10/07/14 23:53:09
>>105
自分で歩く?
いや、その必要はない
お前には自分の意志で歩き、考え、行動することを臨んでいない
(自分の足で弱々しくも踏み出そうとするセルベリアを持ち上げるようにして引き立てる)
我々に従い、我々の思うままに行動してもらう
今から、お前にはそのための教育と訓練を受けてもらおう
(規則正しい歩幅と速度で足音を刻む男は、ただのならず者ではない、訓練を受けた者特有の気配がする)
(両脇を抱える屈強な男たちも冷静で隙がない)
(自分がどうして囚われたかも分からないセルベリアに、逃げる隙が少ないことを実感させた)
(薄らと視覚が復活したセルベリアの目に、朽ちかけた白い無機質な壁や、鉄の扉がぼんやりと映る)
(それは忌まわしい過去の記憶を呼び起こす、どこかの研究所のようだった)
(一行の足が止まり、同時に扉が閉まる音がする)
(いつの間にか、目的の部屋に到着していたのだろう)
(セルベリアは椅子に座らされ、手首をひじ掛けに、足の椅子に固定される)
さて…まずは名前と所属を確認させてもらおうか?
(セルベリアに向き合うように座った男が、静かに問い掛ける)
(机に置いたコップに水を注ぎ、渇いたセルベリアに見せつけるように置く)
【研究所の廃棟なら、大佐を精神的に追い詰めるのに使えそうだね】
【そのアイデア、使わせてもらうね】
【まだ序盤だし、サクサク進めていこう】