10/09/12 01:35:33
>>147
軍学校に入ってしばらくは、理不尽に翻弄されるのが普通さ。
僕はそれを入る前に教えられていたから、心構えくらいは出来たがね。
…ははっ、実戦と言っても人を殺すだけが実戦じゃない。
部隊配置、伝令、指揮など実際の戦闘時に役立つ事を重視するって事だ。
格好をつけた行軍訓練なぞより、実戦で役立つ訓練をするほうが良い事くらい、
少し考えてみれば分かる事だろう?士官が見た目ばかりに拘っては戦争など出来ないよ。
(と、学校の話になって西條が口を重くするのを見て取り)
……学校に行くと、周囲に君を苛める者たちでもいたりするのか?
僕は君の状況や感覚を知らないから憶測でしか理解出来ないが。
君のそれが苛める者が原因ならば…僕ならば、そいつらを撃滅する。
(凶相をさらに禍々しく歪め、憎憎しげに、しかしどこか怖がっているように)
僕に罪が掛からず、僕に手を出した者がどうなるかを知らしめられる方法で、いつか必ず。
―ただの例え話だがね。君の状況を知らないから楽天的な事を言っただけだ。
(そう言うものの、とてもたとえ話とは思えぬほど鬼気迫るものがあった)
猫。猫科である事は紛れも無い事実だそうだが。
(横に戻ってきた千早の頭に手をやると、一撫でして)
剣牙虎というのは<皇国>に昔から住んでいた種だよ。
山に住み、集団で暮らし狩りを行う。猫科のくせに集団で生きる変わり者だ。
だからこそ、こうして僕らの言う事を聞いてくれるかわいい猫になれるのだがね。
>>150
軍で戦う事の是非は兎も角、主人についていける事は幸せだろうと思いたいところですよ。
千早が内心でそんな事懲り懲りだと思っているのならば僕はこの先どうしていいか分からない。
(冗談とも思えぬ顔で、冗談としか思えぬ声色で、冗談としか思えぬ事を言って)
千早を始め猫たちが居なければ僕たちは確実に死んでいましたよ。
索敵、運搬、白兵にと大車輪の活躍でしたから。
納得できない死は迎えたくない。浅間さんとて、それは変わらないでしょう?
僕はただ、諦める事が好みでない、ただそれだけの話ですよ。
それくらいですか…娑婆も軍も、楽な場所などないという事ですかね。
権力者に何が求められるか、権力者はどうその力を維持するか。
それをまざまざと見て来た僕としては、権力など持つものではないと思わされましたよ。
衆民に持ち上げられるのも真っ平だ。
僕は酒も甘いものも好きなものでしてね…それでは頂きます。
(受け取ったグラスに口を付け、半分ほど飲み)
…確かにこれは甘い。しかし飲み易い割にきついようですね。