10/08/19 22:56:42
>>593
ニア……。
(愛する少女の声が聞こえるころには、灯りのない寝室にようやく目が慣れる)
(所在無げにベッドに座る小さなシルエットに胸が詰まって)
は、初めて過ごす夜……そ、そうだね。
今まではダイグレンの中だったから…二人っきりになんて、なれなかったし…。
(激しくも懐かしい激闘の日々を思い起こし少し遠い目をするが)
(目の前の超重大事に、「それどころじゃない」と首を振って)
(自分の大きな心音を聞きながらゆっくりベッドまで歩き、ニアの隣に腰を下ろす)
(あまり逞しいとは言えない…だが、どんな穴も掘り抜く腕が…少女の肩にまわって)
(その肢体をそっと抱き寄せた)
ニア……。
ああ、ここでは、俺たち二人っきりだよ…。
(顔が緊張でこわばり、不器用にニアの肩や髪を触りながら、途切れ途切れに、だが)
(一生懸命言葉を紡いだ)
ニア……その……俺たち……これから、ずっと、ずっと、一緒に暮すんだ…。
だから…焦っちゃダメなのかも知れないけど。
お互い大人になるまで待たなきゃなのかも、知れないけど……。
お、俺っ……。
ニア……… 君が、欲しい。
(叫ぶように最後を締めくくりながら、ニアのふわふわの髪をした頭を胸にしっかり抱き寄せた)