ストライクウィッチーズでレズ百合萌えpart28at LESBIAN
ストライクウィッチーズでレズ百合萌えpart28 - 暇つぶし2ch550:名無しさん@秘密の花園
09/10/04 22:33:29 zXnVptXt
ほんとに暇なんだな・・・

551:名無しさん@秘密の花園
09/10/04 22:36:39 pFAHDiAv
Cvは平野綾でどうだ

552:名無しさん@秘密の花園
09/10/04 22:39:31 iuo0kBKD
こういうキャラを待っていた
501の連中はいい人過ぎる

553:名無しさん@秘密の花園
09/10/04 23:32:14 jebcXQOS
言い出しっぺの人が一度も再登場してないところを見るといつものアレっぽいね。

百合SS書くならきちんとかいて投下すればいいし(注意書きもきちんとね)
そうでないなら長引かせる問題でもないし、よそでどうぞ。

554:名無しさん@秘密の花園
09/10/04 23:38:36 EpdrQSxR
>>553
いやいや、ここにしか居場所がないのだから仕方がないと言うもの
でなければ、こんな自演と無駄レスで時間なんぞ費やすものかよ
とどのつまり、諦めちゃいなよ、ゆー

単一IDでしか何も出来ない阿呆はともかく、私や我がブラザーは明確な意思とやることがないからこそここでこうやってるんだぜぃ?

555:名無しさん@秘密の花園
09/10/04 23:48:44 ImwS4qD4
>>554
呆れるほどに暇なんですね
羨ましい限りだ

556:名無しさん@秘密の花園
09/10/05 00:00:33 cP10laFY
>>549
その固有魔法だと仲間もやっちゃうんじゃ…
初期のビューリングから厭世観抜いてプライド大幅UPした感じかな?
そりゃ嫌われるわけだw
でもこういうキャラいてほしいなぁ好みだし

557:名無しさん@秘密の花園
09/10/05 00:02:42 jebcXQOS
ところでキミ空のウィルマとアメリー以外のガリブリのウィッチはどこか出典があるきゃらいるの?

558:名無しさん@秘密の花園
09/10/05 00:09:57 3ZkI0yXo
>>556
震天は使いどころが難しいんだろうよ
普段から孤立してるのも、援護の僚機を近づけさせないため
とか

559:名無しさん@秘密の花園
09/10/05 01:13:46 GnGAnq42
やはりプライベートでは「璧姫さま」とお呼びしなくてはならないのか?

560:名無しさん@秘密の花園
09/10/05 01:20:00 MGnH/n7l
いい感じに煮詰まってきたなあ
作品にどう活かされるのか楽しみだよ

561:名無しさん@秘密の花園
09/10/05 01:30:53 QTK69xlm
女装ショタのウィッチも出して欲しいな
ペッタンコ胸をペリーヌが気に入ったり
お風呂とかでバレそうになるシチュが見たい

562:名無しさん@秘密の花園
09/10/05 07:12:52 /KS4jpLS
中華ウィッチは作品の設定上、存在しません
いいかげんにしろ

563:名無しさん@秘密の花園
09/10/05 11:14:11 BaiDS8eV
>>557
多分出典無いんじゃないかなぁ。
もしかしたらフミカネ画集とかに原型はあるかも。
案外ブックレットに載っていて絵の存在しないキャラがそのままどれかに当てはめられたりしてw

564:名無しさん@秘密の花園
09/10/05 19:51:26 v46hqtIe
>>561
それは百合じゃないぞ!逆だ、男装ショタの女子にするんだ

565:名無しさん@秘密の花園
09/10/05 19:59:05 sJmy7FxK
>>563
そっかー、風呂敷包みの子がちょっと気になったもので。

566:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 13:20:39 giO2jMm/
避難所にエイラーニャ続きが来てる。

567:zet4j65z ◆le5/5MRGKA
09/10/06 19:57:28 EwfVJPlR
>>369です。
久しぶりに書いたんでなんだかまとまりが微妙ですが投下します。
一応保管庫842の後日という設定です。

●北アフリカ1942 荒鷲達の空

 実は結構悩んでる。
 仕事にじゃない。
 プライベートな件での悩み。
 こんなに悩んでるのは……そう、電探試験のあの一件以来かな……。


 …………。

 照りつける陽射し、吹き付ける熱風、そして舞い上がる砂塵。
 なんというか、当たり前だけど鳥取砂丘の比じゃないな。
 滑走路に降り立った私のアフリカの第一印象はそんな感じだった。
 さっさとエジプトまで奪還してナイルに釣り糸をたらしたいもんだ。

「分かってはいたけれど、本当に暑いわね。従兵の方で気を回してくれていて助かったわ」

 遠く扶桑から一緒にやってきたツレというか上司がマントを纏い、フードを目深に被ったまま呟いた。
 マントとコートは士官お付の従兵の娘が用意しておいてくれたものだった。

「全くだ」

 私も同じような服装だがマントの下の服装が違う。
 彼女、加藤武子は扶桑陸軍の士官服をしっかりと着込んでいたが、私が着ているのは防暑対応型の戦闘服だ。
 涼しいだけじゃなく結構動きやすくて気に入ってるんだが、どうにも他のウィッチには不評だったらしく正式採用には至っていない。
 こんな土地まで来て巫女系の戦闘服なんて着込みたくなんてないんだけどな……全く残念な話だ。
 そんなことを考えつつ辺りを見回すと、滑走路脇のどうやら整備場らしき大型テントの近くに今の今まで思い浮かべていた馴染み深い紅白の衣装を纏った姿が二つ見えた。

「お、居た居た」

 見つけるが早いか大またで彼女たちの元へと近づいていく。
 あちらさんも自分たちの所に近づいてることを自覚したのか、作業の手を止めて怪訝そうな表情でこちらを見てる。
 それはそうだろう。
 なんせマントで体は隠れてる上に丁度逆光で顔も見えてないだろうからな。
 こっちがずいずい近寄っていくと20歳過ぎ位の方がまだちっちゃい娘の方を自分の背にかばう様な動きに出た。
 
「やっ、ヒガシ……今は大尉だったっけ? お久しぶり」

 フードとゴーグルをいっぺんに跳ね上げ、口元を覆うマフラーを毟り取りながらウィンクと共に挨拶した。
 彼女の方は驚きの表情の後一瞬で理解してくれたのか、笑みを浮かべて挨拶を返す。

「綾香じゃない! 久しぶりっ! もうっ、驚かせないでよ」
「私だけじゃなくてフジの方も来てるぞ」
「えっ、ほんと!? じゃああっちの……」
「着いて早々にはしゃぎ過ぎよ、綾香……お久しぶりです、加東大尉」


568:zet4j65z ◆le5/5MRGKA
09/10/06 19:58:01 EwfVJPlR

 折角の再開だってのに相変わらず武子は固いなー、と思ったら私が口を開くより先にヒガシ大尉さんが口を開いた。

「武子もお久しぶり……って、そんな他人行儀な呼び方しないで、ケイって呼んでよ。扶桑海事変以来の仲じゃない」
「そうね、ありがとう。改めてお久しぶり、こんにちは、ケイ」

 そうしてお互い再会を喜び合うケイさんの背中にかばわれたままだった小さい影がおずおずと顔を出す。 

「あ、あの、ケイさん、その方達は……もしかして?」
「ええ、真美の想像のとおりよ。この二人は……」
「挨拶が遅れてごめんなさい。航空審査部の加東武子よ。よろしくね」
「同じく航空審査部の黒江綾香だ。よろしくな、真美ちゃん」

 かなり背の低い彼女に合わせて腰をかがめて顔を近づけ、軽く方をぽんぽんと叩きながらニッっと笑いかける。

「ちょ、ちょっと綾香ッ!」

 するとなぜかケイ大尉が私の首にガッと腕を回して真美ちゃんから遠ざけ、ちょっと怒った様子で耳元に囁く。

「綾香、あなた自覚あるの?」
「おっとと、何だよいきなり」
「連合軍のウィッチ曰く『これだから扶桑の魔女は』『年下キラー』『スカのサムライ、アケノのクロエ』etc、etc……分かる?」
「むっ、なんだそりゃ?」
「心当たりくらいはあるでしょ、綾香」

 変なキーワードを出されて頭にクエスチョンマークを浮かべているとひそひそ話に苦笑を浮かべた武子も混ざってきた。
 で、心当たりか……むぅ、考えてみると確かに無い事は無いな。
 脳内検索にヒットした事項を思い浮かべつつ真美ちゃんの方をちらりと見ると、彼女は目の前の展開についていけてないらしくドギマギしながらこっちを見ていた。
 ヒガシ大尉の危惧と武子の指摘が正しいとすれば、彼女の頬が心なしか赤い気がするのは砂漠の暑さのせいだけではないと言う事になるのだろうか?

「ふむ」
「分かったら次からは自重してね、綾香」
「ああ、努力する……」

 しかし、こっちとしては普通に振舞ってるだけなんだが……。

「ま、いいわ。とりあえずこっちじゃケイで通してるから私のことはそう呼んで。それと、航空審査部が事前の連絡もなしにこんな辺境まで一体何の用?」
「え!?」
「何で!?」
「へっ!}

 その場を支配するクエスチョンマークたち。そりゃそうだ、確かに電報は送ったはずなんだが……。

「連絡、届いていなかった?」
「え、何も聞いていないけど……あ」


569:zet4j65z ◆le5/5MRGKA
09/10/06 19:58:30 EwfVJPlR
「どうした?」
「あれ……」

 と、ケイさんが指差した先には、私達が降り立った輸送機から運び出される荷物の群れがあった。
 その中には明らかに郵便用と思われる袋もあって……案の定確認してみると私達に先行する事一ヶ月の電報が何故か手紙としてその中に入っていた。

「…………」
「まぁ、戦場じゃよくある事ね。私が帰国するときに入れ違いになった手紙がいくつもあったみたいだし」

 毎度の事ながら武子との言葉には説得力があるな。

「で、と……改めて聞きたいんだけど……」
「どうしたケイ? 扶桑語で内緒話か?」

 仕切り直そうとしたケイを遮って颯爽と現れたのは白黒写真で見慣れたカールスラントの士官だった。
 間違いない、アフリカの星、ハンナ・ユスティーナ・マルセイユだ。
 ウィッチっていうのはそもそも美人揃いではあるんだが、その中でも抜きん出ている……とんでもない美人だ。
 まぁ、だからといって女同士ウィッチ同士、気負いする必要は無いんだが、大人物特有の超然とした風格っていうのを感じるな。

「マルセイユ、テントに戻ってたんじゃないの?」 
「輸送機のエンジン音が聞こえたから顔を出したんだ。そうしたらケイやマミ以外の扶桑語が聞こえてきたんでね」
「そっか、それじゃ紹介するわ。扶桑皇国陸軍の加藤武子中佐と黒江綾香大尉よ」
「あなたが有名な六四戦隊のカトーか、それに魔のクロエ。お会いできて光栄だ」

 アフリカの星が握手を求め手を差し出す。
 まずは武子へ。

「カトータケコ、あなたの部隊指揮能力は素晴らしい。非力なフソーのファルケでよくあれだけの戦果を挙げられたものだ」

 おいおい、非力って……あんまり隼を悪く言うなよな。

「お言葉ですがマルセイユ中尉、隼も当時の水準としては決して劣った性能ではなく、むしろ扱いやすさ、運動性、継戦能力は当時の欧州機を上回っていたと認識しています。それに私がそれなりに活躍できたのはあのストライカーとであ

ったからだと思っています」

 案の定大抵のことなら大人しくしてる武子がちょっと言い返した。
 あの機体、あの部隊での日々は私たちの誇りで、存在そのものが勲章みたいなものだったからな。

「こちらとしては純粋に賞賛してるつもりだったんだが、気を悪くしたんなら謝ろう。すまなかった。あの機体の性能は理解してるつもりだし、あなたとファルケだからこその戦績だというのはわかっているさ」
「いえ、ごめんなさい。初対面だというのに年甲斐も無い態度で……」
「フフッ、私だってフリッツを悪く言われれば態度に出す。それも私流にだ」

 そう言いながら二人は握手を交わした。
 そんなやり取りを頷きながら見ていると今度はマルセイユがニヤリと笑いながらこっちに手を差し出した。 



570:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 19:59:01 EwfVJPlR
「クロエアヤカ、非力なファルケでよくもあれだけの個人戦果を挙げたものだ」
「おいおい、舌の根も乾かないうちからそれかよ」

 噂通りけっこういい性格をしてるようだ、コイツは。

「あのストライカーの攻撃力補正じゃどう考えても倒しきれないはずのディオミディアを落してるじゃないか」
「ああ、ああいう真似は二度とやりたくないね」

 ぶっきらぼうに答えながらこちらも手を差し出した。

「その割にはサン・トロンでもフソー・シュベールト一本で150m級を落したって話じゃないか」
「必要ならやらざるを得ないだろ……あんただって本音じゃ一日にケリドーン二桁叩いたりするのはやりたくないんじゃないか?」

 言葉を返し、にやりと笑いながら互いの手を握る。
 正直、こういう奴は好きだ。自信と実力のバランスが取れてる奴は安心感がある。

「気に入った。何の用かは知らないが私のテントで話をしないか?」
「お、いいね。なかなか楽しめそうだ」

 マルセイユのお誘いに私は乗り気だったんだけど……。

「却下」
「それはダメ」

 上官コンビのダブルカトーが即効で意見を拒否。
 ケイ大尉は階級同じなんだけど昔のイメージからなんとなく目上って気持ちが残ってるんだよな。

「何故だ、ケイ」
「何だよ武子」
「マルセイユのテントじゃあっという間に酒盛りになっちゃうでしょ、黒江大尉」
「むしろそのつもりなんでしょ、黒江大尉」
「うぁ」

 いろんな酒が揃えてると聞いてはいたんで正直期待してたんだが、やっぱり図星か。
 っていうか二人に苗字+階級でたしなめられちゃ仕方ない。

「何だ、内輪で真面目な話なら終わらせてからさっさと来いよ」

 そんなやり取りに納得したのかマルセイユはそれだけ言い残すとさっさと輸送機の方に向かっていった。 
 その後姿を見送りながらケイが口を開いた。

「なんだか間が空いちゃったけど、武子たちはこんな最果ての地まで何をしに来たの?」
「ええ、航空審査部として新型ストライカーの様子を見せてもらおうと思ってね「
「新型? 私達は普通にキ61を使ってるだけで……そりゃあ防砂フィルターつけたりとかはしているけれど」

 予想通りの反応に満足した私たちは用意していた言葉を形にしていく。


571:zet4j65z ◆le5/5MRGKA
09/10/06 19:59:29 EwfVJPlR
「耐熱防砂仕様の部分にも興味はあるんだけれど、私達が見たいのはそっちじゃないわ」
「DB605をキー61に仕込むつもりなんだろう?」
「え!? 何でそのことを知ってるの?」

 ケイの驚く顔、予想通りの反応。

「メッサーシャルフやDBの連中とも交流があるんでな、アフリカで面白いことをやろうとしてるらしいって噂を聞いて一番身軽な私達がここにやってきたって寸法さ」
「そう、メーカーからの情報なのね……」
「そうよ、DBからこっちに移動されたエンジンのシリアルナンバーまで分かってたから無駄足にはなら無いだろうと思っていたし、形になっていなくても現地改修品のキ61の性能を確認できるだけで十分とはいえないけど収穫にはなる

から、ね」
「そういうことなら大歓迎。手元で呼びの資材から工面してやっていたんでまだ詰めきれてないのよね。将来性ありなら少しくらい予算はつくんでしょ」
「勿論さ」
「その為に来たんだもの」

 そこから先はもっと実務的な話になった。
 ケイ大尉の元にもたらされたDB605のエンジン本体は本来マルセイユのBf-109G型の予備品として納入されたようなんだが、彼女は機種転換を嫌がって未だにF型を使っている。
 そもそもがマルセイユによる鶴の一声で現実になったって事みたいだ。
 キ61本体に関しては予備品とメッサーシャルフ社のBf-109の部品の組み合わせらしい。
 概要から入ってかなり技術的なところまで踏み込んだ話題まで一気に進んでいく。

 でも面白いもんだ。
 一番最初にリタイヤした筈のケイ大尉が一番前線で飛んでて、一番堅実だった武子が今は完全に引退して地上勤務なんだからな。
 熱心に意見を出し合う二人のカトーの横顔を見ながらそんなことを考え、昔話ではなく、これからの事をたくさん話し合った。
 
 
 …………。


 黎明。
 来光の直前、戦闘服姿で砂の大地に立つ。
 砂漠とはよく言ったものだ。
 見渡す限りの掴み所の無い砂の世界。
 不安定な足を踏ん張って扶桑刀を振るう。
 白刃が乾いた空気を裂き、乗せた魔力が蒼光となって弾ける。
 でも、自分でもわかる。
 練りきれていない。

「おはよう。こんな時間から鍛錬?」

 背後からの気配に気づいて振り返ると同時に挨拶が来た。
 そこにはケイさんが立っていた。

「ん? ああ、ケイさんか、おはよう」
「ねぇ、もしかして何か悩みでもある?」


572:zet4j65z ◆le5/5MRGKA
09/10/06 19:59:51 EwfVJPlR
「えっ、何を急に?」
「剣に詳しくは無いけれど、目はあるつもり。なんだか動きに迷いがあるかな、って、そう思ったのよ」

 ケイさんは少し真面目な表情になってそう言った。

「敵わないなぁ」
「図星?」
「まぁ、ね」
「珍しいじゃない。あなた、あんまり悩むタイプじゃないでしょ」
「ん……、自分でも珍しいと思ってる」

 知らないやつに言われたら侮辱とも取れる言葉だけど、よく知る相手にさらっと言われても腹は立たないし、むしろしっくり来る。

「いったい何があったの? 一応年上だし、相談くらいには乗るわよ。それとも相談相手は武子のほうがいい?」
「いや、それはちょっと……」
「あら、武子のことで悩み……って、ああ……そうなのね。ふんふん……」
「おい、何を勝手に想像して納得してる」

 無遠慮に鋭いところを着いてくる。
 考えてみればカメラマンやって取材とかもしてたわけだし、その辺は鋭くて当たり前なのかな。

「よくある話だし、その辺は仕方ないと思うわ」

 そういう感情は十代までだろ、と内心思うが言い返したところで更に痛いところを衝かれそうだし、実際に自覚してる部分もあるので流して本題に入ることとする。

「いや、そうじゃなくて……んー、ま、そんなもんか。武子のことなんだけれど」
「ええ」
「誕生日に何を送ろうか悩んでる」
「誕生日? そういえばもう9月も終わり……あの子の誕生日はもうすぐだったのね」

 そう、9月28日は武子の誕生日なんだ。

「今年の誕生日にさ、ちょっといい贈り物もらっちゃってさ……それで、見合ったお返しをしたいんだけれどいいものが思いつかなくてね」
「なんだ、そんなこと……ってわけでもないのね。あなたがそれだけ悩むんだから……でも月並みなところでカメラとかはどうなの?」
「正直その辺は良くわからない上に、物じゃなくて思い出で返したいんだよ」
「思い出、ね……そういえば、あなたがもらった贈り物ってなんだったの?」
「ああ、それは……」

 私はケイさんに2月の出来事を話した。
 話をするうちに陽は昇って、肌寒さを覚えるほどだった世界が一気に加熱していく。

「意外とロマンチストよね」

 朝日のまぶしさに目を細めながら、私の話を聞き終わったケイさんの感想はそんな一言だった。


573:zet4j65z ◆le5/5MRGKA
09/10/06 20:00:21 EwfVJPlR

「うん、自分でもそう思う」
「要は、それに釣り合うだけの体験を返したいって事でしょ」
「ん、まぁそういうことになるな……」
「空……」
「そら?」
「うん、空とかはどうかしら?」
「空か……」

 空を見上げながらケイさんが呟いて、私も釣られて空を見上げた。

「あの子、もう長く飛んでないでしょ」
「限界が来たって判断されてから、おとなしく従ってたしな。良くも悪くも真面目なんだよなぁ……そうか、だから空か」

 現役にこだわって駄々をこね続け、今も条件付で飛んでいる私とは正反対に武子は引退勧告を受け入れて地上勤務に甘んじていた。
 振り返ってみれば、それは自惚れて考えすぎなのかもしれないけれど私が翼を失わない為に尽力し、同じ場所にいて巣を守っているようにも見えた。
 武子は、もう空に未練はないんだろうか?
 誰よりも雄雄しく空を翔けた荒鷲は何の悔いもなく地へと還る事ができたんだろうか?
 否、そんなことはないだろう。
 未練が無いのなら他の大多数のウィッチと同じように軍隊からも足を洗って、戦場で喪った青春を取り戻すが如く一人の女性として自由に生きているはずだ。
 窮屈な軍隊に籍を置き続け、実戦部隊ではないとはいえ死と隣り合わせのこんな辺境まで熱心に足を運べる情熱はどこから来るのか。
 それは自分の行為一つ一つが新しい翼へと、空へと繋がっているからに他ならないんじゃないかと、そう思える。
 だから、武子に空を贈るというのはとても素晴らしい気がした。

「うん、いいな……空を贈り物にする……」
「でしょう」

 口に出して見て、やっぱり素敵だなって思う。
 とはいえまだクリアすべき点は多いな。
 武子は真面目だから、原理原則引き合いに出して引退は引退って事でそもそもストライカーを穿いてくれないかも知らないからなぁ。
 最低限軍規に沿った方向で話を持っていかないと……。

「飛行隊司令である私がゲストの飛行許可を出すわ。そうなれば必要なのは現場での最上位の階級の人の許可だけでしょ」
「…………」

 思考の先を読むようなその一言に一瞬ほうけた表情を作ってしまう。

「何よその顔」
「いや、さすがだなーって思って……んー、考えが顔に出てたかな?」
「私の振った話しだし、そのくらい分かるわよ」
「そんなもんかねぇ」

 なんとなく気恥ずかしくて、そんな気持ちを誤魔化す様に頬をぽりぽり掻いてみる。

「もう、あなただって士官で指揮官経験者なんだからしゃんとしなさいな」
「ここの所部下を持ってないからね、現役の洞察力には敵わないさ」
「言い訳しない。ま、そうと決まればいろいろお膳立てしちゃいましょ。マルセイユもこういうのは好きだと思うから私の方で話を通しておくわ。でも、綾香の方でちゃんと仕切って」
「おう、任せておいてくれ」


574:zet4j65z ◆le5/5MRGKA
09/10/06 20:00:50 EwfVJPlR

 こうやって目標を決めてしまえばあとは勢いで進めるってもんだ。
 こんな小所帯じゃ隠し事してもすぐばれるのが関の山なんだがそこはそれ、細心の注意を払いながら事を進める。
 鋭い武子の事だし、うすうす感づいてはいるかもしれないけれどそんな素振りも見せずに忙しい日々を過ごしていく。
 DB605搭載のキ61は私たちが来た事によってかなり前進したけれどもまだ完成には程遠い状態だった。
 そういうことなので私たちは本来の表向きの目的であるストライカーの防熱防砂の方に集中して活動した。
 持ち込んだキ43-Ⅱ隼のユニットが後から到着した審査部付の整備員達の手によってアフリカの熱帯仕様へと変わっていく。
 この砂隊に装備されているキ61は最新鋭だが水冷式のせいで空冷式が主流である扶桑の整備兵泣かせだ。
 こんな環境の悪いところで運用できているのはロマーニャの努力によって補給体制がしっかりしている事とカールスラントの整備兵が同じ駐屯地にいるおかげだろう。
 主戦場が移ればその戦場に合わせた兵器が必要になる。
 本格的にアフリカ方面に扶桑の部隊が展開するにはそれなりの準備が必要になるわけで、もしもそうなった場合は現実的な線からストライカーは型落ちながらも現在も事実上の主力であるキ43系が投入される事になるだろう。
 その際の仕様を詰める為に今回の私たちがいる。
 地上で隼を穿いてテストを繰り返し、必要な数値を洗い出していく。
 テスト用の識別の為にオレンジに塗られた隼はまるで玩具の様でなんとも締まりが無いけれど、完全なバックアップ体制に支えられてすこぶる好調だった。
 地上でエンジンを回すだけ試験から始め、地上滑走のみを行って、最後に実際の飛行にはいる。
 扱い慣れた隼は相変わらず本当の脚の様に自由に動いてくれて試験は順調に進んでいく。
 上空から見下ろす砂漠は扶桑にも欧州にもない幻想的な世界だった。
 地上にいるときはあれだけ悩まされた砂塵もこの高さから見れば世界の彩りに過ぎない。
 そして改めて思った。
 この感動を、感覚を武子にも伝えたいと、共有したいと。

 試験の最終日がやってきた。
 それは、奇しくも9月28日だった。


「おはよう、綾香。今日も早かったのね」

 朝の鍛錬と最後の仕込みを終えてテントに帰ると、起きて着替えていた武子が挨拶してきた。

「おー、おはよう武子。お前だって寝に入る時間考えたら十分早いだろう」
「それはそうだけど……ねぇ、そろそろ何を企んでるのか教えてくれてもいいんじゃない?」
「ん?」
「自惚れでなければ、多分誕生日を祝ってくれようとしてるんじゃないの?」
「あぁ、案の定ばれてた?」
「そりゃあ、ね……」
「結構楽しみにしてたりした?」
「え、っと……そんなこと……あるに、決まってるでしょ。だって、あなたが私を祝ってくれようとして、いろいろ頑張ってくれてたんだもの」
「お、おう」

 ちょっとだけ頬を赤らめ、正面私の方を向いているにも関わらず視線を逸らしながらそう呟く武子の姿は最近ずっと見慣れてきた加藤中佐ではなく少女そのもので、不覚にもこちらがときめいてどぎまぎしてしまった。
 
「…………」
「…………」

 気まずいというわけは無いけれど、お互いを意識しすぎて黙り込んでしまう。
 そんな沈黙を破ったのはテントの外からの真美ちゃんの声だった。

「黒江大尉、ご準備が出来ております」
「ん、ああ。今行くよ」
 
 外に向かって応えてから武子を振り返ると、少女は中佐の顔に戻っていた。

「行きましょう、黒江大尉」
「了解だ、加藤中佐」
 
 颯爽と歩く制服姿の凛々しい武子の横顔に惚れ直しながら私もテントを出た。
 この後のサプライズでの武子の反応を楽しみにしながら。



575:zet4j65z ◆le5/5MRGKA
09/10/06 20:03:52 EwfVJPlR
『加藤中佐、誕生日おめでとう!』

 滑走路脇の整備場前にたどり着いた武子を出迎えたのは扶桑、カールスラント、そしてロマーニャのそれぞれの言葉での祝福だった。 
 感動して瞳を潤ませてる武子の姿をちょっとはなれて堪能しつつ待機してる真美ちゃんの方にウィンクで合図。
 祝福に沸くその場に移動式のストライカーラックが運び込まれてくる。
 ラックを押してきたのは真美ちゃんで、そこに固定されているストライカーには布が被せてあった。

「武子」

 そのストライカーのの横に立って呼びかける。

「こいつが私たちからの贈り物さ」

 布を取り払うと試験用のキ43-Ⅱ、隼が姿を現した。
 しかし、その色は昨日までの試験機を示すオレンジではなく濃緑色で塗られ、尾翼には白の矢印―64戦隊の部隊マークが描かれていた。

「綾香……みんな……」
「塗装は乾いてるから安心してくれよ」
「だ、だめじゃない。勝手に色なんて変えちゃ……軍規違反よ」

 照れ隠しをするように上官らしい事を言ったりするけれど、その横にストライカーをつけたマルセイユがやってきて口を開いた。

「ふふん、照れなくていいぞカトータケコ。私もお前の飛ぶ姿が見てみたいからな」

 反対側には同じくケイ大尉がやってきて笑顔で話しかける。

「ふふ……じゃ、違反ついでにコレ」

 そういいながらケイ大尉が武子に一枚の書類を差し出す。

「現地飛行隊司令からの飛行許可よ。あとはこの場で一番偉い人が目を瞑ってくれれば加藤武子中佐による試験飛行が成立するって寸法」
「もう……どうしても飛ばせる気? 私、もうずっと飛んでないのよ。大体、綾香。あなたが飛んで試験をしてくれないと……」
「平気さ。こいつはキ43隼で、武子はこいつのデータとあれだけ顔を突き合わせてたんだ。それに私達がエスコートする。その為に今日のフライトにはマルセイユの相方のフリッツを借りてあるしな」

 いいながら視線を走らせるとライーサが「壊さないでくださいよ」とか呟いている。

「綾香……」
「エスコートはアフリカの星と魔のクロエ、カメラマンは昔馴染みの加東圭子。そして隼には加藤隼戦闘隊の武子。何の不安がある?」
「口がうまいんだから……」
「普段の武子ほどじゃないさ」
「もうっ……、でも、そういうことなら」
[それじゃ改めてプレゼントを受けとってほしい……」

 いったん言葉を止めて天に人差し指を向ける。
 

「この、アフリカの空を」

 誕生日おめでとう、武子。


以上となります。
その場にそのキャラが居るって必然性のための説明が長くなっちゃいました。
本当はラストの後に戦闘シーンももってこようかと思ったんですが今以上にまとまらなくなりそうなんでやめときました。

遅くなっちゃったけど武子さん誕生日おめでとう^^

576:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 20:37:14 u+H2OxvW
こんなIF設定で堂々とSS書かれてもなあ
感情移入できるものが何もなくて目が滑った
ゴメン

577:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 20:38:55 iQIAQ4GB
劉粋后マダァ?

578:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 20:42:27 ehJVEwqH
>>562
そんな設定あるのか?
マップ的にはアジアはどうなっているんだよ

579:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 20:45:12 BWoist7Z
軍ヲタ臭がキツイ作品ほどオリ臭もプンプンしてるな
百合板的にはあまりニーズがないんじゃない

580:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 20:47:18 X0VydACZ
亀田大毅、ジャブが結構重そうだな
割りと進歩してる

581:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 20:48:27 EyG+yZUK
>>575

帰宅したら呼んでみる

582:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 20:48:58 gpXQmMoN
>>579
書いてる本人だけが楽しんでいるというw
疲れるだけなってのはお互いに最悪だなあ

583:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 20:52:21 9ty6/uuI
軍ヲタというかWWⅡの戦闘機マニアから入るか
純粋にアニメキャラから入ったかによってスタンスがかなり違うのは確かだな
この作品に戦争を求めてる連中とは肌が合わないよ
前にいたユリアンとかもそうだけど

584:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 20:54:47 TcQooNw2
軍板かエロパロ逝けって勘違い作品はちょこちょこ投下されているなあ
傾向的にそういう気がある人のトリはNGしてるから大丈夫だけど

585:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 20:59:05 4NK3F0tn
>>584
そういうのに限って無駄に長ったらしいのが多いから始末が悪い
ほとんどオリキャラに近いのが出る作品はTXTでお願いしたいな
容量の無駄になるから

586:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 21:02:48 /CBgm3B0
隼や零戦が世界的な水準にある名機w
欧州戦線で通用するwww

587:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 21:06:18 agkJt/es
作者って普通に45歳過ぎから50手前のオッサンだろw
戦記マンガに洗脳された勘違い臭がプンプンしてる
くせぇ

588:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 21:07:41 4ZR5t+lN
劉粋后大尉、マダァ?

589:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 21:08:14 giO2jMm/
>>575
おつん。
これでもっと武子さんSSが増えると嬉しいのう。

590:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 21:17:31 J5zchOim
>>580
やっぱ、投げが認められないルールだと亀田は不利だな

591:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 21:20:29 B3XMGG24
亀田兄弟みたいなウィッチも欲しいな

592:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 21:32:24 iGpgVj8y
軍ヲタの中でも日本機マニアってのは一番たちが悪いらしいね
ギリギリどうにか世界水準に達していたのは四式戦だけだってのにな
キ61こと三式戦なんかはまさにカモ中のカモw
楽にスコアが稼げるからアメちゃんにも喜ばれていた

593:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 22:17:11 WmWDTjcw
>>583
分かる分かる
軍ヲタ的には戦争成分が物足りないし
アニヲタ的には萌え要素が今一
この作品がメジャーになれない最大の理由だよ
結局どっちつかずなんだよな

594:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 22:20:18 WlpIJ9DM
>>575
アフ魔つながりの話に飢えていたので嬉しい
この三人+智子か、扶桑陸軍ってこの世代が華かな

595:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 22:20:37 a3hYtO/s
民主党が政権とったからには戦争を賛美するようなアニメは衰退するだろ
このままだと二期はもう作れないんじゃないのか

596:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 22:22:15 fOrLOEuO
もう同人ネタはお腹一杯
ゲップが出る

597:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 22:35:36 wJE0aGAP
なんかマルセイユが雰囲気違っててイメージと合わないなあ
正直、これ誰?って感じ

598:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 22:39:12 ZP+WWGME
話ぶった切るようだけど、501で素手のケンカしたら一番強いの誰だろう?
バルクホルンとか強そうだけど、もっさんとならどうなるのかな

599:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 22:42:37 wcfs5IFC
>>598
唐突だなw
シャーリーも割りとやりそうだぞ
パワーありそうだし

600:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 22:53:48 uOGMoZns
ストレス溜まってるミーナも怖そう
もっさんは刀なしじゃ何にもできずにKO喰らうよ

601:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 22:58:04 mXWggSIz
気合いでどうにでもなるストライカーユニットなのにww
真剣になって耐熱仕様とか考えてるのが笑えるwwwww
本人は「超リアル」とか思って書いてるんだろうけどwwww

602:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 23:06:52 rUPehqb+
>>567 GJ やっぱアフリカキャラは良いなぁ

案の定単発IDのキジルシが寝言を言っているが気にするな
あれは書けば書くだけ自分の無知をさらけ出してるバカだから

603:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 23:07:00 giO2jMm/
>>594
娘TYPEの連載が楽しみだよねー。


604:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 23:18:05 Tz+zD1ax
一人称視点の文章なのに、所々で三人称視点に切り替わってるのが大笑いできる
読む価値もない、糞作文の典型的な見本だろw

605:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 23:23:06 0Gc1hSRy
>>「黒江大尉、ご準備が出来ております」

こんな間違った敬語を平気で使っちゃう愚か者みたいだしな

606:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 23:26:44 KqUXayPw
百合成分が皆無だから板違いだろ
単に女しかいない歪な軍隊が戦争ごっこしてるだけの素人作文だな

607:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 23:31:35 Ki5E8XSB
>>567
マジでグッジョブ!
丁度タイミング的にもアフリカ組が注目されてきてるし!

608:zet4j65z ◆le5/5MRGKA
09/10/06 23:32:06 TEDy3Esp
思ったより色々反応返ってきたんでうれしい限りです。

自分としては戦う女の子とか戦場の女の子とか大好きで、
そういう場所に居るからこその関係もあるよな~って思ってます。
時間が無くて書いてる間にアフ魔関連を参照できなかったんで色々とキャラの描写不足はあるかもと思ってます。
その点はごめんなさい。
あと、ミリタリー的な設定に関しては同人の鈴木氏の小説を読んでないと「何でこんなことにこだわってるんだ?」
と思うところがあるかな。

とりあえず自分が楽しんで書いてるんで、自分以外にも楽しんでくれた人が何人か居るというだけで幸いです。

609:名無しさん@秘密の花園
09/10/06 23:36:03 giO2jMm/
>>608
おつん。
次回作も楽しみにしてるよん。
二次創作はまず自分が楽しむのが一番重要だからねー。

610:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:18:54 sPOB1Wpg
コテ付き雑談は厳禁の方向で頼む
アンタが馬鹿なのはもうみんな分かっているから
これ以上のアピールはいらん

611:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:20:37 kki32ufK
同人ネタは正式に禁止したらどうだろう
知らない人の方が多いし、荒れる元だからな

612:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:21:23 eUR2C882
板違い
同人ネタは同人板で

613:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:22:33 dmjzvkpJ
取り敢えず同人ネタやオリキャラはTXTで頼む
読みたくない人もいることだし

614:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:24:10 286NhH5/
>>二次創作はまず自分が楽しむのが一番重要だからねー。

自分“しか”楽しんでいないSSは迷惑なだけだよw

615:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:27:42 qJLLNTUB
怒涛の単発IDw

616:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:28:07 84JQfYQ/
さて、日付が変わってからこれまでのID、いくつが重複するのかな?

617:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:31:36 1DiDydKR
>>怒涛の単発ID

それだけ同人ネタを憎々しく思っている人が多いんだな
改めて驚かされたよ

618:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:34:26 TDwBGPPj
どう考えても同人のネタを押し付けられるのは苦痛そのものだ

619:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:36:29 5rvTnsG5
多分何が同人ネタかも分かってないんじゃないかな。
どっちみち娘TYPEの次号見れば分かるだろうし気にせずに。

620:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:37:06 5rvTnsG5
というか久しぶりのSSですからこれほどうれしいことはないですよ。

621:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:37:07 k5mSnYXT
50手前のオッサンがニヤニヤしながら女の子口調の会話を考えてる姿を想像すると
オエェェェッってなっちゃうな

622:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:38:28 JgOWEtvR
zetってリアルじゃ友だちいなさそう
俺がなってあげようかw

623:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:41:19 iPwlAOIX
戦闘機のプラモばかり作ってたら、セメダインやラッカーのシンナーに頭がやられちゃうぞ

624:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:42:46 I8PRh6yA
世界最強の戦闘機、ゼロ戦w

625:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:45:37 5rvTnsG5
せっかくのSSがムダに流れてしまっては勿体ないので
>>567-575に素晴らしいアフリカSSが来てますよ、と。

626:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:46:02 Ym03ALd1
もう表から流れてやんのw
虚しいなあw

627:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:48:53 /f5P9E93
>>625
自己宣伝、乙
残念だけど、余程の好き者じゃないとわざわざ遡ってまで見ないよ

628:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:49:14 5rvTnsG5
あと避難所の方にあっまーいエイラーニャが。

629:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 00:57:38 WIwSw5lp
>>608
ぐっじょぶです。抑揚がないんで逆に淡々と読めました。ぼけーっと読むにはいい感じです。
がっつり読むよりは目を滑らせてさらさらと読む感じでしたね。

個人的にはメカニックな感じだったり「これが戦争だ」みたいなノリとか
ミリタリー系が好きなので、こういう細かい設定に気を使ってるSSは
読んでて楽しいです。丁寧に書かれてる感じがして俺個人は好きですね。
さほどクドいわけでもないし、いい感じだと思います。ただ誤字脱字や
他の人も言っていた敬語の使い方なんかは気をつけるといいかと。



アフリカ系とかイラストコラム系とかの「キャラ設定が確立されてない(もしくは
明確になってない)」キャラは確かに扱いの難しいところではありますね。
無難なところでは>>613も言ってるとおりtxtのほうがいいんでしょうか。あるいは
最初に一文書いてあるといいのかも。どっちにしても大勢には受けにくい感じですね。
一応公式のキャラではあるから完全なオリキャラとは言えないけど、事実上中身は
オリキャラみたいなもんだからなぁ……。俺は基本なんでもおいしくいただけるけど、
嫌いな人は嫌いだろうし。難しいとこですね。

630:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 07:58:31 4dcnLwTh
同人のは別にいいけど、さすがに1からのオリキャラいらんだろw

631:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 19:41:01 GwuvqFiW
URLリンク(blog.livedoor.jp)

中国のヲタにもストパンは大人気なんだな、日帝のゼロ戦とか赤城とか出てくるのに
今こそ中国人のウィッチを出す時なんじゃないか?
モー娘。じゃないけど海外展開するにも有利だし、制作も劉粋后大尉を真剣に考えてみては?
ロハで譲っても構わないよ

632:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 19:46:02 4dcnLwTh
>>631
だから東アジア全滅して中韓なんて国ねえよ
いいかげん黙れ
僕の考えたオリジナルウィッチ(笑)はいらんw

633:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 19:48:48 vF2rvyfn
いや、俺も劉粋后大尉は望むところだ
アジアが扶桑だけなのは寂しいよ

634:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 20:02:48 4dcnLwTh
モブならともかく完全オリエースはいかんだろ
嘆願してフミカネに書き下ろしてもらえば別だが

635:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 20:03:24 ZOkeofmS
如何にもチャイナ娘といったお団子頭じゃなく、現代的なキャラだといいなあ
中国のファンじゃなくても需要はありありだと思う

636:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 20:04:24 5rvTnsG5
どうでもいいけどドリームキャラの話はアニメスレでどうぞ。

637:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 20:08:41 SZFQwShW
中東とかにもエースはいるよ
色々考えるのも楽しいね

638:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 20:11:39 7zJe8/ol
>>634
こんな場所で何一人いきり立ってるのやらw
萌え談義するのに公式も同人もオリジナルもないだろ
楽しめりゃ勝ちなんだよ
可哀相な奴だな

639:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 20:12:56 YGuGOLLH
マルセイユとか、同人キャラも同人板でどうぞ

640:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 20:22:45 4dcnLwTh
>>638
世界観ぶちこわしてまでしてやるのはおかしいだろ
本当に好きならできるはずがない
あとフミカネが書き下ろしてる同人キャラは公式だからなw

641:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 20:25:35 5rvTnsG5
マルセイユは多分次で出てくるよ。

642:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 20:31:24 WIwSw5lp
同人キャラは公式キャラだからいいと思う(というか>>629)けど
「僕の考えたウィッチ」はなあ。話題そのものは俺も混ざりたいぐらいだけど、
既存キャラと百合百合させたSS投下ならともかく、話の内容がそれだけじゃ
完全に板違い。別スレへどうぞ。

643:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 20:33:38 dnDPMHf3
荒らしにマジレスの図

644:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 20:48:25 dupZ28Wp
>>641
出ねぇ~よ、バァ~カ

645:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 20:54:24 4dcnLwTh
>>644
話がルッキーニ&シャーリーのとこいきゃ絶対出るから残念w

646:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 20:57:37 vN0zkkAS
マルセイユは元々が同人の出だからなあ
どうしても後付けの臭いが取れないよ

647:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 20:59:18 WyAWSPao
>>645
シャーリー自体が二期に出られるかどうかって時にw
君って奴はw

648:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 21:03:27 4dcnLwTh
最初からハルトマン、シュナイファー、ルーデル、マルセイユを4強として考えてたようだし、そりゃないわ

649:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 21:04:44 A8BtVPrB
このスレ発の公式キャラが出るならば、住民としてこんなに嬉しいことはないな

650:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 21:09:14 4dcnLwTh
>>647
中の人の問題でキャラでないとか降板とかねえから
>>649
ないないw

651:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 21:20:25 5rvTnsG5
キミ空の第二話に出るよ

652:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 21:40:12 IekCngWs
とにかくこれだけ荒れる元なんだから、マルセイユ他の同人キャラとかはTXTでうpすることでよろしく
取り敢えずは小説版とアニメの登場キャラだけに絞ることとして、マンガやイラストコムのみのウィッチもNGの方向で

653:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 21:42:21 1IsToXh0
正直、マルセイユとかニパとかウザスギ
書き手個人の解釈や補完部分が強すぎて、ほとんどオリキャラ状態だ
好き勝手やっていいのならオリキャラとて同じに扱うべきだろう

654:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 21:54:44 5rvTnsG5
まあウザイと思うのならキャラ名をNGワードにしておくといいですよ。
公式キャラはみんなウェルカムってことでOKです。

655:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:03:16 1IsToXh0
ごめん、ウザイのはそういうキャラに自分の色を付けて、好き勝手やらかしている書き手のことだ
ホント、もうアホかと

656:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:19:30 5rvTnsG5
それが二次創作ってもんですよ。

657:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:28:07 84JQfYQ/
完結した?

658:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:31:34 Qa2HVMz+
ずぃわずぃわしてきたw

659:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:33:42 QykI7Uc3
このスレニコニコ動画でみたい!

660:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:34:13 84JQfYQ/
……それは、よかったな?

661:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:34:28 f3FIFMRV
じわじわしてきたえwww

662:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:41:49 fcybCUeu
じわじわくるなwwwwwwwwww

663:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:41:54 QykI7Uc3
以下 じわじわ


664:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:41:56 sNHL387h
じわじわしてきたww

665:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:42:00 NBoNpf8E
じわじわするアニメだなwww

666:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:42:07 0UNMp3Yc
じわじわくるなw

667:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:42:10 08cnT6PR
じわじわアナルにくるなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

668:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:42:11 UM1kc0Ui
URLリンク(beebee2see.appspot.com)

じわじわくるなw

669:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:42:15 tolq16e/
じwwwwwわwwwwwじwwwwwwwwわwwwwwwくwwwwwwるwwwwwwなwwwww

670:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:42:15 WaDWM1pA
何回来てもじわじわくるなwwwwww

671:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:42:31 yJt/F3wY
じわじわしてきましたw

672:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:42:42 PdiGTGTc
安価で指定したスレに「じわじわくるなw」って言いに行こうぜwww
スレリンク(news4vip板)

673:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:42:42 cC4oNDVY
じわじわきたよ

674:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:43:02 wXMC2zwe
このスレじわじわくるなwww

675:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:43:03 08cnT6PR
じわじわおまえらの糞さがわかるなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

676:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:43:15 84JQfYQ/
また、今度はえらい不粋じゃねーかよ?


677:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:44:10 MFhdeWrg
このスレニコニコ動画で見たい!

678:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:44:12 Qa2HVMz+
>>676

679:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:44:30 s4JdalqU
マルセイユとかじわじわ来るべ

680:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:44:45 0UNMp3Yc
>>668保存した

681:名無しさん@秘密の花園
09/10/07 22:46:06 84JQfYQ/
>>678
ああ、噂のゆとり板の差し金か
スレチも甚だしい
ついに本性現したかID単発

682:名無しさん@秘密の花園
09/10/08 00:19:40 zGhjyp6L
>>652
>>655
そだなあ。NGっつか、前書きした上でtxtでいいんでない?
わざわざ直接投下して荒れる原因作る必要はないけど、多少なりとも
需要はあるっぽいし(というか俺はそっちのキャラの内容も読みたいw)
ま、これも穏便にスレを運営(と言うと少々おこがましいけど)していく
上での注意点ってことで。

次スレあたりからテンプレに書いといたほうがいいのかな?

683:名無しさん@秘密の花園
09/10/08 00:29:25 i3lYWBbx
>>668

保存した


684:名無しさん@秘密の花園
09/10/08 00:59:38 bA9txGLx
オリキャラの登場も立派な二次創作ですよ
三次創作とは言うまい

685:名無しさん@秘密の花園
09/10/08 01:05:07 2pXqQvDD
>>682
荒らしの言うことを真に受けない方が良いよ。

>>684
登場は別に問題ないよ。きちんと百合した上での創作であればね。
SSじゃなくてオリキャラ設定の話を延々とするようなのはもちろんNG。

686:名無しさん@秘密の花園
09/10/08 01:31:24 xBt9pYF9
劉大尉の存在はこのスレじゃ既に認知済みだよな
今、最も熱いウィッチだよ

687:名無しさん@秘密の花園
09/10/08 04:29:14 zoop2tn9
おはようございます。DXUGy60Mです。
昨日はミステリー記念日だったようで、ミステリーっぽいSSを
6レス投下します。最後まで読んでいただけたら、幸いに思います。

688:名探偵登場す?:前篇
09/10/08 04:33:09 zoop2tn9

「ふわぁ~あ」
大きな欠伸をしながら、エイラは朝食を取るために食堂に顔を出した。いつもより早めに
来たためか、他の面々の顔は無い。少し早く来すぎたかな?と思いながら席に腰を下ろそ
うとしたが、食堂の片隅でシャーリーと芳佳が何事かを話し込んでいるのが目につき、何
だろうとエイラはそちらにへと向かった。
「おはよ~、どうかしたのか?」
「あっ、エイラさん、おはよう」
エイラに気付いた芳佳は振り向くと、取り敢えず朝の挨拶をし、シャーリーも芳佳の頭越
しに覗きこむようにしながらそれに和した。
「あの、エイラさん。どっかでオイル缶見なかった?」
「銀色でこれぐらいのなんだけど」
シャーリーはジェスチャーで缶のだいたいの大きさを形作るが、それに対してエイラは首を横に振った。
「そうかぁ~」
シャーリーは残念そうに腰に手に当てながら体を後方に反らす。
「ここで無くなったのか?」
「ああ。朝飯の前にさ、新しく手に入れたオイルを試してみようと思ってハンガーに行こ
うとしたら、工具を忘れたことに気づいてさ、たまたま食堂の前にいたからオイル缶をテ
ーブルの上に置いて、工具を取りに部屋に行ったんだ。で、戻ってきたら・・・」
シャーリーは両手を上げながら肩をすくめる。
「オイル缶が消えてた」
「ふ~ん。・・・オイル缶はどこに置いてあったんだ?」
「あそこ」
シャーリーは食堂の入口に近いテーブルの一つを指差す。
「宮藤はいつ食堂に来たんだ?」
エイラは視線を芳佳に移して尋ねる。
「シャーリーさんが缶を探している時」
「他に食堂に来たやつはいないのか?」
「エイラさん以外は私たちが来てからは誰も・・・あ! 坂本さんが食堂の前を通ったかな」
「少佐?」
「うん」
「少佐には何か聞いたのか?」
「どこかでオイル缶見ませんでしたか? ってシャーリーさんが坂本さんに聞いたかな。
そうですよねシャーリーさん」
「ああ」
振り向く芳佳にシャーリーは首を縦に振る。
「ふ~ん」
そう言うなりエイラは興味を無くしたのか、キョロキョロと辺りを見回しながら先程シャ
ーリーが示したテーブルの席に座るとタロットカードを広げ始めた。
二人は別にその行為を気にも留めずに、これからどこを探したらいいかの相談でもしようとすると、
「宮藤。昨日洗い物は片づけたのか?」
出し抜けのエイラの質問に、何事かと二人は一度顔を見合わせる。
「はい、片付けましたけど・・・」
「その時にテーブルは拭いたか?」
「はい」
「シャーリー」
「ん?」
「少佐には、どこかでオイル缶見ませんでしたか? って聞いたんだな」
「あぁ・・・」
「じゃあ、オイル缶は食糧庫だな」
「え?」
「は?」
二人はまたも顔を見合わし、それぞれが説明を求める瞳をエイラに向けるが、エイラはそ
れを気にも留めず、タロットを続けている。
「・・・まぁ・・・ちょっと見てくるよ・・・」
半信半疑ながらも、シャーリーは芳佳にそう言い残して食糧庫へと向かっていった。


689:名探偵登場す?:前篇
09/10/08 04:34:59 zoop2tn9

「あった、あった」
「えぇ!」
食堂に戻ってきたシャーリーの半ば興奮した声に芳佳は思わず目を見張った。
「本当ですか?」
「本当だよ。現にここにあるんだし」
そう言って、エイラの座るテーブルの上にドンとオイル缶を置いた。
「どうしてわかったんだ食糧庫って? 占いでか?」
「ねぇ、エイラさんどうしてわかったの?」
二人はキラキラとした好奇心の目をエイラに向ける。
「・・・めんどくさいなぁ~」
めくりかけたカードを元に戻すと、二人の方に向き直ってかったるそうに説明を始めた。
「宮藤。お前が最初に気づいてもいいはずなんだぞ」
「えっ! 私?」
突然のエイラの非難めいた言葉に芳佳は思わず戸惑う。
「どういうことだ?」
シャーリーはエイラに話の続きを促す。
「洗い場に小さなコップ。で、テーブルの上にシミ」
エイラはテーブルの隅にある小さなシミを指差す。
二人の視線はそちらに向かう。
「何のシミ?」
「たぶん肝油」
「肝油?」
芳佳は八の字になった眉をエイラに向ける。
「あぁ、そういうことか」
あごに手を当てながらシャーリーは何かを納得したようである。
「えっ? どういうことなんですか?」
芳佳は戸惑いの瞳をシャーリーに向ける。
「100m先の木が見える人が、目の前のコスモスをエーデルワイスと間違えることがある」
「・・・だからどういうこと~!」
エイラの意味深な言葉に芳佳は握りしめた両手を勢いよく振り出した。
それを見ながらシャーリーは思わずクスクスと笑い声をもらした。
本当はもう少しこのまま芳佳の様子を見てみたかったが、流石に可哀そうだと思い芳佳の肩をポンポンと叩いた。
「ようは持っていったのは坂本少佐ってことだよ」


690:名探偵登場す?:前篇
09/10/08 04:37:55 zoop2tn9

「えっ! 坂本さんが!」
今度は目を大きく丸くする。サイコロみたいに表情がクルクルと変わる。
「でも、坂本さんは知らないって・・・」
「それは、私たちの聞き方が悪かったんだよ」
「聞き方ですか?」
「そう。どこかでオイル缶見ませんでしたか? じゃなくて、ここにあったオイル缶を知
りませんか? って聞けば良かったんだ。だろ?」
そう言ってシャーリーはエイラにウィンクをする。それに対して、
「そういうこと」
と、ポツリと返事をすると再び始めたカードの一枚をめくった。
「えっと・・・じゃあ、坂本さんは自分が片づけたのはオイル缶じゃなくて肝油の入った
缶だと思っていたってこと?」
芳佳もあごに手をあてて形ばかりはそれっぽくしてみる。
「たぶんそう思い込んでいたんだろうな。私が置いていったオイル缶を誰かが片づけ忘れ
た肝油の缶だと思って食糧庫に持っていた。飲んでいた誰かは・・・」
シャーリーはチラリとエイラに視線を送る。
「隊長だろうな。少佐に頼んで持ってきてもらったんじゃないか? じゃないと少佐がそ
んなに簡単に間違いをしたりはしないだろうしな。・・・でも、隊長の気がしれないなぁ
あんなの自分から飲むなんて・・・」
エイラは苦い顔をしながら舌を出した。
「でも、エイラさんすごいよ! ほんの少しのことだけで何があったのかすぐにわかっち
ゃったんだもん」
「別に大したことじゃないって。それよりさ・・・」
「それより・・・」
「腹減ったんだけど・・・」
「ああ、確かに私もだ」
「えっ! ・・・あっそうだ! すぐに仕度します!」
芳佳は慌てて厨房の方にへと駆け出して行った。
「ははっ、宮藤は相変わらずだな。じゃあ、私もこれを片づけてくるか・・・よっと」
オイル缶を持ち上げながらシャーリーは口をエイラの耳元に近づけ、
「ありがとうな」
そう囁いたが、
「別にいいって」
エイラは顔を上げぬまま、右手を力なく振るのであった。


691:名探偵登場す?:後篇
09/10/08 04:43:52 zoop2tn9

「へ~そんなことがあったんだ。」
「うん、でもエイラさんすごいね。やっぱりさ、勘とかが働くのかなぁ?」
朝食は既に終わり、二人で洗い物をしながら芳佳は早朝の事をリーネに話していた。
「なんか・・・探偵さんみたいだね」
「あぁ、そうだね 」
芳佳に合わせて笑顔になるリーネだったが、内心はあまり穏やかではなかった。ブリタニ
アは小説世界における名探偵を数多く輩出し、リーネもそれなりにそういった人物達の活
躍に触れ、今度芳佳とロンドンに行ったときにはベイカー街221bを訪れようとも考えていた。
今度のエイラの活躍は確かにすごいなと思う一方、自分だってという気持ちが働いた。芳
佳がしきりにエイラの事を褒めていれば尚更だった。リーネが皿の最後の一枚を洗い終わり、
水切り場に置いたがその時の音は普段より一段と高かった。

「は~」
リーネはため息をつきながら廊下をトボトボと歩く、いくら芳佳に褒められたいと思って
も、事件なんてそうそう起こるものじゃなかった。だいたいリーネにしても事件なんか起
きて欲しくないのが本心であるし、事件の犯人は・・・だいたい決まっているのがこの部
隊だった。推理をどうこうする機会なんて皆無に等しい。そう思うと、朝の事件を解決し
たエイラが尚更羨ましく思えてくる。
「は~」
またもため息が出る。
お下げの髪をいじりながら、何回目かわからないため息をついた時、執務室の前でミーナ
とエイラが何事かを話しているのが目についた。ミーナは何やら嬉しそうである。
「あの、どうかしたんですか?」
「あぁリーネさん。エイラさんに書類を見つけてもらったの」
リーネの方を振り向いたミーナの顔は笑顔だ。
「書類ですか?」
「えぇ、急に見当たらなくなって部屋のあちこちを探してたの。でもどうしても見つから
なくて・・・。でも、たまたま部屋の前を通りかかったエイラさんが見つけてくれたの」
「どこにあったんですか?」
「どこだと思う?」
そう言って右手の人差し指を立てるミーナにリーネは首を横に振って答える。
「書類入れの中」
「えっ?」
リーネは目を丸くする。
「おかしな話でしょ、何回も見たはずの書類入れの中にしっかりと入っているんだもの」
「一度見落としたものは、何度も見落とすもんだよ・・・なぁ、もう行っていいか?」
エイラは、頭の後ろで腕を組みながら退屈そうな声を出す。
「あら、ごめんなさい。ありがとうね、エイラさん」
「別にいいって」
そう言い残すと、エイラはブラブラと二人を残して歩いていった。
その時、
「おい、ミーナ! お前もエーリカに何か言ってくれないか。少しはあいつに部屋の掃除をさせないと!」
バルクホルンの突然の怒号にリーネの体はビクッと震える。
「あらあらどうしたの?」
慣れっこといった様子でバルクホルンに笑顔を向けるミーナを残しながら、
「じゃあ、私もこれで・・・」
ペコリと頭を下げ、リーネはバルクホルンの横を通りすぎていった。


692:名探偵登場す?:後篇
09/10/08 04:46:10 zoop2tn9

「はぁ~」
まだため息が出る。
ため息をすると幸せが逃げてくっていうけど、今までしたため息を集めても幸せにはならないだろうな。
そんな事を考えながら、廊下を歩くリーネの視界に床に落ちている何かが目に入る。腰を
屈めて手に取ると、万年筆だ。リーネはしげしげとそれを観察する。見たことがある。確
か扶桑のセーラーという会社のだ。蓋を開けてペン先を見てみる。筆圧が強いためか、だい
ぶ消耗している。リーネの頭の中で推理が組み立てられていく。
「このことからこの万年筆の持ち主は…」
「すまない、それは私のだ。拾ってもらってすまない」
そう言って、体を伸ばそうとしたリーネの視線の先にいたのは、坂本少佐だった。
「すまんすまん、間違えて落としてしまってな。どうも今日は朝から冴えないな・・・」
そう言って、手を差し伸べようとしたが、リーネの目付きに思わず怪訝な瞳を向ける。
「・・・何か気に触るようなことを言ったか?」
「えっ! あっ、あのそんなこと無いです。ど、どうぞ」
と、慌てて坂本少佐に手渡すと、
「わっ、私はこれで」
そう言い残して、坂本少佐をポツンと一人残して、リーネは行くあてもないまま駆け出していった。
坂本少佐はその姿に首を傾げるばかりだった。


693:名探偵登場す?:後篇
09/10/08 04:53:50 zoop2tn9

「あっ! リーネさん丁度いいところに」
「えっ、なんですか?」
行く当てもないまま走っていたリーネだが、ようやく見つかった停留所、ペリーヌの部屋
の前で足を止める。
「何かお急ぎかしら?」
「いえっ、別に・・・。どうかしました?」
「いえ、テーブルの上に置いてあった羽ペンが見当たらなくて」
「羽ペンですか?」
「ご存知ありません?」
「さぁ・・・ちょっと・・・」
「そう、ならいいですわ」
「あっ、あの」
「何ですの?」
リーネは部屋に戻ろうとするペリーヌを引き留める。
「一緒に探してもいいですか?」
「ええ・・・構いませんけど? どうぞ」
「失礼します」
扉を開けるペリーヌに一礼しながらリーネはペリーヌの部屋にへと入る。ペリーヌは、部
屋の奥にへと行くリーネの背中を見ながら、
(なんであんなにイキイキとした目をしてるのかしら?)
と首を傾げながらゆっくりと扉を閉めた。


694:名探偵登場す?:後篇
09/10/08 04:57:42 zoop2tn9

「ここで書き物をしてたんです。それで、少し席を外した隙にどこかに行ってしまったんですの」
「どれぐらい席を外していたんですか?」
「え~と、5分ぐらいかしら」
ペリーヌが指差すベッド脇の丸テーブルをリーネはしげしげと眺める。
「あの・・・」
「なんですの?」
「ルーペってありませんか?」
「ルーペ? それでしたら・・・」
部屋を横切ると、ペリーヌは壁際のチェストの戸棚を一つ開け、
「確かここに・・・あぁ、ありましたわ」
見つかったルーペをリーネに手渡した。
「これでよろしいかしら」
「はい、ありがとうございます」
リーネはルーペを手に取ると、四つん這いになって手掛かりを探し始めた。しかし、そん
なリーネをペリーヌは冷やかに見つめた。
(こんなことで見つかるのかしら? 他の方々に聞いて回った方が早いのでは?)
そう思い、リーネをそのままにし、こっそりと扉を開け外に出ようとすると、一人の人物
がペリーヌの目に入った。
「エイラさん、ちょっとよろしいかしら」
「え~なんだよ~」
手招きするペリーヌに渋々エイラは近づく。
「何かようか~?」
「今朝のご活躍は聞きましたわ」
「その事はもういいんだけどな~」
エイラはかったるそうに頭をかく。
「実は私も少々困ってまして」
「は?」
「実は・・・」
ペリーヌは事のあらましをエイラに説明した。
「どうかしら、どこにあるかお分かりになって?」
ペリーヌはそう言ってエイラの顔を覗き込む。いくらなんでもこれぐらいのことでわかる
わけないだろうと、ペリーヌはたかをくくっていた。別にリーネのように今朝の活躍が羨
ましいわけではなく、坂本少佐のミスのあげつらねたようで気に食わなかったのである。
だから、こうして少し困らせてみようと、隙あらばバカにしてやろうとエイラに話を聞かせてみたのだ。
しかし、エイラの口から出た言葉はペリーヌの全く予期していないものだった。
「缶がペン立てになることもある。便箋が薪になることもある」
「・・・は?」
エイラの訳のわからない言葉に、ペリーヌの片眉が上がる。
「どういうことですの?」
「そういうことだってぇ~の」
「・・・だからどういう」
「自分で考えろ~」
問い詰めようとするペリーヌをその場に残し、エイラは軽やかな足つきで廊下の彼方にへと消えていった。
「全く・・・訳のわからない人」
腕を組みながら、廊下の先を苦々しく見ていると、その時、
「ペリーヌさん! 最近掃除っていつしました?」
突然背後からのリーネの大声が聞こえ、背筋を無理やり伸ばされた。
(まだ、訳のわからない人がいるんでしたわ・・・)
ペリーヌはどこか重くなり始めた頭を抱えがら、
「昨日しましたわ。私を掃除のしない女だとでもお思いで?」
嫌味ったらしくリーネの質問に答える。
「私以外に誰か部屋に来ました」
「来ませんでしたわ」
「そうですか・・・」
「・・・リーネさん?」
急に静かになり、扉を開けようとしたペリーヌの目に入ったのは、
「誰かわかりました! ペリーヌさんの羽ペンを持っていったのが!」
そう言いながら、キラキラとした目を自分に向けるリーネと、手にした細い糸くずのような何かだった。


695:名探偵登場す?:後篇
09/10/08 05:07:43 zoop2tn9

「全く・・・あの人の戦闘での才能は認めますが、もう少し節度といったものを覚えても
らいたいですわ!」
「ははっ・・・そうですね」
羽ペンは取り戻したもの、ペリーヌの雷はなかなか収まらず、リーネは怖々とそれをなだ
めていた。
「でも、すごいですわねリーネさん。部屋に落ちていた髪の毛から容疑者を突き止めるなんて」
「いえ・・・そんな」
ペリーヌからの言葉にリーネの頬は少し赤くなる。
「科学的で私はいいと思いますわ。少なくとも、エイラさんの勘と憶測だけに頼ったやり
方よりは。先程だって訳のわからないことを言い残して、どこかに行ってしまいましたし」
「そうなんですか?」
手掛かり探しに夢中で外の様子には全く気付いていなかった。
「ええ。便箋が薪になるとかなんとか言って」

「・・・そうですね、エイラさんってたまに変なこといいますよね」
「たまにはではなくて、いつも変なことを言っているんですわ」
リーネは努めて平静を装っていたが、エイラが真相に気付いていたのでないかと思い、あ
れこれと想像を組み立てていた。
(気付いたとしたらなんで・・・)
「でも、リーネさんのお陰ですわ。危うく、ハルトマン中尉にほこりだらけにされているところでしたわ」
そう言いながら、ペリーヌは柔らかくなり始めた太陽の光に羽ペンをかざす。
「全く、人の羽ペンをはたき代わりにしようだなんて・・・」
(便箋を薪代わりに・・・羽ペンをはたき代わりに・・・)
リーネの頭の中にバルクホルンの怒号が蘇る。それと廊下の先にいたエイラの姿を。
「おい、ミーナ! お前もエーリカに何か言ってくれないか。少しはあいつに掃除をさせないと!」
(これだけのことで?)
エイラが見ているものがわからず、リーネの頭はにわかに混乱していく。
「リーネさん?」
「・・・えっ! はい! なんですか?」
「急に黙り込んでいらしたので・・・その・・・ちゃんとまだ言ってなかったので」
「えっ? 何をです?」
「その・・・ありがとう」
そう言い残して、ペリーヌは早足でリーネを追い越す。
「・・・その内、なにかお礼をしますわね」
そしてそのまま早足で、廊下をズンズンと進んでいった。リーネは足を止め、ペリーヌの
後ろ姿を見送った。
「・・・まぁ、いいか」
フウと息を吐きながら、リーネは天井を見上げる。
(エイラさんがどうこうとかより・・・ペリーヌさんが喜んでくれた方が嬉しいかな・・・。でも・・・)
顔を下ろし、後ろで手を組みながら廊下を歩いて行く。
(少しは芳佳ちゃんに褒められたいかも・・・)
そんな事を考えながら、リーネはまた一歩足を進めた。

Fin


696:名無しさん@秘密の花園
09/10/08 08:05:50 PL4r3SwA
>>684
世界観くずすものはダメだろ
馬鹿なこというな

697:名無しさん@秘密の花園
09/10/08 08:39:52 nmQoitZ+
>>687
面白かったです
エイラさんすっごい!

698:名無しさん@秘密の花園
09/10/08 08:53:05 nT9u/2wv
エイラがかっこよくてリーネちゃんがカワイイ。GJ

699:名無しさん@秘密の花園
09/10/08 09:13:55 WZ8OqToP
>>687
ぐっじょぶ。
あれだな、映画とか見た後になんとなくそれの真似事したくなるとか、
そんな感じ。子供の頃のこと思い出してちょっと親近感沸いた。
面白かったb

700:53797885/717" target="_blank">>>717 世界観無視しないでWW2の中韓以外のならな つか、正直にスレ荒らしたいといえよw



701:名無しさん@秘密の花園
09/10/10 19:57:47 hflqNA3D
>>717
「僕の考えたエースウィッチで盛り上がる」のはスレチ
「僕の考えたエースウィッチを百合SSに出してみた」はおk
ただし見る人によって好き嫌いが激しいからtxtで上げるなど気を配ること
そういうこった

702:名無しさん@秘密の花園
09/10/10 20:24:57 LopIhk/v
避難所にヘルマ誕生日SS来てますよん。

703:名無しさん@秘密の花園
09/10/10 20:27:06 suow3t40
ヘルマ?
誰? それ
同人キャラの話題は荒れるからヤメロ

704:名無しさん@秘密の花園
09/10/10 20:37:52 +0/vhCUb
だから単発IDでしか荒らせない半端者なんだよ貴様は!!
同人?正気か!?はぁ!!?
釣りかネタなら褒めてやる
寝言は寝てから言うもんだろ!
今すぐ回線を物理的に切って永眠してこい
いくらなんでもそれは酷いだろうが、ヴォケ!!!

705:名無しさん@秘密の花園
09/10/10 20:58:53 WCYZX2AV
なに顔真っ赤にしてんだお前
大丈夫か?

706:名無しさん@秘密の花園
09/10/10 21:01:34 +0/vhCUb
>>723
鏡でも見たのか?

707:名無しさん@秘密の花園
09/10/10 21:22:48 WCYZX2AV
お前を映す鏡が可哀想だ

708:名無しさん@秘密の花園
09/10/10 22:52:13 suow3t40
アニメと小説以外のキャラは、ここじゃ同人ネタも同じなんだよ
バァ~カw

709:名無しさん@秘密の花園
09/10/10 22:53:28 6SgDiy+2
島田フミカネだけが唯一神w

710:名無しさん@秘密の花園
09/10/10 22:56:38 LopIhk/v
ヘルマ誕生日SSは一つだけっぽいね。ざんねん。

711:名無しさん@秘密の花園
09/10/10 23:03:20 WCYZX2AV
空気なんだからしょうがない
アニメに登場しないと注目されねーから
いらん子中隊だって空気なんだから諦めろって

712:名無しさん@秘密の花園
09/10/10 23:14:23 glvR1uM/
いらん子だけはギリギリ認めてもいいかな
イラストコムとかの限定的なファン層にしか浸透していないのはNGだ
それこそ同人板にスレ立ててやってくれ

713:名無しさん@秘密の花園
09/10/10 23:19:05 9SV8ZFbp
ID:+0/vhCUbはストパンの熱心なファンのつもりなんだろうけど
悪い意味で、マニアというかヲタの深みにまで落ち込んでいるぞ
自分をスタンダードにして物事を考えない方がいいよ

714:名無しさん@秘密の花園
09/10/10 23:34:18 +0/vhCUb
>>731
なんだなんだ
名指しでご指名とは、どんだけw

この前のゆとりスレからのじゃ飽き足りないのか?
いちいちがゆとりくさい物言いしかできないの?
せいぜい単発くんとブラザーとで会話出来てるように振る舞うたまえよ
情けない

715:名無しさん@秘密の花園
09/10/11 00:24:07 KCeHQuLx
ID:+0/vhCUbクンは人生の全てをストパンに注ぎ込んでるんだろうなあw
必死すぎて脂汗が滲んでるぞ

716:名無しさん@秘密の花園
09/10/11 00:25:12 2B/Jdmfo
「振る舞うたまえよ」かw
情けない

717:名無しさん@秘密の花園
09/10/11 05:14:41 kTPfa/cp
「vipに応援頼んでた奴=晒してる奴=レビューの人を叩いてる奴」
「レビューの人は罠にかけられて大変だな」
「じゃあレビューとその評価は自演じゃなかったんだね」
という書き込み頼む

百合漫画総合スレ 56
スレリンク(comic板)

718:名無しさん@秘密の花園
09/10/11 09:51:19 PIa4dudh
普通にイラストコラムキャラとかたくさん保管されてきたのに今頃になって同人板でやれ、ねえ……
まともな書き手は好き嫌い関係なく押し付ける気なんてさらさらないから
読みたくない人に無理に読んでくれって言うつもりもないだろうし読みたい
人だけ読んでくれりゃいいんだろうけど

書きもしない連中が「こういうの書け」「こんなの書くな」ねえ?
百合萌えスレで百合SS投下できないってなんじゃそりゃ。
需要は少なからずあるはずなんだがねえ。


>>Q.○○書いたんですけど投下してもいいですか?

>>A.どうぞ是非投下してください
>>条件は「ストライクウィッチーズ」関連であること、
>>「百合」であることの二つのみです。
>>ジャンル、エロの有無、本編にないカップリングなどに関係なく、このスレの住人はおいしく頂いております。
>>妄想だとか落書きだとか気にせずとにかく投下してみましょう。


スレの意向と反してねえか?
認めるとか認めないとか何様だよ
書き手様を崇めろなんて言うつもりも無いが、だからといって読み手様の仰るとおりなんて決まりごとねえんだがな
SS減ってるのもうなずけるわけだ

719:名無しさん@秘密の花園
09/10/11 10:31:54 fWXUofIf
ただの荒らしにマジレスとかなんなの
普通にスルーしときゃいいのに

720:名無しさん@秘密の花園
09/10/11 13:02:57 qmFr57qM
>>認めるとか認めないとか何様だよ

そっくりそのまま返してやんよ
カッコいいなあ、君がこのスレを仕切ってる人なんでしょw

721:名無しさん@秘密の花園
09/10/12 20:53:49 SCkxCArB
>>736
ごめん、三行にまとめてくれるかな

722:zet4j65z ◆le5/5MRGKA
09/10/12 23:26:41 icsClqg/
ヘルマの誕生日祝えなくてごめんなさい。
エイラーニャで秋ネタ。7レスくらいかな。

●ブリタニア1944 トントゥの行方

 夜、夜間哨戒を終えていつもの調子でエイラの部屋へ言って、服を脱いでベッドへ。
 倒れこんだわたしにびっくりして身を起こす気配。
 いつもの台詞を呟く私の大好きな声。
 また、綺麗に服をたたんでくれてるのかな? いつも申し訳ないと思いつつも甘えてしまう。ごめんね、エイラ。
 ちょっと経ってから再びベッドに気配。
 殆ど寝ていたけど、私の隣に温もりが来たのが分かる。
 陽気がだいぶ涼しくなってきたから、夏場みたいに存在といいにおいだけじゃ耐えられなくても仕方ないよね。
 だから私はその温もりに抱きついた。
 一瞬だけその身が強張る気配があって、その後はいつもの台詞で……その声と体温に安らぎを覚えつつ、私は本格的に眠りについた。

 だいぶ日が傾いてから、目を覚ます。
 隣にあった温もりはなくなっていたけれど、何故か私の腕にはネコペンギンが抱かれていて、ベッドの横にはやさしい表情のエイラが立っていた。

「おはようサーニャ。これからサウナに行こうと思ってるんだけど、サーニャも目覚ましにどうだ?」
「うん、私もいくわ、エイラ」

 まだ眠くてボーっとしていたから、よく話も聞かずにとりあえずエイラのお誘いに同意して、起き上がって支度をしながら『あ、そうか、サウナに行くんだ』と気付いた。
 そしてエイラと一緒にサウナに向かい、到着して、服を脱いで、サウナの扉を開ける。
 視界の隅ではエイラは上機嫌で白樺の枝を用意している。

「あ、あれ?」

 突然、エイラが変な声を上げた。

「どうしたのエイラ?」
「お、おかしいぞ……なんだか様子が違う」
「そう? 別にいつもと変わらないけど」

 エイラは、明らかにうろたえた様子でサウナの中を見回っている。
 私にはこのサウナの様子はいつもと変わらない気がする。
 それとも、私の目が覚めてないから何かの変化に気付いてないだけなのかな?

「むむむむむむ……やっぱりだ! いない!!」
「何が居ないの?」

 疑問を口にした私の両肩を正面からがしっと掴んで真剣な表情で顔を近づける。
 もしかして、まだサウナの中に入っていない私を指して、『サーニャが居ないんだ』とか言ってくれるのかな?
 演出にしても、それはちょっと恥ずかしいかも。 

「トントゥが居ないんだ!」


723:zet4j65z ◆le5/5MRGKA
09/10/12 23:27:05 icsClqg/
「え?」

 まだ眠気で正常運転していない私の妄想を吹き飛ばすように、エイラが変な事を言った。
 トントゥ? ええと、聞いたことがある気がする。
 スオムスの言葉で、確か……。

「サウナトントゥ……サウナの精が居ないんだよ! トントゥが居ないとサウナじゃないんだ!」

 そう、スオムスの言い伝えにあるサウナに住んでいるって言う精霊だ。
 501基地のサウナを作るために、エイラはわざわざ故郷からその精霊をつれてきたって言ってた。

「急いで探さないと……サーニャも手伝ってくれ」
「あっ」

 私の手をぎゅっと握ってあわてて駆け出そうとするエイラ。
 いつもこんなに積極的だったらいいのにな。
 あ、でも私たちバスタオルしか身に纏ってないよ。

「エイラ、服」
「え? っとっと、それもそうだ」

 慌てて服を着て、ズボンの重ね掃きとボタンを留める暇を惜しんで廊下へと飛び出す。
 探す、とかいいながらなんだか目的地は決まっているみたいで、わき目も振らず走っていく。
 ……私と、手を繋いだまま。
 立ち止まった場所は基地の管理所。
 どうやらサウナの準備をした人に事情を聞きに着たみたい。
 見た目にはあんなに慌ててるのにいざ動き始めると行動の内容が冷静なんて、凄いと思う。
 でも、結果は×。
 特にこれと言った手掛かりは得られなかったみたい。

「うーん、どうしよう……」
「ねぇ、エイラ。トントゥさんは私にも分かるの?」
「ん、トントゥが宿ってるのは石なんだ」
「石?」
「サウナって、焼いた石に水をかけるだろ。移動する都合もあったんでトントゥにはその石に宿って貰って居たんだよ」

 そういえば、言われてみるとサウナの石の数が少なかったかも。

「じゃあ、その石を探せばいいのね……でも、どんな石だかわかんない」
「わざわざサウナから石だけを運び出すなんて変わったことをする奴なんてのは目立つだろうし、そんな変わった今年そうな奴は限られてる、か……」

 私への説明の途中でなんだか自分で納得してしまったみたいで、また私の手をぎゅっと握ると走り出した。

「こっちだ、サーニャ」


724:zet4j65z ◆le5/5MRGKA
09/10/12 23:27:27 icsClqg/
「うん」

 私たちがたどり着いたのはハンガー。
 そこではいつもの様にシャーリーさんがストライカーを弄っていた。

「おーい」
「んー……なんだ、エイラとサーニャか、どうした?」
「ルッキーニを知らないか?」
「ルッキーニか……この辺には居ないなぁ。なんだ、またあいつが悪戯でもしたのか?」
「まだそうと決まったわけじゃないんだけど……」

 簡単に事情を話し、ルッキーニちゃんがここに来たら引き止めてくれるよう頼んだ。
 考えてみると、ルッキーニちゃんなら石を使って突拍子も無い事をしそうな気がする。
 
 ハンガーを出る間際、シャーリーさんが背中に声をかけてきた。

「おっと、こっちからも伝言があったんだ。少佐と宮藤が扶桑の特産品持ち込んで庭で焼いてるから、あとで庭のほうにも来て欲しいってさ」
「わかった。こっちの用が終わったら行っておく」

 扶桑の特産品……芳佳ちゃんの料理は基本的には美味しいけど扶桑にはたまに肝油みたいなものもあるから、楽しみだけどちょっとだけ不安かも。
 そしてエイラは相変わらず私の手を掴んで、目的地を定めて走っていく。
 精悍な横顔がかっこいい。でも、今度はどこへ行くんだろう?

「エイラ、次はどこに行くの?」
「ん? 次はミーナ隊長のところ。石を運び出すなんていう変わったことをしてる人なんて変わってるから、誰かが目撃してれば報告が入っているはずだろ」
「それもそうね」

 慌ててるのに、考えることが的確ですごい。
 でも、本当は私に指示して手分けして探す方が早いんじゃないかなって思うけど、エイラが積極的に私の手を握ってくれて強く引いてくれることなんてあまり無いから、それがうれしくて、この時間が終わってしまうのが怖くて言い出せ

ない。
 ごめんね、エイラ。
 執務室にはバルクホルン大尉がいた。

「あれ? ミーナ隊長は?」
「ん、ああ、少佐が扶桑の食べ物を庭で焼くといっていたのでな、息抜きにそちらに行ってもらっている。お前たちは何の用だ?」
「ああ、実は……」

 事情を説明。

「残念ながらそういった報告は入っていない……しかし、トントゥというのはよく分からないが、石を持ち出した者が居るというのは気になるな。もしかしたら何らかの破壊工作の前兆やもしれん」
「えっ!?」

 相変わらず大尉の反応は大げさなんだけど、その真剣な様子を見ているとまるで本当にこれから事件が起こるのではないかと思えてしまう。

「考えすぎだろ、多分ルッキーニ辺りが何かの悪戯のために持ち出したんじゃないかと思うんだ。それに、破壊工作なら基地には武器がいっぱいあるじゃないか」


725:zet4j65z ◆le5/5MRGKA
09/10/12 23:28:06 icsClqg/
「いや、敢えて武器ではない物を使用することで裏をかくという可能性もある。とにかくこちらでも探しておく」
「うん、じゃあ頼むよ、大尉」

 なんだか、話が大げさになってきた気がするけど、大丈夫かな。

「よし、じゃあ一旦ハンガーに戻ろう」

 ぎゅ、と私の手を握るエイラ。本当にいつもこうならいいのに。
 そんなことを考えながら走る。
 さっきから走ってばかりで体を動かしているので、サウナに入らずとも私はすっかり目は覚めている。
 サウナよりも水浴び……ううん、扶桑式のお風呂に入りたい気分かも。

「あっ!」
「うじゅっ!?」
「ルッキーニちゃん」

 ハンガーへ向かう途中でルッキーニちゃんを発見。
 なんだか紫色のものを二つ、ひとつずつ両手に持って、片方を口にくわえて……食べてるのかな?
 エイラが加速。速いよ、エイラ……。

「ルッキーニッ、お前い……」
「うにゃにゃっ、ダメだよ~」

 エイラの言葉を遮って拒絶して、逃げ始めるルッキーニちゃん。

「あっ、こらっ! 待てー……サーニャはハンガーで待っててくれ」
「え、うん」

 それだけ言うとエイラはルッキーニちゃんを追いかけて走り去っていった。
 いきなり凄い剣幕で迫られたらルッキーニちゃんじゃなくても驚くとは思うけど、いきなり逃げ出すのはルッキーニちゃんらしいかな。
 でも、そんなことよりも、ずっと握ってくれていた手が離れちゃったのが寂しい。
 とりあえず、エイラに言われたとおりハンガーに向かう。

「お、来たか。ルッキーニならまだこっちに顔出してないから、どっかで寝てるか宮藤たちのところに居るんじゃないかな……って、サーニャだけか」
「ルッキーニちゃんならさっき廊下で見かけて、エイラが追いかけたら逃げちゃったんで、私だけこっちに」
「そっか。ま、ルッキーニはやましいこといっぱいありそうだもんな。あはははは」

 あんまり笑い事じゃない気がするんだけれど、でもこういう風におおらかなところは憧れちゃう。

「でも流石だなぁ、エイラは」
「え?」
「サーニャをこっちに来させた事がさ」
「どういうことですか?」

 聞き返すと同時に騒々しさが近づいてきて……。


726:zet4j65z ◆le5/5MRGKA
09/10/12 23:28:28 icsClqg/

「うじゃぁぁぁ~シャ~~リ~~……、これ~」
「まてー、ルッキーニ!」

 ハンガーにルッキーニちゃんが走りこんできた。
 その後ろからは息を切らしたエイラ。
 ルッキーニちゃんはシャーリーさんに紫色のものを手渡すとそのまま胸に飛び込んだ。

「おっと、こらこら。事情くらい説明しろって」

 そういいながらシャーリーさんは『ほら、言ったとおりだろ』とでも言わんばかりに私にウィンク。
 そうか、エイラはこうなることが分かってて私をハンガーに送ったのね。
 改めてすごい。

「あーもう、何で話し聞くためだけにこんなに走らなきゃいけないんだよ」
「だって、エイラがイモを獲ろうとして追いかけて来るんだもん」
「いも~? そんなの獲ろうとしてないだろ」

 うんざりした表情のエイラ。

「だって~『い』何とかって言いながら追いかけてきたもん」
「わたしが探してたのは『石』だぞ」
「まーいいや、ちゃんとシャーリーの分のイモわたせたから私の勝ち~」
「じゃあ、トントゥ……石のことは知らないのか?」
「しらないよ~」
「じゃあ今の追いかけっこは無駄かよ~……はぁ、疲れた」

 疲れ切って天を仰いだエイラにシャーリーさんがお芋をもぐもぐ食べながら声をかける。

「じゃ、お疲れついでに宮藤たちのところに行ってこいよ。これ、なかなかいけるぞ」
「はぁ……じゃ、そうしよっか、サーニャ」
「うん」

 一緒に歩いて庭の方に向かう。だけど手は繋いでくれなかった。
 慌てモードは終了なのかな。残念。

「あ、エイラさん、サーニャちゃん、ちょうどいいところに」

 そこにはハンガーにいた二人とバルクホルン大尉以外のみんなが集まっていて、テーブルの上においた紫色のをしたものを囲んでいた。
 その向こうには何かを熱しているらしい金属製の箱?がある。

「おーす」
「おはようございます。芳佳ちゃん、みんな」
「さっき最後のが焼きあがって取り出して、今呼びに行こうかと思ってたんです」
「ふーん……ルッキーニがイモっていってたけど、これそうなのか?」


727:zet4j65z ◆le5/5MRGKA
09/10/12 23:28:48 icsClqg/
「はい、扶桑のお芋で、サツマイモって言うんです」
「いい匂い」
「確かに、甘くて美味しそうだな」

 手渡されたサツマイモを口に運ぶ。
 あむっ……熱い……はふはふ、でも本当に美味しい。

「とっても甘いね」
「うん、私も甘くて大好き~」
「扶桑じゃこういうのいつも食べてるのか」
「うーん、いつも食べれたらいいんだけど、残念ながら焼き芋は季節ものなの」

 暫しエイラもサウナトントゥのことを忘れてサツマイモの味を楽しんでいるみたい。
 こういう美味しいものを食べてるときくらい悩みとかは忘れて居たいよね。
 よかった。

「でもこれって、焼き芋って言う割には焼け焦げた部分が無いね」
「うん、それはね……」
「ここにいたか、エイラ、サーニャ」

 と、そこにバルクホルン大尉もやってきた。

「あ、大尉」
「先ほどの件だが、こちらで当たってみたところ事件性が無いことが判明した」
「そ、それじゃトントゥの行方が分かったのか!?」
「ああ、お前たちの目の前だ」
「目の前?」
「そうだろう? 宮藤」
「え? あ、そういえば言うの忘れてました」

 言いながら耐熱グローブを嵌めてなにやら作業を始める。

「これって石焼き芋って言って、焼いた石で熱するんです。だから焼くって言うよりも蒸かしてるって感じでしょうか」
「お、おいミヤフジ! 石って!?」
「はい、ちょうど手頃だったんでサウナから少しお借りしました。お陰様でいい具合に……」
「トントゥーーーーー!」
「わっ! 何やってるんですかっ!? まだ熱いから危ないですよぉっ!」

 まだまだ熱い石を素手で取り出そうとするエイラをみんなで止めて説得。
 結局今日のサウナはお預けで、芳佳ちゃんはエイラに平謝り。
 でも、トントゥって本当にいるのかな? いるとしたら、サウナじゃないところで平気だったのかな?
 一緒に入ったお風呂で髪の毛を洗ってもらいながら聞いてみる。

「ねぇ、エイラ、その……トントゥって、大丈夫だったの?」


728:zet4j65z ◆le5/5MRGKA
09/10/12 23:29:12 icsClqg/
「え、んー……まぁ、その、なんだ……ちょっと困ったことになったんだ」
「困ったこと?」
「うん」

 答えるエイラの声は、かなり元気が無い様子。

「実は、サウナトントゥの癖にサウナじゃなくてあの石焼き芋用の箱が気に入ったらしくてさ、石焼き芋の精に成るとか言ってるんだ」
「えっと……トントゥってそういうものなの?」
「あんな奴初めてだよ。本当はトントゥの好きにさせるのがいいんだけど、サウナトントゥはスオムスからつれてきたアイツしかいないし、説得してみるつもりだ」
「大変なのね」
「そうだよー。大体、今回の焼き芋がいつもより美味しかったってミヤフジが言ってたのは、あれはトントゥのお陰なんだからもうちょっと感謝の姿勢を……」

 髪の毛を洗い終わって、お湯で流して、会話を続けながら二人で湯船へ。

「そうなんだ、じゃあ今日のは特別美味しかったのね。トントゥにありがとうを言わないと」
「うん、それはそうなんだ。だけどアイツがヤキイモトントゥになっちゃったら今まで見たいにサウナで気分良くなれないと思うんだよ」
「それは、問題があるかも……兼業って出来るの? トントゥにこの季節だけヤキイモのトントゥになってもらうとか」
「それは分からないけど……でもやってみよう。そうだ、サーニャも一緒に頼んでくれよ」
「え、でも私、トントゥの事分からない」
「サーニャなら大丈夫。ううん、きっとサーニャも一緒に頼めばイチコロさ! そうと決まれば善は急げだ」

 エイラはそう言いながら勢い良く立ち上がると私の手をとって急かす。
 また、ぎゅっと握ってくれた。
 今までも何度かあったけど、別の事に強く興味が向いている時には私の事をあまり強く意識しないですむせいか行動が積極的になってくれるみたい。

 扶桑では何にでも精霊が宿っているって言うみたいだし、さっきまでのエイラの話だと結構トントゥの世界は自由なのかも。
 だとしたらあの石に宿っている精は、私にとってはもしかしてサウナでも石焼き芋でもなくて、縁結び……とまでは行かなくても『手を繋ぐ』って言う行為の精なのかもしれない。
 だったらちょっと素敵かも。
 そんなことを考えながら、エイラに引かれるままお風呂を出る。
 繋いだ手のひら、重なる運命線の温もりに感謝しつつ、いるかどうかも分からないトントゥの行方を、楽しい気持ちで想像しながら。


 
以上となります。
7月くらいにネタが思いついて、夏にヤキイモネタは無いだろと思って書かずに居たらそのまま忘れてました。

喫茶店で竹井さん来店ネタも書きたいんだけれど個性が分かるようにゲーム待ちしてるうちに延期でorz
ペリーネの方もアメリー絡めたいと思ったらなんか難しくて進みません。
次の娘Typeのアフリカで統合戦闘団アフリカのメンバーも全員出てくるといいなぁ。


729:名無しさん@秘密の花園
09/10/12 23:30:29 65FykkRg
GJ! サーニャが健気でイイ!

730:名無しさん@秘密の花園
09/10/12 23:31:43 SCkxCArB
エイラのおまんこにちんぽみるく注ぎたい
じゅぷじゅぷwww

731:名無しさん@秘密の花園
09/10/12 23:34:33 SCkxCArB
エイラーニャばっか飽きたよ
他のなんか書けねないの?ワンパターンの作者さん

732:名無しさん@秘密の花園
09/10/12 23:37:37 SCkxCArB
喫茶店ってなんの話だよwwwオリ展開ばっかしてんじゃねーよwww
はいはいエイラとサーニャはらwwwぶwwwwらwwwぶwwwwwwwww
ワロスwwwwwwww夢見すぎだよお前wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
サーニャはエイラなんか相手にしてないじゃねーかよwwwwwwwwwwww

733:名無しさん@秘密の花園
09/10/12 23:38:40 SCkxCArB
あと読みにくいから改行なんとかしろよwwwwwクズwwwwwwwwww

734:名無しさん@秘密の花園
09/10/12 23:55:37 BxPuS/jA
>>746
GJ!面白かった。
サウナの精がエイラには見える?というより
存在を感じられるのか。

なんだか読んでるうちに焼き芋が食べたくなった。
ああ焼き芋食いてー……

735:名無しさん@秘密の花園
09/10/12 23:57:19 SCkxCArB
>>746
エイラーニャはさいこぉおおおおおおおおおおおおおおおおぅうううううううううううううううう
久しぶりだからマジ良かったっす!!!!!!!

736:名無しさん@秘密の花園
09/10/12 23:59:03 SCkxCArB
>>746
GJ!焼き芋ってwwww
甘々なエイラーニャはいいのう

737:名無しさん@秘密の花園
09/10/12 23:59:36 SCkxCArB
>>746
ほんわかしました!GJ!!

738:名無しさん@秘密の花園
09/10/13 01:41:35 MGgQzvEY
ホントワンパターンでつまらん
エイラーニャ厨はいらないから隔離してほしいわマジ

739:名無しさん@秘密の花園
09/10/13 07:06:09 imOeFbqb
>>756
お前のその噛み付きもワンパターンでつまらん
つまりお前が要らない

740:名無しさん@秘密の花園
09/10/13 12:34:45 Dv3UtEeU
この間のじわじわは目新しかったけどなー^^
あーゆーのがいいの?

741:名無しさん@秘密の花園
09/10/13 20:21:27 UaJRpbRH
ワンパターンなのに原作からかけ離れたあり得ない雰囲気w
ヘタレな書き手はもう廃棄処理したいものだ

742:名無しさん@秘密の花園
09/10/13 22:39:45 Io5uoDy/

URLリンク(2d.moe.hm)

743:名無しさん@秘密の花園
09/10/13 22:50:06 tjthmVwv
>>760
グロ注意

744:名無しさん@秘密の花園
09/10/13 22:52:57 MnSwysj1
>>760
もっさんの笑顔がステキだ。というかお父さん?

745:名無しさん@秘密の花園
09/10/13 23:07:17 c3Wn2QJk
>>746
エイラーニャGJ。へたれエイラは手くらい繋いであげないとサーニャに愛想つかされそう

746:名無しさん@秘密の花園
09/10/13 23:17:25 tjthmVwv
別に友達なんだから手なんか繋がなくても愛想尽かさないと思うが

747:名無しさん@秘密の花園
09/10/13 23:41:11 5F8RBOUc
こういう「俺が考えたサーニャ」や「俺の考えたエイラ」的な展開は
同人臭というか腐敗臭がつきまとっているようで嫌いだな
勝手に都合のいいキャラ変換させるなよ

748:名無しさん@秘密の花園
09/10/13 23:50:13 MnSwysj1
>>763
いやいやサーニャからこう迫られるんですよ! そして覚悟を決めて……

749:名無しさん@秘密の花園
09/10/14 06:49:25 IcgqW1NO
>>765
それすら書けもしないゴミは黙ってろ

750:名無しさん@秘密の花園
09/10/14 15:45:35 q92fpqFJ
ウィッチプラスがあれば>>765は平和に暮らせるのだろう


751:名無しさん@秘密の花園
09/10/14 18:44:47 hdIlgnyS
>>746
ぐっじょぶ。エイラかっこいいよエイラ。
この発想はなかった。なかなか楽しかったっす。

>>768
安価の番号をよく見るんだ


たぶん>>765が作ってくれる

752:名無しさん@秘密の花園
09/10/14 22:11:47 q92fpqFJ
>>765に期待w

753:名無しさん@秘密の花園
09/10/14 22:13:44 82Wq01+x
>>746
楽天はクズカードだよ
もらえるポイント貰って、ぽいするのが正解

754:名無しさん@秘密の花園
09/10/14 23:21:29 COdC0TfU
エイラーニャがいらないとか言ってる人は分かってない
このカプがいなければストパンはここまでウケなかった
一番人気はこのカプなんだから作品が沢山あるのも当然だし、いちいち文句言わないで欲しい
静なつ抜きの舞‐HiMEとか、なのフェイ抜きのなのはがあり得ないように
エイラーニャ抜きのストパンなんかあり得ない
見たくないなら黙ってスルーしろっての
ま、どうせ文句言ってるのは一人くらいだろうけどw

755:名無しさん@秘密の花園
09/10/15 01:43:29 KTvVQpjQ
>>772
ああマジエイラーニャいらないとか言ってるやつ頭かわいそうだわ
実際エイラは主人公気質なんだしもっとエイラハーレムにしていいわ
アニメの芳佳ハーレム具合は見ていてヘドがでるわマジ

756:名無しさん@秘密の花園
09/10/15 04:17:20 QvdjMY0r
>>773
エイラはどう考えても主人公気質じゃねぇよww

757:名無しさん@秘密の花園
09/10/15 06:46:54 l3Pf4M5t
>>772
>>773
エイラーニャは否定しないし言ってることもまあ分かる。
が、その態度が敵を作ってる。
なんかエイラーニャを神聖化してるみたいだけど、どのCPが一番かなんて人それぞれ。
そんな態度しかできないからエイラーニャ厨きめえだのなんだの言われるんよ?

758:名無しさん@秘密の花園
09/10/15 06:50:33 bqKuLvKx
いちいち腹立つようなことか、それ?
それより自分の一押しのカプ妄想垂れ流そうぜ

759:名無しさん@秘密の花園
09/10/15 07:55:40 i/Taa+0N
501解散後、サーニャはエイラと一緒にスオムスに行ったんだよね?

760:名無しさん@秘密の花園
09/10/15 08:19:09 uflPPnvC
変態の巣窟スオムスでサーニャが食べられちゃう展開はどうだ

761:名無しさん@秘密の花園
09/10/15 08:20:20 Wz2KSRiH
>>777
戻ってないから余計に想像が広がって個人的にかなりイイ感じ


762:名無しさん@秘密の花園
09/10/15 09:12:23 otNUhqVS
サーニャをスオムスの変態共から必死に守るエイラかわいい

763:名無しさん@秘密の花園
09/10/15 15:26:46 6psHXlaX
ニパはアニメでないのかな
結構良いキャラなのに

764:h@
09/10/15 17:10:18 zso4R10y
つか「いらん子」とのつながりが二期であるとうれしい・・・


765:名無しさん@秘密の花園
09/10/15 19:41:10 ROf13cfb
ねぇよ

766:名無しさん@秘密の花園
09/10/15 20:23:11 OPFBrfDI
>>782
娘Typeのコミックが地方毎のネタっぽいし、次がアフリカだから将来的にはスオムスも来ると思う。
フミカネブログのキャラ全部公式で描かれると夢が広がるよなぁ。

767:名無しさん@秘密の花園
09/10/15 20:44:03 Wz2KSRiH
>>784

夢は広がるものじゃなく、広げるものさ!

公式はホラ、アレだ……その、上限枠?

768:名無しさん@秘密の花園
09/10/15 21:04:29 i/Taa+0N
ウィルマとアメリーが出たんだからマルセイユやニパなんかも出るはず

769:名無しさん@秘密の花園
09/10/16 01:14:14 INN5m5UE
とにかく、アニメに出てこないキャラは同人扱いでいくよ
一部の特殊なマニアしか知らないんじゃ仕方ないだろ

770:名無しさん@秘密の花園
09/10/16 01:55:05 rAlDEv9w
少なくとも既存キャラは出ると信じたいね。>>786


771:名無しさん@秘密の花園
09/10/16 02:37:16 OpntbZbS
ミーナ隊長は竹井さんと顔見知りなのか?少佐が扶桑に戻ったって事はそこらへん不安じゃないのかな

772:名無しさん@秘密の花園
09/10/16 06:30:08 u5qGzPa7
>>787
お前だけそうすればいい

773:名無しさん@秘密の花園
09/10/16 20:27:38 r4mrP0c/
>>790
当たり前だろう
これからも同人キャラや俺流の改変キャラは叩き潰す方向で行く気だよ

774:名無しさん@秘密の花園
09/10/16 20:44:50 JW+/ju3L
アニメにも智子みたいなツンデレキャラがほしいところ
つうかいらん子アニメ化してほしいわ
二期終了後いらん子アニメ化とかこないかな

775:名無しさん@秘密の花園
09/10/16 21:11:22 XcG02M/R
>>792
まさかの第二弾 O V A 状 態 !にならない事をひたすらに祈る!

この際ドラマCDでも……って、ドラマCD化はしそうな雰囲気あるよな、いらん子

776:名無しさん@秘密の花園
09/10/17 06:30:30 H9l34635
>>791
頼むから脳内でやってくれな

777:名無しさん@秘密の花園
09/10/17 11:57:59 6EVL1tvm
>>791
どんな喚こうが公式ですから
お前の俺の考えたウィッチと一緒にすんな

778:名無しさん@秘密の花園
09/10/17 12:03:31 6EVL1tvm
あと知らんのは新規かお前みたいな荒らしだけだ
つか、間違ってないと思うなら本スレで文句言ってみろよw

779:名無しさん@秘密の花園
09/10/17 14:49:42 Z/+ArZZM
いらん子アニメ化したら

智子→ツンデレっぽい声
ハルカ→唯の声
ビューリング→もっさんをちょっといじった声
エルマ→誰でも
アホネン→高い声ペリーヌ系の

にしてほしい

780:名無しさん@秘密の花園
09/10/17 15:02:44 DHoZLY8o
ビューリングさんは、皆川純子
エルマは、松来未祐


781:名無しさん@秘密の花園
09/10/17 15:37:55 JffDaeC2
しかし智子の声優は大変だろ
色んな声出さなきゃならないし

782:名無しさん@秘密の花園
09/10/17 15:39:46 DHoZLY8o
ケモノのような声というのは、日本の女性の喘ぎ声の事らしいから
それだけ色んな声を出すわけじゃない
それについては、考察した紳士が居た

783:名無しさん@秘密の花園
09/10/17 16:55:06 6EVL1tvm
智子はイメージ的に御前か後藤(強)かなあ

784:名無しさん@秘密の花園
09/10/17 19:33:18 OJ+8ul5K
キモ声オタは本スレに帰れ

785:名無しさん@秘密の花園
09/10/18 00:13:04 HAx6HFeK
アニメ版のほうはゲーム化、漫画化、小説化、二期と展開を広げてるのにいらん子ときたら・・・
でもアニメ化するとなるとエロアニメになりそうだな
とりあえずキャサリンはらきすたの外人の声優で

786:名無しさん@秘密の花園
09/10/18 02:44:45 0O8KtIXX
ええい、いらん子はまだ出せんのか!!

787:名無しさん@秘密の花園
09/10/18 03:48:17 SIAobcmW
>>804
キャラクター相関図に確かもっさんとハルカであったよな?

つまりアレだ、……最終調整フラグ!!!

788:名無しさん@秘密の花園
09/10/18 17:53:28 I/mQ0pfE
厨臭ぇスレだな
全員死ねよ

789:名無しさん@秘密の花園
09/10/18 19:37:30 tK4glRnO
こんばんは、DXUGy60Mです。SSを5レス分程投下したいと思います。
最後まで読んでいただけたら、幸いに思います。

790:リーネの曲ったネクタイ
09/10/18 19:38:45 tK4glRnO

「おはよう、芳佳ちゃん」
そう言って、リネット・ビショップは少し息を切らしながら、朝の厨房に姿を現す。
「あっ、おはよう、リーネちゃん」
「ごめん芳佳ちゃん、少し遅れちゃった」
「ううん、私も来たばっかりだから・・・あれっ、ネクタイ曲がってるよ」
宮藤芳佳はそれに気付くと、横に振っていた頭を止め、自分の胸元を指差した。
朝のこういった光景は決して珍しいものではない。シャツのボタンをかけ違えてあったり、
左右で違う靴下を履いたりしていることもあった。そして、それは大抵芳佳に指摘
されてリーネが慌てふためくというのがお決まりのパターンであった。
しかし、今日は何故かそうはいかなかった。
リーネはニッコリと微笑むと、
「うん、知ってる」
そう、つぶやいた。
そして、リーネは厨房に来る、ほんの少し前にあった出来事を思い出していた。


791:リーネの曲ったネクタイ
09/10/18 19:41:07 tK4glRnO

にわかに日は高くなり始め、基地の廊下に燦々とした光を投げ込む。
その光の中を二人の少女が歩いて行く。ただ、二人が向かう先もその理由も異なっていた。
一人は厨房へ。一日の活力を生み出すために。
一人は寝室へ。一夜の疲れを拭い去るために。
「あっ、サーニャちゃん。お疲れ様」
リーネは前方から来るサーニャ・V・リトヴャクの姿を見ると、笑顔でそう声を掛けた。
リーネからの呼びかけに、半寝ボケのサーニャは目をしばたたかせる。そして、半分閉じ
られた瞳で、その声の主を見極めると、ペコリと頭を下げた。
二人がこうしてすれ違うことはたまにあった。
しかし、お互いに会話はほとんどせず、軽い挨拶をする程度であった。ただ、リーネの様
子は、今までとどこか違っていた。以前は伏し目がちにどこかオドオドしながら目礼をし
ていくことがほとんどだった。今みたいになんのためらいもなく、笑顔で相手に呼びかけ
るようになったのには、やはり宮藤芳佳の影響があるのかもしれない。
リーネはそのまま、サーニャの横を通り過ぎようとすると、サーニャがふいにリーネに声
をかける。
「あの・・・リーネちゃん」
「ん?」
リーネは足を止めて顔を横に向ける。
「その・・・ネクタイ・・・曲がってる」
「えっ、本当?」
リーネは慌てて自分の胸元を見下ろす。
確かにネクタイは変にねじれ、大剣の後ろに隠れるはずの小剣が外に飛び出てしまっていた。
「あの・・・私が・・・直してあげる」
ネクタイにかけようとするリーネの手をその言葉で止めると、サーニャは歩を一つ進
め、リーネのネクタイに手をかけ、そのねじれを直そうと試みる。

サーニャが何故このような行動を取ったのか。その理由を知るために時間は少し巻き戻る。


792:リーネの曲ったネクタイ
09/10/18 19:42:41 tK4glRnO

「お? おはよう、サーニャ。・・・いや、もうこんにちはかな」
シャーリーの快活な声が廊下に響く。日はかなり高くなっていた。
「あっ・・・お早うございます」
サーニャはシャーリーの前で足を止める。
「今から昼飯か?」
「・・・はい」
「そうか、じゃあしっかりと食べないとな」
そう言うとシャーリーはサーニャの横を通り過ぎようとしたが、何かに気づき、
「あっ! ちょっと待て」
と、サーニャを再び呼び止めた。
「・・・はい?」
サーニャは振り向くと小首を傾げた。
「ほら」
シャーリーは自分の胸元を指差した。サーニャはそのジェスチャーの意味がわからず、し
ばらくキョトンとしていたが、ふと下ろした視線の先に形が崩れてしまった自分のネクタ
イを見つけた。
「ははっ、私が直してやるよ」
言うが早いかシャーリーは少し身をかがめると、器用な手つきで大剣と小剣の長さを調整
し、ノットの形を整えた。ほんのわずかな間にネクタイはあるべき姿を取り戻した。
「お前も案外スボラだよな」
ネクタイを直し終えると、シャーリーは笑いながらサーニャの髪をクシャクシャとしなが
ら撫でる。そして、
「じゃあな」
右手を上げながら、そう言い残してその場を去っていった。
サーニャはその後ろ姿をぼんやりと見つめながら、
「・・・かっこいいな」
自分でも意識しないまま、そんな言葉をつぶやいていた。


793:リーネの曲ったネクタイ
09/10/18 19:44:41 tK4glRnO

サーニャはそんな憧れに少しでも近づきたかったのかもしれない。

ただ、現実は少しだけ意地悪だった。

ネクタイのねじれは一向に直らなかった。

早くしないと、そう考えて焦るたびに指先は震え、失敗し、頭の中がまた重苦しい白い霧で満たされていく。

悲しい程の悪循環だ・・・。

もういいよ。

あきらめと憐みの混じったそんな言葉が頭の上に降ってくるのではないかと思い、

怖くなって・・・また失敗した。

そしていつしかサーニャはネクタイから手を離した。顔はうつむき、前髪の下に隠れたそ
の表情はうかがい知ることは出来ない。
「ありがとう、直してくれて」
その言葉に、なんの混じり気もない感謝の言葉にサーニャはどこかそれを信じられないよ
うな心持ちのまま、顔をハッと上げた。
サーニャの目前には屈託のない笑顔を向けるリーネの姿があった。
その笑顔の下には相手を見下したような気づかいも、嫌味も隠されてはいなかった。
リーネにとってはサーニャが自分のためにネクタイを結び直そうとしてくれたことが何よ
り嬉しかったのだ。

ただ、その笑顔はサーニャにはあまりにも眩しすぎた・・・。



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