09/09/07 23:28:06
細い指がチャックを下ろすのをなんとなく見守りながら、僕は自分のパンツを上げた。
いつまでも半ケツでいる訳にもいかないし、
狭い納戸の中で2人してパンツをずらしているのもおかしな図だと思ったからだ。
しかし、膝まで落ちていたジーパンを上げようとしたところで佳主馬くんに咎められた。
「ちょっと…何、勝手に履いてんの」
「え、いや」
「僕1人が脱いでたら変な人みたいでしょ。お兄さんも着ちゃダメ」
「はい…」
さっきまで僕1人が脱いでたんだけど。
その事実について佳主馬くんは見事にスルーだし、言えない僕も僕だ。
結局、パンツはなんとか履いているもののジーパンを太腿まで下ろしているという
中途半端な格好で佳主馬くんが脱ぐのを見守ることになった。
何で僕こんな格好してるんだろう、とちょっと冷静に分析しかけたところで
ハーフパンツが床にこすれる小さな音がした。
それだけで、意識のすべてがそちらに向いてしまう。
目の前で膝立ちになった佳主馬くんが、膝までハーフパンツを下ろして、
それは自分の意思で下ろしたんじゃないのに、とでも言いたげな、
ちょっと戸惑ったような顔で止まっている。
僕は、最近の子は大人っぽいパンツを履くんだなーと場違いな感想を持った。
大きめのタンクトップの下、グレーのぴったりしたボクサーパンツが覗いている。
その下からにょっきり伸びた2本の足は、
すんなりと細長くて確かに子供のものなのに、色気もへったくれもないはずなのに、
佳主馬くんはこんなところまで日に焼けているんだと思ったらなんだかドキドキした。