10/12/25 16:46:59
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――。そんな時、君の力になってくれるのなら、私としても贈った甲斐がある。
君があの楽団を手に取った時は正直焦ったがね。
(彼女の言葉を聞き、微笑み返す。そしてその時の心境を語り苦笑いして)
暖炉の前にか。そうしよう、其方の方が温かいだろうしね。
――君達は少し休みたまえ。充分に果たしてくれた。
(おもちゃの楽団を止めて、感謝を示し――彼女の手に引かれて暖炉の前に移る)
白ワイン? ――く、君はまだ飲み足りないのかね? とはいえ、先程から飲んでいるのは私か。
君は嗜む程度、といった所かな? では頼む。適当に――うむ、クッションは……。
(暖炉の前。離れる手にどこか心許なさを感じて。彼女の分と己が分のクッションを取り、
キッチンへと向かった彼女から視線を外して、暖炉の火に視線を向ける。
若干、火が強い気もするが、まぁこの位が今は丁度良いだろう等と、そんな事を考えながら――。
お皿を銀のトレーを持って戻って来る彼女を視界に止め、やはりよく似合っているなと思う。
そしてはしゃぐように座り込んでくる彼女を見れば、トレーを落とすのではないかと少し驚いて、手を伸ばしてそれを支え)
君も元気だな。いや、それはいいのだが、折角の服を台無しにしないように注意したまえ。
君も着慣れていないのだろう、注意力が散漫だぞ。
(どこかに引っかけたり、濡らしたりしないように気を遣い、いつもの調子の彼女に些か苦笑いを浮かべて)
先程から――少し飲み過ぎかな。気をつけよう。苦手なのはいいのだが、私がいない時はどうしていたのかね?
少々気になったものでね。まぁコスクリューキャップのもあるし問題は無いだろうが――。
(ピッチが早くなっているのは自覚していたが、飲まずにはやっていられないという気持ちも僅かながらにあって。
理由はやはり。見慣れていない彼女の姿か。慣れては来たが、そうそう簡単にもいかないようで気持ちの落ち着け所を、
ワインのアルコールとした。そして――手渡されるボトルとコルク抜き。コルク抜きをコルクにねじ込み、次の瞬間ぽんと音を立てて
コルク栓が抜ける)
ふむ――良い香りだな。では、どうぞ。凛。私も貰うとしよう。
(彼女のグラスにワインを注ぎ――新しいグラスに己が分を注ぎ、乾杯して)
これはうまいな。さっきの赤ワインも上等だったが。これは好みだ。
(ボトルのラベルを見て今度何かの時にでも手に入れられればいいのだが。と思いながらグラスに口をつける)
【天に召されたら大変だと言うのだ。天に召される「だけ」ではないだろう。
そこで終わってしまうではないか。――大変だな。それを人は成仏と言うのだ】
【私も後はまったりと過ごすのみだ、それで構わない。
そうか、そうしよう。たまにはそういう時も必要だろうからね。君の意見に乗ろう。
ではそんな感じで宜しく頼む】