09/10/05 17:06:57 wvsTW9y8
>>283
それもそうなんだが……なんかこう、母音を伸ばして言う感じのとこがあって、AとかBじゃ「Aぇ」ってなっちゃうのを回避したかったんだ。「なぎさぁ」って言った方が可愛いかなって。
でもなんか募集とか今更だが恐れ多いよね、ごめん。もっと考えるべきだったよね。
>>274の続き
「ほんとに言うの?」「うん、頑張れ!」みたいな会話を何度か繰り返しているうちに、私たちの家のほぼ中央に位置する公園に差し掛かった。渚の足が止まる。
渚「……ニナ」
私を呼ぶ渚の声は震えていて、張り詰めた糸を撫でるようだった。そのまま糸がぷつんと切れてしまいそうな、そんな危うさを孕んでいた。その声が耳元で聞こえて、私は少し戸惑った。私は抱き締められていたのだ。
渚の手は私の頭を抱くように回されていて、私は「気をつけ」状態だった手を彼女の背に添えた。顔は見えなくても、渚が泣きそうなことはすぐに分かった。ぽんぽんと背を叩いて、彼女の名を呼ぶ。
ニ「……渚?」
渚「ニナ」
ニ「渚」
渚「ニナ……ニナ、あのね」
ニ「うん」
渚「あのね……渚はね……渚は……渚は……」
渚「ニナが、好き」
この頃の私はどこまでも鈍感で、どこまでも気の利かない奴だった。渚の私に対する“好き”は友達としての“好き”で、それが一線超えることはないだろうと勝手に決め付けていたのだ。
だから今までの話の流れから推測できる“好き”と彼女の言う“好き”をイコールで結ぶのに時間がかかった。彼女の言う“好きを”理解する前に、言葉を返した。
ニ「私も、渚が好きだよ」
まだ続きます。
無駄に長くて申し訳ない。もう少し付き合ってくれると有り難いです。