09/06/23 05:39:22 2ah2g/vF
《過去スレ》
レズ声優出張所
スレリンク(lesbian板)
レズ声優出張所Part2
スレリンク(lesbian板)
レズ声優出張所Part3
スレリンク(lesbian板)
レズ声優出張所Part4
スレリンク(lesbian板)
レズ声優出張所Part5
スレリンク(lesbian板)
レズ声優出張所Part6
スレリンク(lesbian板)
レズ声優出張所Part7
スレリンク(lesbian板)
レズ声優出張所Part8
スレリンク(lesbian板)
レズ声優出張所Part9
スレリンク(lesbian板)
レズ声優出張所Part10
スレリンク(lesbian板)
レズ声優出張所Part11
スレリンク(lesbian板)
3:名無しさん@ローカルルール変更議論中
09/06/23 13:56:03 6SIHYAh9
おつん
4:名無しさん@ローカルルール変更議論中
09/06/23 17:03:46 uFy83/xJ
田中理恵は一度小清水亜美にお尻の穴まで奪われてみたらどうだろう。
良いSM関係が築けそうなんだが。
5: ◆bVl3UIA/Z2
09/06/25 00:04:40 USMj+dP4
あちゃー、新スレ立っているのに気がつかず、
しかも512kb制限が近いのにも気づかず、
大型SS投稿したあげくに最後の一レスが入らない。。。
スレリンク(lesbian板:971番)-975
本当にすみません。
最後だけはった方がいい?↑を貼り直した方がいい?
6:名無しさん@秘密の花園
09/06/25 00:10:11 JNX2GFVH
>>5どんまい
前スレ職人さん多かったから容量超えてたんだな
オチだけ貼ってもよく解らないし、貼り直し希望します
7: ◆bVl3UIA/Z2
09/06/25 00:22:15 USMj+dP4
では改めて。前スレ>>548の続き。アーサー×アッキー
「ごめんね、せっかくアーサーんち来たのに、あたしもうダメ」
「いいよ。遊ぶのはまた今度で、いつでもうちにおいで」
それほど飲んだ訳じゃないけれど、今日ははしゃいで疲れてしまった。
アッキーと二人で体を支え合って、どうにか部屋へ転がり込む。
靴も蹴散らかし、上着をポイっとベッドに投げ捨てると、そのまま体を横たえた。
アッキーも床にへたり込んでしまった。
「あはは、あたしなんかもう汗臭い」
アッキーが四つん這いになって、襟の所をパタパタさせるのだけど、
そのたびに胸のあたりがチラチラと見えてしまう。ナイスバディなんだよなあ。
そういう魅力に自覚がないところが、またアッキーらしいんだけども。
「いいよ。先にシャワー使ってよ……先にシャワー、浴びてきな」
途中で言葉を打ち切って上半身を起こし、ぴしっとポーズを決めて言い直した。
「今夜は、寝かせないぜ」
「ばかぁ(笑)」
「もう大丈夫?落ち着いた?タオルと下着、ここにおいとくね」
ドア越しに尋ねる。しかし返事がない。
「アッキー?……入るね」
「え?あ、ちょっと待って。もう上がるから」
「じゃあタオル、手だけ出して」
カチャリとドアが開き、隙間から白い湯気とともに手が伸びる。
これ一枚隔てた向こうに、全裸のアッキーがいるんだよなあ。うほほほほ。
おっといかん、何考えてるんだあたしは。
そんなに酔ってるわけじゃないけれど。
あえて言うなら雰囲気に酔ったというか。
自分に酔ったというか。
恋人役の自分に酔ったというか。
ベッドに戻り、伸びをする。そのまま腕を頭の後ろで組み足を絡ませ、
バスルームから出てくる恋人を待つシチュエーションに酔う。
8: ◆bVl3UIA/Z2
09/06/25 00:22:53 USMj+dP4
扉が開いた。
「じゃーん。どう?あたしセクシー?」
「おおー!うわーっははぁw、せくしーぃ」
思わず吹き出して、それからテンションは急上昇。出てきたのは
バスタオル一枚だけ巻き付けた姿のアッキーだった。
「えーっ、それって下ハダカ?下着そこにあるよね。うわー、やっぱ
裸なんだ。はぁーん」
「いい匂いもするでしょー」
「そうきたか、あはっ、『磯くせー!』」
「でもほら?ちゃんと石けんで体洗ってきたから」
しゃなりしゃなりと歩いてきてベッドのそばへ。
「ちょ、ちょっとアッキー、近いよ」
「アーサー」
上半身を傾け、肩に手をかけてきた。
「冗談はなしにしてさ、寝よう、もうほら」
たじたじとなってそっぽを向こうとするも、思いも寄らない力で引き戻される。
「そうよ。あたし今日はアーサーと寝る」
「いやそうじゃなくて、アッキーも酔ってるから」
「もう酔いも覚めたもん。あたし本気だから」
「ええー!アッキーって、ほんと本気か嘘かわからないってばさ」
「本気ですー。ひっどーい。じゃあアーサーあたしが本気か嘘かわからないの?
あたしアーサーがいつも嫁って言ってくれてるの本気だと思ってるのに、嘘だったの?うえーんシクシク」
「ちょっとアッキー。もう……」
泣き真似を始めた。駄々っ子だ。
しかし、イヤイヤと肩を振っていた動作はやがて静かになり、
シクシクという声は、いつしか本当の嗚咽になっていった。
「あたし、あたし、繪里子さんみたいにずっとかわされ続けるの嫌なの」
9: ◆bVl3UIA/Z2
09/06/25 00:24:05 USMj+dP4
アッキーは不安なようだった。寂しいようだった。とりあえず言葉をかける。
「大丈夫だって。別に逃げたりしないから。それに今井さんたちだって、
あんまり表に出さないだけできっとうまくやってるって。あたしなんか、
表でもちゃんとアッキーのこと好きだよって言ってるよ」
「でも実際あたしに何もしてくれないじゃない」
う わ 、マ ジ で す か 。
もんのすごく失礼ながら、その衝撃を言葉にすると、そんな一言だった。
弄んだつもりはないし、もちろん嫌いじゃない。アッキーのことは大好きだ。
デートにも行き、愛を語り、人前でそれを公言した。アッキーは私の恋人、
ある意味一方的な宣言に、ついにアッキーも応えてくれた。
満願成就、少女漫画のような展開、ままごとのような恋愛。
それがいま、この目前のリアリティに行き着いてしまった。
アッキーは本気だ。アッキーはいつも「本気で言ってるの?」と言っていた。
「もちろん本気だよ」ずっとそう答えた。アッキーは本気になった。私は―
「しょうがないなあ。ほらこっちおいで」
ベッドの縁に腰掛けて、優しくアッキーの頭を抱き寄せる。
柔らかく頭を撫で、撫で、撫でて、、、
10: ◆bVl3UIA/Z2
09/06/25 00:25:11 USMj+dP4
「アーサー」
「ん?」
「あたしにキスできる?」
「う、マジで?」
「むぅ~っ」
かるくふくれっ面になる。
「できる、と思う」
「じゃあ、して」
チュッとついばむようなキス。
すると次の瞬間アッキーの方から襲いかかるように唇を求めてきた。
私はそのまま押し倒された。
キス、キス、キス、そしてキス。キスの嵐だった。
アッキーの手が私のブラウスのボタンに伸びる。
それは、先に手をかけていた私の指にぶつかった。
一瞬、目が合う。
(大丈夫、すべて受け止めてあげる)
そんな会話をした。したと思う。
私の手は離れ、代わりにアッキーの手がぎこちなく、
そしてやや強引にボタンを外していった。
既にはだけつつあったバスタオルをアッキーが自ら
放り捨てると、ついに私たちは抱き合った。
「アーサー」
アッキーが呼びかける。体を触れあわせていながら、
なおも互いの存在を確かめるように。
「アーサー、好き」
アッキーが繰り返す。心にあるものすべてが、
このたった二つの言葉に凝縮されたかのように
「アーサーの胸、柔らかい」
アッキーがうっとりする。私の胸を存分に揉みしだき、
頬ずりし、その心地良さに没頭して。
「アーサーのここ、濡れてる」
アッキーの手が触る。私の身体が、いや私が、反応している。
抱き合いっこじゃなく、セックスをしている。
私はアッキーとセックスをしてる。
その事実が津波のように頭の中身全体を押し流そうと
ぐわぁっと駆け巡った刹那、
「あたし、アーサーのなら舐めれる」
「!」
11: ◆bVl3UIA/Z2
09/06/25 00:25:45 USMj+dP4
「まって」
私のもので濡れた指をくわえようとする腕を慌てて押しとどめた。
(―まだ体洗ってないから)
(―恥ずかしいから)
(―まだ初めてだし)
理由にならない理由が浮かんでは消える。
(だめだ)
眉毛を曲げて困惑したようなアッキー。でもヘタレな私を
見透かしたようにも、この状況を面白がってるようにも見える。
よく分からない。この口元は謎の微笑というやつだろうか。
(―小悪魔アッキー)
心の中でつぶやいてみたとき、なんだか楽になった。
(なんだ、私は小悪魔を口説いてたのか。それじゃしょうがないな)
アッキーの腕を掴んだ手から力が抜けた。
二、三度、フーッと深呼吸をする。アッキーはそんな私の姿を
静かに見守る。
そしてゆっくりとアッキーの空いた方の手が動き、私の手を下ろさせた。
再び胸に顔を寄せ、息が吹きかからんばかりの距離を保ったまま、
焦らすように下へ降りていく。
「アッキー……」
こんどは私が呼びかける番だった。
「あああ、アッキー」
呼びかけるというものではない。漏れ出るというやつだ。
胸から腹部のくすぐったさが、耐え難い焦れったさに変わり、
秘部に鮮烈のような快感を受けたときまで、私は“アッキー”以外の言葉を
知らなかった。
「アッキ…、アッキイ」
「気持ちいい?」
「気持ち……いい……気持ちいい」
「私のこと好き?」
「好き」
次々と新しい言葉を教えられていくけれども、
アッキーの舌が与える快感が片っ端から吹き飛ばしてしまう。
もはや私は“あ”しか言えなくなってしまった。
「あっ、あっ、あっ、あああ、あああああ!」
アッキーも最後のクライマックスに向けて言葉を捨てた。
「んー!んんんん!」
「あああああああああああっ!」
12: ◆bVl3UIA/Z2
09/06/25 00:29:05 USMj+dP4
二人寄り添って寝ている。
「明子はエッチだなあ」
「エッチなお嫁さんて、夫の夢でしょう」
「でもこんなに積極的だと思わなかった」
「先に俺の嫁って言い出したのはアーサーだからね。押しかけ女房とか
言わせないんだからあ」
「俺の嫁、か」
夫と嫁という関係が本当だろうが嘘だろうが、
二人はこれからも一緒。それだけは本当だ。
-------------------------
さすがに長かった。すみません。
超ラジアッキーゲスト回の頃に2回目ゲスト再登板という設定だったから
結構たってるな。あと意地でもA.I.E.N絡ませるのは趣味ですw
つくづく濡れ場を書けませぬ。
「この二人でエロになるかw」と言われたけど、問題は自分の力量のようで。
性は生を書く。内面描写を仮託したエロだろうが単純エロだろうが
濡れ場書ける人ってえろいなあと思う。
おっと訂正えらいなあと思う。
次はガチ百合声優カップル(架空か実在か)が各所に巻き起こす波紋を書きたい。
13:名無しさん@秘密の花園
09/06/25 00:38:14 JNX2GFVH
>>12
あらためてGJ! この二人が大好きだからずっと続きを待ってた
>濡れ場書ける人ってえろいなあと思う。
禿同、だが貴方が言うなw
次回作も期待してます、各所に波紋を巻き起こしている声優が実在しないでもない気がするw
14:名無しさん@秘密の花園
09/06/25 04:12:30 6kak3moN
>>12
乙!!
まさかの麻男さん受けと小悪魔アッキーを堪能させてもらったぜ!
15:名無しさん@秘密の花園
09/06/26 14:50:52 pb6osH8E
>>12
GJ
しかしこのカップリングでのSSは初めて見たかも
意外とアイマス系ってカップリング豊富なんだな
16:名無しさん@秘密の花園
09/06/26 15:53:29 6f2CMaBz
えりりんミンゴス
あさぽんアッキー
キングミンゴス
神ひろりん
はらみーぬーぬー
王道コンビ的なのはこんな感じだが派生は割と無限にある
しかし仁後ちゃんは相方らしい相方がいないな
17:名無しさん@秘密の花園
09/06/26 16:50:41 d+Fw5Xuq
>>16
個人的にはまやちょん×くぎゅが好きなんだがな
まやちょんの「りえ」呼びが、意外性もあってたまらん
18:名無しさん@秘密の花園
09/06/26 17:43:16 UbJgLMOK
>>17
年上組とくぎゅって結構仲良いよな
とりあえず樹里きちはみんなの嫁
19:名無しさん@ローカルルール変更議論中
09/06/26 23:01:38 jERCUl5L
神田さんとあいぽんがイベントで似たようなベストを着てたらしい。
偶然?いや、俺にはわかるよ
「神田さーん!明日のイベントですけど、アレ着ちゃいませんか?」
「あれ?藍ちゃん、あれってどれのこと言ってるの?」
「ベストですよ、ベ・ス・ト!こないだ一緒の買い物行ったときの・・・ね?」
「あぁ、あのベスト。藍ちゃん着るの?」
「えぇ、是非神田さんと一緒に!」
「一緒!?ばっ、ばっかじゃないの!藍ちゃんひとりで着なさい」
「えー、せっかくオソロなのに・・・」
「オソロって言わないで!たまたま、そうたまたま似たようなデザインのが気に入っただけで・・・」
「ちょこっとペアルック気分ですよね♪」
「っ!!着ません!!!」
「えー、かんださぁーん!着ましょうよ~!!」
ってやりとりがあったってこと。
あいぽんがちょっとワガママっぽく甘えたに違いない。藍朱!!
20:名無しさん@秘密の花園
09/06/27 16:20:12 zVHBbWyv
>>19
仲間!これだな
URLリンク(www.pachinkovista.com)
そして、あいぽんのブログを見てみろ。
その妄想は確信に変わっていく。
21:アスパラ ◆voe.iCz7FY
09/06/27 22:40:38 6r0P0L/P
空気よまずにほちゃます
元ネタはアニスパ
タイトル「アスパラ」
急に降り出した雨
ほりえさんとあさのさんは買い物を早めに切り上げあさのさんちへ
22:アスパラ ◆voe.iCz7FY
09/06/27 22:50:58 6r0P0L/P
「あさのさん傘持ってけばよかったねー」
「ほっちゃんこれタオル、良かったらシャワー浴びてって」
小一時間立ってもほっちゃんは風呂場から出てこない
「あれっ湯船…やだっ昨日の牛乳風呂に入ってる」
「あさのさん勝手にゴメンねー…これあれでしょ、白ますみんになるための」
「アニスパ聞いてたんだ」
「ねぇ一緒に入ろ」
やや上気したほりえさんの笑顔はまるでエンジェル
23:アスパラ ◆voe.iCz7FY
09/06/27 23:01:34 6r0P0L/P
「ほっちゃんの曲ここで生まれたんだ」
「うん、ありがと」
ユニットバスは二人で入るにはちょっと狭い
「何かのぼせてきちゃったな」
「アイスあるよ」
「食べる食べる」
「アイスと言えばさぁ、またユニットやりたいね」
「年齢的にちょっと厳しいかな」
「何言ってるかな、この17歳は」
二人は手早く髪をまとめバスルームを飛び出した
24:アスパラ ◆voe.iCz7FY
09/06/27 23:07:57 6r0P0L/P
アニスパで言ってたのは牛乳であく抜きすると白ますみんが生まれるとかいう話
妄想抑えきれず放送そっちのけでカキコ
お目汚しスマソ
25:名無しさん@ローカルルール変更議論中
09/06/28 00:19:30 fZfNTPtH
最近あみぺの絡みが多いな…
To:バオ〇ブ社長様
(前書き略)
私は小清水亜美さんと、三瓶由布子さんの絡みが好きです。特に小清水さんが「さんぺーちゃ~ん」と言っている所では、語尾にハートが見えてとても可愛いです。もっと二人の絡みが増えたらいいなと思います。
ぺ「送信っと」
あ「最近ぺーとのお仕事増えたねっ」
ぺ「そだねー」
26:名無しさん@秘密の花園
09/06/28 12:16:56 PYU6CJ1O
>>25
ぺの方が送ってんのかwww
さすがツンデレだ
27:名無しさん@秘密の花園
09/06/28 17:05:52 eeVfNqoc
>>25
素晴らしい。じわじわくるw
28:名無しさん@秘密の花園
09/06/29 22:02:45 ddhyAUbc
>>25です
>>26-27さん、レスどうも。こういうネタというか、小話というか、そういったものを書いたことがなかったもんで、嬉しかったです。また機会があれば投下してみようと思います…
チラ裏でした
29: ◆7564h5uhPA
09/06/29 23:28:17 dfVlKcPH
>>20 仲間ktkr!「神田せんぱ~い!!」とか可愛すぎだろう。
妄想が確信になったか・・・一緒!w
藍朱が微笑ましくて頭から離れないのでSSもどきを投下させて頂く!
「藍ちゃん・・・ちょっといい?」
そう言って廊下の奥を指差す神田さんの眉間に少し皺がよっていて
あたしの心は急に不安でいっぱいになった。
最近何か神田さんを怒らせることしたかなぁ・・・
もしかして、さっきのイベントトークは自分が思ってるより調子に乗りすぎてしまっていたのもしれない。
ぐるぐる悪い考えばかりがめぐって泣きそうな気分になったとき、前を歩いていた神田さんが突然振り返った。
「藍ちゃんっ!」
「は、はいっ!」
「これ・・・あげる!」
勢いよく突き出された右手の先に、小さな白い紙袋。
なんだろう?あたし怒られるんだよね?でも神田さん「あげる」って言った気が・・・。
驚きで言葉につまるあたしに、神田さんは少しあせるように言葉をつむぐ。
「こ、これさ、・・・一生懸命、藍ちゃんに似合いそうなの選んだから受け取ってよ」
「え・・・?」
「だからっそのっ」
「神田さん?」
「誕生日プレゼント!!・・・遅くなって悪かったって。ごめん」
誕生日おめでと、とそれはそれは小さくつぶやいて顔を真っ赤にしてる神田さんに愛しさがつのる。
「神田さぁーん!!」
「わっ!藍ちゃんあぶないっ!」
気持ちの溢れるまま、両手を広げて抱きついた。少しよろめきながらもあたしの身体をぎゅっと受け止めてくれる。
嬉しいです。幸せです。大好きです。気持ちがどんどん加速する。
「神田さんっ、・・・ありがとうございますっ!」
ふわりと笑う気配が身体から伝わってくる。
ぐりぐりと頭を肩に押し付ければ、神田さんがぽんぽんと優しく撫でてくれて、
さっき悲しくて泣きたくなったのが嘘のように、今度は嬉しくて泣きたくなった。
以上。この二人はなんか和むw
30:名無しさん@秘密の花園
09/06/30 00:09:23 7XPHTZ+I
萌えた!藍朱というか朱藍GJ!
31:名無しさん@秘密の花園
09/07/01 19:07:45 NJ7po0sf
>>29
20だが、どうやらベストの話題もイベントで出たらしいな。
レポで見たよ。
とにかくGJだった!
32:名無しさん@秘密の花園
09/07/02 21:08:46 V2GDoomp
>>29
なんという…GJ!!二人とも可愛いぜw
そして浅野さんのブログの“アタイ”にパープルのオーラを感じたのは自分だけでいいww
33:名無しさん@秘密の花園
09/07/02 21:40:08 4o6eOCtF
>>32
「あれ?この部屋甘くない?」
「ん?気のせいじゃない?」
「甘いYO~♪さてはケーキでも隠してる・・・!?食べたいYO!ますみぃ~」
「もぅ、智秋ちゃん暑いっ!くっつかないで!」
「雨の日の真澄はツンデレイニーって・・・あれ?真澄から甘いにおいがする」
「ちょ、かぐなっ!犬かアンタは!!」
「うーん、犬っていうよりオオカミかも・・・」
「・・・へ?」
「甘くておいしそーな真澄を食べちゃうから♪」
「っ!!!!」
と、ますみんの無意識な誘い受ですね、わかります。
34:名無しさん@秘密の花園
09/07/02 21:44:53 //U5jq1J
なんてったって「召しませ」だからなw
35:名無しさん@秘密の花園
09/07/03 12:27:43 pfLQVBHC
>>32
まったく同じことを思っていた
36:名無しさん@秘密の花園
09/07/06 18:27:46 hyCgxyrN
あみぺの京都旅行続編を正座して待っているのは俺だけでいい
37: ◆NgK5YCJ68I
09/07/06 19:06:15 fNN88Rdc
>>36
どもです。前スレ京都旅行の者です。
正座は足が痺れると思いますんで、ゴロゴロしながら期待せずに待っててください。ありがとう。
京都旅行続編のはもうちょいお待ちくだされ。
流れはできているんだけどあとからプロットに矛盾が出てくるのが怖くて、まだupできないのです。スマン。
気分転換に他のあみぺSS書きますた。
エロなし。某アニメの先行上映会でのあみすけがとても可愛かったので、ついカッとなって発作的に。
38:オオカミ耳 1/5 ◆NgK5YCJ68I
09/07/06 19:09:28 fNN88Rdc
携帯に映し出された写真を見て、思わず飲んでいた紅茶を吹き出しそうになった。
すんでのところで無理に堪えて激しくむせ込む。
「ちょっ、ゆうゆ大丈夫!?どうしたの!?」
涙目になりながらゲホゲホとむせていると、テーブルの向かいに座っていたかおりんが心配そうに背をさすってくれた。
嬉しいけど情けない。
「……ああ、うん、ごめん。ゴホッ!平気……」
ごほんと咳払いを一つ。
持っていたカップを持ち直して、紅茶を一口改めてごくりと飲み込んだ。
そうだ。レディとのお茶の最中に、目の前で携帯をチェックするという失礼な行為をした報いだ。
携帯をそっとたたんでバッグの中に放り投げる。
不思議そうな顔をしてくるかおりんに、愛想笑いを返してごまかした。
むせた理由なんて言えるはずがない。
ーーオオカミ耳をつけた小清水があまりにも可愛くて、取り乱してしまったなんて。
かおりんと別れた後、その足で小清水のマンションに向かった。
『小清水が夕飯作ってくれるらしいんだけど、かおりんもどう?』
と誘ったけど、どうやらかおりんは私とお茶した後に用事があるらしく、『ごめん、また今度!』と両手を合わせて謝ってきた。
残念。まあ急だったし仕方がないか。
『二人のお邪魔はできないしね』なんて最後に付け加えていたセリフがすごく気になるけど。
玄関の自動ドアをくぐり、オートロック手前でインターホンを押すと、『はい』と小清水の声が聞こえた。
「おいーっす。小清水、私」
『はいはーい』
目の前で開いたオートロックのドアをくぐって、エレベーターの中に乗り込んだ。
奥の壁にもたれかかって目を閉じる。
するとさっき携帯で見た写真が頭の中に浮かんで、口元が緩む。
今度小清水が役を担当するアニメの、先行上映を兼ねたトークイベントがこの前行われた。
その時の小清水の服装も可愛かったけど、オオカミ耳をつけた小清水の姿に、目眩がした。
それにしても似合っていたと思う。
--獣耳が、好きなのか?私。
--いや!それは断じてない。もともと小清水は顔整ってて可愛いからああいうのも似合うってだけだ。
--うん?顔整ってて可愛い?
--ち、違う!これは私が思ってるんじゃなくて、あくまで客観的に見てだ!
39:オオカミ耳 2/5 ◆NgK5YCJ68I
09/07/06 19:11:21 fNN88Rdc
なんて、脳内で対話を繰り広げていると、エレベーターが目的の階に到着した。
ドアが開く気配に、慌てて口元を引き締める。
盛大にため息をつきながら目を開けて、もたれていた身体を起こした。
いずれにせよ凹む。
オオカミ耳をつけた小清水に、不覚にもときめいてしまったんだから。
ピンポーン。
小清水の部屋のインターホンを鳴らしたと同時に玄関の扉が空いた。
思わず後ろにつんのめる。
「マイワイフ!おかえりー」
「おわっ!」
中から出てきた小清水にさらに抱きつかれて、危うく倒れかける。
数歩たたらを踏んでなんとか持ちこたえる。
「ぺ!」
「うん?」
「おかえりのキ、んむーー!」
抱きしめていた腕を解いてキスをしようとしてきた小清水に反応して、すかさず手でガードする。
私は靴を脱ぎながら部屋へとあがった。
「二人のときくらいラブラブしようよ~」
小清水もすぐに後からついてきて、キッチンの方へと向かう。
「料理なんか手伝うことある?」
不満をもらしている小清水を無視して、バッグをその辺に置く。
「だいじょぶだいじょぶ。そこに座ってて。なんか飲む?」
「いや特には」
私は小清水の部屋にあるカピバラさんのぬいぐるみを手にしていじり始める。
ぬいぐるみをもふもふしながら「あのこと」を話題に出してみようと思った。
「そういやこの前さあ、小清水トークイベントやったじゃん。先行上映兼ねた」
「あー、うん。狼と香辛料?」
「そうそう。その時さあ、ホロだっけ?小清水の役。オオカミの耳つけてたじゃん」
「うん、あーーーー!」
そうそう!そうなのー!
とかなんとか興奮気味に私のいる部屋にやって来て、バッグをごそごそやりはじめた。
突然の行動にびっくりしながら、小清水の背中に声をかける。
40:オオカミ耳 3/5 ◆NgK5YCJ68I
09/07/06 19:12:56 fNN88Rdc
「あのー、小清水さん?」
「じゃじゃじゃーーん!」
バッグから取り出して私の目の前にそれは掲げられた。
オオカミ耳のカチューシャだった。
「…なんでそれ、今持ってるの?」
「ぺにもつけてもらいたくて♪」
一秒。
「はあ?なんで私が!」
「絶っ対萌えだから!これであなたも気分はホロ!見た目もホロ!」
「いやいや気分も見た目もどうでもいいし!ってかほら料理は!?夕飯は!?」
「もう終わったよ!あとはご飯が炊けるの待つだけ♪」
「くっ!なんでそんな手際いいんだ……」
カピバラさんを定位置に戻して、反論しながら後ろに後ずさるけど、小清水もオオカミ耳を手ににじりよってくる。
そういやさっきキッチンの鍋の火を止めてやがったなコイツ。かなり本気だ。
「つ・け・て。マイワイフ!」
じりじり。
「い・や・だ。それにワイフじゃないっての!」
「じゃあ旦那?」
「……」
なんでそうなる。ってかなんでそこは日本語なんだ。
足を引いて、再度後ろに後ずさる。
足が固いものにあたった感触がして、ゴトッと音がした。
振り向くと小清水のベッド。
ヤバい。逃げ場がない。
「ああんぜったい三瓶ちゃん似合うよ!ツンデレだし!」
「意味分かんないし私はツンデレじゃない!それにお前は似合うかもだけど私は似合わないって!」
「……え?」
小清水がとまった。
41:オオカミ耳 3/5 ◆NgK5YCJ68I
09/07/06 19:15:17 fNN88Rdc
あ。
しまった。すげえ失言。思わず頭を片手で押さえる。
小清水は一瞬きょとんとした顔をして、気持ち悪いぐらいににやけながら近づいて来た。
「なあんだ~。三瓶ちゃんったらあ。亜美につけて欲しいならそう言ってくれればいいのに~」
「ばっ、馬鹿ちがう!」
私の抗議をよそに、小清水がおもむろにオオカミ耳を頭に装着した。私の目の前で。
ふわふわの、障り心地がよさそうなオオカミ耳をつけた小清水の姿を見て、絶句する。
「ほらどう?どう?似合う?可愛い?」
「……」
これ以上なく小清水が近づいてきて、ほぼ密着状態でこちらを見てきた。
やっぱりだ。
かなり似合う。似合いすぎる。
似合うというよりハマりすぎて、ついてないはずのしっぽまで見える。
コイツに対しては死んでも言いたくないけど、すごく可愛い。
私は無言で小清水の背中に腕を回して抱きしめた。
そのままの勢いでベッドに倒れ込み、小清水を押し倒す。
「え、ぺ?」
「……小清水が、悪い」
ぽかんとした顔で見上げてくる小清水に、唇を重ねた。
---
ベッドサイドに落としたブラを手探りで拾い上げた。
オオカミ耳をつけた小清水が可愛すぎて押し倒すとか、なんて失態。なんて不覚。
最近は色々と小清水に毒されている気がしてならない。もう本当に色々と。
気まずい気持ちでもそもそと肩ひもを通してブラジャーをつけていると、小清水が私を抱きしめるように、後ろからしなだれかかってきた。
私の肩に顎をのせてきて、横目で顔を伺うと、超嬉しそうな小清水の顔があった。
少し乱れた髪の毛が、汗で小清水の白い肌に張りついている。クスクス笑いながらも、上気した顔で快楽の余韻に浸っている小清水が色っぽくて、慌てて目をそらした。
42:オオカミ耳 4/5 ◆NgK5YCJ68I
09/07/06 19:16:55 fNN88Rdc
「ぺってば、激しーい」
耳元で囁かれ、顔が赤くなる。
「……うるさい」
「キスマークまでつけられちゃった」
「……黙れ」
「あーあ。ちゃんと隠れるかなあ~」
セリフに音符マークがつきそうなくらいの弾んだ声を耳元で聞きながら、ため息をついてショーツを拾い上げる。
「悪かったって……」
「えー?なんで謝るの?」
「いや、だって、いきなり…」
と、歯切れ悪く話していると、背中をつーっとなぞられた。
「ッ……!」、
背中を仰け反らせてしまい、拾ったショーツを取り落としてしまう。小清水の方を振り返ると、強い力で抱きしめられた。
「ぺからしてくれる、ってあんまりないし、嬉しかった……」
「そーですか……」
赤くなった顔を見られたくなくて、顔を小清水の胸にあずける。
と、頭になにかがつけられたような感触がして、がばっ!と体を起こした。
ま、まさか……!
瞬間的に頭の上に持っていった手が、小清水の両手によって封じ込められた。
両方の腕を取られたら頭の上の物体を取りようがなくて、小清水の方を向かないようにしながら激しく抵抗する。
「は、離せー!」
「だめー!ぺのも見たい♪」
「いやだ!」
何度も押し問答を繰り返していたけど、結局諦めた。
睨むように上目遣いで小清水を見上げると、ジーッと私を凝視してくる。
正直落ち着かない。恥ずかしい。
目を逸らして、小清水の後ろの壁のあたりに視線を泳がす。
43:オオカミ耳 5/5 ◆NgK5YCJ68I
09/07/06 19:18:54 fNN88Rdc
あんまりジロジロ見るなよ。
と言おうとした瞬間、
盛大に押し倒された。
「どわああ!!なんだよ!」
「ぺ!これはすごいね!」
「はあ!?」
「すごい破壊力……!鼻血出そう!これは萌え死ねるわ……」
「ちょっ……まっ……ゆ、夕飯は!?」
「だいじょーぶ!次は私の番だよね♪」
「……!」
普通、オオカミって襲うもんじゃないのか?オオカミが襲われるのってなんかおかしくない?
……ま、いいや。
END
44: ◆NgK5YCJ68I
09/07/06 19:20:02 fNN88Rdc
あとがきという名の言い訳。3/5が二つあるけど内容は重なっておりませんので気にしない(殴)。心底すみません。
ラブラブな二人を書きたかったんです。ちょっとキャラが変わっててすみません(土下座)。あああやっぱ、もうちょっとちゃんと上手く文章運びができるようになりたいです。
三瓶×小清水のエロ部分も書いたんですが、この二人のエロは、京都旅行の話を書ききってからじゃないと個人的に納得できなさそうだったんで、今度どっかでupします。
この板の多様性の保持に貢献するためにも、個人的には色々なカップリングに挑戦したいんですけど、今の俺にはなばいとかあみぺしかまだ無理なことがわかったorz
お目汚しすみませんでした。
45:名無しさん@秘密の花園
09/07/06 19:56:37 DbEK6BWZ
>>44
自分も正座してて足が痺れてたけど、これ読んだらさらに痺れたぁーー別の意味でー!!
46:名無しさん@秘密の花園
09/07/06 19:59:18 FomRuj/n
いつも受け身な方が我慢できなくなってつい、っていいよね(´∀`*)
>>44GJ!!
47:名無しさん@秘密の花園
09/07/06 20:20:47 Rg+egysD
GJ!!さんぺーかわいーな!!
エロ部分どっかでUPってどこだ!?ここじゃダメなのか?是非、ここでお願いする!
なばいとあみぺ書けるだけで十分だと思うぜ!めちゃ読みやすいし!特徴とられえてて萌える。
48:名無しさん@秘密の花園
09/07/06 21:25:57 GWblf7F3
ぺ様が襲うのって新鮮だな
49: ◆XibE9junJI
09/07/06 21:43:12 unAP/UUg
あのぅ…Aice5のDVD見返したりラジオ聞き返したりしてたら、智ますが可愛すぎて
ヘヴン状態なってしまい、初めてss書いちゃったんですが載せてもいいでしょうか…。
50:名無しさん@秘密の花園
09/07/06 21:45:32 FomRuj/n
いいともさ!!
51:愛をこめて花束を ◆XibE9junJI
09/07/06 21:57:30 unAP/UUg
某ソウルの神様の名曲と同じ名前のアーティストのアルバムを久々に聴いたので、
もろインスパイア(笑)されて書いてみましたww
では次からいってみます!
52:愛をこめて花束を ◆XibE9junJI
09/07/06 22:02:05 unAP/UUg
辺り一面に黄色い花を咲かせた向日葵畑の真ん中で、
懸命に一眼レフのファインダーを覗いている彼女を見ていると思わず顔がにやけてしまう。
こんな顔見られたら「…智秋ちゃん気持ち悪い」ってまた言われちゃうかなぁ(笑)
そんな事考えてたら案の定「何?気持ち悪いよニヤニヤして」という聴き慣れた声とセリフが耳に入ってきた。
「えーっと…いや、なっ何でもないYO!」
慌てて答えたけど時すでにお寿司…じゃなくて時すでに遅しで
「何でもないワケないでしょ!考えてた事を全て吐けコノヤローヽ(`Д´)ノ」
と、これまた聴き慣れた声とセリフで詰め寄られる。
真澄知らないでしょー!?
切れ長で少し茶色いその瞳に見つめられたら、私の世界はあなたでいっぱいになるんだ。
53:愛をこめて花束を ◆XibE9junJI
09/07/06 22:06:20 unAP/UUg
----------------そう遠くない過去のお話----------------
「…ねぇ真澄?少し距離置いたほうがいいかもね、私達」
「…うん、そうだね」
大喧嘩をした。きっかけなんて喧嘩の結論が出る頃にはすっかり忘れてしまうほど些細な事だった。
前から歯車のズレは感じていたのだ。でもお互い忙しい事を言い訳に、それに気づかないフリをしていた。
ズレは次第に大きくなって…そして…噛み合って動いていたはずの歯車は完全に止まってしまった。
どんな事があっても冷静でありたい真澄と、
ちょっとした事で泣いたり笑ったり忙しい私。
論理的に少ない言葉で本質を伝えようとする真澄と、
順序なんか関係なく浮かんだ言葉を口にする私。
案外上手くいくコンビだと思ってたんだけどなぁ…
何処で何を間違えちゃったのかな。
--------------------------------------------------
54:愛をこめて花束を ◆XibE9junJI
09/07/06 22:11:52 unAP/UUg
「ん~その、またこの景色を一緒に見れて嬉しいなぁと思ってさ~♪」
「まぁね。」
私の何気無く言った一言に、さっきまでの勢いは何処へやら、真澄は急に顔を逸らし無言になる。
そんな様子を見て、思わず私は急いで言葉を続けてしまう。
「いや~正直さすがのアタイでも、あん時はマジでもう駄目だと思ったね!」
「今ここでこうしてるのが不思議な位、アタイ達の関係は暗い状態だったね…なんちってなー!!」
「でも今は仲直りできて最高!ハッピー!超ハッピー!だZe!!」
「…うん…私も。」
変なテンションで捲くし立ててしまった事を少し後悔していたら、間を空けて真澄がポツリと一言。
俯いたその顔は真っ赤で、印象的な瞳も同じ色になってて。
そんな彼女を見ちゃったせいで、抑えてた気持ちが、涙と一緒に溢れ出す。
気付かれない様に小さく深呼吸。溢れた気持ちをかき集める。
そして、何時もの私で彼女に伝える。
「仲直りしたあの日からさ~この向日葵畑には、絶対に真澄とまた来ようって決めてたんだ~♪」
明るく、明るく、あくまで明るく。
気を張り詰めて、感情が乱れないようにあくまで明るく。
なのに真澄ときたらさぁ…。
55:愛をこめて花束を ◆XibE9junJI
09/07/06 22:18:56 unAP/UUg
「…なんで?…って、智秋ちゃん泣いてんの!?
あんなにハイテンションで喋ってて、どのタイミングで泣けんだよ~」
やっと顔をあげてくれたと思ったら、私を見ていきなり笑い出すから何だか無性に腹が立って、
「なっ、なんだYO!バカバカ~笑うなYO!今アタイ結構真剣だったんだから!
もう真澄の事なんか知らない!」
そう返して子供みたいに膨れてみたけど、「で?理由は?」って優しい声で彼女が言うから、
勝手に顔が綻んでしまう。それが悔しくて、でも嬉しくて、また涙が溢れ出す。
まったくこれじゃあ真澄の思うツボだなぁ。
「あ~もう分かった分かった!!教えればいいんしょ!?
この沢山の向日葵は、8月生まれの真澄へのプレゼント企画第一弾のつもりだったの!」
「前に来た時は殆ど枯れてたじゃん?だから綺麗な向日葵を真澄と見たくてさ~。
何ていうか100万本の薔薇の花束の代わりに、美しい景色をあなたに!!みたいな?
花の香りに乗せて、YOUに届けアタイのこの思い!!みたいな?」
「ちなみに、向日葵の花言葉は“あなただけを見つめます”なんだZe~超ピュアガールでしょアタイ♪」
わざとふざけてサムカワも割り増しで話してみたけど、所謂チキンハートな私は真澄の事をまともに見れなくて。
急にどうしようもない恥ずかしさを覚えてしまい、「あっちの向日葵も見てこようかな~」なんて
その場から逃げようとした瞬間、不意に腕を掴まれ、抱きしめられた。
56:愛をこめて花束を ◆XibE9junJI
09/07/06 22:25:23 unAP/UUg
「…まっ、ますみサン?なっ、なに、どうし『智秋ちゃん!』…」
「智秋ちゃん…私の事を好きになってくれてありがとう。好きでい続けてくれてありがとう。
私の所に戻ってきてくれてありがとう。本当にありがとう…」
人に涙は絶対見せない!なんていってる人物の、貴重な貴重な涙声。
うひょー今日は雹が降るかもNe♪なんて妙に冷静に考えてたら、何だが可笑しくなって
真澄の胸に顔を埋めてクスクス笑う。
「何?気持ち悪いよニヤニヤして」って、またお馴染みのあのセリフが聞こえてきたから、
顔をあげて私も答える。
「真澄?…ありがとね。好きになってくれて、好きでい続けてくれありがと。
そばにいさせてくれてありがとう。そばにいてくれて…本当にありがとう。」
-END-
57: ◆XibE9junJI
09/07/06 22:36:29 unAP/UUg
スレ汚しすみませんでした!そして読んで下さった方々ありがとうございます。
喧嘩して仲直りはしたんだけど、ほんの少しだけ溝が残ってた感を書きたかったんですが…。
あと、ますみんを涙目にさせたかったww
某曲からめちゃくちゃインスパイア(笑)させて貰いましたw
サムカワは本当に難しいですね~こんな事毎日言ってるキングはマジ尊敬しますww
58:名無しさん@秘密の花園
09/07/06 23:02:50 DbEK6BWZ
GJ!!
今日は一日早い祭りじゃーー
59:名無しさん@秘密の花園
09/07/06 23:25:20 TsS17Y7n
>普通、オオカミって襲うもんじゃないのか?オオカミが襲われるのってなんかおかしくない?
それは簡単なことだよ、三瓶さん。
つまり、三瓶さんが襲えばいいんだよ。
あ、もう襲ってたか。
60:名無しさん@秘密の花園
09/07/06 23:37:51 FomRuj/n
>>57
涙声ますみん萌えた、GJ!
智ます大好きだから書き手さんが増えるのは嬉しい
61:名無しさん@ローカルルール変更議論中
09/07/07 00:35:03 FpxZsbss
あれ二日のぞかなかっただけで一体何が
二人ともGJ!ニヤニヤとまらんw
62:名無しさん@秘密の花園
09/07/07 00:57:30 MNefGAo/
>>37
正座した甲斐があったと全身全霊で叫んでる36ですが
なんだなんだGJすぎる
京都旅行も待ってるよ!自分で納得したらup頼む
63:名無しさん@秘密の花園
09/07/07 01:17:55 wyzY7TAT
>>44
あみぺ可愛いなあ、マジでGJ
てか十分エロいと思うぞw
短編も長編も好きなものを好きな時に投下してほしい
書きたくて書いたものほど読んでて楽しい物は無い
>>57
お前のせいで俺もヘヴン
64:名無しさん@秘密の花園
09/07/07 02:00:47 CtUL0Gxv
>>44
口から鼻血ふいた。
もう…GJすぎて言葉が出ません!!!
なんかもう、全力であんたにお礼を言いたい!!
ありがとうあみぺ書いてくれて!いちばん大好きなカップリングなんだ!!
ありがとう!!
あみぺのエロスはあまりなくて、読みたかったから嬉しかった!!
65:名無しさん@秘密の花園
09/07/07 14:12:20 NzE5lcTm
>>57GJ
やっぱり智ますは最高です
不仲説があったのが嘘みたいだよ
66: ◆NgK5YCJ68I
09/07/07 15:47:03 T4WwpFGF
みなさまレスありがとうございます。
>>47
エロ部分了解しました。京都旅行編が終了したらここでもUPするわー。
>>57
GJ!!!
智ますもいいっすよね~。サムカワ書けるのマジ尊敬する。
>>64
そうそう。あみぺのエロスなSSはあんまりないんだよね。
SS書いたことのない俺が、あみぺSS書こうと思い立ったのはそれが理由なんです(笑)
京都旅行の続き、区切りのいいところまで投下します。休日万歳。
なんていうか、ちょっと暗いです。
67:京都旅行二日目 side sanpei(前)1/4 ◆NgK5YCJ68I
09/07/07 15:48:22 T4WwpFGF
肌寒さと人の気配を感じて目が覚めた。
寝返りを打って窓の方を見ると、カーテンの隙間からはまだ日が射していなかった。
無音の部屋の中で、かすかな水音が浴室の方から聞こえる。
浴室の扉が細く開き、部屋の中に一筋の光が射し込んだ。
その光はやがて大きくなっていき、部屋の輪郭をあらわにしたが、スイッチの音が聞こえると同時に部屋がまた暗い状態に戻った。
「……小清水?」
気配のある方に声をかけると、影が一瞬止まる。
「ぺ、ごめん。もしかして起こしちゃった……?」
「いや、自然に起きた。寒いし……」
小清水がベッドサイドに来た気配がした。
私のベッドに腰をかけて、ベッドのスプリングがぎしりと音を立てる。
「……小清水、今何時?」
「まだ5時……ちょっと前かな」
「んー……」
小清水がゆるゆると私の頭を撫でてきた。気持ちがよくて、自然と意識がまどろむ。
「ぺ……」
「……ん?」
「……起きる時間まで、一緒に寝てもいい?」
「……んー」
いつもなら拒否するところだが、睡魔に襲われていて何も考えられなかった私には、その選択肢がなかった。
ぼんやりと小清水の言葉を頭の中で反芻する。
眠い。
「……だめ?だめなら」
「勝手にすれば……」
私の頭を撫でる小清水の手が止まった。
私は目をつむったまま、小清水が中に入れるように布団をちょっと持ち上げる。
急に両肩が外気にさらされ、思わずぶるりと身を震わした。
暖房がかすかに効いているホテルの部屋とはいえ、睡眠によって体温が下がった身体には刺激が強い。
68:京都旅行二日目 side sanpei(前)2/4 ◆NgK5YCJ68I
09/07/07 15:49:18 T4WwpFGF
小清水はなかなか動かなかった。
寒さで若干浮上した意識で、瞼を持ち上げる。
暗さで表情を伺うことができないが、ごくり、と小清水の喉が鳴る音が聞こえたような気がする。
「うおーい……寒いんだけど、……来るの?来ないの?」
私がそういうと、小清水はおずおずとその細い足を布団の中に滑り込ませてきた。
冷たい外気も一緒に入ってきたけど、二人分の体温で、すぐに布団の中はじんわりと温かくなる。
私は寝返りをうって、小清水と反対方向に身体を向けた。
眠気に引きずられて、頭の中に薄く霞がかかる。
「…さん、ぺいちゃん……」
……ん?
「……ぺは、こういうことされるの嫌?」
なにが。
「……こういうの、気持ち悪いと思う?」
背中側の首筋の根元に、柔らかな感触が落ちてきた。
意識を手放す直前の小清水の声が、泣いているように聞こえた。
いつもと違う、やさしい石けんのような香りがした。寝返りを打とうとして、自分の肩にある感触に気がつく。
私は瞼を薄く開く。
そこには静かな寝息を立てて寝ている小清水の顔が目の前にあった。
……うん?
「っ!?」
ぱちっ。
瞼が音を立てて開いたような錯覚を覚える。
驚き慌てて起き上がろうとするも、私の右肩あたりから背中にかけて小清水の左腕がまわされていることに気がついて、すんでのところでやめた。
器用な寝方するなあコイツ…
小清水を起こさないように身をよじり、腕を解いてやる。
そうしてからゆっくりと起き上がり、ヘッドボードにもたれかかった。
ふう、とため息を一つついてベッドサイドに置いていた携帯を取り上げて開くと、7時半を回っている。
ぴくりとも動かずに小さな寝息を立てている小清水の顔を見る。
声をかけようとして、口をあけた瞬間にそれは目に入った。
69:京都旅行二日目 side sanpei(前)3/4 ◆NgK5YCJ68I
09/07/07 15:50:12 T4WwpFGF
うっすらと見える、目の下の隈。
このくらいの近距離じゃないとわからないくらいの薄い隈。ファンデーションを塗ったらすぐに消えてしまうだろうと思われるくらいの。
昨日、キスしてきた時の小清水の顔を思い出す。なんだか気になって胸がざわついた。
小清水の目元に手を持っていって、そっと隈をなぞる。
……コイツ私より先に寝なかったっけ?
思案していると、「ん……」と小清水の口から声が漏れて、手を引っ込めた。
「小清水」
もぞり。小清水が動く。
「小清水。もう7時半過ぎてる」
さっきより少し大きめの声で呼んでやると、ゆっくりと小清水が起き上がった。寝ぼけ眼を擦りながら大あくびをする。
「ぺー……おはよう。」
小清水は2、3度瞬きをして目を閉じ、また枕に顔を突っ伏した。
「おいっ!」
「あと5分……」
「おーい。起きろー」
「んー……」
突っ伏した状態で5秒。
小清水が再びむくりと起き上がる。そしてその場で盛大な伸びをした。
私もヘッドボードから身体を起こす。
逡巡した後、気になっていることを口にした。
「……小清水、最近ちゃんと寝れてるの?」
「え?」
小清水がきょとんとした顔でこちらを振り向いた。
その顔を見た瞬間に、自分の質問の不毛さと愚かさに気がついて、質問をしたことを後悔した。
こんなこと聞いたって『ちゃんと寝てる』と答えるに決まってる。
あのぐらいの薄い隈だったら、睡眠不足に限らずできてしまうことだってあるんだし。
「ちゃんと寝てるよ?昨日だってぺより早く寝たでしょ?」
なんでそう思うの?という顔で小清水は小首を傾げる。
やっぱり。
思ったとおりの答えが返ってきて、口の中でため息を飲み込んだ。
70:京都旅行二日目 side sanpei(前)4/4 ◆NgK5YCJ68I
09/07/07 15:50:57 T4WwpFGF
不思議そうに私の顔を見つめてくる小清水から目を外し、ベッドから下りる。
「……いや、ちょっと、なんとなく」
ーーおかしいって、最近。
「ふーん?三瓶ちゃんに心配してもらえるなんて嬉しいけど」
「あ、そ」
ーーなんで、はぐらかすんだよ。私にも、相談できないことなの?
窓の方に歩いていって遮光カーテンを開くと、朝日が眩しくて目に沁みた。
窓越しに外を眺めるけど、結露で滲んでよく見えない。手で拭ってもそれは一層見えにくくなるだけで、それはまるで真意を私に見せてくれない、小清水の心みたいだった。
小清水は自分の真意、特に負の部分をあまり他人に悟らせない。
突拍子もない奔放な発言をしょっちゅうするし、行動も変だし、奇声もよく発してるし、人前でべたべたしてきたりするし、うざいところはたくさんある。
だけど小清水は、実は周りをよく見ていて、常に周りをおもんぱかって行動している。頭の回転が速いし、機転も利く。
でもそれすらもあまり周りに悟らせようとはしない。
心のうちを表情に出すことをコントロールし慣れていて、どこからが演技でどこからが本質の部分か、たまにわからなくなる。
本質に触れようとすると、はぐらかされるし。
天真爛漫そうに見える表面的な部分とはまるで逆で、本質的な部分はガードが固いのだ。小清水は。
最近小清水がちょっと変だと思う。
もともと小清水はおかしなやつだけど、そういう意味ではなく。
時折、ほんの一瞬、
どこか無理をしているような、そんな堅さとよそよそしさを感じる瞬間がある。
それはずっと一緒に過ごしてきた私だから感じるくらいの微妙な瞬間。
最初は私の気のせいだと思っていた。
でもその瞬間瞬間が積み重なっていって、私の気のせいじゃないと思うようになって。
はっきりした「違和感」として確信したのが昨日。
夕飯前、小清水がキスしてきたときの、あの表情だ。
早朝に私のベッドに入って来たときの小清水の様子もおかしかったような気がしたけど、あのときは眠かったから記憶が曖昧で、うまく思い出せない。
ぼんやりとして、見えるようで見えない外の景色を眺めながら、唇をそっと噛んだ。
小清水、お前、
何一人で抱え込んでんの?
71: ◆NgK5YCJ68I
09/07/07 15:52:06 T4WwpFGF
今回はここまでです。ちょっと色々賛否両論ありそうな内容ですが、お手柔らかにお願いしますm(_ _)m
そういや前回のピンキーリングネタについて。ピンキーリングの色は写真の見た目でピンクシルバーかな~と思っていたのですが、、、ゴールドで、しかも2月の誕生石のアメジストがついたピンキーだったんですね…orz
10月のブログはノーマークだったよあみすけ。。10月で既に2月のぺの誕生日プレゼントを予約してるとか愛が深すぎるよ…俺の負けだよ…
72:名無しさん@秘密の花園
09/07/07 17:22:48 fhbRmryn
>>71GGJ!!!
もやもやENDで続きが気になるんだぜ
そしてキスまでされといて気付かないぺはどんだけニブイんだw
全裸正座で続き待っとります
73:名無しさん@秘密の花園
09/07/07 19:19:28 CUvIYqka
>>71
GJすぎる。よすぎて逆に感想言いづらいw続きまってます。
74:名無しさん@秘密の花園
09/07/07 20:51:48 xVLWKVOB
>>71
GJ
75:名無しさん@ローカルルール変更議論中
09/07/07 23:00:59 FpxZsbss
>>71
これは…どうしようなんか俺までもやもやしてきた
心情が痛いほど伝わってくるやばい
続きも期待してまってるぜ、正座で!
76:名無しさん@秘密の花園
09/07/07 23:03:41 JHk9L+wk
>>71
ただただGJ。続き、じぃっと待ってます
77:名無しさん@秘密の花園
09/07/08 20:42:47 0XJBpFOk
>>71
あみぺキターー!
待ってたぜ京都編、こういうもどかしいの好きだ
78: ◆NgK5YCJ68I
09/07/12 22:06:39 0iJxe2zY
71です。みなさまレスありがとう ノシ
京都旅行の続きを投下します。なんか、他のSS投下しづらい雰囲気を作ってたらごめんなさい。
チキンな俺は最初に言い訳。
百合声優のカップリングってのは妄想の範疇を絶対に超えませんし、超えてはならないと思います。それは百合声優ファンとしての最低限のモラルだと思うし、、、なので、これもあくまで俺個人の妄想ですから。妄想ですから……!(土下座)
あみすけやさんぺいは、人間的に大好きだし、俺からみてちょっと年下だけれども、本当に尊敬してます。
では。
79:京都旅行二日目 side koshimizu 1/8 ◆NgK5YCJ68I
09/07/12 22:07:46 0iJxe2zY
ルームキーを預けてホテルを出て、私たちは有名な仏堂へ足を運んだ。
国宝にも指定されているその仏堂の中には、たくさんの千手観音の仏像が立ち並んでいて、見る者を圧倒する。
お正月だから堂外は人で混み合っているのに、ここだけは空気が違っている。
畏敬の念を抱かせるその荘厳な雰囲気は、信仰に対してまったく敬虔ではない私ですら、敬虔な気持ちにさせた。
「えーとなになに?千の手と千の眼は、どのようなしゅうせいをも漏らさず救済し……」
「ちょっと待って、今なんつった?」
「え?千の手と千の眼?」
「違う。その後」
「『どのようなしゅうせいをも漏らさず救済しようと』」
「……あのね。それ、しゅじょう(衆生)って読むんだけど」
「……ぺ!ドンマイ!」
「お前だよ!漢字もっと勉強しろ!」
てへっ、と笑いながらごまかして、私はガイドブックから目を外す。
立ち並ぶ観音様を見つめた。
『千の手と千の眼は、どのような衆生をも漏らさず救済しようとする観音の慈悲と力の広大さを表している。』
どのような衆生をも。
心の中で言葉を反芻する。
漢字の読み方は間違えたけど、なんとなく意味は分かる。
ーー観音様は、
ぺの方を見た。頭のてっぺんにあるつむじが見える。
本当はぺの顔が見たかったけど、ぺにぴったりと寄り添っていられるのが嬉しいからいいや。
観音様に視線を戻す。
ーー大切な人に対して邪な思いを抱いている私なんかにも、手を差し伸べてくれるのかな。
立ち並ぶ観音様に、見つめられているような気がした。
80:京都旅行二日目 side koshimizu 2/8 ◆NgK5YCJ68I
09/07/12 22:08:33 0iJxe2zY
仏堂拝観を終えた後、手打ちそば屋さんで一旦休憩して、その後清水寺に向かった。
近くのお店には人があふれていて、参道もとにかく人で混み合っている。
拝観料を払って境内の中に入っても人、人、人。
石段を登っていって、やっと長い行列の最後尾に到着する。
「……すごい人」
「ねー」
「去年もこんな感じだった?」
「うーんどうだったかな。去年の方が気温高かった気がするし、天気もよかったから、もうちょっと人多かったかも」
「へぇ~」
さすが清水寺。
なんて言って、背伸びをして前の方を伺うぺがなんだかおかしくて、つい笑ってしまう。
私が言わんとしていることがわかったのか、ぺが口を尖らせて私の脇腹をつついてきた。
「言いたいことがあるんならはっきり言えー」
「いえいえ。別にー。背伸びしたって前見えないんじゃないかな~とか思ってないよ?」
可愛いねえ。
なんて言いながら、手を口に当てて笑う。
「くっそ。もうちょい背がほしいな~」
「ぺは今の身長で十分だって」
ぺはちょっと不満そうな顔をしたけれど、それ以上は言い返して来なかった。かかとを下げて、大人しく行列に倣う。
視線を下の方にずらすと、ぺの左手が目にとまった。嬉しくなって、その手を自分の右手でそっとつかむ。
「えへへ」
「なに……」
「なんでもないよー」
「なんだよ……変な人」
わかってるくせに。
ぺの左手にはめられたピンキーリングを触りながらそう言うと、ぺは照れくさそうにそっぽを向いた。
81:京都旅行二日目 side koshimizu 3/8 ◆NgK5YCJ68I
09/07/12 22:09:54 0iJxe2zY
行列は一向に前に進まなかった。
下りの人も増えてきて、さっきからほとんど前に動いていない。
ぺと一緒だから飽きることはないんだけど、こうも動きがないとさすがにちょっとやきもきする。
退屈に感じ始めたころ、自分たちの目の前にいる男性二人組の存在に気がついた。
年は私たちと同じくらいかもしれない。
二人して何事か話をしながら笑いあって、肩で互いに小突き合っている。
もちろん人ごみの中だし、小突き合うといっても格好だけなんだけど。
すごく仲良しに見えた。
行列が少し前に移動し始めて、その二人組も歩を進める。
瞬間、目が離せなくなった。
その男性二人組が、互いに手をつないでいたのが見えたから。
ぺもその二人に気がついたみたいで、視線が前の二人組に向けられている。
その時、斜め後ろの方から、姿は見えないけど男女のカップルと思われる会話が聞こえてきた。決して大きい声ではなく、ぼそぼそとした話し声なのに、その会話の内容に耳が自然と言葉を拾う。
「……あの二人組って、カップルかな?」
女の子の言葉にどきりとする。
「……ゲイってやつ?手ぇつないでるけど。リアルで初めてみたわ俺……」
「私も……ちょっとびっくり……」
自分たちに向けられた言葉ではないことに安堵感を覚えつつも、他人事とは思えない会話内容に胸が抉られる。
「俺はちょっとどころかかなりびっくりしてるよ。うっわー現実にいるんだなー」
「何それ偏見~」
耳から入ってきた言葉は心へ。
「いやだってさあ、身体の関係とか、想像するとけっこうアレじゃん?さすがにきっつくね?」
「わーやめて!それは気持ち悪いかも……」
周りの人の声が無意識に排除されて、その男女のカップルの会話以外、何も聞こえなくなる。
「だろ?俺らがやってるようなことやってるんだぜ?男同士で」
「ちょっとそういうこと言うのやめてくれるー?」
周りにとっては、カップルが笑いながら冗談を言い合っているようにしか聞こえないのかもしれない。
だけど二人の言葉は、私の心には深く刺さって、じわじわと毒のように広がっていった。
自分の表情がこわばったのがわかった。
82:京都旅行二日目 side koshimizu 4/8 ◆NgK5YCJ68I
09/07/12 22:10:50 0iJxe2zY
そうだよ。
なんで気がつかなかったんだろう。
キス以上のことを望んでいた自分が恥ずかしい。
ぺとお揃いの、ペアのピンキーリングで浮かれていた自分が恥ずかしい。
普通の人にとっては、同性同士で付き合っているってこと自体変なことなのに、
キス以上のことなんて、気持ち悪いもの以外のなにものでもないんだ。
期待なんて、しちゃいけなかったんだ。
ぺの好きと、私の好きは違う。
ぺは、キス以上のことなんて、考えてない。
あくまでこれは私からの一方的な思いで、例えぺが許してくれたとしても、それはぺにとっては本意ではないこと。
自分が変な眼でみられるのはいいけど、でも、ぺが周りからそんな風に見られるのは絶対に嫌。
なんで気がつかなかったんだろう。ちょっと考えれば分かるはずのことなのに。
「小清水……」
隣から声がかかって、はっとして振り返る。
ぺが私を心配そうに見つめていた。
「何?三瓶ちゃん」
「……大丈夫?顔色あんまりよくないけど」
「えー?平気だよ?」
ぺの言葉を軽くいなして、再び動き始めた行列と一緒に、足を踏み出す。
そうだよ。
なんで気がつかなかったんだろう。
83:京都旅行二日目 side koshimizu 5/8 ◆NgK5YCJ68I
09/07/12 22:11:35 0iJxe2zY
夕方近く、清水寺からホテルに戻ってきて、部屋で一息ついていた。ベッドに腰をかけて、ぼんやりと壁紙を見つめる。
あの後、ぺは私のハイテンションな会話にも、軽口にも、奇声にも、今ひとつな反応しかしてくれなかった。心配そうに私の顔ばかりを見ていた。
いつもどおりを演じていたはずなのに、ぺの目にはそうは映らなかったみたい。
まだまだ甘いなあ。演技なんて慣れてるはずなのに。
ドアの開く音がして、飲み物を買いに廊下に出ていたぺが戻ってきた。
両手に持っていたホットココアの缶を一本、私に差し出してくる。
驚いてぺとココアの缶を見比べると、私が遠慮していると勘違いしたのか、ぺはプルトップをあけて、無理矢理私に缶を持たせてきた。
「え、いいの?」
「うん。奢り」
「わーい!嬉しいー!ありがと」
カシュッという音を立てて、ぺも自分の分の缶を開ける。
「今日の夕飯はすき焼き食べたいなー。奮発して」
「ああ、昨日行けなかったお店ね」
「うん。楽しみ!」
「楽しみだねー」
「……」
「……」
会話がすぐに途切れ、ホテルの部屋の中の静寂が耳についた。
ぺと一緒にいて、沈黙が気まずくなるなんてことはないのに、今はなんだか気まずい。
「……さっきの気にしてるの?」
ココアを何口か飲んだところで、ぺが口を開いた。
「……何が?」
「行列に並んでた時、後ろのカップルが言ってた言葉」
「……」
「明らかに小清水、気にしてたでしょ」
……そりゃあ、うん。
ため息を一つついて、ぺを見上げる。
84:京都旅行二日目 side koshimizu 6/8 ◆NgK5YCJ68I
09/07/12 22:12:39 0iJxe2zY
「三瓶ちゃんは、どう思ってるの?」
「……何が?」
さっきの私と同じ言葉を返されて苦笑してしまう。
「同性同士で付き合うのって気持ち悪いと、思う?」
ぺが缶を傾けて、ココアを一気に飲み干した。
「気持ち悪いと思ってたら、小清水と付き合ってないでしょ……」
一息ついて口を開いたぺは、ちょっと怒ってるみたいだった。
「じゃあさ、ぺは、キス以上のことを、同性同士でするのって気持ち悪いと思う?」
空になった缶を、両手でもて遊んでいたぺの動きが止まる。
「私がぺとそういうことしたいって思ってるの知ってた?」
缶を両手で握りしめて、ぺが表情を変えずにこちらを見てきた。
内心では驚愕していたのかもしれないし、薄々気がついてはいたのかもしれない。でも、そのどちらなのかは、ぺの表情からはつかめなかった。
私は続ける。
「私、ぺとえっちなこともすごくしたいと思ってるよ」
直接的な言い方に、ぺの顔が赤く染まった。
予想通りの反応が返ってきたのを見て、ぺは本当に可愛いなと思う。
「……最近、小清水変だったけど、」
ぺがゆっくりと口を開く。
「もしかして、それが理由?」
「どうかな……」
やっぱり気づかれてたんだ。
ーーぺは優しいから、最初は嫌がっても、もしかしたら受け入れてくれるかもしれない。
目を閉じて、昨日自分の中で湧き出た言葉を思い出す。
でも、だめ。それはあくまで一方通行だから。
ーー自分のわがままで、ぺに嫌な思いをさせたくない。
うん。そうだよ。
85:京都旅行二日目 side koshimizu 7/8 ◆NgK5YCJ68I
09/07/12 22:13:26 0iJxe2zY
『気持ち悪い』という今日のカップルの言葉を思い出して、私は閉じていた目を開けた。
ベッドから立ち上がって、空になったココアの缶をドレッサーのテーブルの上に置く。
一歩、ぺに近づいた。
「ぺは、嫌でしょ?」
「……」
「私がぺとキス以上のことをしたいと思ってるって聞いて、気持ち悪いと思った?」
「そんなこと……!」
「ないって言い切れる?」
さらに一歩踏み出して、ぺの頬に手を伸ばして添えると、ぺの身体がびくりとこわばった。
少し顔を傾けて、素早くぺの唇にキスをした。
ぺの腕を引っ張って抱き寄せる。
下唇、上唇と優しく吸って、強く唇を押しつけると、ぺは大きく目を見開いたまま固まってしまった。
柔らかなぺの唇を存分に味わってから、閉じている唇をなぞるように舌先で舐める。
「!」
ぺの手からココアの缶が滑り落ちて、床のカーペットの上にボトッと転がった。
抵抗しようとしたぺの後頭部を抱きかかえるようにして押さえつけて、ぺの背中に手を滑らせる。
「っあ……!」
弾かれるようにおとがいを反らし、わずかに薄く開いたぺの唇に、私は素早く舌を潜り込ませる。
怯えて縮こまるぺの舌に、自分のそれを絡めて強く吸った。
さっき飲んだココアの味が口の中に広がる。
容赦なく舌を責め立てると、どうして良いか判らず、肩を掴むのが精一杯のぺはびくりと身体を震わせた。
音を立てて唇を離し、私はペの耳元に唇を寄せる。
舌先を伸ばしてぺの耳たぶを舐める。
「こ、小清水……!」
耳たぶを軽く噛むと、ぺがぎゅっと目をつぶった。私の肩を掴む手に、力が込められたのが分かった。
「や、やめ、て……!」
弱々しい、だけど、はっきりとした拒絶を聞いて、私はぺを解放した。
後頭部と腰に回していた腕を解くと、ぺがよろけて一歩後ろに下がる。
「……ね?嫌でしょ?」
唖然とした表情で、ぺは手の甲で口を拭う。
ーーごめんね、無理矢理キスして。でも、もうこれ以上はしないから。
86:京都旅行二日目 side koshimizu 8/8 ◆NgK5YCJ68I
09/07/12 22:14:22 0iJxe2zY
「ぺの好きと私の好きはやっぱり違うんだよ」
私は独り言のようにつぶやいた。
これ以上、ぺが嫌がることを私がする前に。
ぺまで、変な目で見られないように。
ーー少しの間だけど、恋人になってくれてありがとう。本当に、夢みたいだった。
出すべき言葉を決めた。
「……別れた、方がいいのかな?」
ぺの息を飲む声が聞こえた。
疑問系にしたのは、自分の弱さとぺに対する未練だと思う。
勇気がくじけて、ぺに質問を投げかけるみたいな形になってしまった。
どこまで自己中なんだろう、私。
「やっぱり同性同士付き合うっていうのはよくない、よ」
「でも恋人同士の関係じゃなくてもさ、ぺとはいつも一緒にいるんだし、いつも通りの関係を続けられると思うし」
口が止まらなかった。
「……このまま付き合ってたら、私、期待しちゃうし、」
「私から付き合いたいって言い出したのに、勝手なことばっか言ってごめんね……」
心の中でわき上がってきた思いが、言葉になってこぼれ落ちていく。
本当は、別れたくなんかないけど、
「別れる、ってこと、考えておいてもらえたら嬉しい、かな……」
「小清水……」
ぺは、何か言いたそうな顔でずっと私を見ていたけど、私を小さく呼ぶだけだった。
ぺは部屋の壁にもたれて動かない。否、動けないのかもしれない。
「……ごめん。私、先、ちょっと、外の正面玄関で待ってるね」
その場の空気に居たたまれなくなって、私はドアへと足を向ける。
廊下を出る時、「ごめん……」と後ろからぺの声が聞こえた気がしたけど、私は振り返らなかった。
廊下に出て、閉じたドアに身体を預ける。
「ううっ……うあっ……!」
耐えきれずに嗚咽が口から漏れて、抑えていた涙がこぼれ落ちた。ぺに対する罪悪感、自分に対する嫌悪感、色々な感情がない交ぜになって、私の胸を締め付けた。
ーーなんでぺが、謝るのっ!?
口を強く押さえながら嗚咽が漏れないようにして、足早に化粧室へと向かう。
ぺが、大好き。
87: ◆NgK5YCJ68I
09/07/12 22:15:29 0iJxe2zY
今回はここまでで。自分でも書いててかなり鬱っぽくなりました^^;
やっと起承転結の承転あたりにきました。今後の展開を決める部分でもあったので、一番書きにくかったです。
ここからは、巻き返します。(何を?)
ほんとお目汚しすみません。
88:名無しさん@秘密の花園
09/07/12 22:24:42 INbvSUgG
>>87
乙、そしてGJ
ここは読んでて精神的にくるなorz
俺はあみぺも貴方の妄想も大好きなんだぜ
89:名無しさん@秘密の花園
09/07/12 22:33:53 bUsipPuU
>>87
GJですがあうあうあー(T T)
巻き返し待ってます!
90:名無しさん@秘密の花園
09/07/12 23:15:33 XMauSQ9B
たまにリアルが妄想を越えてるカプがいて困る。
>>87
GJ
あみすけに感情移入して俺まで切ないww
91:名無しさん@秘密の花園
09/07/13 02:07:44 4mDfVzg8
>>87
GJ!!
巻き返し待ってるぜ!
92:名無しさん@秘密の花園
09/07/13 02:08:36 ScDOOF0o
>>87
乙です
……くぅ、れ、レイニー止めのようなもどかしさ…
続き期待してます!!
93:名無しさん@秘密の花園
09/07/16 06:50:20 MJepayZr
今週のアイレディはいろいろ広がりそうだな
94:名無しさん@秘密の花園
09/07/17 17:30:53 cyU+qAzp
自分はあみぺだけど、みんなの一番好きなカプって何?
95:名無しさん@秘密の花園
09/07/17 19:30:47 hDlA9WDi
なばいと・智ますと迷って、僅差でえりんごすの勝ち
96:名無しさん@秘密の花園
09/07/17 21:51:56 79bzFlev
なんだかんだいってチアミンに回帰しつつある自分がいる
97:名無しさん@秘密の花園
09/07/17 21:52:03 2UpqZ3EY
なばいと、智ます、ほちゃます、やまなこ、あみぺ…
…選べないな(;´Д`)
98:名無しさん@秘密の花園
09/07/17 22:41:10 HQrY02Hg
やっぱなばいとがジャスティスかなぁ
たまにお互いのこと話してるとほんわかするw
99:名無しさん@秘密の花園
09/07/17 22:43:51 geAgcCNC
つかず離れずの距離感が最高な
智ますが俺のなかの1番だな
100:名無しさん@秘密の花園
09/07/17 22:59:24 BeXqsruy
なばいとはジャスティス
あみぺも好き、最近はしゅがひよかな
どうやら婦妻漫才っぽいのが好きらしい
101:名無しさん@秘密の花園
09/07/17 23:06:57 QgOTy67s
あみぺも好きだけど、自分的1番はやっぱり智ますかなぁ~
川`Д´)の事となると何か一言言わずにはいられない( `Д´)と、
( `Д´)に何を言われても「( `Д´)はツンデレかわいい」としか思わない川`Д´)に萌えるww
あみぺもそうだけど、ツンデレとアホの子(いい意味でw)って組み合わせに萌えるのかもw
102:名無しさん@秘密の花園
09/07/17 23:30:03 Mh5qrGB9
えりんごすが大好きなんだけど、あみぺのあの雰囲気も良いw
103:名無しさん@秘密の花園
09/07/18 00:38:22 e/aBQFYC
ネギま!やAice5関連で愛される神田さん総受けが好き。
…でも一番って言われると、藍朱かなぁ。
お互いいいとこも悪いとこも知ってて仲良しな姉妹みたいなとことかいいなぁ。
カップリングとしてはもちろん好きだけど、○○×あいぽん、とかの話でも
頼れる先輩的な位置で登場する神田さんって感じも好き。
二人が仲良しだと萌えるw
104:名無しさん@秘密の花園
09/07/18 01:54:38 9/VuJcI4
松来さんハーレム えりんごす 能登川澄 植田御前
アイマス関連は釘ゆりしーまで含めて何でも恋なんだけどなかなかないね
最近New谷さんが気になるけど誰とカプればいいのかわからない
105:名無しさん@秘密の花園
09/07/18 02:27:01 0eYo9RZX
アイマスはカプ豊富だよな、個人的にははらぬーが熱いんだがライブ以降燃料無いなあ
最近はけいおんの二組や、百合っぽくはないけどスフィアが好き
何かラジオで楽しそうに話してるのが好きなだけかもしれん
あみぺ・なばいと・えりんごす・キュ~ルみたいなガチ夫婦も好きだけどね
てか一番なんて決められないんだぜ
106:名無しさん@秘密の花園
09/07/18 09:37:49 My41twj3
スフィアは昔っから幼なじみみたいな雰囲気あっていいよな、仲良しで
百合要素は…フィルターでなんとかw
107:名無しさん@秘密の花園
09/07/18 09:49:30 +Cn/1ddA
ここでコソーリtiarawayと叫んでみる
108:名無しさん@秘密の花園
09/07/18 12:37:56 g/Ly0Bad
>>107
ナカーマヽ(^o^)ノ
109:名無しさん@秘密の花園
09/07/18 17:01:52 VStB7+Xo
>>107-108
いまだに同志がいるとか…泣いた
tiarawayは永遠
スフィアは4人でほのぼのしてる感じがいいよね
↓フィルター使ってCP考えてみた
とまっちゃん×あいなまorぶっきー、あやひー総受
110:名無しさん@秘密の花園
09/07/18 21:19:11 w0p54G0q
色々カプあるんだな~知らんかった。参考になる。
俺はなばいと、あみぺが一番好きで、智ます、えりんごすも好きだなあ。
まだまだ俺は知らないカプも多いから、一番好きなカプって選べないけど。
111:名無しさん@秘密の花園
09/07/18 21:50:33 WlqYJ7F0
普通知ってる範囲で答えるだろ
112:名無しさん@秘密の花園
09/07/18 22:45:13 GKizOy/B
誰かキタエリとカプになる強者はいないか
113:名無しさん@秘密の花園
09/07/18 23:56:11 wBQchDgW
キタエリだとあすみんか豊崎くらいしか思いつかんなー
114:名無しさん@秘密の花園
09/07/19 00:10:16 APhTbIWD
キタエリなら後藤さん(弱)かな
らじおん出張版が聴きたいんだけど、なかなかアニメディアが見つからん
早くひよしゅが分補充してええええ
115:名無しさん@秘密の花園
09/07/19 00:31:00 cf86bePK
キタエリなら門脇さんかなw
116:名無しさん@秘密の花園
09/07/19 01:28:51 Iva6v9P6
桑谷と望月
117:名無しさん@秘密の花園
09/07/19 01:41:55 wRHEmDSp
>>112
キタエリと聞くとしおんぬしか思い浮かばん
118:名無しさん@秘密の花園
09/07/19 02:15:59 CE+IbAvI
キタエリは新谷だと思ってた俺は異端だったのか…
119:名無しさん@秘密の花園
09/07/19 02:18:30 7+eBQ9hE
ここでほちゃます(逆でも可)が好きだと呟いてみる
ほっちゃんのアルバムにも詞提供したし
120:名無しさん@秘密の花園
09/07/19 04:06:45 J3UD64f4
キタエリ×しおんぬ派の俺が超異端なのは分かった。
121:名無しさん@秘密の花園
09/07/19 04:42:07 ec7mC5ST
キタエリ×あいなまに期待
122: ◆voe.iCz7FY
09/07/19 10:27:46 HMRAZnS+
キタエリが隠れた人気者と判明したので投下
保管庫のスレ立てお願いデス
タイトル「エリの秋まつり」
「エリ、口元にお弁当付いてる」
「えっ、取って取って」
「じゃあ、目つぶって」
「…何で?」
「いいから、早く」 「これでいい?」
チュッ
「アキちゃん、ちょっ舌いれたでしょ!」
「フフッ、ごちそう様」
愛生×英梨のカプですが名前を入れ換えて楽しむのも好いかと
123: ◆voe.iCz7FY
09/07/19 10:37:18 HMRAZnS+
あっ改行ミスった
お目汚しスマソ
124:名無しさん@秘密の花園
09/07/19 22:44:25 NRYeBw3M
>>122
GJ!こういう小話っぽいのもいいなぁ
125:名無しさん@秘密の花園
09/07/20 12:18:13 fR9Mlk2I
>>122
GJ!名前も入れ替えられるとはw
>>103
アレ、いつ自分書き込んだんだろうw
あんたとは良い酒が飲めそうだ。
126:名無しさん@秘密の花園
09/07/21 01:24:50 wy54MymC
京都旅行…
127:名無しさん@秘密の花園
09/07/21 02:08:59 tbGZoiBH
>>126
ここはじっといい子に職人を待とうぜw
128:名無しさん@秘密の花園
09/07/21 16:08:03 N5hUdItK
正座しすぎて膝から下が壊死しそうです
129:名無しさん@秘密の花園
09/07/21 16:49:14 Vx6osaGe
催促はやめようぜ
何か小ネタでも書こうと思ったが難しいな
130:名無しさん@秘密の花園
09/07/21 21:41:34 HgqaTVNt
>>94からの流れをみると智秋に人気がある気が…するのはさすがに気のせいか?w
智ます超小ネタ。
「JPY~~!」
「うぁ、あっつい!なんでくっつくの!」
「あーつーいー」
「じゃ、離れて。今すぐに」
「離れてもアタイの心には燃え下がる恋の炎が…!」
「いらない、そういうの今、すっごくいらない!」
「クールだね。クールビズだね真澄♪」
「さむい」
「おっと、サムカワ入りました~!」
「…けど、涼しくなーーーーーい!!ヽ(`Д´)ノ」
以上。暑苦しい二人(イチャイチャ的な意味で
俺、正座得意じゃないから神くるまで超小ネタ考えて過ごすよ。
131:名無しさん@秘密の花園
09/07/21 21:54:54 GlzLvxFV
>>130
GJ!こういうノリは嫌いじゃナイ!!
132: ◆NgK5YCJ68I
09/07/22 01:14:04 YA1AtP+e
つたないSSを待っててくれてどうもありがとうございます。m(_ _)m京都旅行の者です。
リアルの方が忙しかったりしたことに加えて、今SSの内容を大幅に修正したりしているので、UPにまだ時間がかかりそうっす(;´Д`)ごみん。
そんな中、これまたごめん。勢いで智ますに浮気した。
初挑戦。サムカワ初体験☆(←黙れ)
つなぎになるかわからんのですが投下します。二人は付き合っていることを前提。
>>130
GJ!!!
そうそう、>>94からの流れを見るとなんか智ます人気ありそうなんだよね~
では
133:ポーリー参加後1/4 ◆NgK5YCJ68I
09/07/22 01:15:25 YA1AtP+e
「もしもし智秋ちゃん?」
『ジューシーポーリーフー!!アタシは誰でしょーう!』
「……智秋ちゃんに決まってるでしょ」
『正解!さっすが真澄!きてるねーー!』
「いや。智秋ちゃんの携帯にかけてるんだからさすがもなにもないでしょ。ってかどうしたの?」
私は軽くため息をつくと、机の上の置時計の時間を確かめた。時計の針は夜の11時を指している。
『ナイトな時間にごめんねー。電話してOK?』
という智秋ちゃんからのメールを確認して、なんだろうと思って電話をしてみたらこれだ。
さっきまで読んでいた文庫本に栞を挟んで本をしまう。
『真澄ー』
「なに?」
『今から真澄ん家いっていい?』
「は!?」
『ってかもう来てるんだけどねー。今、実は真澄のマンションの前』
「はあ!?マンションの前って、マンションの前ってどこ!?」
『真澄の部屋の扉の前』
その言葉を聞くや否や、私は急いで玄関に向かった。玄関に向かう途中、インターホンの音が部屋からも電話口からも聞こえてきた。
外にいる人を確認もせず、チェーンをはずして扉を開けると、満面の笑みを浮かべた智秋ちゃんの顔がそこにあった。
相変わらずの、サファリパークを髣髴とさせるような格好で。
「ジューシーポーリー!ま・す・みーん!きちゃった」
ウインクをしながらポーズを決める智秋ちゃんを見て絶句する。
私が驚いて何も返事をできずにいると、智秋ちゃんはごほんとひとつ咳払いをして言った。
「……ごめんねーいきなり。ちょっとだけ、真澄の部屋にお邪魔してもいい?」
「ああ、うんいいけど」
どうぞ、なんてスリッパを出しながら、智秋ちゃんを部屋に招き入れる。智秋ちゃんはサンキューと言ってスリッパを履いて、ペタペタと私の後をついてきた。
「どうしたのもー。来るなら来るってもうちょっと早く言ってよー」
「そんなカタイこと言いつつもちゃんと部屋に入れてくれるますみんが好きよ」
「はいはい」
「はあいアビちゃんジューシーポーリーイェイ!」
「ちょっとアビちゃんいじめないでね。そのテンションはアビちゃん、おびえるから」
134:ポーリー参加後2/4 ◆NgK5YCJ68I
09/07/22 01:16:26 YA1AtP+e
ケージの前でアビちゃんにかまいだした智秋ちゃんをおいて、お茶でもだそうかとキッチンに向かおうとしたら、
「あ、真澄ー」
腕をとられた。
振り返って智秋ちゃんの視線を迎える。
「何?」
「別になんかさー、そんな気を使わなくていいからさ、その、」
智秋ちゃんは一瞬照れたように言いよどみ、抱きついてきた。
「わ、っと。ちょっとちょっと智秋ちゃん!?」
「あー真澄をハグすると落ち着くわー」
「……今日はどうしたの?」
さっきと声のトーンがちょっと違う気がする。
突然の行動にびっくりしたけど、おとなしく智秋ちゃんの背中に腕を回すことにした。
んーと、あー、と歯切れの悪い返事をしてしばらく沈黙した後、智秋ちゃんが口を開く。
「……付き合いでさあ、さっきポーリーに参加してきたわけよアタイ」
「うんそれは知ってる。それで?」
「なんかーその、セクシーチャーミングなアタイに惚れちゃったりする人も中にはねー、いるわけよ」
抱きしめる力が強くなった。
智秋ちゃんが私の胸に顔をうずめてきて、ちょっとくすぐったい。
「ふーん」
「アタシとしたことが今日はちょっと、うまく振り切れなくてさー苦労しちゃってさー」
「……ふーん」
「ちょっと疲れたかなー、なんつって」
「ふーん」
はあ、と私の腕の中でため息をつく智秋ちゃんをみて、よっぽど疲れたんだろうなと思った。
普段はそのテンションと言動で、どちらかというと相手を疲れさせることの方が多いのに。
「アタシには、真澄がいるのにさ……」
「ふーん……」
135:ポーリー参加後3/4 ◆NgK5YCJ68I
09/07/22 01:17:24 YA1AtP+e
『真澄がいるのに』という言葉が嬉しくて頬が緩むけど、じゃあ参加しなきゃいいのに、なんてちょっと思ってしまう。
でも、智秋ちゃんは人脈が広いし友達を大切にする人だから、そんなわけにはいかないんだろうなあ。付き合いって大事だし。
そんな私の心情を知らず、声色だけで判断した智秋ちゃんは、むっとしたように顔を上げた。
「なによーさっきから真澄ふーんばっかり!」
「ふーん」
「そーんなノリ悪いと、そのキュートな唇にキスしちゃうよ~?」
そう言ってエロイ手つきで私の唇をなぞってくる。唇の端から中心に向かって、触れるか触れないかの軽いタッチで指先を滑らす。
「……してもいいよ?」
「え、え!?」
私の言葉に智秋ちゃんはびっくりしたような顔をして、動かしていた指を止めた。
智秋ちゃんの動揺した顔がもっと見たくなって、私の唇をなぞったその指先を軽くくわえる。
ちゅうっ、と音を立てて指先を吸い上げ、爪を舐める。
すると目に見えて智秋ちゃんの顔が赤く染まっていった。
「……本当にしちゃうよ?いいの?」
私の唇に当てていた指を離して頬に手をそえる。
目を瞑って了解を示すと、やさしいキスが唇に落ちてきた。
唇の形を確かめるように触れ合わせて、ついばむようなキスを繰り返す。
私がちろりと出した舌先に、智秋ちゃんの舌先が触れたところでゆっくりと目を開けた。
「なんか今日、真澄がやさしい……」
智秋ちゃんの視線と私の視線がぶつかる。
「だって智秋ちゃんがやけに落ち込んでるんだもん。ここは空気読んでおこうかなと」
「そーなのなんか超落ち込んじゃってー。真澄慰めて!エロイ方向で!」
「あー、アビちゃんももう眠いよねー。ごめんねーうるさくて」
間髪入れずに話を始めた智秋ちゃんの腕を解き、アビちゃんのケージの前に行く。
ほら、やっぱりアビちゃんおびえちゃってるじゃん。
オカメインコは繊細だから、大きい声を聞いただけでもパニックになっちゃうんだぞー。
「真澄」
「何?」
「……妬いた?」
136:ポーリー参加後4/4 ◆NgK5YCJ68I
09/07/22 01:18:11 YA1AtP+e
アビちゃんを気にしてか、さっきより小さな声で話す智秋ちゃんに対して、思わず笑みがこぼれる。
ーーそういうところは真面目なんだから。
「……そのさあ、サファリパークみたいな格好やめたほうがいいんじゃない?そんな格好してたらさ、そりゃあエロ過ぎて変な男も寄ってくるよ!」
「えー?これはアタシの基本路線だからさあ。やめるのは無理無理」
「ふーん」
智秋ちゃんスタイルいいんだから、そんな服着なくたって十分可愛いのにさあ。
褒めるときっと、もっとエロくなりそうだから言わないけど。
アビちゃんが落ち着いたのを確認してから、再び視線を智秋ちゃんの方に向ける。
「今日もう遅いから泊まっていきなよ。服貸すし」
「それ言ってくれると思ってた!真澄愛してるよー!」
「だから声大きいから!黙って!」
この後、二人の大きな声に驚いて、再度パニックを起こしたアビちゃんをなだめるのにまたしばらく時間がかかった。
おわり。
137: ◆NgK5YCJ68I
09/07/22 01:19:13 YA1AtP+e
以上です。なんか特に甘くもなくぐだぐだな感じになってしまった。orz
しかも前書いたあみぺSSと若干シチュがかぶっちゃったんでUPはやめようかな~とか思ってたんですが、
せっかくなんでうpしました。本当に勢いで書いたんで、誤字脱字とか変なところがあったらスマン。
うーんこの二人の絡みはむずい…サムカワもむずい…
スレ汚しすみません。お粗末でした。
138:名無しさん@秘密の花園
09/07/22 01:33:11 5PonDBEb
>>137
浮気大歓迎GJ!
いやいや甘かったよ
すげーニヤニヤしました
139:名無しさん@秘密の花園
09/07/22 01:41:41 X0qonzPd
>>137
GJ! この二人はぐだぐだ喋ってるだけで面白いなw
智ますもあみぺもツンデレなんだが種類がだいぶ違うよな
あなたのSSはいつでも全力で待ってるが、好きなタイミングで投下してほしい
140:名無しさん@秘密の花園
09/07/22 17:06:41 ReurNMth
>>137
GJPY!智ますも好きだぁーー!!
催促してすまんかった。無理はしないでくれよ。
141:名無しさん@秘密の花園
09/07/23 00:19:45 iRJ9hY+g
>>137
浮気もイイ!GJ!!!
暑い時期なんで体大事にまずリアルを頑張ってくださいw
142: ◆aThLpAieOo
09/07/23 01:55:49 MN1dcHzV
アイマスレディオ終了と聞いて勢いで書いてしまいました。
しかも初ssなので拙い文章だとは思いますがよかったら。
ミンゴス×キングです。
143: ◆aThLpAieOo
09/07/23 02:03:11 MN1dcHzV
何で言えないかなぁ。
いつものようにハイテンションで話す彼女を目の前にして改めて思う。
いっそ言えたら楽なのに。
そしたら。
そしたら、彼女のこの笑顔も笑い声も全て私のものになるのかな。
二人、収録終わりに立ち寄った居酒屋で、そんな都合のいいことを考えてしまう。
身振り手振りを交えて、というかほとんどジェスチャーと擬音とわけのわからない英語だけで大袈裟に話す彼女。
自分の話に自分で笑っちゃったりする様子が何だかかわいい。
ぼんやりと眺めていると、なぜだか溜息がこぼれた。
「どうしたんだYO!元気ないじゃん、麻美~」
当たり障りのない、でもなぜか核心を突く彼女の声で現実に呼び戻された。
ああ見えて意外と鋭いから困っちゃう。
「そう?疲れちゃったかな~あはは」
何でもないふりをする。
まだ言えない、まだ。
まだ?じゃあいつか言えるの?
…言えないよ。
彼女にバレないように自嘲気味に笑った。
さっきまで楽しそうに話していた彼女は真剣な顔をしていた。
「何か…あった?」
今は彼女の優しさがつらい。
「ないない!ほんと、なんでもないから気にしないで?ね?」
ほら、元気でしょ?なんて無駄にアピールする。
そうでもしないと言っちゃいそうだから。
好きです、って…。
でも言えない。
優しい智秋のことだ。
どんなに困っても、無理してでも今までと同じように接してくれるだろう。
でも私にはできない。
言葉にしてしまえば、きっと今まで以上に智秋のことが好きになる。
もう普通の友達になんて戻れない。
だからこの気持ちは伝えちゃいけない。
智秋とずっと一緒にいたいから。
「ねぇ、もしかして…麻美の好きな人って…」
144: ◆aThLpAieOo
09/07/23 02:05:05 MN1dcHzV
「そろそろ、出よっか。」
言いかけた智秋の言葉を遮って、席を立つ。
店を後にして、抗議の声が上がらないうちに話題を変えることにした。
「そういえば、アイマスレイディオ終わっちゃうね。」
「そうだねー。麻美と会う機会が減るのはさびしいな。」
何で天然でこういうこと言っちゃうんだろ、この人は。
智秋のこういうとこ好きだななんて思いながら、うんってちっちゃく答えた。
「麻美にいつも会うにはどうしたらいい?」
予想外な質問に私は言葉を失った。
は?どういうこと?
質問の意図が分からない。
「え…?メールとか、電話、とかしてくれれば…いつでも遊ぶよ?」
「そうじゃなくて!あぁ、もう鈍感すぎだYO!」
…智秋にだけは言われたくない。
「このまま会えなくなるのやだ。」
「うん…?だからまたちょくちょく前みたいに遊べば」
「ちっがーう!友達じゃいやなの!アンタのこと好きなの!気づけよっ!」
145: ◆aThLpAieOo
09/07/23 02:15:32 MN1dcHzV
ゼーゼー息をつきながら肩を震わせて、この人は何を言っているんだろう…?
好き?
誰が誰を?
………あ、そういうこと。
理解した瞬間、自分の顔が赤くなったであろうことが分かった。
「うそ…」
「うそじゃない!麻美のことずっと好きだった。でも言えなかった。だって麻美は繪里子が好きでしょ?困ると思って。でももう会う機会減っちゃうし今しかないかなって…」
うつむきながら一息で話す智秋はいつもより弱々しくて、何だか無性に抱きしめたくなった。
「って、何でここでえりちゃん?」
「好きなんでしょ?」
「え、そりゃ好きだけど…そうじゃなくて。そういう好きじゃないよ。えりちゃんは親友だもん。」
恋愛の好きとは全く別物。
「それじゃアタシの勘違い…」
「デス。はい。」
智秋の上気した頬がさらに赤く染まる。
あ、可愛い。
146: ◆aThLpAieOo
09/07/23 02:18:31 MN1dcHzV
「ってか智秋、今わたしのこと好きって言っ」
「言ってない!何にも言ってない!」
真っ赤になった彼女はバツの悪そうな顔をして、くるっと後ろを向いてしまった。
めったにない表情だっただけにもったいない。
もう少し見ていたかったのに。
「ねーぇー、智秋ー」
顔を覗きこむように声をかけると、真っ赤な彼女はちょっとムッとして、
「うるさいっ!帰るよ!」
照れているのか、ずんずんと先に歩いて私を置いていってしまう。
「帰るってどこに?」
「麻美んちに決まってるでしょ」
さも当然のように言い放つ。
強気な発言だけど、相変わらずその頬は赤い。
私はその様子にこっそりとほくそ笑み、彼女の耳元でこう囁くのだった。
「私も、好きだよ」
147: ◆aThLpAieOo
09/07/23 02:25:18 MN1dcHzV
以上です。
微妙だ…実に微妙だ。
しかもタイトル付けそびれてるし。
スレ活性に少しでも役立てばと思い、投下させていただきました!
お目汚し失礼しました。
148:名無しさん@秘密の花園
09/07/23 08:14:27 Hm040e/Q
ちあミンきたー
>>147ありがとう
とてもありがとう。
149: ◆NgK5YCJ68I
09/07/23 18:29:03 sIoJnPo/
>>147
ちあミンSUGEEEEEE!!!GJ!GJ!!
さて、空気読まずに京都旅行続き投下。待っててくれた人本当にありがとう。
では。
150:京都旅行二日目 side sanpei (後)1/4 ◆NgK5YCJ68I
09/07/23 18:30:16 sIoJnPo/
小清水が部屋を出て行った後、壁にもたれ掛かったままずるずると腰が落ちて床に座り込んだ。
小清水が最近変だったのは分かってた。
きっと私絡みなんだろうなとは思っていたけど。
ーー気づかなくて、ごめん。
ーーいや、気づいてなかったのか?私。
小清水をあそこまで苦しめて、悩ませてしまったことに対する罪悪感。
驚き以上に申し訳なさを感じている自分は、もしかしたら薄々気がついていたのかもしれないとも思う。
体育座りをして膝に額を押し付ける。
でも小清水と「恋人同士」になっても、ずっとそれまでと同じように過ごしてたから、
キス以上のことを想像したことがなかったってのは本当。
恋人同士がやることに対して、他人事みたいな感覚を持っていたことは否定できない。
ーーじゃあやっぱり気がついてなかったんじゃん。
自嘲の笑みが零れる。
ーーそれに加えて、今日のカップルの言葉、かあ。
ごつん。
頭の後ろを壁にあてて天井を仰ぐ。
あんまりにもたくさんのことが一遍に起こりすぎて、脳の処理が追いつかない。
緩慢な動作で首を動かすと、床の上に転がっているココアの缶が視界の端に映った。
さっきのキスを思い出して、耳の後ろが火傷をしたように熱くなっていく。
なんで小清水、あんなキスを知ってるんだろう……
思い出して、頭が沸騰しそうになった。
髪をくしゃくしゃとかきむしりたくなる。
「うわあーーーっ!」と叫びたくなる衝動を押さえ込んで、
思考を停止させた。
もう一度膝に額を押し付けて、頭を抱え込む。
ーー別れた、方がいいのかな?
ーーこのまま付き合ってたら、私、期待しちゃうし、
小清水の言葉が頭の中でぐるぐると回っている。
正直わからない。自分がどうしたいのか。どうすればいいのか。
頭を抱え込んでいた腕を解いて、のろのろと立ち上がる。
床の上に転がっている缶に手を伸ばしてそれを拾い上げる。
こん、という缶をテーブルの上に置く音が、やけに部屋に響いた。
151:京都旅行二日目 side sanpei (後)2/4 ◆NgK5YCJ68I
09/07/23 18:31:09 sIoJnPo/
すき焼き屋に行ってからの小清水は、驚く程普通だった。
最近おかしかったのが嘘みたいで、吹っ切れたように、もうまんま小清水だった。
夕食前にあったことを忘れてしまいそうになるくらいで、こっちがとまどう。
お店の人にすき焼きを作ってもらって、写メも撮ってもらって、すき焼きをおいしくいただいて満腹になって、小清水とくだらない掛け合いをしながらホテルに帰ってきて、
そして、今日もじゃんけんに負けた私は小清水の後にシャワーを浴びて。
今は、ドライヤーで髪を乾かしてる。
こっちが、とまどう。
ーーちゃんと話し合った方がいいよね……夕食前は、私からはほとんど何もしゃべってないし。
ーーでもまだ、頭の中で整理ついてないのに、何話せばいいんだろ……
カチッ、とドライヤーを止める。
壁のコンセントからプラグを抜いて、軽くコードを束ねた。
ーーでも、なあなあにするのが一番よくない。
「……よし!」
鏡の前で気合いを入れて覚悟を決める。
ドライヤーを片手に、浴室の扉を開けた。
小清水は、ベッドの上で横になって眠っていた。
雑誌を読んでいるうちに眠くなって寝てしまったようで、横になった小清水の顔の横に、手と一緒に雑誌が置かれてある。
「なんだよ……」
せっかく覚悟決めてきたのに。
拍子抜けをしたと同時に、緊張から解放されてほっとしてしまう。
ドライヤーをテーブルの上に置いた。
手元にある雑誌を取り上げて、小清水に布団をかけてやる。
ちょうど小清水の指が挟まっていたところを開き、ページに目を落とすと、ある旅館の小さな広告が目に止まった。
『ご夫婦、恋人同士にオススメ!特典付きカップルプラン!』と書かれているその下の写真には、恋人同士と思われるカップルが、お互いに寄り添って景色を眺めていた。
いや、もしかしたら夫婦かもしれない。
どちらにせよ、その男女の二人組は、誰がどう見てもカップルに見られると思う。
小清水の顔に視線を落とした。
152:京都旅行二日目 side sanpei (後)3/4 ◆NgK5YCJ68I
09/07/23 18:32:00 sIoJnPo/
カップルの証明、付き合っていることの証明なんて、いらないと思う。目に見えるような証明がないと安心できないような、そんな浅い付き合いなんてしていない。
でも、
確かに同性同士は異性との関係以上に自由で、確かなものがない不安も同時にあるんだろうなって思う。
キス以上のことは、確かに考えたことがなかった。
けど、小清水のことは、好きだと言い切れる。
そうじゃなかったら付き合ったりしない。
小清水が寝返りをうって仰向けになった。
ベッドサイドに雑誌をおいて、ベッドの上に腰をかける。
小清水の目の下にはやはり、うっすらとした隈があった。
そして今は、朝にはなかった涙の跡がある。
「ぺ……」
ぎくり。
急に声をかけられて身体に緊張が走った。
「あ、ごめん起きてた?」
その先に続く言葉を待つが、返事が返ってこない。
なんだ寝言か。と肩の力を抜こうとした瞬間、
「……ごめんね」
心臓が、跳ねた。
手を伸ばして、小清水の瞼にかかった前髪を手で払ってやる。
「……なんで、謝るの?」
ーー夢の中でまで。
動く桜色の唇に指をあててそっとなぞった。
小清水はくすぐったそうに身をよじる。
小清水の顔は綺麗だ。
だからこそなおさら今、目の下にあるうっすらとした隈と、涙の跡が痛々しいほどに目立つ。
小清水は、ホテルの部屋に備え付けてあるガウンを着ている。
その襟から覗く、細くて白い首元が、あまりにも儚くて色っぽい。
自分の喉が鳴ったのがわかった。
私は小清水の顔の横に手をついて、小清水の顔をのぞき込む。
153:京都旅行二日目 side sanpei (後)4/4 ◆NgK5YCJ68I
09/07/23 18:33:28 sIoJnPo/
心臓が痛いくらいにどきどきしている。手のひらに汗が滲む。
もう一度ごくりと唾を飲み込んだ。
少しずつ顔を寄せる。
涙の跡が残る目尻に唇を触れさせた。
そしてそのまま唇を移動させ、小清水のそれにゆっくりと近づき、目を閉じた。
そっと小清水の唇に自分の唇を重ねる。
一回触れるだけのキスをして、今度は下唇をついばむように唇を優しく吸う。その柔らかな唇の感触に身体が震えた。
唇を離して目をあけると、自分のした行為が猛烈に恥ずかしくなって、上体を勢いよく起こした。
ベッドから離れると、スプリングがぎしりと音を立てた。
立ち上がったまま、小清水の顔を見つめる。
「気持ち悪いと、思ってたら」
拳を握りしめる。
ーーこんな風にキスなんて、できないでしょ……!
部屋の電気を落として隣のベッドの布団を乱暴にめくり、身体をすべりこませる。
自分の濡れた唇は、涙の味がした。
154: ◆NgK5YCJ68I
09/07/23 18:34:27 sIoJnPo/
やっと二日目終了です。待たせた割に進んでなくてごめん。相変わらず遅筆ですみません。巻き返せてないじゃん自分!!
お互い好きあっていても、相手に伝わらなきゃ意味がないと思います。
このカップルはぎりぎりまで、お互いに変に遠慮して、素直になれないんだろうなあ。
なーんつって。
今回ほど文才が欲しいと思ったことはないです。はああぁ……
がんばれあみぺ。もう一山だ!
155:名無しさん@秘密の花園
09/07/23 19:28:11 +Vo9WNvf
>>154
待ってました!GJ!
どうしようもなく涙の味がするんだが
本当にありがとう!
続きものんびりそわそわ待ってるっ!
156:名無しさん@秘密の花園
09/07/23 20:53:58 wg/EuVOd
ぺが可愛すぎるww
続き待ってます!
157:名無しさん@秘密の花園
09/07/23 21:28:17 ltncVhef
>>154
こ…これは……
ドキがムネムネ…あれ?胸が土器どk…ん?
ななな何コレ同期がおさまりま線よょよ
158:名無しさん@秘密の花園
09/07/23 23:10:44 UAHULjN1
>>154
GJすぎる!!!!
続き楽しみにしてるよ!!!!!
159: ◆eNIM4lH5t.
09/07/24 10:56:25 TC6Dsmdf
最近活気づいているので、流れに乗って自分も投下
少し上の方で、まだ同志がいることがわかって嬉しかったので、tiaraway
2週間くらい前のFictionJunctionのライブネタ
記憶も風化気味なので、あちこちちょっとズレてるかも
そこは寛容に脳内補完をお願いします
あと、ちょっと長めかもしれません
タイトルは「その隔たりが、もどかしい」
160: ◆eNIM4lH5t.
09/07/24 10:57:27 TC6Dsmdf
小気味のいいドラムの音が曲の終わりを告げる。
ふっ、と糸が切れるように爽快感が沸き上がる。
自然と頬が緩んだ。
曲の終わりをじっくり待ったお客さんから遅れて一斉に歓声。
客席にライトが回る。照らされたお客さんの瞳がきらきら輝いているのが見えた。
「改めまして、こんばんはー!」
沸き上がる声が身に心地よい。
懐かしい、この感覚。
あぁ、帰って来た。
ステージに上がった瞬間よりも深く、その思いで胸が満たされた。
歓声の大きさに思わず会場を見渡す。
名古屋も大阪もたくさんの人が来て下さったけど、やはりライブハウスとホールでは規模が違う。
「すごい…。すごい高い…!」
あまりの高さにふわぁ、と気の抜けた声を漏らしながら見上げていく。
このホールはなんと3階席まである。
しかし、奥行きがさほど無いためか、予想に反して3階席のお客さんの顔もしっかり見える。
期待に満ちて、きらきらした顔。
しっかり応えなきゃ。
見上げた視線は3階席の一角に、関係者席にを見つけた。
見知った顔がちらほら見える。
みんな来てくれたんだなぁ。
なんだか気恥ずかしい。けど、それ以上に嬉しい。
頑張るから、見ててね。
161: ◆eNIM4lH5t.
09/07/24 10:58:04 TC6Dsmdf
そしてそこには…あの人も。
見上げた視線が絡み合う。
気付いたさぇこさんは柔らかく微笑んでくれた。
たったそれだけのこと。だけど。
数十メートルの距離を経ても、胸が高鳴る。
じぃんと心が温かい。
あぁ、私、やっぱり好きなんだ。さぇこさんのこと。
「…お母さ…」
…ん?今、なんて言った?私。
「お母さんじゃない…っ。すごい高いところまでお客さまがいらっしゃってます。」
会場に沸き上がる笑い。
あぁあ…もぅ。なにやってるんだぁ私。
さぇこさんが微笑みかけてくれただけなのに。
それだけで頭がいっぱいになって。
こんなにダメになっちゃうなんて。
右側を伺うと、梶浦さんはにやりと意味深な笑みを浮かべていた。
…あれはきっとバレている。
梶浦さんはあちこち抜けてるところがあるけど、そういうのはやたらと鋭い。
ひとつ大きく深呼吸。
ふぅ。うん。大丈夫。
顔はまだ赤いけど。
162: ◆eNIM4lH5t.
09/07/24 10:58:57 TC6Dsmdf
落ち着いて、考えてきたことを話そう。
名古屋、大阪、東京。今日は千秋楽だってこと。
久々のきちんとしたライブってこと。
そして…。
「すごくワクワクしてますっ!」
たくさんのお客さんに聞いてもらえる。
…さぇこさんに聞いてもらえる。
これ以上喜ばしいことはなかなかない。
一曲一曲、一音一音、大切に。お客さんに届くように。
その思いを込めて、私は歌うときはお客さんの顔を、目を見て歌う。
今日ももちろんそう。
…なんだけど、どうしても顔が上を見たがる。
さぇこさんの優しい眼差しを感じたくて。
ぐっと堪えるんだけど、やっぱり耐え切れなくて。
見上げれば、必ず目が合う。
ずっと私を、私だけを、見ていてくれている証拠。
それだけで胸がいっぱいになる。
微笑みが似合わない曲でも、零れてしまいそうになって必死でしまい込んだ。
楽しい時間はすぐに過ぎ行く。
もうラストのMC。残すは一曲。
「この曲は……。」
梶浦さんが最後の曲についてコメントをしている。
163: ◆eNIM4lH5t.
09/07/24 10:59:48 TC6Dsmdf
今なら、いいかな。
目線をすっと上げる。
すぐにさぇこさんと目が合う。
今日の私、どうだった?うまく出来てたかな?
私、歌ってる姿をさぇこさんに見てもらえてすごく楽しく歌えたし、嬉しかったよ。
さぇこさんも楽しんでもらえたかな?
そんな思いを視線に託して。
伝わったのか、さぇこさんは笑みで返してくれた。
嬉しくなって、私も微笑む。
距離があっても、言葉がなくても大丈夫。通じ合える。
「ね、ゆーかちゃん。」
その声に私の意識はステージ上に引き戻される。
少し油断しすぎていた。
梶浦さんの話はいつも長いんだけど、その間中、私たちは見つめ合っていたみたい。
まさに時間を忘れて、だ。
「…あっという間過ぎて。」
まだふわふわする心をこちらに戻して、思いを言葉に乗せる。
まだ歌いたい。まだ聞いてもらいたい。
あの優しい眼差しで見つめられたい。
「楽しかったし、あっという間過ぎたし、この“約束”って曲を最後に歌えることが…。あれ…?」
164: ◆eNIM4lH5t.
09/07/24 11:00:22 TC6Dsmdf
……?
何かおかしい。
私も、お客さんも、一瞬止まった。
そして同時に気付く。
お客さんはどっと沸き、私は頭を抱えた。
「言っちゃったぁ…っ!」
曲名は最後まで伏せておく手筈。
最後の最後に派手にやらかしてしまった…。
客席からの歓声?が止まらない。
そろりと見上げると、さぇこさんは体をくの字に折って大笑い。
手で口元は隠してるけど、あはは、と声が聞こえてきそうな感じ。
うぁあ…。もぅ…!また…。
一気に顔に血が上る。
「でも、いい流れだと思いますよ?ゆーかちゃんらしくて。」
梶浦さんはさっき以上ににやにやしている。
…これはあとで散々からかわれる。間違いなく。
それよりも気になるのは。
さっきからぎょろりと私を見つめる無機質な眼。
…そう。今日はDVD収録のカメラが入っているのだ。
「これ…カットとか…。出来ませんか?」
ちょきちょきするジェスチャーをしながら尋ねる私。
「ふふ…無理無理。」
答える梶浦さんはとても嬉しそうに否定した。
165: ◆eNIM4lH5t.
09/07/24 11:01:05 TC6Dsmdf
いつまでもこうしている訳にもいかないので、歓声が落ち着いてきたのを見計らって、コメントの続きに戻る。
きちんと考えていたのに、さっきのでぐちゃぐちゃになって、まとめるのに一苦労。つっかえつっかえだ。
「みなさんにまた会えるように、という“約束”を込めて。」
梶浦さんがそう締めるとイントロに入る。
みなさんにまた会えるように。
みなさんにまた歌を聞いていただけるように。
さぇこさんにまた歌を聞いてもらえるように。
むしろ…また同じステージで一緒に歌えるように。
数年前の光景が脳裏を掠める。
二人並んで、笑いあって、一緒に歌ったステージ。
叶うかはわからない。
けど“約束”。
なんだか胸がつまる。
イントロ中に不意に溢れそうになったいろんなものをどうにか飲み込んで歌い始める。
こんなところで決壊させるわけにはいかない。
歌い始めてみれば、いつも通り、曲の世界に入り込めた。もう大丈夫。
歌い終わるころには気持ちも落ち着いて、歓声に達成感と満足感を感じていた。
「ありがとうございましたーっ!」
166: ◆eNIM4lH5t.
09/07/24 11:01:41 TC6Dsmdf
すごく楽しく歌わせてもらえました。
元気もたくさん貰いました。
とにかく楽しかったし、嬉しかったよ。
言ってしまうと、くどくなる気がして、深々お辞儀をして客席に手を振る。
3階席でさぇこさんが拍手の合間に小さく手を振るのが見えた。
大きく手を振り返す。
“ありがとう”の他に、“またあとで”の意味も込めて。
ライブが終わったらきっと楽屋に遊びに来てくれるはず。
梶浦さんには散々冷やかされるだろうし、さぇこさんにもさっきのことをからかわれるだろう。
…それすらも楽しみで仕方ない。
早く、もっと近くで会いたいな。
そしたら、ぎゅーっとさぇこさんを抱きしめよう。
そしてそれ以上に抱きしめてもらおう。
数十メートルの距離をゼロにすればきっともっといろんなことが伝わるはず。
伝え合うだけじゃなくて、満たされるはず。
そんなことを胸に秘めながら裾にはけていった。