうさん、おかあさんって刺繍してあったの」
二人とも泣いてたんだから、とラブちゃんが自慢げに話してくれた。
せつなちゃんは顔を真っ赤にして、「言わないって約束したじゃない」とぽかぽかラブちゃん
を叩いてる。
せつなちゃんの優しさが身に染みた。
「そう言えば、せつなの分はないの?」
美希ちゃんが尋ねる。マフラーをしていないのはせつなちゃんだけだ。
「私の分は……毛糸が足りなくなっちゃったの。次のおこづかいが出たら作るから平気よ」
自分でもびっくりするくらい言葉が早くでた。
「待って、せつなちゃん。そのマフラーはわたしに編ませて。ちゃんとお揃いで作るから。
お願い!」
「え……でも悪いわ」そう言って断ろうとするせつなちゃんを無理やり説得する。
「良かったね、せつな。それまでは……」
ラブちゃんが、マフラーを半分外してせつなちゃんの首に一緒に巻いた。
「あ~あ~見せつけてくれちゃって、ノロケにきたんじゃないでしょうね」
美希ちゃんが負けじとわたしの手を握ってくれた。温かかった。
うん、これも―幸せ。ううん、これが―幸せ。
満たされた気持ちで帰路につく。
今は幼馴染。大切なお友達。かけがえのない仲間。それでいい。
大事に育てて、大きくして。いつか、伝えるからね。美希ちゃん。
みんな――大好き。
――――――――――――――――――――――――
以上です。お目汚し失礼しました。
176:名無しさん@秘密の花園
10/05/23 20:02:21 ncY04SDD
>>175
裁縫を始めた理由が美希たんだったとは!
GJでした。
177:名無しさん@秘密の花園
10/05/23 21:02:28 lh+eXRIm
>>157
良かった!ラブがすごくかわいい。この前のラブッキーもとても良かった。
また保管屋さんの作品が読めてとても嬉しい。また投下してくださいね。
>>169
いつも楽しみにしてます。ブッキーが健気で他のみんなもええ子や。
恋愛も友情もどっちもとてもいい感じでした。
178:名無しさん@秘密の花園
10/05/23 21:04:34 urpM2hMa
投下してるのは実質数えるぐらいになったね。この人も一生懸命だ。ありがとう
179:名無しさん@秘密の花園
10/05/23 23:53:29 urpM2hMa
パンツ先生久しぶりにGJ
180:名無しさん@秘密の花園
10/05/24 02:17:12 q6xKFXkc
管理人さんはどうしちゃったんだろ。3次なんて読みたくない・・・
したらばに関しても一緒かな。みんなのSSなんて意味ないよ。それこそ投下が減っちゃう。
他の職人さんみたいにオリジナルを書いてくれないといつまでたっても批判されるよ?
181:名無しさん@秘密の花園
10/05/24 06:57:56 qAvbEvQb
三次ばかり書いてるわけでなし、みんなのSSにさほど投下があるわけでなし。
投下の直後に感想も書かずにわざわざ批判書くとか、そのほうが投下減らすでしょ。
少なくとも保管屋も職人もがっかりしてるだろうね。ごくろうさん。
182:名無しさん@秘密の花園
10/05/24 07:28:21 zB05Y0lV
>>181
つまり>>16ってことだな
183:名無しさん@秘密の花園
10/05/24 20:24:58 H7wySB7A
その書き込みは暴言に近いぞ。保管屋は嫌いじゃないが賞賛しまくりなのは違う気がする。職人も住人も立場は一緒だろ?
三次については保管屋にGJよりも元の話を書いた職人をほめる
べきだしね。それよりもこんな状態でも投下を続けてる夏希氏を
もっと大切にするべきじゃないのか?生駒氏のような気もするがな。
184:名無しさん@秘密の花園
10/05/24 20:40:32 qAvbEvQb
181だ。すまん、書き方が悪かったな。保管屋スレじゃないし、職人の賞賛もいらないよ。
俺も感想書いてないしな。
ただ、180は保管屋の二次が読みたいんだろう。なら、叩くより他に言いようがあるだろ。
叩くほど保管屋も職人もしたらばに逃げるぞ。排除派じゃないならもうちょい言葉選ぼうな。
185:名無しさん@秘密の花園
10/05/24 21:21:45 qAvbEvQb
それと夏希氏を誉める必要はないと思う。
保管屋休止中も自粛しなかった。一人だけ本スレ投下続けた。
しもべになれとは言わんが、保管してもらい感想ももらってるんだ。
それなりの敬意は払うべきだろう。他の職人はそうしてる。感謝の気持ちが足りない。
186:名無しさん@秘密の花園
10/05/24 21:25:47 j8X5qOLV
グダグダうるせーな保管屋消えろカスでいいんだろ?遠回りした言い方すんな
187:名無しさん@秘密の花園
10/05/25 02:41:33 JYP+DADG
>>180にまんまと釣られやがって・・・
いい加減パターン化してきたな
188:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/25 04:39:44 NSHLgR9+
おはようございます。SS投下させてください。
平凡な日常のお話です。カテゴリーは継続。4レスお借りします。
タイトルは、ある日のせっちゃん。ラブとせつなの料理対決 です。よろしくお願いします。
―――――――――――――――――――――――――
少し強めの日差し。
街路樹の緑もいっそう色を濃くする。
熱気を掃うように一陣の風が吹きぬける。
せつなは片手でスカートを、もう片手で帽子を飛ばないように押さえた。
のどかな土曜日のお昼過ぎ。
せつなはラブと商店街のスーパーにお買い物に出かけていた。
「みんなでおうちでゆうごはん~」
「ちょっと、ラブったら。恥ずかしいから街中で歌うのはやめて!」
ラブは、にははと笑いながら商店街の人達に手を振って応えた。
「楽しいと、自然に歌いたくなるんだよ」
(もう……理由を聞いてるんじゃないのよ)
そう思いながらも、せつなもつい口ずさみそうになり顔を赤らめる。
今日はおかあさんが残業で遅くなる日。
ラブとせつなの食事当番の日。
美味しい料理でもてなそうと、おかあさんが勤めるスーパーにやってきた。
「トマトが実れば、医者が青くなるんだって」
ラブが果肉の大きなトマトを手の上で転がす。
キュウリ・ナス・ピーマン。オクラ・ニガウリ・モロヘイヤ。
みずみずしい夏野菜が美しく並ぶ。
「ことわざね、わかってるわよ。旬の野菜は大事よね」
せつながあきらめたような顔でピーマンを買い物カゴに入れた。
ふと、足を止める。目に映るのは黄色いポップ。
「ニンジンが、特売なのね」
「いや、ニンジンは昨日食べたばかりっていうか、その……」
せつなが無言でラブを見つめる。
「うっ……わかりました。なんてね。全然平気だよ、せつな。だって……」
せつなが居ない食卓。そんなところで食べるハンバーグより、せつなが作ってくれたニンジン
料理食べるほうがずっと楽しいもの。
189:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/25 04:40:30 NSHLgR9+
「もう。そんなこと言われたら買えなくなるじゃない。わかったわよ、栄養は他のもので補い
ましょう」
「えっ! ほんと? やったね」
「なんてね、冗談よ。作ってあげるからしっかり食べてね」
せつなは容赦なく買い物カゴに徳用袋の人参を放り込んだ。
ラブの悲鳴を無視しながら思う。
私も……どんなご馳走よりも、ラブと食べるご飯の方が美味しいと。
おかあさんを見つけた。ファイルを持って豆腐とにらめっこしてる。
「「おかあさ~ん」」
嬉しそうにラブとせつなが駆け寄る。あゆみも笑顔で自慢の二人の娘を迎えた。
「何しているの? おかあさん」
「ああ、これはね」
発注台帳と言うのよ。と関心を持ったせつなに説明する。
一品ごとに細かく書かれた数字の羅列。前年の販売数。先週の数。気温ごとの誤差。
「より新鮮なものを、売り切れの無いようにするために頑張ってるのね?」
「その通り! 全てはみんなの幸せのために、ね」
あゆみがパチリとウィンクする。
広い通路。読みやすい大きさの字。背が低くても届く陳列棚。
やさしさは至る所に溢れている。
店内放送でレジに呼ばれたあゆみに別れを告げ、買い物を続けた。
「苦手なものもちゃんと食べるのよ」
そう言い残したおかあさんに応えて、ラブが思い付きを提案する。
「せつなっ、勝負しようよ!」
お互いに苦手な食材を使って一品づつ調理する。判定はもちろんおかあさん。
「料理なら負けないよ~!」
「私が上達してないとでも思ってるの!」
しばらく睨みあって、そして笑う。今夜も楽しくなりそうだった。
夕飯の下ごしらえを済ませてから、いよいよ本番。
ピンクと赤のお揃いの可愛いエプロンをつけて腕まくり。
二人とも自信たっぷりだ。
190:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/25 04:41:22 NSHLgR9+
ラブはフライパンにごま油を入れて、何やら炒めだした。
短冊に切ったピーマンを後から加えて更にじっくり焼いていく。
せつなはおろし金を引っ張りだした。
ボールにサラダオイル、砂糖、玉子、シナモン、アーモンド、塩、すりおろした人参を入れ、
全部一緒にする。
水で溶いた小麦粉と一緒に練りこんでいく。
互いに苦手な食材で作りあってるのに、美味しそうな匂いが鼻をくすぐる。
既に勝負は始まっていた。
「「「「いただきま~す」」」」
いつも通りに美味しいラブのハンバーグ。今夜は大きさは小さめ。
そして出てきたのが―。
「これは、ピーマンの炒め物?」
砂糖と醤油で味つけて乾燥させた、たっぷりの鰹節。
カリカリに焼いたちりめんじゃこと刻んだうす揚げ。
両面をこんがり炒めた短冊状のピーマン。
「美味しい……」
苦手なはずのせつなの箸もどんどん進む。特有の青臭さと苦味をあまり感じなかった。
「これは……ビールが欲しくなるなあ」
「はいはい、ちゃんと用意してあるわよ」
あゆみが冷蔵庫から出してきて栓を開ける。せつながグラスを用意した。
ラブが勝ち誇った顔をする。
「まだまだ、勝負はこれからよ」
食後の紅茶の時間になる。今回せつなが作ったのはデザートだった。
「私の料理はこれ。たっぷりのニンジンを使ったキャロットケーキよ」
こげ茶色のバウンドケーキ。表面はホイップクリームで飾られている。
「うわっ―せつな、これ、凄く美味しい」
「ほんと―やわらかい味って言うのかしら」
「上品なお菓子だね。せっちゃんにぴったりだ」
砂糖を使いすぎず、ニンジンが持つ自然な甘みを引き出す。
柔らかい生地に仕込まれた、砕いたアーモンドの舌触りが楽しい。
少しパサつくところを、ホイップクリームが上手に補っていた。
紅茶もいつもより美味しく感じられる。
「う~ん。おかわり!」
191:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/05/25 04:42:15 NSHLgR9+
ラブが一番に食べ終わった。
一人ひとつよ。そう言ってせつなが笑う。つられておとうさん、おかあさんも。
「さあ、判定よ」
あゆみが立ち上がる。ラブをせつなは息を呑んで待った。
「今日のところは―両方美味しいので引き分けよ」
「「えぇ~~~!」」
「それじゃこうしましょう! 勝ち負けは次の対決で決めるの。
次は……そうね。ほうれんそう料理よ」
「おかあさん、それズルイ」
「いいわ。私、精一杯頑張る」
「だって……わたしも苦手食材克服したいんですもの」
「夏場に無理に食べなくても……」
圭太郎はそう言いながらも嬉しそうだ。僕は苦手なものがないからなあ、とぼやいていた。
ラブが再び歌いだす。
「みんなでおうちでゆうごはん~」
今度はせつなも一緒に、みんなで一緒に歌いだす。
四つ葉になった桃園家に響き渡る。
それは――幸せの歌。
―――――――――――――――――――――――――――
以上です。指摘ありましたが、保管庫にたずさわる方全員に感謝しています。ですが、なにより投下を許してくださる
百合スレ住人の方に感謝するべきと考えています。連投したので次回は少し後にします。今度もよろしくお願いします。
192:名無しさん@秘密の花園
10/05/25 07:08:03 jJ2RBBhN
ま過疎ってたし投下といつものパターンでよかったんじゃね?
連投でも保管屋も遠慮なく頼むわ
193:名無しさん@秘密の花園
10/05/25 07:58:48 jJ2RBBhN
保管庫削除か?思い切った行動したな保管屋w
194:名無しさん@秘密の花園
10/05/25 12:44:57 HhCE7ThO
保管屋が何かする
それに対して批判がでる
批判に対して擁護がでる
SSが投下されてうやむやになる
保管屋が「みんなと仲良くしたいんです」的なことをしたらばで言う
ここまでが1セットだな
195:名無しさん@秘密の花園
10/05/25 12:54:14 jJ2RBBhN
犯人は保管屋かその仲間だと踏んでるがな
196:名無しさん@秘密の花園
10/05/25 12:59:13 jJ2RBBhN
したらばを使うのがポイントだよな
自分は反応しません仲良くやりましょう
で自分の株をあげてさ
自演でおまけに古臭いやり方でよ
ま盛り上げるなら構わんけどな
197:名無しさん@秘密の花園
10/05/25 15:07:07 HaeKsYvI
>>194
違うな
1セットなのは、お前らが
「保管屋の自演だ」って言うところまでだろうが
いつもいつも他人のせいにしやがって
お前らの正義の味方ぶった無駄な議論のせいで
いなくなった住人も少なくねえぞ
これで満足か?
198:名無しさん@秘密の花園
10/05/25 18:38:27 jJ2RBBhN
正義の味方って何?意味わからん
199:名無しさん@秘密の花園
10/05/25 21:17:56 k2ZaBIcc
>>191
いつもGJです。ピーマンの炒め物すごく食べたくなったw
しかし桃園さんちはみんな料理上手で羨ましい。
200:名無しさん@秘密の花園
10/05/25 21:38:49 cxR3kFYP
1回やってみようぜSS投下禁止と保管屋と職人出入り禁止。
その間議論でも何でもいいからつないでけ。望みどおり1回でもしてやりゃ
なんか見えてくんじゃね?
201:名無しさん@秘密の花園
10/05/25 22:46:45 gOWfdUET
>>200
雑談スレがまさにその状態だよ
202:名無しさん@秘密の花園
10/05/26 01:55:07 RCiks/u4
管理人のやりたい事がわからない。あれこれやりすぎじゃない?
補足まで手を付け始めてどうするの?SSに専念するんじゃなかったの?
203:名無しさん@秘密の花園
10/05/26 02:50:05 Mk5JTSh1
いいかげん不思議でならないのは
な ん の た め の 雑 談 ス レ か と
204:名無しさん@秘密の花園
10/05/26 05:35:59 wNDezuiq
>>202
お金を払ってるわけでもなく、何か協力してるわけでもないのに、
上から目線で文句だけ言えるお前のほうがもっと理解不能。
205:名無しさん@秘密の花園
10/05/26 07:18:24 MVFGQRxY
実験するなら、
・SS投下、職人管理人の馴れ合い大歓迎
・SSや職人、管理人への批判は絶対禁止。どんな批判でも、批判したら荒らし。
ってした方が現状との違いが見えるかもな。
206:名無しさん@秘密の花園
10/05/26 10:59:18 RCiks/u4
気持ちはわかるけど管理人の暴走はどうするの?
207:名無しさん@秘密の花園
10/05/26 14:14:40 RoKLUUi1
本当に暴走してるんなら叩けばいい。
暴走してる訳でもないのにいちいち煽ったり叩いたりする奴らがウザ過ぎる。
雑談スレ行けばいいじゃん。静かでいいぞあっちはw
208:名無しさん@秘密の花園
10/05/26 15:45:50 BpXKK/5D
暴走のラインが人によって違うから揉めるんだよ
三次創作は暴走なのかどうかとかさ
209:名無しさん@秘密の花園
10/05/26 20:20:44 RoKLUUi1
>>208
んなこと言ってたら二次だって暴走だよ。煽りも議論も全部暴走。
読む側が取捨選択すればいいだけ。
簡単なことなのにね。
210:名無しさん@秘密の花園
10/05/26 20:28:07 RCiks/u4
語り継ぐために戻ってきたんでしょ?だったらメインはここでしょう。
したらばでも活動保管庫でも活動投下したら3次だし
あなたは職人なの?管理人なの?保管屋なの?
211:名無しさん@秘密の花園
10/05/26 21:23:28 wNDezuiq
本スレでも2次は投下してる。3次書いちゃいけない決まりは無い。
したらばや保管庫で活動するのは自由。
>あなたは職人なの?管理人なの?保管屋なの?
それ以前にID:RCiks/u4は何様なの?
212:名無しさん@秘密の花園
10/05/26 21:58:45 wNDezuiq
自分では何も建設的なことしないのに、議論して煽って荒らして、よくやるよな。
保管屋がやってきたこと。残してきたもの。
お前らがやってきたこと。残してきたこと。
比べてみな?
どっちが上等な人間なのかな。
213:名無しさん@秘密の花園
10/05/26 22:09:33 CSu6gcHT
このスレは上等な人間に任せておいたほうが良さそうだ
214:名無しさん@秘密の花園
10/05/26 22:09:40 pIGgtUVW
その指摘は危険とだけ言っておく。
215:名無しさん@秘密の花園
10/05/27 02:39:33 qTvAUhmb
久々に来たらひどいことになってるね
誰か何が起きたのか三行して
216:名無しさん@秘密の花園
10/05/27 05:37:46 l+9Kum49
保管屋を妬んでいる雑談スレの住人が、
保管屋の書いた3次創作SSをきっかけにまた議論のふりして荒らしだした。
まんまとSS擁護派が乗せられて、雑談スレの勝利。飯ウマだろうな。
217:名無しさん@秘密の花園
10/05/27 05:43:46 l+9Kum49
ああ、でも乗せられなくて全員スルーしても、煽りと挑発と議論で
スレが埋め尽くされるから、やっぱり彼らの勝利だな。
どっちに転んでもSS排除派の勝利は動かないわけだ。
218:名無しさん@秘密の花園
10/05/27 06:32:53 Fk9x2Utt
まあ埋め尽くされたところで、大半の人は全部NGやスルーしてるだろうし、好きに吠えてればいいよ。
どうせ妬むことでしか自分を肯定できない無能ちゃん達だろ。手を変え品を変えご苦労さまwww
219:名無しさん@秘密の花園
10/05/27 08:23:16 OAt/dmFK
だから言っただろ24時間リレーなんてやらせるから何でもOKなノリになったんだ
220:名無しさん@秘密の花園
10/05/27 14:42:18 iNNCYinT
はいはい
221:名無しさん@秘密の花園
10/05/27 22:45:56 8qXMxvGb
ラブ「雨ばっかでつまんないなー」
せつな「そう?私は好きよ」
ラブ「どうしてさー。遊びに行けないしダンス練習だって出来ないじゃん!」
せつな「ふふ。相変わらず子供なんだから。」
ラブ「へ?」
せつな「こうして二人っきりになれるじゃない。」
ラブ「あ…」
やっぱ同居って素敵すぎる!!!小雨降る中、日中のベランダでの妄想でした。
222:名無しさん@秘密の花園
10/05/28 02:32:19 XRCezyJ/
>>221
いいね~、何気ない日常同居最強!
せっちゃんがトントンとドアをノックして、
「お茶にしない?」とかそんな感じだろうか
223:名無しさん@秘密の花園
10/05/28 10:52:47 DnSdcZoR
保管庫やしたらばはまじめにやんのにここはシカトかよ管理人
224:名無しさん@秘密の花園
10/05/28 12:32:12 oqnfs2dF
管理人さんは本スレからいなくなるべき派と
管理人さんは本スレで積極的に活動するべき派が
現状に満足していなくて批判しているみたいだな。
両方を満足させるなんて無理なんだから管理人さんの好きにしたらいいと思うよ。
もちろんその時は「皆さんに楽しんでもらうために~」という言い方はできないけど。
225:名無しさん@秘密の花園
10/05/28 22:13:00 rShnOp8u
何してもどちらかには批判されて叩かれるわけだな。
大変だねえ。
226:名無しさん@秘密の花園
10/05/28 22:18:17 SEvp8ZtI
ぶっちゃけた話、どれが一番あってんの?
保管屋か管理人か職人か。該当なしもアリかな。ただの住人。
消えちまえもアリにしよう。
227:名無しさん@秘密の花園
10/05/28 23:17:43 4kUx9qLh
>>225
だからもう開き直って好きなようにすればいいんじゃないの。
みんなを満足させるなんてどうせできないんだから。
実際、最近はそうしている気もするけどな。
228:名無しさん@秘密の花園
10/05/29 05:53:28 UowzWgmu
元凶が何なのかハッキリしてよかっよ
229:名無しさん@秘密の花園
10/05/29 06:10:05 0X2HKhod
役に立つ事をして目立つ人と、
それに妬んで荒らす人。
どっちかが元凶だな。どっちが悪いと思うかは人それぞれじゃね?
230:名無しさん@秘密の花園
10/05/29 07:04:50 Fwle7zci
飽きもせずよくやるな。ご苦労さん。
この調子で雑談スレwも盛り上げてやってよ。
231:名無しさん@秘密の花園
10/05/29 07:10:44 UowzWgmu
一人の人間のせいでボロボロだな両方とも
232:名無しさん@秘密の花園
10/05/29 13:21:29 ARLyfp0I
祈里「この時期に運動会やるんだね。」
美希「アタシたちの頃は10月だったのに。」
空はあいにくの曇り空。
それでも子供たちは一生懸命、競技に・応援にと白熱している様子。
それを見守る親もまた、一心不乱に。まるで自分が参加しているかの如く。
美希「ほらっ!ガンバレ!!諦めちゃダメー!!!」
祈里(くすくす…。美希ちゃんママだね)
教育ママと呼ばれてそうなイメージ。そんな姿を想像した祈里。
自然と笑みがこぼれてしまう。
わたしは優しいおかあさんを目指そう。
でも、運動会や授業参観はおめかしをちゃんとしてね。
もちろん、黄色いフリルの付いたお気に入りのお洋服を着て。
いつになるのかな?
それもまた楽しみだし、しあわせだよね?
美希「ブッキー?ちゃっとブッキーってば」
祈里「あっ、なになに???」
日中のほんの一時。
通りすがりの少女たち。
――しあわせのかたち――
233:名無しさん@秘密の花園
10/05/29 14:06:27 bZcThPJ5
IPS細胞の実用化はまだ先だぞブッキー
234:名無しさん@秘密の花園
10/05/29 17:05:33 UowzWgmu
>>232
GJ。前のラブせつもそう?
235:名無しさん@秘密の花園
10/05/30 00:16:43 Y1LQSpCr
そですw
さりげない日常ブームなもんでwww
な訳でフィギュアーツ、イースとピーチが揃ってうきうきーw
236:名無しさん@秘密の花園
10/05/30 12:28:00 F1xqXlkQ
2体あると◯パ書き下ろしの69もとい膝枕が再現できるな。
237:名無しさん@秘密の花園
10/05/31 22:40:30 QnAXjFJs
見事だねスレもしたらばも完全崩壊
邪魔だった管理人と職人も消えた
満足かい?
238:名無しさん@秘密の花園
10/05/31 23:24:24 Uvg1LsWM
ピーチ「あたしってこんなカクカクしてるぅ~?」
イース「・・・運動音痴」
ピーチ「!!!イースだってカタイじゃんっ」
イース「触るなっ!」
――パチン――
ピーチ「痛っ」
イース「あ・・・」
イース「慣れてなくて。」
ピーチ「ううん、いいよ。」
イース「優しい・・・な」
ピーチ「うん!」
タルト「人形で何してんねん」
祈里「次はわたしだね。」
美希(!!!よ、予約・・・)
フィギュアーツばんざーいwww
239:名無しさん@秘密の花園
10/06/01 10:35:30 ie7hmvXH
いいね面白い
240:名無しさん@秘密の花園
10/06/01 21:53:59 D/7P3m6f
そろそろ梅雨の季節だ。
相合傘で下校するんだろうね。
241:名無しさん@秘密の花園
10/06/01 22:31:44 N1GxQE+K
さりげなく傘を忘れるせつな。
相合傘が恥ずかし過ぎて、自分の傘をせつなに押し付けて逃走するラブ。
242:名無しさん@秘密の花園
10/06/01 23:04:50 M4PvpUOG
>>241
さりげなく…か。
やっぱり帰ってからせっちゃん、むくれるんだろうか。
ラブさん鈍感だから訳ワカラン状態じゃないだろうか
243:名無しさん@秘密の花園
10/06/02 00:28:16 2jIqiCze
その鈍感は果たして本物かどうか。自分はフェイクだと思うけど。
この二人は未知数さ。計り知れない愛があるんだぜ?
244:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/06/02 05:28:02 ezVzsFWq
おはようございます。SS投下させてください。
平凡な日常のお話です。カテゴリーは継続。7レスお借りします。
タイトルは、ある日のせっちゃん。メジロの雛を守れ! です。よろしくお願いします。
―――――――――――――――――――――
「さあ、急がなくっちゃ」
せつなが朝食の支度に駆け回る。
真剣な表情の中に、時折こぼれる笑顔。
まるで舞うように手際よく調理をこなす。
これで完成!
食卓に美味しそうな匂いが立ち込める。
焼き魚と目玉焼き。ご飯に味噌汁。お漬物とサラダ。
手際よく盛り付けて食卓に運ぶ。お茶の温度も香りも申し分ない。
「あら、おはよう。せっちゃん」
「おはよう。美味しそうだなあ」
「おはよう! おとうさん、おかあさん」
圭太郎とあゆみの元に、せつなが嬉しそうに駆け寄った。
夏休み中の朝ご飯のしたくは自分にやらせてほしい。せつなのお願いだった。
始めは軽いお手伝いのつもりだった。やっている中に、その楽しさに目覚めてしまったのだ。
大好きな家族に一番に会える。迎えておはようって言える。喜んでくれる。笑ってもらえる。
前にお母さんに聞いたことがある。お母さんの幸せは何って。
「家族みんなの笑顔を見られることよ」って言ってた。
その意味がなんとなくわかったような気がした。
「毎朝悪いわね、せっちゃん。ラブはどうしてるの?」
「ラブは……お休みの日はレッスンでもない限り起きてこないもの」
「まあ、夜遅くまで勉強してるみたいだしねえ」
「甘やかしちゃダメですよ。お父さん」
微笑みながらせつなは給仕に専念する。一緒に食べようとの誘いを、後でラブと食べるからと
やんわり断る。
「いってらっしゃい」
仕事に向かう圭太郎とあゆみに手を振って見送る。軽く後片付けしてから、時計を見る。
「まだ、起きてくる時間にはだいぶあるわね」
ラブの部屋の方を見てからため息をつく。小走りに玄関に向かいシューズを履いた。
245:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/06/02 05:29:08 ezVzsFWq
朝のお散歩に出かける。これも―最近の習慣だった。
河川敷を散策する。
川のせせらぎ。
新緑の木漏れ日。
朝の柔らかい日差し。
小鳥のさえずりと―犬の鳴き声!?
え?
「きゃあ、止まって~」
向かってくる一匹の大きな犬。正面は危ないと判断して廻り込んで抱き止める。
「ごめんなさい、せつなちゃん。ありがとう」
「ブッキーじゃない、どうしたの?」
大きな黒い犬と黄色いワンピースの似合う小柄の少女。犬の散歩というよりは、猛獣に引きず
られた被害者といった風体だった。
「ほんとうにごめんね、せつなちゃん」
「たいしたことないわ」
預かってる犬の散歩の途中にせつなを見かけて、その犬が嬉しがって駆け寄ったらしい。
大きすぎるため人を怖がらせるといけないので、早朝の人気の少ない道を選んでいたのだ。
「おとうさんなら片手で簡単に止めるのにな」
まだまだ修行不足とこぼす。ブッキーのおとうさんは大きいものね、と内心思いつつも口には
しなかった。
このまま一緒に帰ることにした。
びー、びー、びー。
「小鳥の囀り、可愛いわね」
「……待って! せつなちゃん。様子がおかしい。この鳴き方は警戒よ」
246:夏希 ◆JIBDaXNP.g
10/06/02 05:29:54 ezVzsFWq
「マンションの工事現場の方角よ、行って見ましょう」
二人は駆け寄った。
黄色いメットと灰色の作業着を着た男性が、一本の木を切り倒そうとしていた。その周りを緑
色の小鳥が飛び回る。
「まって! お願いします。待って下さい」
「せつなちゃん、あそこ!」
二メートルに満たない小さな木。その中央辺りの葉の茂みの中に、釣鐘状の茶色い巣があった。
そっと覗き込むと、飛んでいるのと同じ緑色をした小鳥が卵らしきものを温めていた。
「これは……メジロね。こんな小さいアセビの木に巣を作るなんて」
メジロというのが鳥の名前らしい。近づいたため巣の鳥も飛び立った。離れて様子を伺うと、
また巣に戻り温めようとする。
もう一羽の鳥はずっと上空を旋回していた。
「お嬢ちゃんたち、そろそろどいてくれないかな。今日中にここは平地にして舗装してしまい
たいんだ」
「そんな……。それじゃあ巣が―卵が!」
「お仕事なのはわかります。でも、巣の保護を優先してもらえないでしょうか」
慌てるせつなと対照的にブッキーが毅然と反論する。見たこともないほど強い意志を感じた。
「鳥獣保護法で鳥や卵の損傷は禁止されているはずです。わたしは山吹動物病院の娘です」
「損傷はしない。木を切って巣ごと邪魔にならない場所に移す。それならいいだろう」
「それじゃダメです! メジロは気の小さい生き物です。大きく環境を変えられたら、
巣と卵を捨ててしまう可能性があります」
「そこまで責任は持てない。おじさんたちは愛護団体じゃないんだ」
ブッキーの目が怒りに燃える。強く反論しようとしたのをせつなが止めた。
「ブッキー、喧嘩はダメよ」
「でも……せつなちゃん」
「ここは……ラビリンスの攻撃を受けて空き地になった場所なの……」
ブッキーはせつなの手が震えているのを感じた。気持ちを察して口をつぐむ。
せつなは深々と作業員のおじさんに頭を下げた。
「私には、難しいことはわかりません。でも……ここは悲しいことがあった場所です。
もう、誰にも、何にも傷ついてほしくありません。なんとか、助けてあげてください」