09/08/13 12:37:07 CDUHCHpL
おわり。
龍門渕が全員家族なら、鶴賀は全員親友だという期待から書きました。
蛇足(某ローカルバラエティ番組のシーンから引用)
その後私たちはこの日泊まれるホテルを探した。やはりこんなところにはなかなか無い。
何とか一軒見つけた。ところが、ツインルーム一室しか空いていないとの事だ。
その後色々交渉した結果、ツインルームの5人使用が決定した。
その部屋に、もともと置いてある普通のベッド2つに加え、
ボロッちいベッド2つを置いてもらった。これで部屋はいっぱいだ。
ここで、ベッド争奪戦が始まった。ちなみにベッドは一人分足りない。
私は蒲原先輩がどんな決め方をするのか注目していた。
年功序列とか言って自分はいいベッドを確保する気じゃないだろうな、と。
すると蒲原先輩は、こんな提案をしてきた。
「よし、あの県大会でいい成績を収めた順に自分のベッドを決めよう。恨みっこなしだ」
・・そうだな。蒲原先輩は部員のことを第一に考える人だったな。
この順番で行くと、まず佳織、桃子、加治木先輩という順番だ。
「じゃあ私はこのベッドで・・すいません皆さん」
「それなら私もいいやつにするっす。・・・加治木先輩。先輩がよければ
このベッドに2人で寝てもいいんすよ」
「・・そんなことするわけ無いだろ・・ま、それは今度2人きりの時にな。
私はこの直接スプリングが体にあたるくらい硬いベッドにする」
次々に決まった。残るのは、もう一つのボロベッド。加治木先輩のが異様に硬ければ、
こちらのベッドはかなり弾力があり沈みすぎて傾くような、とんでもないベッドだ。
だが無いよりはましだ。ベッドが無い者はソファーにでも寝るしかない。
あんなソファーじゃ絶対寝れない。しかし、ここで問題が起こった。
私と蒲原先輩は電車の中でも話したように、マイナス18600のタイなのだ。
さて、どうなるのか、すると蒲原先輩が言った。
「睦月、悪いけどここは年功序列だな。やっぱ若手がここは譲るべきところだよな」
・・・私は結局一睡もできなかった。腰も痛めた。
蒲原先輩も「おかしいよ、このベッド・・」と夜中ずっとつぶやいており、寝れなかった様子だ。
帰りの電車の中で、私は一言も蒲原先輩と会話を交わさないのであった。
おわり