10/11/09 01:23:14
>>219
初対面の名前を感じ取るのが執事の習性なのか?
はっ!事前に調べていたというのならまだしも、感じ取るとはな……。
どうやら最近の執事は超能力者のような真似ができるらしい。
―ああ、もう謝罪の説明もいらない。勉強になったよ、執事。
………貴様の言う名前とやらは「キサラギ」のことか?「ジン」という名のことか?
それとも……その両方とでも言いたいのか?
―フン、説教染みたことを言うな。もとより僕の好きにさせてもらう。
(どこまで此方の事を知りえているのか解らぬ相手の送ってくる眼差しに)
(暖かさなど感じる筈も無く、ただただ不気味さを覚えた)
それくらいは知っているが……余計なお世話だ。
穏やかに暮らそうにもそう簡単にいかないのがこの世界だ……。
もっとも、今の僕は穏やかに暮らそうなどと思っていないがな。
使命を果たすまでこれを手放す気はない……。
(腰に差した刀の鞘を軽く撫でると無表情のまま淡々と語る)
……ほう。貴様、執事の分際で僕を試したのか。
なかなか味な真似をする執事だな。貴様の仕えるファントムハイヴ家とやらに興味が湧いてしまう。
(カップをセバスチャンに手渡すと大きく手を開いてわざとらしく苦笑する)
…………何?貴様……今、何と言った……?
(嫌みったらしく笑っていたが聞き捨てならぬ言葉に作り笑いを消し、冷めた視線を向ける)
―アハハハハハッ!そうだな、お子様は炭酸飲料が大好きだっ!
下手に高級な茶を飲ますよりも安っぽい炭酸水をあげた方がよっぽど喜ぶ。
ここは――流石はファントムハイヴ家の執事、とでも言うべきかな?
(不気味な笑い顔を浮かべながら差し出された紅茶のカップを受け取るように見えたが―)
(伸ばした手を翻し、腰に差した刀に手を掛けると一瞬のうちに抜刀して剣先を執事の喉元に向けて繰り出す)