09/10/24 22:04:01 kv0kdLJJ
「駄目?」
「いや…駄目ではないですけど、でもっ…恥ずかしい…」
カァッと顔に血が昇り、睦月さんを見つめていたはずの目が、あちらこちらに泳ぎ始める。
「んんー。じゃあさ…」
すっと、目の前に睦月さんの手のひらが近づいてくる。
そして、私の目を覆われてしまった。
「これで良い?」
暗い。
何も見えなくて戸惑う…
「あの…?睦月さ…んんっ!」
そうして何がなんだか分からないまま、一瞬だけ私の唇に柔らかくて温かいものが触れた
やがて、視界をが明るくなり、目の前には頬を赤くしてちょこんと、正座をしている睦月さんの姿があった
「む、睦月さん…今、キスしたんですか…っ?」
「うん…」
それから、ふわっと体を引かれ彼女の胸の中に納まる私。
「睦月さん、どうしてあんなやり方で…?」
「だって数絵、私の顔が近づいたら余計に緊張して頭が真っ白になるでしょ?」
「まあ…確かにそうですが…」
「それに…」
彼女が耳元でささやく
「緊張してるのは、私も同じだったんだからね?」
「あ、そうだったんですか…」
彼女のその言葉に、また心臓が大きく跳ね上がった。
「うん。ゆっくり、一緒に進んでいこう…」
「はい…」
私は嬉しくなり、彼女の胸に顔を埋める。
この人となら…
この人となら、これからもきっと上手くやっていけそうです。
終わり