10/05/15 11:42:20
>>702
私には一瞬で十分だもの。
もちろん、色々と練習はしたわ。
草薙素子の好んで使う攻勢防壁、ゴーストハックのパターン。
ほとんどパターンなんてなかったのは、あは、さすがは公安九課の隊長……少佐よね。
(自慢げに語りながら、秒間数百のダミーをばらまく)
(力任せではあるが、圧倒的な技量がなければ出来ない、ほとんど反則のような代物)
(電脳が「彼女」に満たされ、「彼女」に支配されていくように見えるその様は、世界を相手に絶望的な戦いを挑んでいるも同然の、強烈な無力感をさえ生じさせ)
(その無力感が一瞬生んだ隙は、どうしようもないほどの隙となり)
……私は、あなたよ。
これから、あなたになるの。
(背後に回り込んだ「彼女」は何重もの攻勢防壁をすり抜け、素子の頭に触れる)
(その手はするりと素子の頭を透過して、その脳に触れ、ゴーストに触れ……ゴーストを掌握する)
(同時にもう一方の手が背筋から入り込み、子宮に触れ、子宮を握る)
(もちろんそれはイメージ。だがそれは即ち思考と感情の双方を同時に掌握され、抗うことも出来ない状態を示している)
……さ、素子。
こっちを向いて……私に、私の顔を見せて。