ストライクウィッチーズでレズ百合萌えpart7 at LESBIAN
ストライクウィッチーズでレズ百合萌えpart7 - 暇つぶし2ch442:名無しさん@秘密の花園
08/10/18 13:19:36 Xr+J4uzf
夜勤看護婦2人が深夜に愛し合う映像
URLリンク(yourvideo.hot-jp.com)

443:名無しさん@秘密の花園
08/10/18 17:31:09 YqEHBRjr
ふと思った
ストライクウィッチーズのサーチエンジンやリンク集的なものって存在する?


444:名無しさん@秘密の花園
08/10/18 18:17:33 rPJfr6Ec
みんな最高

445:名無しさん@秘密の花園
08/10/18 19:52:26 uz6a+J91
ここのSS投下率はすごいな

446:滝川浜田 『オオカミさんに気をつけて~新・赤ずきん~』
08/10/18 20:07:04 y7iLAmg6
>>443 まとめWikiならあるんだけどな…
というわけで(?)SS投下します。
基本シャッキーニですが、なんかよくわからなくなってます。



―ここはとある森の奥にある小さな家。
この家には、ミーナお母さんと美緒お父さん(なぜか単身赴任中)、そして、一人娘のルッキーニちゃんが楽しく暮らしていました。

そんなある日、ルッキーニちゃんはミーナお母さんから用事を言いつけられます。

「ルッキーニー」
「なにー、お母さーん」
「実はね、トゥルーデおばあちゃんのお見舞いに行って来て欲しいの。
私は時間も無いし、こんなの頼めるのは、ルッキーニちゃんしかいなくて」
「うん、いいよー」
「それなら、このフルーツバスケットを持っていって。
重いだろうけど、頑張ってね」
「はーい、じゃあいってきまーす」

ルッキーニが意気揚々と外に出ようとすると、ミーナお母さんが呼び止めます。

「あっ、ちょっと待ってルッキーニちゃん」
「うにゃ?」
「最近、森の中に可愛い女の子ばかりを狙うオオカミが出没するらしいの。
だからもし出会ったらいけないから、これを持って行って頂戴」

そう言うと、ミーナお母さんはルッキーニちゃんに赤い頭巾と護身用としてブレダ-SAFAT 12.7mm機関銃という立派な銃を手渡しました。

さあ、今度こそ、出発です。

「行ってきまーす!」
「気をつけてねー!」


447:滝川浜田 『オオカミさんに気をつけて~新・赤ずきん~』
08/10/18 20:10:58 y7iLAmg6
《森の中

「あなたの○○○は△△で□□□□なんだね~♪」

ルッキーニちゃんは地上波ではとても放送出来ないような、過激な歌を歌いながら、森の中を進みます。

すると、ルッキーニちゃんは森の中で立ち往生する二人の女の子に出会います。

「どうしたのー?」
「ん?ああ、早く帰らなきゃいけないのに、サーニャが道端で眠ってしまって、困ってるんダ。
…なあ、少し手を貸してくれないカ?」
「スー…スー…」
「でも、私おばあちゃんのお見舞いに行かなきゃいけないし…」
「ちょっとダ!ちょっとだけでいいんダ!」

その少女、エイラのあまりに必死な形相に押されたルッキーニちゃんは仕方なくサーニャを家に連れて帰る事にしました。

《サーニャとエイラの家

「ついたゾ、サーニャ」
「…起きないねえ…」
「サーニャは一度眠りにつくとなかなか目を覚まさないんダ」

と、サーニャはいきなりムクッと起き上がりました。

「おお、起きたカ、サーニャ!」
「……エイラ」

するとサーニャは何を思ったのか、ルッキーニちゃんがいるというのに、エイラを押し倒しました。

「なっ…サーニャ…!//////」
「…エイラ…好き…」
「サーニャ…!やっ…やめ…ああっ…ああっ…!//////」

二人の痴態を目の当たりにしたルッキーニちゃんはすぐさま家を出ました。
胸の鼓動は止まりません。

「な…なんだったんだろ…さっきの…//////」

ルッキーニちゃんはさっき見た事を綺麗さっぱり忘れて、トゥルーデおばあちゃんの家に行く事にしました。


448:滝川浜田 『オオカミさんに気をつけて~新・赤ずきん~』
08/10/18 20:15:28 y7iLAmg6
「あなたは※※※だから@@@@なんだよ~♪」

ルッキーニちゃんは再び放送禁止歌を歌いながら森を進みます。
すると、ルッキーニちゃんの前にやけに露出が多い服を来たお姉さんが現れました。

「ねえねえ、お嬢ちゃん、今からどこいくの?」
「今からね、おばあちゃんの家にお見舞いに行くの」
「へぇ~、偉いねえ」

お姉さんはルッキーニちゃんの頭をナデナデします。

「へへ~♪」
「ねえ、おばあちゃん家に行く前にお姉さんと遊ばない?」

すると、お姉さんの頭からウサミミがピョコンと飛び出しました。

(ヤバいっ!喰われる!)
「えっ、遠慮しまーす!」

ドガガガガガガッ

「ちょっ、危ない!危ないって!」

直感的に喰われると感じたルッキーニちゃんはお姉さんにブレダ-SAFAT 12.7mm機関銃をぶっ放しながら、急いで逃げました。

その後いろいろあって(割愛)ルッキーニちゃんはようやく、トゥルーデおばあちゃんの家に辿り着きました。


449:滝川浜田 『オオカミさんに気をつけて~新・赤ずきん~』
08/10/18 20:18:44 y7iLAmg6
「おばあちゃーん、お見舞いに来たよー」
「ありがとう、ルッキーニ」
「…おばあちゃん、こんな暑いのにどうして布団を被ってるの?」
「これは、体温調節の為だ。
体温は人間にとって大切なものだ。だから(以下略)」
「ふーん、じゃあおばあちゃんの耳はどうしてそんなに長いの?」
「これは、ルッキーニの甘く可愛い声をよく聞く為だ」
「ふーん。っていうかおばあちゃん、声なんか違くない?」
「…それはね…」

すると、布団から出てきたのはおばあちゃんでは無く…

「おばあちゃんじゃないからだよ!」

なんとさっきルッキーニちゃんを誘ったオオカミもといウサギ・シャーリーだったのです!

「キャアアアアー!」

するとウサギ・シャーリーはルッキーニちゃんを布団の上に押し倒して、無理矢理キスをしてしまいます。

「う…にゃあ…//////」
「フフフ…♪」

ウサギ・シャーリーのあまりのテクニシャン振りにルッキーニちゃんはメロメロです。
調子に乗ったウサギ・シャーリーはルッキーニちゃんのズボンに手をかけました。

「ヒヒヒ…いっただきま…」

その瞬間、ウサギ・シャーリーの頭にビー玉が直撃しました。


450:滝川浜田 『オオカミさんに気をつけて~新・赤ずきん~』
08/10/18 20:21:36 y7iLAmg6
「誰だ!」
「私の孫になんの用だ!」
「トゥルーデおばあちゃん!」

そこには三人の女の子を連れた、風邪を引いているはずのトゥルーデおばあちゃんがいたのです。

「おばあちゃん、風邪引いてるんじゃ…」
「ん?ああ、もうこの通りピンピンだ。
それよりルッキーニ、見てみろ、私の新しい妹のよしか、りーね、えーりかだ」
「「「おねえちゃーん」」」
「はいはい♪」
「……」

この三人をどこから連れて来たのかはあえて聞かないでおこうと思ったルッキーニちゃんは再び、ウサギ・シャーリーに抱き寄せられてしまいます。

「ルッキーニはもうあたしのものだ!
単なる妹バカのお前には何も出来まい!」
「くっ、くそ…!もうビー玉は無い…!」

そしてルッキーニちゃんは再びウサギ・シャーリーに押し倒されてしまいます。
ルッキーニちゃんの貞操危うし!

と、その時、更に後ろから声がします。

「ルッキーニ!」
「ルッキーニちゃん!」
「お父さん!お母さん!」

そう、そこにいたのは刀を持った単身赴任から丁度タイミングよく帰ってきた美緒お父さんとミーナお母さんでした。
美緒お父さんの目には怒りが宿っています。


451:滝川浜田 『オオカミさんに気をつけて~新・赤ずきん~』
08/10/18 20:25:56 y7iLAmg6
「私の娘を傷物にして…!お前なんか、こうだ!」

そう言うと美緒お父さんは持っていた刀でウサギ・シャーリーを斬りつけました。

あまりの超展開にその場にいた誰もがドン引きしましたが、それに関しては誰も発言しませんでした。

「きっ…貴様っ…」
「ウッ、ウサギさんっ…!」

さすがに問答無用で斬りつけられたウサギ・シャーリーが哀れになったのか、ルッキーニちゃんはウサギ・シャーリーの元に駆け付けました。

「大丈夫!?ウサギさん!」
「心配してくれるの…?ハハハ、嬉しいなあ…」

ルッキーニちゃんは涙を流します。

「…あたし、ウサギさんにキスされて気付いたんだ…」

そう言うと、ルッキーニちゃんはウサギ・シャーリーにキスをしました。

「ルッキーニ…」
「あたし、ウサギさんの事が好きになったみたい…」
「ルッキーニ…それは…」
「あたし…ウサギさんの事…」
「嬉しいよ…あたしの事好きだって言ってくれるヤツなんて今までいなかったから…」
「ウサギさん…怪我が治ったら…結婚しよう…?」
「…ルッキーニ…でも人間とウサギが結婚だなんてどう考えても前代未聞だろ…
それにいつまた他の女の子を襲うか分からないぞ…」
「ウサギさんが遊びでも、あたしは本気だから…」
「ルッキーニ…」
「ウサギさん…」

そして二人はさっきとは違う、暖かいキスを交わしました。
熱く熱く、お互いの想いを確かめ合うように…。


452:滝川浜田 『オオカミさんに気をつけて~新・赤ずきん~』
08/10/18 20:30:36 y7iLAmg6
《数年後

「ウサギさん…あたし達、とうとう結婚だね…」
「ああ、あたし嬉しいよ。世界で一番大好きなルッキーニと結婚出来るなんて」
「えへへ…♪」
「ほら、ルッキーニ、もう始まるぞ」

ギィィィ…

さあ、未来への扉が開きました。
二人の未来に幸多からん事を…



FIN

脚本:シャーロット・E・イェーガー
――――――――――
シャーリー「っていうような劇、今度やらない?」
全員「却下!!!!!!!!!!」


ルッキーニ(…でも、ちょっといいかも…//////)
ペリーヌ(というよりなんでわたくしの出番がありませんの…!?)

END

以上です。異様に長ったらしくてごめんなさい。
たまに中身の無いSS投下したくなるんですよね…

…では、爺はここらで…


453:名無しさん@秘密の花園
08/10/18 20:39:33 YqEHBRjr
>>452
なんだか突っ込み所満載!と爆笑しながら読んでたら…なるほどこういうオチかw
おもしろかった、GJ!

やっぱサーチとかはないのか。こことPixivで十分ってことか…?

454:名無しさん@秘密の花園
08/10/18 23:17:09 Axm770ej
GJGJ
最近忙しくてなかなか読めないぜ
でもここだけが今のオアシス
アニメで百合分が最近なかなか補給できないからな

455:名無しさん@秘密の花園
08/10/18 23:32:24 wsXNvsgl
小説見てて思った
ゲルト&サーニャ、エーリカ&エイラってのもありかもな、ロッテ組んでたし

456:zet4j65z
08/10/19 00:09:19 VZ7rInKi
>>433から435の続きを投下です
一部の楽しみにしてくれてた人、約束守れなくてごめんなさい。
仕事忙しかった上に書いてるうちに膨らんだんで、中編って事で勘弁してください。

457:zet4j65z
08/10/19 00:10:23 VZ7rInKi
●ブリタニア1944 くらやみのそらのくものそこ 中

 夜間哨戒強化期間になってから恒例になった食事時の目に良いもの持ち寄り大会。
 メインディッシュはロマーニャ風のレバー料理。
 ロマーニャ風といってもルッキーニが作ったりとかじゃなくて、あいつは「たべた~い」と言っただけ。
 リーネがこっちで手に入るレバーを用意して色々レシピを調べながら完成した成果が目の前の料理。
 ハーブ系を多めに使ってるんでレバー特有の癖も無くてとっても美味しかった。
 ルッキーニは「なんか違うけどおいしーからイイヤ。リーネ大好き~」っておっぱいに飛び込んでた。
 シャーリーはそんなやり取りを横目で気にしつつ、料理ネタじゃリーネに適わないと踏んで表向き平静を装ってる。無意識に出したウサ耳がぴこぴこしてるのが笑える。
 リーネに比べてうちの嫁と来たらジャガイモ蒸かすことしか出来ないからな~……ま、それはそれで美味しいし大好きだしわたしもあんまり変わんないけど。
 デザートには皆がリクエストしたんでまたまたリーネがもう一度取り寄せてくれたブルーベリー。
 リーネは良いお嫁さんになるよな~。ミヤフジは幸せ者だよな~。
 不人気の肝油はサカモト少佐とつき合わされてる扶桑後輩ミヤフジ、健気に自分から付き合うペリーヌと何故か美味しいというミーナが消費してる。
「味なんて関係ないから、身体にいいものを呑んだ方が良いんじゃないのか~?」
 トゥルーデのわき腹を肘でつつきながら言ってやると、
「ああ、だからこうしてハーブティーを飲んでいる」
 って、冷静に切り返された。流石のトゥルーデでもやっぱり肝油はダメか。
 ちなみにマリーゴールドは……、ティータイムにペリーヌが一人で消費してるみたい。あいつも意地になるからなぁ。

 そんな穏やかな食事も終わってフライトの時間。
 わたしはカールスラントのBf109G、サーニャはオラーシャのMiG60を穿いて滑走路に並ぶ。
 なんだかエイラが心配そうにハンガーまで来てたんでちょっとからかってみる。
「おーい、さーにゃー、ふるえがとまらないんでてをつないでくれー」
 と、手をぶるぶる振りながらサーニャの前に出してみる。
「え?」とリアクションに困って硬直するサーニャ。
 うん、かわいいな。と思いつつエイラの様子を確認。
「ゴラー! なにやってんだよハルトマン中尉! あんたが夜空にびびるはずナイダロー」
「えー、夜空の暗さに怯えるフロイラインってそそらない?」
「そそらないっ!」
 と、エイラはわたしの背中を押すと強引に滑走路を走り始めた。手を繋いでの離陸は許してくれないみたい。
「おおっ、がんばるね、エイラ」
「上でっ、サーニャにっ、変な事っ、スンナヨナっ!」
「参考までに聞きたいな~? 空の上で出来る『変な事』」
「バカー!」
 エイラは赤くなりながら叫ぶ。あれは日々色々と考えてるな~。でもまだ実行には移していないと見えた!
「あはっ」
 そんなちょっとヘタレなエイラを振り返って笑いかけつつ、そこからは自力で加速して、夜空へと舞った。
 続いて、バランスを崩してたたらをふむエイラを心配そうに振り返りながらエイラも離陸してきた。
「あの、ハルトマン中尉……。エイラをあんまりいじめないで」
 ん~、いじめてるように見えちゃった?
「大丈夫だって。軽いスキンシップだよ。エイラもきっと気にしてない」
 まぁ実際にサーニャに何かあったら本気で気にするだろうな。っていうか殺されるな。
「なら、いいんだけど……」
「エイラはさ、毎晩でもサーニャと飛びたいんだよ。でもわたしが出番取っちゃったから悔しがってるだけだって」
 そういうとサーニャはほんのりと頬を染めて少しだけ嬉しそうな表情で俯いた。
 このカップルってホント反応が予想通りになるよね~。
 エイラなんて普段つかみどころが無いのにサーニャ絡みになるとわかりやすすぎ。



458:zet4j65z
08/10/19 00:11:09 VZ7rInKi
 天候不順の続くドーバーの空は、暗い。
 地上では雨が降ったり止んだりを繰り返してる。
 雲底高度は200mよりも低くて、積雲が全体的に広がってる。
 わたしたちはサーニャの魔法を当てに、掴み所の無い闇の中へ踏み出した。
 雲の中を飛ぶとあっという間に全身がズボンまでびっしょりになる。
 無意識に全身にまとう魔力フィールドは暑さ寒さとか衝撃からは身を護ってくれるけど、服がぬれることに関しては無防備。
 明日もローテだから、かえったらシャワー浴びて今日こそサーニャベッドだな~。

 視界が10mもない密雲の中では、翼端灯とサーニャの残した後流だけが道しるべ。
 後流は、風の属性の持つわたしにいろんなことを伝えてくれる。
 オラーシャ製の荒削りなストライカーユニットを穿いて、抵抗の大きいフリーガーハマーを抱えてても綺麗な軌跡を描くサーニャの後流を一言で言えば『優しい』かな。
 うん、サーニャの残す軌跡は優しい感じがする。
 あとは『歌』だ。
 お世辞にも洗練とは程遠いオラーシャ製エンジンをここまでいいテンポで噴かすことができるのは、流石歌姫って感じだね。
 まぁ、年下組の中ではエイラに次いで上手ってところかな。

 お互い無言の盲目飛行が続く。
 さっきは冗談めかしたけど、これだけの深い暗闇の中を一人で飛べって言われたら、さすがの私だって怖い。
 でも、そんな重苦しい飛行は唐突に終わった。
 突き抜けた雲上は4分の1ほどが欠けた月と星の光に照らされていた。
 雲海には所々に積乱雲の塔が突き出して、幻想をこれでもかと演出。
 止めとばかりに隣には月下に咲く白百合の歌姫。
 あ~やば……見とれてる。
 トゥルーデ、ゴメンよ~。今、あなたの心の花婿はエイラのガチ嫁に心奪われてます。
「……エイラが釘を刺す理由も、わかるよな~」
「え?」
 サーニャが何の事?とこちらを見る。
 今見つめられたら理性を動員しないとまずい事になりそうなので視線を正面に戻してから口を開いた。
「スーパープリティ魔法少女エーリカちゃんの称号は今この瞬間返上。今日からはサーニャがスーパープリティ魔法少女を名乗ると言い」
 勿論照れ隠し。
 ああ、でもこの心の称号を手放すのは勿体無かったか!?
 まぁ、わたしもウィッチーズじゃ年長組だし、今度からは『スーパーセクシー魔法少女エーリカちゃん』を名乗ろうと心の中で呟きつつ増速。
 無駄に照れて赤くなってる頬の熱が、引いたのを確認してから他愛ない雑談を始めた。
 知らなかったサーニャの事をいっぱい知りたいと思ったから、まず私の事を話した。
 妹、ウルスラの事を中心に語る内、思ったよりも早く笑顔を引き出せた。
 これはエイラやミヤフジのお陰だなって思った。
 自然な流れでサーニャが自分の事を話し始めた時。

「!?」

 突然サーニャが息を呑んだ。

459:zet4j65z
08/10/19 00:17:27 VZ7rInKi
以上となります。

続きはまた明日の夜にでも。
っていうか、今確認してみたら書いてある部分だけで今回投下した分より長いしw

ちなみにシャーリーのうさ耳ぴこぴこは、
>>452
読んだあと書き足しましたw
すごく面白かったっす~GJ

アリス=リーネ
ウサギ=シャーリー
ハートの女王=ミーナ
トランプ兵=エイラ
とかで不思議の国のアリスネタもいけそう。

460:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 00:57:03 gXe1lAqP
>>459
チェシャ猫=ルッキーニ
帽子屋=エーリカ
三月兎=ゲルト
眠り鼠=サーニャ
とかで是非。


461:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 02:07:51 ALNBTLTT
>>459
GJ!19XXシリーズ大好きだ~!
続きマッテマス

しかしなんという投下量……皆さん最高ッス!
最近いらん子ネタが増えて地味に嬉しいんだぜ

462:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 03:56:50 bCyMs1Jr
なにかと評判の悪い8話だが、手紙のガキと赤城の艦長を女体化したうえで脳内再生したらかなり破壊力のある話になったぜ?
芳佳にアプローチしかける杉田を牽制するミーナとかかわいすぎだろ…
ついでに樽宮と土方も女体化したらさらに妄想がkskした


463:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 04:00:00 nAVC3DHR
DVDの修正で女体化フィルター付特典とかつかないかな
股間督がんばれ

464:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 04:11:38 GwPyVhI2
つーか、監督ブログでの必死すぎる弁解具合を見てもう怒る気無くなったw

465:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 06:36:29 61ZjnH2e
まとめサイトの更新履歴見て吹いた

追加量がおかしすぎるww

466:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 06:43:29 gz2OuI1n
2日で25本w

467:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 06:47:05 eeBtUog3
管理人さんホントに乙であります

468:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 07:15:27 iLREPkrc
>>459
気になるところで引くなあ!

ホカンコノヒトヲモットホメロー!w

469:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 09:08:00 QSRljZJ3
>>459
続き待っておりますよ!

それにしても保管庫のSSの数本当に半端ないなあ…。
このままどこまで行くのか、楽しみでしょうがないぜw


470:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 09:42:20 xrKd0Gz4
ただ常連で最近書いてない人が結構いるんだよな
温泉の続きはどうしたのかと(ry

471:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 11:16:02 QSRljZJ3
>>470
そういやそうだな
それだったら(ほぼ)毎日投下してる俺は…


472:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 11:40:52 jwG04O5H
最近SSでの少佐の絡みが無くて寂しいんだぜ

473:保管庫 ◆YFbTwHJXPs
08/10/19 11:44:14 BgIJAyAn
どういうわけか本スレでも管理人乙の流れになっててなんか涙出てきた。
ナイトリー更新できなくて実に申し訳ない。
私事情でここんとこ間が空き気味だけど1週間以上は絶対空けないようにするのでホント許してくださひ。

>>425 このお姉ちゃん格好良過ぎる。この距離感がエーゲルですよね。
>>430 そういえばエーリカとサーニャにはそんな繋がりがあったんだった!着眼点が素晴らしい。GJ!!
>>436,>>459 と思ったら次もこの二人だったという……。案外いい友人同士になれそうでいい雰囲気ですね。わっふるわっふる
>>440 ここにきてこの引きですか!!憎い演出だ。わっふるわっふる
>>452 >>425とのギャップがもうwそして美緒ミーナ夫婦GJ!!

>>471
だからじっちゃんは働きすぎだと以下略
でも確かに結構人入れ替わりましたよね。嬉しいやら悲しいやら……。
ただたまにふらっと戻ってきてくれたりする人がいたりするからまだまだ希望は捨てられぬ。

474:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 13:49:38 SqQbDXUr
管理人さんも乙
書いてくれる人も乙
全員に感想書きたいが忙しいw
でもそれぐらいハイペースなのは良いことだ


475:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 13:56:18 lDizWHXV
サーニャとちゅっちゅしたいと思ってたけど、このスレ見てサーニャはエイラとちゅっちゅしていてほしいと思えるようになった

476:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 14:19:51 6PO8y0zK
>>475
いらっしゃいませ

477:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 14:24:01 Wkw3z5QM
こうして今日もまた百合好きが増えていくのであった・・・

478:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 14:25:43 79HyVgR3
嗚呼、何故見てしまったのだろうか

479:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 14:27:41 5CGH9NOc
>>473
無理せずマイペースで行ってくれ。
暇潰しと趣味で書いてる駄作までも保管して貰ってる身としてはホントに頭が上がらないぜ・・・。

百合姫と三国先生と森島先生と乙先生で補給もしたし、またチマチマ書いていくか。
時代はエロ百合ですよエロ百合。

480:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 14:42:08 8flGCc5x
>>475
イイハナシダナー

481:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 15:00:37 ZXAEjpkI
たまにはエロ百合が読みたいなぁ~

482:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 15:14:21 SqQbDXUr
>>481
ストパンでは無いが
その花びらにくちづけを
処女宮
辺りに手を出してみては?

483:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 15:36:45 suB+7SlL
ゆりんゆりんダナ

484:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 15:49:55 W0rNYr7j
チンポぶちこみてぇ

485:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 16:19:10 6RgEJZlN
21X2w2Ibです。ペリエイラの続きとエイラーニャ投下します。

486:「mix-turegret」-2 21X2w2Ib 1/3
08/10/19 16:20:42 6RgEJZlN

夜間哨戒に出掛けるまでサーニャから逃げて逃げて逃げ回って、最終的にはミーナ隊長にどやされるように
して自室に帰りついたのは深夜過ぎ。サーニャは無事に出掛けたろうか、泣いていたりしないだろうか。そんな
ことを思いながら毛布にくるまって部屋の隅に座りこむ。
結局あのあとにペリーヌに鉢合わせすることは無かった。…とりあえず、今日と言う日はやり過ごせたことに
ほっとする。とはいっても例の件がそもそも日も落ちた頃の出来事だったのだから、数時間でしかないのだけれど。

頭では必死にサーニャのことを考えて、サーニャの心配をしているのに頭に浮かぶ光景はやっぱり泣き笑いの
ペリーヌの顔ばかりだった。そしてその直後の出来事ばかりだった。心がみしみしと軋む。両手で顔を覆って
「あ゛ー」と叫んでも何も変わらない。当たり前だ。
すべては私の油断のせいだ。あんな不意打ちを食らうなんて。普段の自分だったら容易く交わせた…あれを、
敵の攻撃と仮定した場合、だけれど。

気持ちの疲れがどんどんと外側に染み出して行って、考えることを抑制していく。いいからお前はもう休め、
と言われている気がする。
そうだな、わかったよ。自答のように答えて、私は毛布をくるみなおすと目を閉じた。


…が、もちろん、そんな寝心地の悪い場所で眠って安眠できるはずもなく。
目が覚めたのは空も白み始めた頃。最初はどうして自分がこんなところにいるのか覚えておらずうろたえて、
そして直後にすべてを思い出して2倍うろたえた。ふつふつと後悔が湧いてきて、けれども誰に、どう償ったら
いいのか分からない。
そろそろ、サーニャが帰ってきてもおかしくない頃合いだ、と思った。…もしかしたら今日も、サーニャは私の
部屋にやってくるのかもしれない。ただ単に部屋が隣で間違えやすいのか、一人で眠ることの寂しさか、
サーニャは夜間哨戒から帰ると寝ぼけて無意識に私の部屋にやってくることがあるのだ。実際のところが
どうなのかはなんて知らない。ただ私はそれを許容するだけだ。大切な人が無意識にだって私を求めてくれる
のならそれを拒絶する理由なんて私には無い。私の持ちうる最大限の優しさを以ってそれに答えてやるだけだ。

じゃあ、ペリーヌは?
ペリーヌは、私にとって一体なんだったのだろうか。
…大切な『仲間』なんだと、思ってたんだ。彼女がいわゆる『ツンデレ』であることを私はたびたびからかった
けれど、それだってそんな彼女を私なりに気に入っていたからだ。照れ屋で恥ずかしがりで意地っ張り。でも
寂しがり屋。素直じゃないけど嘘なんて絶対つけない、いいやつ。同い年である気軽さもあったのだろうか、
ペリーヌと会話をするのは存外に楽しかった。

そんな、ペリーヌと、あんなことになるなんて。
はあああ、とため息をつく。気恥ずかしいのか悔しいのか悲しいのか申し訳ないのか、良く分からない気持ちが
しっちゃかめっちゃかになってひたすらもどかしかった。
確かに大切だ。大切な、仲間だ。けれどサーニャとは違う。そもそもの毛色が違う。サーニャといるとなんだか
どきどきするときがあるけれど、ペリーヌと一緒にいるときにそんなことは考えない。だから、ちがうんだ。
ちがうったら、ちがうんだ。
目を瞑って懸命に思考を追い出そうとしても何も変わらない。これから自分はどうしたらいいのか、どんな顔を
してこれからをやり過ごせばいいのか、わからなくて途方に暮れるばかり。

どうせ起きるにはまだ早い。起きてるのなんていつ寝ているのかわからない坂本少佐くらいだろう─
そう体の力を抜いた瞬間、その音は、した。

それはギィ、と扉が開く音だった。そしてとてとてと音を立てて、何かが入り込んでくる音だった。
(ああ、やっぱり)
扉に鍵をかけておけばよかったといまさらながら後悔する。けれどもすぐに思いなおす。
だってもしも鍵なんてかけてたら、この部屋に入るつもりだった人間はひどく驚くのではないか?
もしくは力尽きて、部屋の前で倒れこんでしまうのではないか?
…そんなひどいこと、わかっていて出来るわけが無い。
足音は確実にこの部屋にある。いつもとは違う意味で暴れだす心臓を懸命に押さえつけて、こぼれそうな涙を
こらえる。傍から見ればなんてこと無いはずなのにこんなにも怯えている自分はきっと滑稽なんだろう。
でも、やっぱり私は臆病なんだ。



487:「mix-turegret」-2 21X2w2Ib 2/3
08/10/19 16:21:30 6RgEJZlN

するすると、衣擦れの音。入り込んできた『彼女』が、衣服を脱ぎ散らかしているのだろう。そして多分これから
まっすぐ私のベッドに向かって、そして力尽きて眠ってしまうのだ。…今日は邪魔者がいないから彼女もきっと
良く眠れるだろうな、なんて思いながら目を瞑って、彼女がベッドに倒れこむ音を耳を澄ませて待った。

…待った。

……待った。

(あれ?)
はてな、と疑問符が頭に浮かんだのは、待てど暮らせどその音が耳に届くことがなかったからだ。
どうしたんだろう、と薄目を開くと床の上に裸足が一対。こちらを向いて、あった。…と言うことは、その足の
持ち主もまた、こちらを向いていると言うことだ。ベッドとは全く違う方向の、部屋の隅を向いているということだ。
なんで?どうして?その答えが出る前に、その裸足は歩きだした。緩やかに、でも確実に、私の方に向かって。
わけもわからずかたく目を瞑り直す。とにかく眠った振りを決め込もう。そう考えたのだ。

未来を見れれば良かった。
痛感したのは、昨日から数えて2回目。一回目は昨日、ペリーヌにキスをされたときだ。
もともと勘は良くて、ネウロイの攻撃だって未来を見なくてもほとんど避けることが出来るのだった。能力に
おぼれるものは能力に滅ぼされる。そう叩きこまれているだけに、私も、他のウィッチも、日常生活で自分の
能力を使うことなんてない。

でも、今回ばかりは。

ふっ、と漏れた吐息のような呟きとともにこちらに倒れこんできたそれを、なるたけ自然な動作で抱きとめながら
ひしひしと思う。未来を見ることが出来たなら、もっと、上手く立ちまわれたのかもしれないと。
すがりつくように私に倒れ掛かっているその人を私は良く知っていた。この私が彼女を見間違えるはずが無い。
たとえ目を瞑っていたとしても、それは明白だ。
(サーニャ)
エイラ、って、聞こえた気がしたんだ。倒れこむ瞬間に、サーニャがそう言ったような気がした。それが寝ぼけて
いたからなのか、彼女自身が意思を持って言った言葉だったのか、それはわからない。

恐る恐る目を開くと、私の腕の中で、サーニャがすうすうと眠りについているのが見える。
ふぅ、と胸を撫で下ろして、目を細めてすぐ間近にあるサーニャの顔を見やった。少し、青白いのは夜間哨戒で
疲れ果てているせいだろうか?

「オカエリ、」
起こさないように声を潜めてそう言ってやる。眠っているサーニャに聞こえているはずが無いけれど、私は
そうして自分の仕事を全うした気持ちになりたかった。昨日の晩は結局、サーニャを見送りだしてやることが
出来なかったから。
ああ、なんだ、結構大丈夫じゃないか、私。先ほどまでの混乱はどこへやら、思いのほか落ち着いている自分に
気がついて思わず笑いが漏れる。そうだ、昨日の夜のことなんて忘れてしまえばいい。ペリーヌだって、今日、
また、会ったら元気になってキャンキャン吠えているんだろう…

そこで、ペリーヌのことを思い出してしまった時点でもう間違いだったのかも知れなかった。その瞬間、昨晩の
出来事が鮮明にフラッシュバックされたからだ。抱き締めたときの感触も温もりもすべて頭から体中に巡って
いって、そして今の状況とがっちりとリンクした。
倒れこんできたサーニャを抱き止めるために広げた手が、強張った。目が、あごのすぐ下にある頭をうつす。
からだじゅうが、温もりを感じ取る。
サーニャが小柄だというのは、そんなの言うまでも無いことで。…恐ろしいことに、実は、あの、高飛車なツンツン
メガネも、ひどく小柄だった。

私は失念していたんだ。二人の体つきが酷似していることを。



488:「mix-turegret」-2 21X2w2Ib 3/3
08/10/19 16:22:41 6RgEJZlN

そこからさきは、もう、考えてる暇なんて無かった。
ただ必死にサーニャから逃れようと本能的に動いた。私にもたれかかって寝息を立てているサーニャを毛布で
包んで抱きかかえて、ベッドにそっと横たえてやる。ぐっすり眠っていたサーニャは何も気付かずに静かに
寝息を立てていた。
直接触れたら気が狂ってしまいそうだったんだ。何が悪いのかなんてわからない、けど今の私じゃサーニャに
向ける顔なんて無いような気がした。

一連の作業を追え、ベッドから一歩下がって、ようやく一息つく。
けれどすでにこの部屋は私のものじゃなかった。サーニャのものだった。少なくとも私にはそう感じた。
出て行かなければならない。それも、今すぐに。あとずさるように後ろに下がって、扉にぶつかって。
「ごめん、」
小さく小さく口にする。聞こえるはずなんて無い。そもそもサーニャはまだ夢の中だ。
けれども今、この場をやり過ごすためにはこの言葉しか私には思いつかなかったのだ。

そして私は静かに部屋を後にした。



「ずいぶんとはやいな、エイラ」
朝食をとるために食堂に行ったら、すでに席についていたバルクホルン大尉に少し目を丸くしてそう言われた。
「…うん、マア、早く起きたりした、カラ」
「そうか。いい心掛けだ。」
ごにょごにょと言葉を濁しながら席につく。訝しげな顔でしばらく私を見ていた大尉はそう短く答えると新聞にまた
目を戻す。余計な詮索をしてこない、きっちりとした大尉の態度が今日はひどくありがたい。普段だったら会話が
続かずに困り果ててしまうところだけれど、大尉はもとより今は誰とも、楽しく会話が出来るような気分じゃなかったから。

おはようございます、と元気な挨拶とともに朝食を運んで来てくれたミヤフジに礼をする。
ミヤフジの料理は美味い。…あのねばねばしたのがなければ。けれども「扶桑ではこれが普通なんです」と
ミヤフジが豪語する通り、ミヤフジが食事当番のときにそれが外れたことなんて無いのだ。
…つまるところ今日もそれはあった。普段だったら「またかよー」と文句のひとつぐらい言いたいところだけれど
それさえも面倒で、私は黙ってそれを調理する。…このナットウとやらは、最後に自分でほぐすのが通例らしいのだ。

おはようございます。ミヤフジが別のヤツに挨拶をした。誰だろう、と前を向く。向いた瞬間、勢いよく顔を逸らした。
そして相手もまた、同じようにしたのを見た。どうかしましたか、ペリーヌさん?心底不思議そうに尋ねるミヤフジに、
いつもの元気の半分もなくごにょごにょと答える声がする。

「おい」
それを聞かないように聞かないようにとしていたら、ばさりと新聞を置く音がしてバルクホルン大尉に尋ねられた。
「そんなにショウユをかけると体に悪いぞ。人の好みにつべこべ言う趣味はないがその辺りでやめておかんか」
その、冷静な突っ込みにハッと我に返って自分が今調理していたナットウを見ると、それはものの見事にショウユ
の下に沈んでいた。…なんてことだ、こんなもの食べたら絶対に胃がいかれる。間違いない。
とりかえようか、とミヤフジが声を掛けてくれたけれど、『食べ物は粗末にするなよ』とでも言いたげな大尉の
視線が痛い。

もうどうにでもなれ。…できることなら、なってくれ。
こんなにしょっぱい朝食は初めてだ、と思いながらそれを口の中にかきこんだ。

──
以上です。続きます。

489:Slowly, Growin' 21X2w2Ib 1/3
08/10/19 16:29:51 6RgEJZlN

もどかしいくらい、たぶんおくびょうなこの人とわたしはゆっくりすすむから、
きっとわたしはどこへでもいけるのだろう。
ふたりでいっしょに、どこまでもいくのだろう。


まるで真っ白いミルクを心に注ぎ込んだように幸福な夢がうっすらとぼやけていって、ゆるゆると私は
覚醒した。
高く上った太陽が、カーテン越しに私を柔らかく包み込んでいる。寝乱れたシーツの上で体を起こして
ひとつ大きなあくびをして、「エイラ。」おそらく傍らにいるであろうひとに話しかけようとして。

「…えいら?」

出来なかった。

どこへ出掛けているのだろうか、本来この部屋の住人であるところのエイラ・イルマタル・ユーティライネン
少尉はそこには居らず、つまり私は一人で使うにはやや広いベッドの上で、部屋の中で、独りぼっちで
いたのだ。寂しさを紛らわそうとして手を伸ばしても、気に入りのぬいぐるみはこの部屋の隣、私の部屋に
ある。しかたなしに枕を抱きしめたけれど、やっぱり心は埋まらない。

いくらこの部屋がエイラの温かさと、エイラの香りとでいっぱいになっていたのだとしても─エイラが、
いなくちゃ。そうじゃなくちゃ、それらは全く意味を成さない。バニラエッセンスがその甘い香りに反して
とても苦いものであるように、甘い甘い砂糖菓子のようなあのひとがいなければ、この部屋だって
ただの入れ物に過ぎない。

いまだ残る眠気のせいで、感情が上手くコントロール出来ない。気付けば鼻の頭がつんとして、目頭が
熱くなるのだった。
…こんな弱い私を見たらエイラは一体どんな顔をするんだろう。ふと、思う。たぶん誰よりもおろおろと
して、だいじょうぶ?だいじょうぶ?と繰り返して、どうしたらいい、なんでもしてあげるよ、なんてわたわた
とするに決まっている。彼女は目の前の弱い人間に対してめっぽう弱いからだ。ちっぽけな存在を
見過ごしておくことが出来ない性分なのだ。

けれど、たぶん、でも。
きっと、私の一番に望むことは結局してくれないのだと分かっている。それは優しく私を抱き締めたり
だとか、手を握ってくれたりだとか、頬にキスをしてくれたりだとか、例えばそんなことだ。そうして触れ合って
私はここにいるよ、って教えてくれれば私は何よりも安心するのに、極度に恥ずかしがりのところがある
あのひとは意識してそういった行為をするのをひどく苦手とする。普段私に世話を焼いているときは平気
なのかと言うと彼女の中でははっきり違うようで、こと私に対してはまるで花咲く直前のつぼみのように
頑なで、慎重なのだった。

ぐるりと視線をめぐらしても、当然のごとくエイラの姿があるはずも無く。
ベッドの端を見ると、見事なまでに折り目正しく畳まれた私の衣服がそこにあった。傍らにある不自然な
空白はそこにエイラ自身の衣服があったことを表していて、恐らく私が今朝夜間哨戒から帰ってきたとき
脱ぎ捨てた衣服をエイラが拾い上げて自分の物と並べて丁寧に畳みこんでくれたのだということは明白
だった。面倒くさがりやのくせにこういうところばかりはひどく几帳面なひとなのだ。

(いないんだ)

ぽつんと残された自分の衣服を見やって、ぽつりと思う。訓練か、出撃か、それとも。
とにかくエイラがきちんとした制服を着て出掛けている以上、恐らくしばらく彼女が帰ってくることはないの
だろう。私を置いて、起こしてもくれないで、エイラは行ってしまった。…それは恐らく、夜間哨戒を終えて
疲れ果てて、ぐっすりと眠っていただろう私に対して精一杯気を遣った結果なのだと思うけれども、でも、
やっぱり、さみしい。



490:Slowly, Growin' 21X2w2Ib 2/3
08/10/19 16:30:33 6RgEJZlN

もっともっと、いっぱい、一緒にいられたらいいのに。
そんなことを考えるのは、私たちの立場からすれば不謹慎なことなのかもしれない。エイラはスオムスの
トップエースとして、私は広範囲の索敵という特殊能力を買われて、偶然ここに集められたに過ぎないの
だから。

ねえ、じゃあ、もしも。

例えば私たちがウィッチでもなんでもなくて普通にばったり街中で出会ったとしたならばこんな風に思うこと
もなかったんだろうか─そんなことを言うと、きっと、エイラは冷静に『そんなことはない』と首を振るの
だろうと思った。もしもなんてないよ、あるのは一本につながった過去と今と、未来だけだと。
ほんの少しだけ、未来を見ることの出来るエイラはこういった問題に対してひどくシビアだ。

「エイラ、」

もう一度名前を呼ぶ。言葉はエイラの部屋にがらんどうに響くばかりで私の望みの音は返って来ない。
それはとても虚しくて悲しいことだ、と思った。

探しに行こうか。でもどこに?

思いながら衣服を手に取る。恐ろしいくらいに綺麗に畳まれたそれらは私には一種の芸術にさえ思えて、
いつもそれを崩すのをためらってしまう。私のピアノを、歌声を、エイラはいつも幸福そうに聴いて、彼女なり
の最大級の褒め言葉を持って評価してくれる。けれども私はエイラの、こういったささやかな気遣いが出来る
ところこそとても、とても、素晴らしいと思うのだ。

(なんか、わたし、だめだなあ)

シャツに手を通して、ネクタイを締めて、そうして衣服を着替えながらため息をついた。
さっきから、恥ずかしいくらいにエイラのことしか考えていない、考えられない。そして考えれば考えるほどに、
傍に行きたくて仕方がない。恥ずかしそうに笑んで頭を撫でて欲しいし、ぎゅうと抱き付いてうろたえさせても
みたい。

そして言いたい。抱きついたその耳元で、いくらだって叫びたい言葉があるのだ。
会いたかったよ、大好きだよ、だから黙っていなくなったりしないで、ずっと一緒にいたいよ。
だけどきっと、私は言わない。絶対に、言えない。なぜなのかなんていちいち問うていたらきりがない。

…それは、ある種の情を持って私に触れるのをエイラが恐れるのと同じように、私もまたその気持ちには
ひどく臆病だから。
もしかしたらベクトルは同じ方向に向かっているのかもしれない。そう思っても恥ずかしくて、怖くて、上手く
言葉にすることが出来ない。だからいつまで立っても前に進めない。扉を開く一歩手前で足踏みをして、
戸惑っているのだ。ノックする勇気さえ私たちにはまだないから。

ああ、でも、今すぐ会いたいな。会いに行きたいな。
気持なんて何ひとつ伝えられなくてもいい。ただ今は一緒にいたい。それだけでもかまわない。

ベッドの上で、猫のように。
伸びをしてさあ下りようとしたその瞬間、不意にコンコン、という高い音が部屋に響いて飛び上がった。
誰だろう?恐怖にも似たその気持ちは、次の瞬間にこの上ない喜びに変わる。

サーニャ、おきてる?

それは、私の、待ち望んだ声だったからだ。粉砂糖のように柔らかい言葉がドアの向こうから私の耳に届く。
自分の部屋だというのにいちいちノックをしてくるところが、なんともエイラらしい。
扉に駆け寄っていく。そして開く。何も言わずにぎゅうと、エイラに抱きついてみる。ウワァ!と声を上げて
うろたえるエイラ。



491:Slowly, Growin' 21X2w2Ib 3/3
08/10/19 16:31:44 6RgEJZlN

「…寝ぼけてるの?…私はぬいぐるみじゃないゾ?」
手に持った何かを支えながらそんなことを言っていう。いまだに私が夜間紹介のあとにこの部屋に来る
ことを『部屋を間違えているだけ』と思っていたり、こんな発言を重ねているところを見ていると、この人は
相当鈍感なのではないかと思ってしまう。自分に寄せられる好意に対してひどく鈍いのだ。
間違えてなんかないよ、エイラを間違えるわけないじゃない。それが伝わらないのはきっと、何よりも私が
それを言葉にしないからなんだろう。

「おなかすいたロ?朝ごはん持ってきタから食べヨ。」

そしてほら、やっぱり鈍感なエイラはさっきまで私がどんな想いでこの部屋にいたかなんて何も知らないで
楽しそうにしているのだ。持ってきた皿のものをフォークで刺して、私に差し出してきてくれる。茶色くて丸い
それを、そう言えば私は前も見たことがあった。何かと理由をつけて料理当番を受け持つのをひどく嫌がる
エイラの手料理だ。

─こんなのスオムスじゃ誰でも作れるよ。他人に出すような料理じゃナイ。
   でも私には、これぐらいしか作れないカラ。

私が絶賛をしたらそう言ってそっぽを向いてしまった、そのときのそれによく似ている。
ぱくり、と口にすると温かくて、少し酸味のある柔らかいお肉の味が口いっぱいに広がった。おいしい?
恐る恐る尋ねてくるエイラに、もう一度口を開いて答える。ねえ、もっと。身を乗り出して、えさをねだる
小鳥のように。

一緒に彩りよく添えられていたらしい野菜や、マッシュポテトまでもすっかり食べ終えて、満足に私はまた
エイラに擦り寄った。私の口の周りを拭きながら「しょうがないなあ」などとぼやいている辺りエイラはまだ
私が寝ぼけていると思っているらしい。私がきちんと覚醒していて、意識を持ってこんなことをしているの
だと知れたらエイラはそれこそ裸足で逃げ出すだろう。エイラはそんな人だ。

ゴメンネ。
そんな言葉がふってくる。心も、体も、満足で満たされている今の私にとってそれはまるで美味しく焼けた
パンケーキに更にたっぷりとかけるメイプルシロップみたいだ。
「…追いてっちゃっテ。朝ごはん、私の当番だったんダ」
膝の上にいる私の前髪をかきあげて額を撫でながら、申し訳なさそうにエイラは呟く。いいよ、もう。答える
代わりに服のすそを掴む。伝わるかどうかはわからない。でもきっとその気持ちをエイラは理解してくれる
ような気がした。

その代わりに、今日はもう、離さないから。
そんな気持ちがこもっていたことには、たぶんさすがに気付かなかったろうけれど。

言葉にしないから、私の気持ちは膨らんでいくばかりだ。いつまで経っても不確かで宙ぶらりんで、たまに
不安になって仕方がなくなる。それもこれも、私が、エイラが、おくびょうすぎるせい。

でも。
(Тише едешь, дальше будешь. )
そんなときは心の中で、この言葉をくりかえす。ゆっくり歩けば、遠くまでいける。
なら、もどかしいくらいでも、この人と一緒なら私はどこまでも行けるだろう。

「サーニャ、私そろそろ片付けに…」
「行きたいんだケド」と困ったように口にされた言葉なんて、とりあえず無視することにした。同じところで
ずっと淀んでいてもいい。だって幸福だもの。だから前に進むのなんてまだまだ先でいい。
だってきっと、私たちはずっと、遠くまで遠くまで、一緒に行くのだから。


492:21X2w2Ib
08/10/19 16:35:21 6RgEJZlN
以上です。今度はちゃんと百合スレだな、よし。
Тише едешь, дальше будешь.
は文章中にもあるとおり「ゆっくりいけば、遠くまでいける」という意味のロシアのことわざです

ではこれから出掛けねばならないので失礼します
SS投下の多さに吹いた!帰ったらじっくり読ませていただこうw

493:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 17:01:55 aLXqAueZ
>>475
踏み入れてしまったようだな
歓迎してやろう

494:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 17:40:39 QSRljZJ3
>>492
GJ!連続投下とは…!

>>475
百合の世界はなかなか抜け出せんぞ…
だがそれが良いのだ


495:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 17:43:43 SqQbDXUr
続きキター
うはなんとも言えない
この距離感GJ
前のアーンしてる絵もGJ

496:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 18:14:19 xn4PcW+d
>>492
あいかわらずやわらかい雰囲気のたまらん文章です、しかも二本立てとは……
つづき待ってる!

497:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 18:35:20 oJbLurlb
>>357のペリイラの続きか!どういう落し所にするのか楽しみだ

>>492
今度はロシアネタか。いいねえ!どんどんやってくれたまえ!
ロシア人というとテトリスが強いとかチェスが強いとかそんなイメージしかねえw

498:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 19:19:46 /H/xJKRy
「俺は機械を楽しむ純粋な秋葉オタだ!」
「俺が好きなアニメはガンダムとかだけだ。萌えとか言っているのと一緒にしないでくれ」
「作画はあれだけどストーリーはしっかりしているからそこを見ているだけ」
「○○は俺の嫁」
「ストライクウィッチーズ?さすがの俺でも引くわ」
「エイラちゃん最高です」
「百合厨は氏んだほうがいいよ^^」
「男がいない世界最高です(´Д`;)ハァハァ」   ←今ココ



499:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 19:39:00 SqQbDXUr
>>498
ようこそこの世界へ

ついでに転
URLリンク(uproda11.2ch-library.com)

500:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 19:42:57 lKxHcYf1
>>499
これは・・・・エーリカが高値で買ってくれそうだ

501:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 20:02:33 CpAA+HU7
早朝の本スレで、
『学園ウィッチーズシリーズとかは程よい百合でオススメ』
とか、どなたかに書いていただいて思わず気を引き締めざるをえなくなったt26gFAxTです。
今後も頑張ります。頑張らせていただきます。
前回分にレスをしていただいた方もありがとうございます。
第8話投下します。
1つだけ謝るとすれば、エイラの出番が…


502:学園ウィッチーズシリーズ 第8話 501号館の紛擾
08/10/19 20:03:13 CpAA+HU7
 ミーナは、できうる限りの魔力を魔導エンジンに込め、墜落するゲルトルートを追いかける。
 残りのストライカーの魔導エンジンも停止したゲルトルートは、きりもみ状態で、学園のそばにある林へと落下していく。
 回る視界に翻弄されながらも、なんとか集中して、シールドを張ろうとするが、意思とは裏腹に、彼女は魔力が流れ出していく感覚に襲われた。
 あっけないものだな。
 自分の置かれた状況を無視したように、ゲルトルートの歯の隙間から、ふっと自嘲的な笑いが漏れる。
「トゥルーデ!」
 ミーナの声がゲルトルートの鼓膜を震わせたと同時に、ゲルトルートは背後に回り込んだミーナに受け止められ、彼女とともに、林の木をなぎ倒して不時着した。

 森の香りを感じながら、ゲルトルートは静かに目を開ける。
 その途端、金髪の頭が彼女の頬に押し付けられた。
「トゥルーデ! 良かったぁ…」
 横たわっていたゲルトルートに抱きついたエーリカが体を離し、満面の笑顔を向ける。
 エーリカの肩の向こうには、ビューリング、ウルスラ、ルッキーニがほっとしたような顔でゲルトルートを見つめていた。
 そして、ゲルトルートは、ミーナの膝枕に気づき、見上げるが、視線が合う前に体を起こした。
「おい。無茶をするな」と、ビューリングが止めようとするが、ゲルトルートはぎっと睨み返し、きょろきょろと辺りを見回す。
「私のストライカーはどこだ?」
「シャーリーさんが回収したわ。整備不良の可能性もあるから、スタッフを召集してチェックするそうよ」と、ミーナは埃を払って立ち上がる。
「整備不良……。そうか、その可能性もあるな…」
 ゲルトルートは一人言のようにつぶやいた。
 ミーナはそんな彼女の様子に案じるような視線を向ける。
 少しばかり冷えてしまった雰囲気にルッキーニが声を上げた。「ねえ、みんな心配してるからそろそろ帰ろ!」
 エーリカも同調し、ルッキーニを伴ってジープへ足を向ける。
 ビューリングは、ウルスラに目配せをしてから、ミーナの肩をぽんと叩いて歩き出す。
 ゲルトルートも、後を追いかけようとするが、不意にウルスラに手を握られて、立ち止まった。
 手を握られ、見上げられる状況にほんの一瞬だけ過去を重ねて、ゲルトルートはウルスラの手を小さく払ってしまう。
「なんだ、急に」
「靴」
 ウルスラは、ゲルトルートの態度に動じるでもなく、彼女の靴を差し出して、履かせる。
「靴ぐらい自分で…」
「小さい頃からの癖」
「私はエーリカではないぞ」
 ウルスラは悟られないように、反応をし、靴を履かせ終わると立ち上がって、ゲルトルートを見上げた。
「嫌悪は、魔力を鈍らせる」
「なにを…」
 ウルスラは、体をずらし、ジープに乗り込んだ面々をちらりと見て、もう一度ゲルトルートを仰いだ。
「あなたはもう少し周りを見渡すべき」
 
 格納庫。
 召集された数名の整備スタッフたちが黙々とストライカーの点検にあたっている。
 シャーリーは、ジープのエンジン音を聞き分け、グラウンドのほうへ顔を向けた。
 森に置いてきた面々がジープから降り、格納庫へ向け、まっすぐやって来るのを見届けると、整備主任と思しき、彼女より年上の女性スタッフの肩を叩く。
「悪いけど、さっきの報告の内容、しばらく伏せといて」
「え? しかし…」
「何か言われたときの責任は私が取るからさ。な? お願い!」と、シャーリーは両手を合わせる。
「もって数日ですよ…」
 シャーリーの熱意に圧されたスタッフは帽子を深くかぶりなおして作業に戻る。
 シャーリーは格納庫の出口まで駆け出して行って、ゲルトルートの前に立ちはだかった。
「体のほうは大丈夫か?」
「ああ、問題ない。ストライカーを見たいんだが」
「実はさっき開けたばっかでまだ原因解明できてないみたいなんだ」
「見るぐらい、構わないだろう?」
「なぁ、バルクホルン。あんたの熱意は買うけどさ。一応事故った身なんだから、今日はもう休もうぜ」
「そうそう」と、背後からルッキーニがゲルトルートに抱きついた。
 エーリカも、頭の後ろで腕を組んで、笑う。「頭も木の葉だらけになってるしね~」
 ゲルトルートは二人にからかわれ、わずかに表情が崩れる。
 そんな彼女を見つめたミーナに、シャーリーはちらりと視線を寄越し、見つめ返されると、力なく微笑んだ。

503:学園ウィッチーズシリーズ 第8話 501号館の紛擾
08/10/19 20:04:54 CpAA+HU7
 501号館、食堂。
「もう18時か…」
 坂本が、懐中時計を閉じ、顔を上げ、怪訝な顔をする。
 あごをテーブルに押し付けて、気の抜けただらしない顔をする芳佳とエイラ。
「……お前たち、それでも扶桑撫子か!」
「そんなこと言われても、訓練尽くしの一日でお腹がすきすぎて…」
「ていうか、私はフソウナデシコじゃないし…」
 三人のとぼけたやり取りに、行儀よく座っていたリーネ、ペリーヌ、サーニャは呆れ気味に笑った。
 食堂に向け、複数の足音が響き、一同は食堂の出入り口に顔を向ける。
 先頭のミーナが、皆の視線に驚き、申し訳なさそうな表情になる。
「みんな、待たせてしまってごめんなさい」
「珍しい組み合わせだな」と、坂本は、ミーナに続いて入ってくる面々を見、不思議そうな顔をする。
 思わず口ごもるミーナに気づき、シャーリーはすかさずフォローする。
「学園のほうでつるんで遊んでたら遅くなってな」
 エーリカはシャーリーの意図に気づいたのか、そうそうと言い、ルッキーニも、一瞬戸惑いながらもそれにあわせる。
 ゲルトルートはただ黙りこくって、気遣いゆえの、仲間の嘘に耳を痛めた。

 風呂に入り終えたゲルトルートは、カーテンを開け、月明かりを浴びる。
 ふと、部屋のひとすみに視線を向け、徐々に明らかになる輪郭をじっと見据える。
 彼女の使い魔であるジャーマンポインターがふっと現れ、彼女を見つめ返した。
 ゲルトルートは手を差し伸べるが、ジャーマンポインターはくるりと踵を返して、壁の影の中に溶け消えていく。

 ―嫌悪は、魔力を鈍らせる

 頭に浮かんだウルスラの言葉に、苦し紛れに反論するかのように、つぶやいた。
「ただのストライカーの故障だ…」

 シャーリーは、部屋のドアをノックする。
 はーい、という元気な声が響き、エーリカがひょっこりと顔を出した。
「おお、珍しいな。なに?」
「……入っていいか?」
「いいよ。ちょっと散らかってるけど」
 部屋に入ったシャーリーはちょっとどころじゃない、と思いながら、エーリカの部屋の有様を見渡すが、ドアを閉め、エーリカに並んでベッドに座る。
 エーリカは、シャーリーの横顔を見つめ、言葉を待っていた。
 シャーリーは視線を感じて、頭をかく。
「さっきは、話あわせてくれて助かったよ」
「なんだ、そんなことか」
「それもあるし……、バルクホルンの事、ちょっと聞きたくて」
 わずかばかりに、エーリカの目が見張られるが、また元の笑顔に戻る。
「なんだ、惚れちゃったか~?」
「バッカ。なに言ってんだよ! もともと元気ない感じだけど、最近さらに元気ないだろ、あいつ……。だから、何かでかい悩み事ができたのかなって…」
 エーリカは部屋の天井を見上げ、しばらく考え込んだ後、ベッドに倒れこんだ。
「トゥルーデに妹いるの知ってる?」
「いいや」
「戦争中に怪我して、今も意識不明なんだ」


504:学園ウィッチーズシリーズ 第8話 501号館の紛擾
08/10/19 20:06:26 CpAA+HU7
 ゲルトルートの部屋の前に立ったミーナは、踏み出せないといった様子で、佇んでいた。
「先輩」
「あら、シャーリーさん。どうしたの?」
 シャーリーはゲルトルートの部屋のドアに視線を向け、やりにくそうな顔をする。
「あー、えっと……。ここじゃちょっと…」
 いつにないシャーリーの態度にミーナの表情が引き締まり、すぐ隣の自分の部屋へ誘導する。
 シャーリーは、後ろ手にドアを閉めて、話し始めた。
「バルクホルンのストライカーだけど、異常はなかったんだ。落ちたせいで外装は傷ついちゃったけど、中身はまったく問題なし」
 ミーナの驚いた顔が差し向けられ、シャーリーは、彼女の気持ちを痛いほど感じながらも、言葉を続けた。
「要するに、今回の事故は、エネルギーの供給の問題。つまりはバルクホルンの魔力が…」
「……もう、誰かに話したの?」
 シャーリーは静かに首を振った。
「スタッフにも、できる限りは黙っとくよう言ったよ。報告はしなきゃいけないから、来週までもたないかもしんないけど……。
でも、先輩には先に伝えておきたくてさ。あいつとは、そう深く話した事無いから、何か抱えてたとしても、ちょっとやそっとじゃ踏み込むことは無理なんだ。
でも、ハルトマンが、あんたならって。私も、同意見なんだ。あいつには、あんたが必要なんだよ……きっと」
「昔は、そう信じてこれた。私にとっても彼女は必要で……。けど今は、少し自信がなくなってきたわ」
 と、ミーナは、力なく笑った。シャーリーは、ミーナの前に立ち、両肩をつかむ。ミーナの赤い瞳がシャーリーを見返す。
「……私は信じてるよ」
 ミーナは瞳を伏せ、静かに顔を上げると、また、いつもの健やかな笑顔をシャーリーに見せた。
「ありがとう、シャーリーさん」

 自室に戻ったシャーリーは、オイル臭くなった着衣を脱ぎ捨て、ベッドにどかっと倒れこむ。
 風呂に行こうにも体は眠りを―眠ることによる一時的な逃避を求めていた。
 ちょっとした口止めを強いたり、嘘をついたり、先輩を励ましてみたりと、慣れない事ばかりの一日に、心がひりついている感触。
 シャーリーは片腕を目の上において、いつもは心地よいはずの月明かりをさえぎる。
 ふと、その腕が握られて、外され、顔を傾けると、ルッキーニがベッドの脇に片肘を突いて、どこかおずおずした様子で眺めていた。
 シャーリーは、笑顔を返す余裕も無く、今の私はバルクホルンばりの無表情だろうなあ、とぼんやり思いながら、ルッキーニを見つめ返す。
 ルッキーニは小さくつばを飲み込んで、そっとシャーリーの頭を撫でた。
「シャーリー、元気出せぇ……」
 シャーリーは、起き上がって、両手を広げた。
「……おいで」
 ルッキーニの表情から怯みが消え、シャーリーの胸に飛び込む。シャーリーは、ルッキーニの背中と頭を撫でながら、ぼんやりつぶやいた。
「きっとすべていい方向に進むさ」 


 第8話 終わり


505:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 21:29:09 QSRljZJ3
>>504
GJ! 長編書ける人って凄いってつくづく思うよ
自分なんか6話書いて疲れたのに、コンスタントに連載は凄いわ

まあ何が言いたいかと言うと、続き待ってます


506:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 21:39:57 SqQbDXUr
>>504
続きキター
今回はシャーゲルか
良いねぇこの二人



507:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 21:47:37 bf8mQWpH
>>473
マイペースでおkおk
数が数だし大変だろうけど無理せずにマイペースで

508:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 21:49:39 vCQnDRcz
こういうのが見たいとかリクがないと書けません

509:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 21:52:18 8TweKCaM
GJ!人間関係が素晴らしいんだよなあ。続き待ってる!

今シャーリーエーリカ書いてるんだけど、エーリカがやけに弱々しくなってきてしまった…
エーリカ幸せにし隊の方、申し訳ない

510:滝川浜田 『ゴーゴンの楯』
08/10/19 22:03:14 QSRljZJ3
バカの一つ覚えみたいに今日も投下します。
死ぬほど短い隊長×もっさん。





―その蛇の目に睨まれたら石になってしまう―

そんな怪物の伝説を昔、本で読んだ事がある。

その怪物の名をゴーゴン(メドゥーサとも呼ぶらしいが)。

私はそんな怪物はいないだろうと思っていた。

しかし、私の近くにその怪物はいた。

私を虜にしてしまった、美しい怪物が。


私はミーナの瞳からはもう、逃げられない。

―ゴーゴンの楯―

「お前は怪物だな」
「なに?いきなり」

夜、二人ベッドの上で過ごしている時、私はミーナにそう言った。

「お前に一度睨まれたら、もう逃げられない、という意味でだよ。
そういう怪物が伝説上に存在するんだ」
「あら失礼ね。私は愛を持って貴女に接してるのに」
「ん?私は褒めてるんだぞ?
よく私をここまで取り込めたな、という意味でな」
「フフ、私がその怪物なら、貴女はその楯ね」
「楯?」
「そう、怪物の私を護り支える頑丈な楯」
「アッハッハ、怪物と言われた事に関してはそんなに怒らないんだな」
「貴女を虜に出来るなら、怪物でも何でも構わないわ」
「…楯か。良いな。お前を護り支える頑丈な楯。
私はそうでありたいな。お前を護る楯に」


511:滝川浜田 『ゴーゴンの楯』
08/10/19 22:09:02 QSRljZJ3
すると、ミーナは私を抱き寄せ、耳元で囁く。

「なら、命を賭けてでも私を護ってくれるかしら?美緒」
「ああ、怪物の命を護る楯になってみせるよ。…ただ」
「ただ?」
「私以外には力は使わないでくれないか?
…お前の虜になるのは私だけで良い」
「強い独占欲ね」
「何を言うか。楯の性だ」

ミーナは私の肩を掴み、優しく私をベッドの上に押し倒す。

「なら楯として私を楽しませる事も出来るわよね?」

私は苦笑いでミーナに言葉を返す。

「…なるべく期待に添えるよう頑張るよ」



―私は、怪物からは逃げられない。

だが、私はそれで良い。

怪物を護り支える頑丈な楯となる事を。

そして、その怪物を愛し続ける事を。


―私は、ミーナに静かに誓う。

END


以上です。
やはりこの二人は落ち着いた雰囲気のSSがよく似合う。
書いているこっちも穏やかになりますよ。

…ってか短編多くてスマン…

…では、爺はここらで…

512:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 22:14:44 NRSVrOHR
GGGGGGGGGGGGGGGGGGJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJ

513:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 22:32:03 lDizWHXV
475だが
エーリカとちゅっちゅしたい。

514:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 22:52:15 vFc03WjJ
大人おとなオトナ~~~~!!!!!

515:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 22:55:16 x9PjG9pq
まとめの小ネタ集見てたらエイラがどこぞの悪魔超人になってて吹いた

516:zet4j65z
08/10/19 23:22:10 VZ7rInKi
帰宅~。
459の続き行きます。
っていうか案の定長くなったよ。
でも完結はしたんでよろしく。

517:zet4j65z
08/10/19 23:23:11 VZ7rInKi
●ブリタニア1944 くらやみのそらのくものそこ 下

「どうしたサーニャ?」
「な、なに……コレ……真っ白で、何も感じられない……」
 見れば魔力アンテナが不規則な輝きに点滅してる。
 その表情は不安でいっぱいになって今にも押し潰されそう。
 顔色も元々色白の肌からすっかり血の気が引いてまさに蒼白といっていい状態。
「……ま、魔法が……何も……」
「え?」
 アレ?そういえば通信機の様子も……おかしい?
 二度叩いてからコール。
「501HQ、こちらカールスラントスリーハルトマン。応答願う! 繰り返す。501HQ、こちらカールスラントスリーハルトマン。応答願う!」
 むむ、これって、通じてない!?
「おいっ! 誰か出ろ~っ!」
 くっ、これもネウロイの仕業か。
「『同じのが再度出てくる可能性がある』か……相変わらず猫の餌係並の仕事振りだよねっ」
 明らかに前に現れた奴より進化してるじゃないかっ!
 呟きながら横を飛ぶサーニャを見る。
「あ、あ、あ……」
 駄目だ、まだパニックから立ち直れてない。
 瞳いっぱいに涙を溜めてる表情って、こんな時でなければそそるんだけどな~。
 そんな思いも束の間、殺気を感じとった私はサーニャの左手を引いて強引に左ロール、そしてダイブ。
 間一髪だった。
 一瞬前まで私たちのいた空間は赤い光条によって薙ぎ払われた。
 手を引いたまま雲頂を掠めるようにしながら左右に大きく蛇行。
 サーニャを見ると目が合った。
 まるで怯える子猫の様な不安いっぱいの眼差し。サーニャが初期に受けた何かの衝撃は相当深かったみたい。
「落ち着いた?」
 声をかけて少しでも立ち直れる様に期待する。
「ま、まだ……ああ、感じられないの……」
 いやいやする様に首を振りながら首を竦めてる。
「もう少し状況をわかるように説明しろよな……って、こっち!」
 繋いだ手を強引に引いて、ギュっと抱き寄せて雲海にバーティカルダイブ。
「エイラとちがって、抱かれ心地悪いかもだけど、仕様だからクレームはお断りっ!」
 サーニャよりも、声を出す事で自分を勇気付ける感じに叫ぶ。
 向かうのは再び憂鬱な雲海の底。
 ネウロイだって全く何も見えてなければまともに射撃できないだろうと期待しての行動。

 でも、なんとなく予感がしていた。
 長年の空中機動歩兵としての勘が告げていた。
 危機は去ってない、って。



518:zet4j65z
08/10/19 23:23:50 VZ7rInKi
 暗闇の迷宮の中、震えてるサーニャの瞳。
 その表情の向こうにまたネウロイのビームが煌く。
 それも複数。
 案の定だ!
 こっちからは何も見えない程の暗闇なのに、ネウロイは撃ってくる。
「サーニャ、この暗闇に通信無しじゃはぐれちゃう。手を繋いだまま回避機動……できるねっ?」
 わたしの勢いに押されるようにこくんと頷く。
 私は右、サーニャは左。お互いの手を繋いだまま、厚い雲海の暗闇の中で小刻みに蛇行、上昇、下降を繰り返す。
 ネウロイはそんな複雑な機動をする私たちの進行方向に対して、いつも後方側の色んな角度から攻撃を仕掛けてきた。
「やらしいな。一番シールドがはりにくい方向からっ!」
 こうなったらなるべく激しい回避機動で、相手に照準をつけさせないように飛ぶしかない。
 視界はゼロ。
 暗闇の中でのピッチ、ロール、ヨーを駆使した機動の連続で、わたしはあっという間に空間識を失った。
 だからって、『下』を確認する為に悠長に飛んだら確実に直撃を貰っちゃう。
 普段なら、サーニャは自分の能力でその辺が解るんだろうけど……多分何らかの……恐らくネウロイの影響でその能力を封じられてる。

 わたしは考えた。
 この息苦しい空から抜け出す為の、ネウロイのワンサイドゲームにピリオドを打つ為の一手。

 ダイブして地表まで逃げる? 
 却下! 何処が下だかわかんない時にやれるモンじゃない。
 だいたい、敵が確実に複数……多分最低でも6体……いる状態で、低すぎる雲底の下に突き抜けたら、あっというまに頭を抑えられる。

 雲の上に出る?
 無理、上下わかんない上に無理な上昇で速度を失ったらまた雲海の底に叩き落とされる。

 助けを待つ?
 待つにしたってこれじゃジリ貧。いつか直撃を貰う。

 違う!

 焦るなわたし!
 考えなきゃいけないのはそんな先の事じゃないだろ!
 1秒先に生き残るにはどうしたらいい?

 撃たれなければいい。

 そう、それだ。
 じゃあどうする?

 いくらわたしだって、こんな何も見えない場所で、精密な射撃なんかできるもんか!

 ネウロイにはできる?
 人間じゃないから?



519:zet4j65z
08/10/19 23:25:48 VZ7rInKi
 考えながら左ロール。
 わたしから少し遅れて動作する右手の先のサーニャ。
 正面から向き合う。
 ほんのりと明るく、表情を照らし出すサーニャの魔法アンテナ。
 明るく?
 光を狙って撃ってくる? 無理だ。こんな淡い光じゃ厚い雲にかき消されて目印になんてなるはず無い。
 まてよ……アンテナ? レーダー?

 電子戦!

「サーニャッ! 魔法切れっ!」

 わたしはロールの途中でサーニャに向かって身を乗り出して、大声で叫んだ。
「ハ、ハイッ!」
 普段戦闘中にだって見せないようなわたしの剣幕に驚いたサーニャは反射的に頷いてアンテナを消す。
 同時に、体勢が崩れて一瞬失速。
 そんな一瞬の隙に、禍々しい赤い光が飛び込んだ。
 ビームはサーニャのフリーガーハマーの後端部分をもぎ取って、わたしの左ストライカーを掠めるように駆け抜けた。

 スローモーションのような世界。
 衝撃でサーニャの手からフリーガーハマーが吹き飛んだ。
 いびつな形になった鉄塊がラケーテをばら撒きながら遠ざかり、雲間に消える。
 繋いだままの右手を引いて、まるで体当たりデモするかのように強引にサーニャの細い身体を抱く。
 太ももを絡めて密着。
 迷い無く左手のMG42を投げ捨てシールドの展開に集中。
「ヴィント!」
 固有魔法『風』を操って無理やり姿勢を制御。
 硬さを重視した小さめのシールドの中に、二人の身体を無理やり押し込む。
 準備が整うと同時に閃光と衝撃がきた。
 フリーガーハマーの炸薬は次々に爆発を起こし、わたしたち二人を吹き飛ばした。

 一瞬だけ意識を失っていたらしいわたしは、サーニャの胸で目を覚ました。
「ごめん……なさい。わたしのせいで、こんな……」
 至近距離にもかかわらず、鼻をつままれてもわからないような暗闇じゃ、サーニャの顔は見えなかった。
 
 やってみた。


520:zet4j65z
08/10/19 23:26:39 VZ7rInKi

「!?」
 うん、暗闇だってこんなことされたらわかるよね~。
 鼻をつままれたサーニャは変な声と言うか音を上げながら焦ってる。
 わたしはその手を頭に載せて優しく撫でながら言った。
「サーニャのせいじゃなくてネウロイのせい」
 すっかり引っ込み思案な以前の状態に戻ってる様なサーニャ。
 少しでも自分自身を攻める方向から抜けてもらわなくちゃ困る。
 ここからが正念場。
 わたしの、いや……わたしとウルスラの予想が正しければ、暗闇から抜け出す為の鍵はサーニャが握ってる。
 敵は今、さっきの爆発と同時にサーニャの反応が消えた事で8割がた勝利を確信してる筈。
 でも、念を入れるならもう一度わたしたちの存在を確認しなおす。
 ネウロイが人間と同じ思考をしてるとかしてないとかそんな事は関係ない。
 抜け目が無いヤツなら、動物でもきっとそうやって行動する。
 残された時間は多分少ないけど、それでもゼロじゃない。
「サーニャが魔法で感じてた世界が、突然すべて真っ白になった。そうだね」
 息を呑むのが聞こえる。どうやら正解みたい。
 わたしは続ける。
「ネウロイがサーニャの魔法、電波操作に対して妨害をかけたんだ」
 確信に近い予想。
「暗闇の中目隠しをされたサーニャは魔法で敵を探した。でも聞こえてくるのはネウロイの歌ばかり」
 ウルスラの手紙と、それを理解する為に引っ張り出した幾つかの戦闘記録や報告書、そして目の前の出来事にわたしの想像を加えて言葉を紡ぎ出す。
「逆にネウロイはサーニャの歌電波を追う事で、一方的にこちらを捕捉し続けた。フフン、ざっとこんな所かな~」
「ごめんなさいっ! 本当に、私がいなければ……」
 ま、予想通りの反応だね。
 だからわたしは用意しておいた台詞を投下した。

「うん、サーニャがいなけりゃネウロイに勝てない!」

「えっ?」
「逆転するよ。サーニャを傷つけられて手土産もなしに帰ったら、きっとエイラに何されるかわかんないし」
 勝つつもりでいる。そんなわたしの言葉に驚いてる驚いてる。
 で、サーニャの次の台詞も予想はついてる。
「でも私達、武器が……」
「でも私達、武器が……」
 見事なハーモニー。
 もう一度サーニャが何か言う前に私は言った。
「武器なんて私にはどうとでもなるから平気だよ。むしろ切り札は、サーニャの魔法さっ」
 そのまま続けて逆転へのタクティクスをサーニャに伝えた。
 全く表情は見えなかったけど、サーニャが目を白黒させて耳まで顔真っ赤ににしてるのは伝わってきた。
 そしてサーニャは半信半疑ながら頷いてくれた。


521:zet4j65z
08/10/19 23:27:15 VZ7rInKi
 行動、開始。
 雲頂スレスレまで上昇を開始する。
 こちらが生きている事を悟ったネウロイはまた取り囲むように移動しつつ、射撃を開始。
 繋いだ手の先、サーニャが魔法のアンテナを展開。
 不安そうに前を見つめながら深呼吸。
 そして、「…………」と何かを呟いた。

 オイオイ、小さすぎ~。

「声小さいぞ~真面目にやれよな」
 わたしは平板な声でツッコんだ。
「で、でも……やっぱり恥ずかしい、です」
「一応命かかってるんだからドーンと行こうよ。ガンバルンダサーニャ」
 最後の所はエイラっぽくスオムスなまりで発音して、言いながらも右手を引いて機動。
 なるべく月の輝きが届く場所を維持しながら飛び続ける。
 体が上下感覚を失っても、視覚で取り戻せるように。
 サーニャの方はちょっと呆れた視線をこっちに向けながらも、覚悟を決めたのか深呼吸。
 そして正面に向き直って口を開く。

「……ェィ……っ……」

「まだまだっ!」

「……ラ……きっ!」

「もっともっと!!」

「エイラッ! 大好きっ!!」

 普段のサーニャからは想像出来ない様な大声でさけんだ。
 ハイル!サーニャ! 心の中で万歳。
 魔法アンテナがふた回りくらい大きくなって、同時に耳に仕込んだインカムがはじけた。
「あちちっ」
 耳火傷しちゃったよ~。あとでトゥルーデにふーふーしてもらうかな。
 で、当のサーニャはそんな私の様子にも気付かず一心不乱に魔法を展開し続けていた。

「エイラ、好き。エイラ、愛してる。世界で一番エイラが好き。エイラ、大好き。エイラ、エイラ、エイラ……」


522:zet4j65z
08/10/19 23:27:50 VZ7rInKi
 ま~、ホントは口に出して言う事も無いんだけど、本人に気合をいれて貰う為&わたしが楽しむ為に言葉にしてもらってる。
 サーニャに何をしてもらってるかと言うと、相手のレーダー能力の妨害だったりする。
 ウルスラの研究考察の中にあった今後の展望みたいな項目で、こんなのが予想というか、予言と言うかされてたわけだ。

 じゃあどうやって行うか?
 ラジオのチューニングと同じで、相手が使っていると思われるバンドにあわせて、相手にとってノイズになるような信号を出せばいい、多分。 
 サーニャには、ネウロイの『歌声』が一番よく聞こえる辺りにあわせて貰った。
 あとは、問題は相手に衝撃を与えられるだけの電波の出力が出せるか?
 その辺は魔法の適正に合わせて気合とか根性とか、扶桑の連中向けの精神論だったりするんだけど。
 実際にそれで魔法は強化されるんで、以外と馬鹿に出来なかったりする。
 その辺の魔法と精神の関係はウィッチの数だけあるみたいなんで、これは絶対にこう!ってパターンは無いみたいなんだけど、傾向くらいはわかる。
 わたしの場合、風は自然体でいる方が充実しやすいみたいだし、ペリーヌのトネールは怒りを乗せてる方が強いみたい。
 ちなみにこっちもウルスラから前に貰った手紙にかかれてた事だったりする。
 じゃ、サーニャの場合はどうなんだろうと考えてみた。
 サーニャの魔法は伝えるとか、受け取るとか、感じるとか触れ合う為のものかな~、と。
 だから一番強く出来そうな思いを乗っければきっとうまくいくよね。

「……サーニャはエイラの事が……大好きっ!」

 頬を赤らめて、暗闇に向かって想いを捧げ祈る乙女。
 絵になりすぎだぁ。
 そして、ネウロイの攻撃は、止んだ。
 ハルトマンシスターズの研究と推理はドンピシャ! いいかんじだねっ。

 っと、まだ喜ぶには早い。
 サーニャと、ついでにわたしを苦しめてくれた電子戦ネウロイを潰さなきゃ、私達の戦いは終わらない。
 懐からピストル、W-PPKを取り出して、その感触を確かめた。
 あいつは、さっきのサーニャと同じ状態にあるはず。
 暗闇の中で一方的にこちらを叩いていたはずのあいつは、逆転された状況にきっとパニックを起こしてる。
 さっきの怯える子猫の様なサーニャを思い出す。
 ネウロイにも戦意とか士気とかいわれるものはある。多分、実際前線で戦ってないと解らない感覚、感触。
 逆にそんな意思を失った相手は、脅威じゃなくなって狩られるべき獲物になる。
 わたしの本能、嗅覚がそんな臆病者の臭いを嗅ぎ分ける。
 魔法じゃない、戦場の空気から流れを読み取る、経験に裏打ちされた勘。
 そして猟犬の嗅覚が、あいつの存在を嗅ぎ当てた。
 雲海の底で溺れそうになってもがいてる獲物の存在を、嗅ぎ当てた。
 隣のサーニャは目を閉じて電波の発信に集中していた。もうやり方を飲み込んでるみたい。
「サーニャ、そのまま電波続けてっ」
 言い残して雲上に飛び出す。
 サーニャは一瞬だけ何か言いたげだったけど、そのまま見送ってくれた。
 強い意志の宿る瞳は「信じてます」って、言ってくれてた。
 さっきのネウロイの攻撃でラジエターを損傷した左ストライカーは、さっきまでの機動と今の上昇で加熱が限界。
 外せば次は無い。
 数瞬遅れて、上空を旋回していた数機の中型攻撃ネウロイがこちらに気付いて機首を向け始める。
 でも、もう遅いよっ。
 雲海に闇に怯えた獲物が、もがく様に頭を出した。
 コアの力でサーニャのような力を発揮していたのか、初めからコアは丸見えだ。
 


523:zet4j65z
08/10/19 23:28:30 VZ7rInKi
 私はそのコア目掛け、稼いだ高度で得たエネルギーの全てをぶつけるつもりでダイブ!
 W-PPKに魔力を乗せてフォイエル!
 すれ違い様に目の前に大気を集めてシュトルム!

 ネウロイはコアを砕かれて崩壊する。

 同時に、限界を超えた左ストライカーが火を噴いた。
 残るネウロイはあと6体。
 私の行動はもう決まってた。
 もう一度シュトルムを放つ為、意識を集中する。
 動きの止まったわたしにネウロイが攻撃を開始。
 妨害モードを終了して割り込んだサーニャが、シールドでフォロー。
 通信機を失って直接会話できなくとも、互いの動きをカバーできる。

 わたし達、いいロッテになれてる。

 上昇中に天測で大体の位置と方位は確認済み。
 時間も頃合ヨシ!

 わたしは、ありったけの力を込めたシュトルムを、思いっきり雲海へと叩き付けた。
 
 確信があった。
 だから、暗闇の底まで突き抜けた雲海の穴から九つの星が昇っても驚きは無かったし、それどころか安心して眠くなってきたくらい。

 後は任せたよ~みんな。

 そして、背中から白百合の香りに包まれると、わたしは意識を手放した。

 オヤスミ~。


524:zet4j65z
08/10/19 23:29:12 VZ7rInKi
 ごじつだん。
 サーニャによるラブラブエイラECMは全ヨーロッパとリベリオン東海岸まで発信されてたみたい。
 2人の仲は世界公認だー。
 ま、サーニャ本人恥ずかしがって暫く部屋から出てこなかったけどね。……エイラの部屋だけど。

 エイラもリアルタイムで全部聞いていたらしく、戦闘に入る頃には既に腑抜けふらふら腰砕け状態。
 出撃時には一番意気込んでたのに一機も落とせなかったみたい。
 流石のエイラも色々堪えたのか暫く部屋から出てこなかった。……自分の部屋からねー。 

 で、
「わたしってさ、2人の愛のキューピットみたいだよね」
 って言ったら。
 みんなから一斉に悪魔呼ばわりされちゃったよ~……ギャフン><


525:zet4j65z
08/10/19 23:30:08 VZ7rInKi
以上となります。

長くなりすぎ、理屈っぽすぎ、サーニャが空気すぎ><
史実のハルトマンは結構勉強家だったと言う事で、
その辺は妹に助けられつつ活躍してると脳内設定。
エーリカxトゥルーデとエイラxサーニャのカプは既に成立してるものとしてます。

これからも懲りずに女の子がいちゃつきながらガチ空戦ってシチュを書いていきたいかな~と思ってます。

というわけで、コメディには自信ないんで誰かアリスネタ書いて~


526:名無しさん@秘密の花園
08/10/19 23:58:51 ZD1pYJM3
>>515
題名忘れたけど肉ネタの長編もたしかあったはず。

>>525
まってたぜ完結乙!
空戦ネタかかなくてどうする。
次も空戦ネタでたのむ。

527:名無しさん@秘密の花園
08/10/20 00:42:04 FS8Gp3E3
>>525
>ま~、ホントは口に出して言う事も無いんだけど、本人に気合をいれて貰う為&わたしが楽しむ為に言葉にしてもらってる。
これは外道www
空戦シーンもかっこよくて良かったよ。こういう軍モノらしい部分があるSS好きだ
ハルトマンは戦闘中は頼りになるなぁ

528:名無しさん@秘密の花園
08/10/20 00:43:59 HXaDrmCa
>>525
お疲れ様
エーリカは本当に良いキャラしてるなぁ。
能天気だが勘だけかなり鋭いとかキューピット役には最高だ。

529:名無しさん@秘密の花園
08/10/20 00:54:02 5iUMKeOT
>>525
完結乙!!堪能した

530:しらない関係1/7 j4ntaz3y
08/10/20 01:42:21 73qmUGWk
前に次は甘いシャーゲル書きたいって言ってたひとです。甘くなったかは疑問だけど一応ふたりがデキてる設定なので注意。
あとちょっとえろいから注意。けっこう長いと思われる。


「いてっ」

 ルッキーニがシャーロットの部屋の本棚をあさっていると、背後で声がした。そこにはベッドがあるはずで、そのうえ
でシャーロットがよくわからないちいさな機械をいじっているはずだ。だからルッキーニはきょうは相手にしてもらえず、
仕方なくおもしろくもない本棚を見学していたのだ。事態の変化にわくわくして、ルッキーニは勢いよくふりかえる。
するとシャーロットは、じっと自分の左の人さし指をながめていた。

「どったの?」

 ぱたぱたと近づくと、シャーロットがそれがなあと指先を示した。するとそこには、真っ赤な色がついている。

「血だ」
「んー。ちょっとこいつでひっかいちゃって」

 今度は右手にもったよくわからない機械を見せてくれる。よく見ればとがった部分があって、どうやらここに皮膚を
けずられてしまったらしい。

「シャーリー、いたい?」
「まあちょっとはね」

 でもまあこんなもんは。そう言いかけたところで、ルッキーニに手をとられる。なんだろう、とシャーロットが思って
いると、ルッキーニはおもむろにそれを口にふくんだ。あれ、なんだ、いま自分でしようとしたことをなぜかやって
もらえた。やわらかい舌が、指のはらをなであげた。

「ル、ルッキーニ?」

 裏返る声で言ったら、ルッキーニがひとまずそれを口から解放する。

「少佐がなめとけばなおるってまえに言ってたよ」
「え、あ、少佐? ああ、少佐ね。少佐が言ってたんじゃ仕方がないな」
「うえ、でも血っておいしくない」

 ルッキーニは舌をだして眉をよせたが、またシャーロットの指を口にふくんだ。どうやら本気で治療行為をしている
つもりらしい。確かにこれはきくかきかないかで言えば一応効果のある方法だと思うが、しかしなんだこの背徳感は。
シャーロットは目下で自分の指を丁寧になめるこどもがとても危険なものに見えた。

(いや…しかし、これはなかなか……)

 一生懸命な舌のうごきが指先につたわり、よこしまな思いがわいてきた。このまま無理矢理指を奥までおしこんで
かきまわしてしまいたい衝動をなんとかおさえながら、シャーロットはごくりとつばをのむ。そのとき。

「すまない、ちょっといいか。なんだか時計の調子がわるいみたいで……」

 ノックもなしに部屋のドアがあく。そうすればもちろん訪問者があらわれるわけで、シャーロットは反射的に入り口の
ほうを見、そしてかたまる。

531:しらない関係2/7 j4ntaz3y
08/10/20 01:43:21 73qmUGWk
「……バ」
「あ、ひゃいいら」

 訪問者、バルクホルンもまたかたまった。そのなかで、指をくわえたままのルッキーニだけがたのしげだった。
 金縛りにかかってしまったふたりの大尉のうちでさきに我にかえったのはバルクホルンだった。いまだ呆けるシャーロット
をぎんとにらんでからつかつかとふたりに歩みより、そして手に持っていた時計を思いきりふりさげた。がつん、と鈍い音が
ひびく。かたいそれとシャーロットの頭の天辺とが、まんまと見事に接触したのだった。

「いたい!」
「うるさい、ばか! こんなこどもになにをやらせているんだ!」
「な、なにって……」

 もちろん、ただの傷の手当だ。そんな言い訳はしっかりと用意されているのにシャーロットは口ごもる。なんてったって、
さきほどまで自分がいったいどんな表情をしていたか見当もつかないのだ。ひょっとしたら相当の、目も当てられない
ようなだらしない顔をしていたのではなかろうか。

「ルッキーニ少尉、いつまでもそんなきたないものをくわえていなくてもいい、この変態は私がちゃんと制裁しておくから」

 バルクホルンはルッキーニが両手で口もとにもってきていたシャーロットの左手をつかんで口からひきぬく。ルッキーニ
はふしぎ顔だ。いったいどうしてバルクホルンはおこっていて、シャーロットはなぐられたのだろう。

「へ、変態? 変態だって?」
「本当のことだろうが」
「誤解だって、いい加減にしてよ。いまのはだから……」
「ふん、どうやら私たちももうおわりのようだな」
「は? なんだよそれ、あんたすぐにそういうこと言うんだ。器がちいさいったらないね」
「なんだと!?」
「なんだよ!」
「ねえねえ」

 徐々に熱をましていった言いあいがはっととまる。それからふたりは間から呼びかけてきた首をかしげるルッキーニ
を反射的に見る。

「おわりって、なにがおわるの?」

 とにかくよくわからないことだらけだった。すでに述べたバルクホルンのおこっている理由とシャーロットがなぐられた
理由。さらにはふたりのけんかの理由。その内容だって皆目見当もつけようのない意味不明なものだった。それでも
けんかの観戦をしているのはそれなりにおもしろかったが、疑問のほうがつよい。ルッキーニは首をかしげて答えを
まつが、ふたりはなにやら汗をたらして向こうをむいてしまった。そしてルッキーニにきこえないように声をひそめる。

「……おい、ごまかせ。全力で!」
「なんであたしなんだよ」
「もとはと言えばなあ、きさまがあんな変態的な行為をあんなこどもにさせているのがわるいんだ」
「だからそれはちがうって言ってるじゃないか! そもそも失言したのはそっちだろ、あんたこそどうにかしてよ」
「だから失言する羽目になったのがきさまのせいだと言っている。この変態がっ」
「あ、また変態って言った。だったらこっちも言わせてもらうけどな、あんただって宮藤見てるときの顔は相当なもん
だよ。ええ? あたしのことだってあんなふうに見たことないくせに」
「み、宮藤? なんでいま宮藤がでてくるんだ!」
「あんただって変態だって言ってんだよ!」
「ねー! あたしのこと無視すーんーなー!」

532:しらない関係3/7 j4ntaz3y
08/10/20 01:44:24 73qmUGWk
 顔をよせて小声で大げんかをしていた上官ふたりに、まちきれなくなったルッキーニがタックルをする。バルクホルン
はぐえと言ってベッドにたおれこんでしまったがルッキーニの不意打ちにはなれているシャーロットはそのからだを
上手にキャッチし、それからさきほどのゆびさきをぐっとつきだした。

「ルッキーニ、なあ、さっきのはあたしが怪我しちゃったからなめてくれただけだよな、しかも自主的に。あたしがしてくれ
とはひとっ言だって言っちゃいない。そうだろ?」

 ルッキーニはシャーロットにのしかかりながら首をかしげて、だけどすぐに思いだしたようにうなずく。

「うん! シャーリーがドジだから血がでちゃって、だからあたしが治してあげたの」
「なーそうだよなー。ほらな、見たことか。あんたのかん違いなんだよ」

 勝ち誇った声をあげてとなりでベッドに突っ伏するバルクホルンを見たが、彼女はルッキーニの当たりどころが
わるかったのかうごかない。

「げ、ちょっとだいじょうぶかよ、まぬけだな」
「ル、ルッキーニ少尉、…やるじゃないか……」
「ねーそんなことよりさあ、さっきなんの話してたの?」
「……」

 がばりとバルクホルンがからだをおこしてシャーロットの胸倉をつかむ。おい、全然ごまかせていないじゃないか、
と必死な目がにらむ。

「こっちがわざわざのびたふりまでしてやったのに」
「あ、ふりだったの今の。ほんとにい?」
「本当だ!」

 耳元で大声をだされてシャーロットは顔をしかめたが、普段から機嫌のわるいバルクホルンがこれ以上不機嫌に
なってもいいことなんてないのでそろそろ遊ぶのもやめることにする。自分をつかむ手をひょいとはらってルッキーニ
にむきあった。

「ルッキーニ、おまえのおかげで血がとまったよ、ありがとう。そんでさ、このまんまじゃ傷がひらいちゃうかもしれないだろ」

 きょとんとするルッキーニに指で示しながら説明する。だからさ、医務室から絆創膏とってきてくれないか。

「ばんそうこう?」
「おう、おつかいな」
「おつかい!」

 ぴょん、ととびはねるように立ちあがって、ルッキーニは自信満々にかけだす。のせるのがうまいものだ、とバルクホルン
が感心していると、ドアから顔をだし手をふって見送っていたシャーロットがいきおいよくドアをしめてさらには鍵まで
きっちりかけてしまってぎょっとした。思わずまばたきをしていると、シャーロットは一仕事おえた顔で息をつく。

「……さ、最悪だなおまえ」
「なんだよ、あんたがごまかせって言ったんだろ。ルッキーニのことだ、あしたにはさっきのことなんて忘れてるさ」

 ベッドにこしかけてあきれた視線をなげてくるバルクホルンにちかづき、そのとなりに座った。ぎしとベッドがなって、
ひょいと彼女の手のなかのものをとりあげる。

533:しらない関係4/7 j4ntaz3y
08/10/20 01:45:35 73qmUGWk
「ノックしないんだもんな、あんた」
「ふん、いちいち無礼なきさまにおなじ思いをさせてやろうと思ってな」

 シャーロットこそ、バルクホルンの部屋におとずれる際にノックを省くことがふつうになっていた。べつに急にはいられて
こまるような後ろめたいことはないと断言できるが、それでも気分はわるいのだ。

「案の定、あんなことをしているし」
「あのね、きいてただろさっきの。ルッキーニのやさしさじゃないか、あれは」
「そのわりにはたのしそうだったがね」
「なんだよ、嫉妬?」
「くだらない」

 シャーロットが手のなかの、バルクホルンの持参したまるい置時計を目の高さにもってきて観察する。それからベッド
のうえにころがっていたドライバーをにぎった。

「あ、へこんでるよここ」
「おまえの頭がかたすぎるんだ」
「あーそうだ、なぐられたんださっき。こぶになったらどうしてくれる」
「しらんね。火のないところに煙はたたないそうだよ、イェーガー大尉」

 嫌味たらしい呼び名に閉口する。なんだよやっぱり妬いてるんじゃないか。そっけない横顔にため息をついて、手を
とめる。時計は中途半端に分解されたまま放置された。

「あんたのふくれっ面は見飽きちゃった」

 それからシャーロットは、ついとバルクホルンの胸元のリボンをひいた。ぎょっとした目がとなりを見るが、抵抗はしない。

「ここでするのは気分がのらない」
「なんでだよ」
「こんなちらかったベッドのうえじゃあ集中できそうにもないと言っている」

 バルクホルンが口だけで拒否するが、シャーロットは意にも介さず作業をつづけた。ボタンをはずして、それから
バルクホルンのふたつに結わえられた髪をとく。意外と繊細な真っ直ぐな流れ。後頭部の上から下に指をとおすと、
バルクホルンははあとため息をつく。それからベッドのうえにほうりなげられている工具をわきによせて、気休め程度
の片づけをした。

「ねえ、あたしもぬがして」
「元気だよ、おまえは……」

 バルクホルンの手がシャーロットのネクタイにかかる。慣れたうごきがそれを解き、几帳面な指がさきほどのシャーロット
とおなじ動作をする。丁寧にボタンをはずしているあいだ、自分のまえもすっかりとはだけていく。こいつはぬがされるのが
すきなんだよなあ、とバルクホルンはぼんやりと考える。そのわりにひとの服をひっぺがすのもきらいじゃないらしく、いつも
まずはじめに省略できない儀式のようにふたりしてお互いの服に手をかける。バルクホルンはこの時間がすこし苦手だ、
てれくさいじゃないか、とだれにでもなく言いわけした。

「……指、だいじょうぶなのか」
「え、ああうん。ただのかすり傷だから。心配しなくても全然つかえますって」
「ばか、そういうことを言ってるんじゃない」
「わーってるよ。むしろ、あんたになぐられたとこのほうが重症」

 すっとシャーロットの左手がバルクホルンのあごをとる。そのまま指が一本のびてきて、ぴたりと唇にふれた。

534:しらない関係5/7 j4ntaz3y
08/10/20 01:46:43 73qmUGWk
「……ね、心配ならなめて」
「……」

 人さし指が、バルクホルンの唇を乱暴になぜる。こじ開けるつもりだということは容易に見当がつく。だがすなおに言う
ことを聞くのも癪だと思い歯をくいしばった。しかしそんな反応なんて、シャーロットにとっては想定のど真ん中だ。あいた
手を、白い肌の、心臓のそばにはわせた。首元から胸元にかけて、何度も何度も丁寧にくすぐるように、てのひらを
すべらせる。じらすうごきで敏感なところにはまだふれずに、目を合わせたまま肌を指で蹂躙した。絶対に言わないが、
バルクホルンの肌はくせになるんだ、とシャーロットは思っていた。
 しつこくなでつづけるそのうちに観念したのか、バルクホルンはそっとシャーロットのうなじにてのひらをのばし、這わせる。
オレンジの髪がゆびさきにからんで心地よく、仕方がないな、という顔をつくってシャーロットの傷ついた指をたべた。ん、と
シャーロットは声をあげ、それから親指と中指でその両ほほを固定して指を奥まですすめる。舌をなでて歯をなぞり、
バルクホルンが少々苦しそうな顔をしても気にしない。

「あんた、これでルッキーニと間接キスしたってことになる。妬けるなあ」
「……、どっちにだ?」

 指を舌のうえにおきながら、バルクホルンが器用に発音する。妙なことを聞く、決まっているのをわかっていて言わせたい
んだろうか。シャーロットはくっと笑ってから、あんたと間接キスしたルッキーニにだよ、とまじめな顔でささやく。どうだい
この素敵な口説き文句。シャーロットは内心ふふんと笑った。途端、指先に激痛がはしる。

「……っ」

 声にならないさけびをあげて、あわててバルクホルンから手をはなした。じんじんとする傷口、そこには歯形とやぶれた
皮膚と、赤い血があった。

「な、なにするんだよっ」
「いやなに、急にいらっとしたものだから。しかし、あれだな。ひとの肉をかむってのは、最悪の感触だ」

 気分がわるくて仕方がない、という顔でバルクホルンが眉をよせる。なんともおもしろい言い分じゃないか。シャーロット
はバルクホルンの肩をおしてベッドに背中をおとさせた。そのまま横からのしかかり、傷口がまたひらいてしまった指を
バルクホルンの心臓のうえにおしつける。すっと縦にひき、するとバルクホルンの胸元には一文字のかすれた赤の印が
できる。

「これで、あんたはあたしのもん、ってことで。どう?」
「悪趣味だな」
「そんなの、あんたとこんなことするようになった時点でわかりきってたことさ」

 シャーロットの手が、やっと胸の突起にふれた。急なうえに奔放なうごきでせめられて、バルクホルンは思わず唇を
ひきしめた。それでものどの奥からもれる声は消せない。ごまかすように、自分を見下げる人物の首に両腕をまわして
ひきよせ、唇をふさぐ。そのまま問答無用で舌先でとじたそれをこじ開けて侵入した。

「ん……、は、はあ……」

 どちらともなく声がもれる。シャーロットのてのひらはバルクホルンのふくらみにすいついたまま、それでも舌のほうも
抜け目がない。からめとろうとしてくるうごきをさらにからめとり、主導権をにぎる。バルクホルンは早々にあきらめて、
シャーロットのうごきにあわせた。

535:しらない関係6/7 j4ntaz3y
08/10/20 01:47:35 73qmUGWk
「はっ……」

 やっと解放されたころには、バルクホルンは肩で息をしていた。あんたって、キスがすきだよね、と自身も息を切らし
ながらもシャーロットは夢中になっていた目下の人物をからかった。するとバルクホルンはすこしだけむっとして、
それから服に手を侵入させる。じつはお互いまだまえを解放したままで、軍服のそでには腕がとおったままだった。
本当のことを言ってしまうと、バルクホルンはすべてをぬいでしまうよりは、こうやって中半端に着衣したまま行為に
およぶほうが興奮の度合が高かった。まあそんなことは、死んでもこのお気楽者には言いたくない。なにを言われるか
わかったものではないのだ。
 すばやく服のなかで背中まで手をまわして、それから一本の指でつうと背筋をなぞった。

「あっ」

 シャーロットは、背筋がなかなか敏感だった。高い声をあげて目をとじる。ぎくりとした。色っぽい表情。バルクホルン
はかっとはずかしくなり、さきほどのようにシャーロットの顔をひきよせる。しかし今度は、唇ではなく彼女の耳たぶに
かみついた。

「あ…や、……はあっ…」

 背筋に爪をたてるのをやすめないまま、片方の耳も舌で侵した。ここもシャーロットの性感帯のひとつだ。舌のはら
をつかって全体をなめあげ、さきを細くして形をなぞりくぼみのなかまで犯していく。シャーロットは遠慮なく喘いだ。
それを聞くたびにバルクホルンの体温はあがっていく。こうやって自分が感じていることを隠そうともしない声に、
せめているはずのこちらが辱められて犯されているような気分になる。さらにはシャーロットはいつのまにか両手を
つかってバルクホルンの両胸をかわいがっていたし、まるで気がくるうかと思った。それはシャーロットもおなじらしい。
無我夢中でお互いをもとめた。

「や…あ、シャ、リ、んあっ……」
「あ、はあ……バルク、ホル…っあ」

 無意識のうちに、ひざをお互いの下腹部におさえつけていた。からみあって、もうにげられそうにない。ゆっくりと、
まるで息を合わせたように、ふたりは相手のそこへと指をのばしていった。

536:しらない関係7/7 j4ntaz3y
08/10/20 01:48:15 73qmUGWk

---------------

「あれー?」

 ルッキーニがシャーロットの部屋のドアノブをにぎる。しかしそれはまわらない。鍵がかかってる、とルッキーニは
首をかしげた。

「あら、どうしたのルッキーニさん」
「あ、中佐だー」

 ぱっと笑って、ルッキーニは背後から声をかけてきたミーナにむかいあう。それから絆創膏を見せつけた。おつかい
がちゃんとできたという証拠の品だ。

「シャーリーがけがしたから、ばんそうこうとどけてあげようと思ったのに、鍵かかってるの。バルクホルン大尉も
いっしょにいるはずなのに」

 かがんで目線をあわせながらふむふむと頷きながら聞いていたが、ミーナは最後のほうででてきたなまえにはっと
する。それから鍵のかかったドアを見つめて、さっとほほをそめた。

「……ルッキーニさん、だいじょうぶ。ちょっとした怪我なら、なめておけば治るの。なめておけば……」

 口もとに手を当てながら目をふせたミーナをふしぎに思いながら、聞き覚えのある台詞にルッキーニはうれしくなる。

「しってる! 少佐も言ってたよ」
「え、美緒、美緒も?」

 ふせていた視線をぱっとあげて、それから数秒思案顔をつくったあとミーナがたちあがる。

「そう、美緒も言ってたの……。さ、ルッキーニさん、こんなところにいてもどうせまだまだ鍵はあかないんだから
いきましょう」

 なんでわかんの?そう言いたげなルッキーニの手をとって、ミーナはあるきだす。

「あ、そうだ。ねえねえ、バルクホルン大尉が私たちおわりだなってシャーリーに言ってたの。あのふたりになにが
はじまってたのか中佐しってるー?」
「そうねえ……」

 ルッキーニの好奇心を話半分に聞き流しながらミーナは手をひいた。なにせいまの彼女の頭のなかには、美緒の
まえでいかにさりげなくちょっとした怪我をするかのシュミレートがくりかえしおこなわれていたのだから。


おわり

正直えろいのは一年ぶりくらいに書いた
シャーゲルは付き合ってるのひた隠しにしてるけどばれてるひとにはばればれな感じだといいと思う

537:名無しさん@秘密の花園
08/10/20 02:25:41 Xa8fcpHr
ぶは!吐血!
相変わらず良いプロットだが今回はまたセリフがすばらしいな

前スレあたりからたまに巧妙なssが投下されるようになったと思ってたけど>>525>>536両名の仕業だと確信した

538:名無しさん@秘密の花園
08/10/20 02:31:32 fweZIgu5
はぁ~~~~
大尉ーズはほんとうにHだなぁ!乙!!

539:滝川浜田 『週刊SW(百合)ニュース』
08/10/20 03:05:57 IP/Qt1hm
こんなド深夜にSS投下します。オールキャラでニュース番組風ギャグです。



~~♪(アニメ ストライクウィッチーズの次回予告のテーマ)

キャスター:ペリーヌ・クロステルマン


ペリーヌ「皆さん、こんにちは、お昼のニュースです。
ではまずは最初のニュースです」

ペリーヌ「昨日、午前3時頃、ゲルトルート・バルクホルンさんの二股が発覚しました。
先日、バルクホルンさんはミーナ・ディートリンデ・ヴィルケさんと恋人関係にあると報道しましたが、そのあと割とすぐ、エーリカ・ハルトマンさんとの関係も発覚しました。
以下は三人のコメントです」

バルクホルン『違う。これは浮気じゃない。確かに私は、ミーナと付き合っている。
…だが、エーリカに関しては、私とミーナの関係に嫉妬したエーリカの差し金なんだ』
記者『結局、エーリカさんとは関係を持ったのですか?』
バルクホルン『……一度だ。一度だけだ。だが、エーリカとはそれきりだ』

ミーナ『正直、ショックです…。
あの夜、トゥルーデは私の耳元で「愛してる」って囁いてくれたのに(泣き崩れる)…』

エーリカ『…好きだから、しょうがないじゃん。
好きな気持ちは止めらんないよ。私だって、トゥルーデの事、好きなんだから…』

ペリーヌ「なお、これに関してバルクホルンさんは『あれだ、一夫多妻制なら何ら問題ないハズだ!!
そうだ、今すぐ法律を(ry』とのたまっているそうです」


540:滝川浜田 『週刊SW(百合)ニュース』
08/10/20 03:08:49 IP/Qt1hm
ペリーヌ「続いてのニュースです。
先ごろ、宮藤芳佳さんとリネット・ビショップさんが、婚約会見を開きました」

パシャッパシャッ(カメラのフラッシュ)

記者『宮藤さん、リネットさんのどこを好きになったんですかー?』
芳佳『えっ…えっと……あの、優しいところと可愛いところかな…//////』
リネット『ちょっ、芳佳ちゃんっ…//////(バシッと芳佳の肩を叩く)』
記者『それでは、リネットさんは宮藤さんのどこを好きになったんですか?』
リネット『あっ、あの…//////…ぜっ、ぜっ、全部ですっ…//////……はっ…//////』
芳佳『ちょっ、ちょっとリーネちゃんっ…//////はっ、恥ずかしいよおっ…//////』
リネット『あああ、ごごごごめんなさい、芳佳ちゃんっ…!!//////』

ペリーヌ「なお、新婚旅行は宮藤さんの故郷である扶桑で行われる予定だそうです。
また、会見後、宮藤さんは、『私達、幸せになりまーす!』と大々的に幸せアピールして、会場の独身の記者をイラっとさせたそうです」


541:滝川浜田 『週刊SW(百合)ニュース』
08/10/20 03:12:36 IP/Qt1hm
ペリーヌ「続いてのニュースです。エイラ・イルマタル・ユーティライネンさんと、サーニャ・V・リトヴャクさんが先ごろ、結婚式を行いました。
その様子をどうぞ」

記者『エイラさん、只今の心境はどうですか?』
エイラ『私は…遂に…サーニャと結ばれた…私の夢が叶ったんダ(歓喜の涙を流す)…。
嬉しすぎて言葉も出ナイ……!!』
記者『それでは、サーニャさんはどうですか?』
サーニャ『………(無言でエイラの腕にギュッと抱き付く)』
エイラ『…あ、あっ、サーニャッ、ちょっと大胆過ぎるんじゃナイカ…!?//////』
サーニャ『…エイラ…』
エイラ『ナ、ナンダ?』
サーニャ『…幸せに…なろうね…//////』
エイラ『………∞☆〒※†ゎΣゑβΩ#+◎$っ………………!!!!!!!!!(目の前がブラックアウト)』

ブハァッ
ドサッ

ペリーヌ「鼻血を盛大に噴き出したエイラさんは式直後、病院に運ばれましたが、命に別状は無くしばらく休んでいれば、直に治るとの事です。
なお、これに関してエイラさんは『サーニャは小悪魔過ぎるんダ…危険過ぎる…』
と言い残し、再び気絶したそうです」


542:滝川浜田 『週刊SW(百合)ニュース』
08/10/20 03:15:40 IP/Qt1hm
ペリーヌ「続いてのニュースです。
昨晩、シャーロット・E・イェーガーさんとフランチェスカ・ルッキーニさんが密会していた問題で、シャーロットさんのロリコン疑惑が持ち上がりました」

シャーロット『ち、違うって!あたしはロリコンなんかじゃないって!
…え?だったらルッキーニの事は愛してないのかって?
いや、そんな事聞かなくても分かるだろ!
まあ確かに、「ルッキーニのこのちっさい胸がたまらないんだよなぁ~」とか、キスする時、ルッキーニが足をちょっと伸ばすのが可愛過ぎるっ!」とか思ってるけど、あたしはロリコンじゃないからな!

……え?なに?そう思ってる時点でもう既にロリコンだって?
いや、だから(ry』

フランチェスカ『シャーリーがロリコンな事について?
あたしはシャーリーがあたしを好きでいてくれればロリコンでもシスコンでも構わないにゃ~♪
え?シャーリーがロリコンだったらあたしが成長したら興味が無くなるかも知れない…?
(以後10秒ほど黙る)
ニャアアアアアアア――――ッ!!!!!
それはダメ!それはダメ!シャーリーには大人になったあたしも愛して貰いたいもんっ!!!
シャーリー――――ッ!!!』
(物凄いスピードでどこかへ消える)

ペリーヌ「なおこの後、シャーロットさんとシャーロットさんの元へ超音速で向かったフランチェスカさんは、いろいろ一悶着あったそうですが、最終的には
『ああもう面倒くさいからロリコンでいいや!!
あ、でも、ルッキーニは別だから!ロリコンとかそんな次元じゃないから!』
という結論で、両者が納得したそうです」


543:滝川浜田 『週刊SW(百合)ニュース』
08/10/20 03:20:47 IP/Qt1hm
ペリーヌ「最後のニュースです。坂本美緒さんが……お見合いをするぅぅぅっ…!?」

タタタッ、ガチャッ

なぜか、スタジオから出て行くペリーヌ


…数分後。スタジオに戻ってきたペリーヌの全身には大量の重火器が。

ペリーヌ「……以上、お昼のニュースでした」


~~~♪(ブックマーク ア・ヘッド《美緒×ペリーヌver.》)

と、同時に、スタジオから足早に出て行くペリーヌ


おわれ


以上です。
深夜ウダウダしながらラジオ聴いてたら、思いついたネタなので、思いっきりアホな方向に走ってますが、許して下さい。
ごめんなさい…。
あとオールキャラっていいながら、もっさんのセリフがなかったのは、許して下さい(二回目)…

では、爺は寝ます。おやすみなさい…

544:名無しさん@秘密の花園
08/10/20 03:33:50 fweZIgu5
深夜にじいや乙!!!
し・か・し
ミーナの旦那は少佐ーーーー!!!!!
トゥルーデはミーナの~~~
慰めてもらう(性的ないみで)相手と主張したいw

545:名無しさん@秘密の花園
08/10/20 03:36:55 yOKKBmWI
お見合いって普通に扶桑の撫子とするもんだと信じて疑わなかった

546:名無しさん@秘密の花園
08/10/20 03:50:25 ZsBzxq+y
>>530
着衣のままするのが好き
っていかにもカールスラント変人って感じでもうコレはバルクホルン公式設定でいいんじゃなかろうか

547:名無しさん@秘密の花園
08/10/20 07:32:15 W0BaoNzz
みんなGJ
昼にでもゆっくり読ましてもらいましょう
ちなみに450超えたね
そろそろ次スレの次期

548:名無しさん@秘密の花園
08/10/20 07:35:33 MrjnMf0y
カールスラント組はよくミーナかエーリカがあぶれてるけど、
仲良く3Pでいいと思うんだよナ。

夜な夜なミーナとエーリカの二人がかりで撃墜されまくるトゥルーデ。

本気をだせば私たちをはねのけられるのに、どうしてしないのかしらね?
ホントはこういうのだいすきなんだもんね?トゥルーデ。

みたいなのが良いなぁ。


549:名無しさん@秘密の花園
08/10/20 09:02:33 Ryw2hbdq
>>525
注目してた組み合わせのSSキテター
ハルトマン姉妹の設定の生かし方が面白いね、こういう理屈は大好きだw
ECMが発動した時救援に向かってる編隊の反応が気になるなぁw




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