09/07/18 23:55:08 m2VSB5LE
「あ、うあっ。また好きになってよかったよぉ……」
ぽたぽた腹に何か落ちてきた。見上げれば、唯が涙を流していた。
「唯?」
「あれ? 何でだろう。嬉しいのに、何で泣いてるんだろ……」
どんなに目をこすっても、涙を止められない自身が不思議でたまらないようだ。まったく、可愛い奴め。
「こんなに嬉しいのに、何で……」
「いい。それでいい」
俺は上体を起こし、唇を合わせる。後頭部に左手をそえ、右手で髪をすいてやる。
「ん……っ、んんっ、んっ。はふ……」
「無理して止めなくていい。嬉しくて流す涙もあるからな」
「うん……」
正直、涙を湛えたこいつの瞳は、とても美しく綺麗で、見とれた。本人には絶対言わないがな。何か悔しいし。
「お兄ちゃん?」
「いや、なんでもない。それより唯、そろそろ限界だから一度どいてくれ。ゴムをつけなきゃな」