10/11/13 23:09:42
>>623
(悲鳴を上げて逃げ出そうとするも、何とか踏み止まり振り向く理奈)
(追い詰められた鼠、しかし誇り高き鼠としての意地を口に、相手を睨む……が)
(振り向いた先には誰もおらず、そもそも彼女は今、立ち並ぶ木々の内の一つを背にしていた訳で)
同感ですね。逃げても無駄なのだから、少しは痛い目をみる必要があるかと。
(またしても背後から……それも耳のすぐ後ろから囁きが聞こえ)
(耳元に相手の吐息が、そして肩越しに伸びた手が、棒の先を掴み、もぎ取ろうとしてくる)
(咄嗟に振り向いても、やはり誰もおらず……と、理奈の『上』から音がしたかと思うと)
よっ、と。
(理奈の両手首に、上から振ってきた木の蔦が絡み付き)
(肩が外れんばかりの勢いで上に引っ張られ、吊された状態で両手首を縛り上げられてしまう)
(足が地面を離れかけるギリギリまで身体を引き上げられると)
(その前に、生い茂る木々の枝の間からスルスルとキョウシュが降り立ち)
ふむ、木に登ったのは久しぶりですが……少し鈍っていましたかね。捕まえるのに時間がかかってしまった。
(服に着いた葉を払いながら、しれっと口にして)