10/08/21 23:45:03
(九郎とデモンベインを失ってからどれほど刻が経ったのか、今はもう定かではない)
(最も忌むべきもの達に囚われた後、玩具として屈辱の扱いを強いられ、初めのうちこそ誇りと)
(主を奪い、世界を壊した怨敵を憎むことでその行為を拒み続けていたが、希望も望みも、縋るものさえもない世界で弄られ、甚振られるうちに)
(心身は磨り減り、ある日、魔を断つ剣はついに折れた…)
(惨めさを引き立てるようにボロ布を纏わされ、首には革製の首輪が巻かれ)
(そこから伸びるリードが壁に備えられた金具に繋がり、石造りの殺風景かつ湿っぽい部屋に囚われていた)
(何を見るでもなく、空虚な瞳はただ床の方へと向けられる)
!!
(重々しい扉が開く音がすると、首をそちらの方に向け、自分と同じ背格好の少女が入ると)
(慌てて四つん這いで少女の元へと駆けていく)
エセルドレーダ様…妾のような卑しき者のところへとおみ足を運んでいただき、恐悦至極に存じます。
薄汚く、要領の悪い婢女ですが、どうぞエセルドレーダ様の心行くまで遊んでやってください。
(そう言ってエセルドレーダの前に頭を垂れる)
(いう事を聞いていれば逆らうよりは酷いことをされないと、卑屈な打算によって怨敵であるナコト写本の精霊に服従してしまっていて)
【このように書き出させてもらった】
【改めてよろしくな】