09/01/30 19:37:34
>>456
「これが最後だと言ったら、貴女も考えが変わるはずだ」
オスカルは目で理由を強請る。
「貴女は軍人として生きる決意をして、俺もどこまでもついていく。
そんな関係をこれからも続けていくために、これを最後に愛し合うのです」
アランの言葉に頷くように、オスカルは起き上がると礼装を脱ぎ始めた。
「綺麗です。とても…」
裸身が月の光にくっきり浮かび上がると、アランは感嘆のため息をもらした。
容赦しない動きでアランは口付けの雨を降らせていく。
もう一度触れる体。しかしあの時とは違う。
あの時は始まりの、そして今夜はこれが最後という覚悟の夜なのだ。
その思いが一層アランを駆り立てる。
この人も震えているのだ。
両の乳房の上に立つ薄桃色の頂を口に含むと、オスカルの口から甘い息が漏れ始めた。
闘っている相手が羞恥なのか、耐えているようにも見える。
もっと感じさせたい。感じて欲しい。
愛撫に呼応して吐く息が乱れる。
刺激を強くするたびにそれは大きくなり、アランも同化してゆく。
名残惜しそうに乳首から唇を離すとそこはつんと立ち上がり唾液で光っていた。
淫靡で美しい光景だと思った。それも胸の稜線も女の体の神秘のひとつなのだろう。
アランは両の足を開く目的で膝を立てさせその上に手を置いた。
されることを想定してかオスカルは小さな抵抗を見せる。
膝に力を入れて震わせる、そんな抵抗さえも官能の道具でしかないことをオスカルは知らない。
こういう時、男に残酷な悪魔が宿るのも全て愛のなせるわざであるという事も。
すらりと伸びる足。
そこを左右に開くために立てさせられた膝がアランの手でゆっくり割られていく。
遠慮気味に開いた足の間にアランは頭を近付けた。口でそこを愛するために。
そんな愛され方をされることにオスカルは驚いているようだったが、アランに迷いはない。
あるとしたらこれを限りと精神愛に移行させようとしている自分への無理である。
秘めた場所への愛撫が加速するとオスカルの吐息もひときわ甘く激しくなる。
そこをアランの自由にされて、白い顎を見せて喘ぐオスカル。
やがて影がひとつに重なって、そこに欲望の証を埋められ、そして奥まで突かれる。
視界をゆらしながら互いを感じ合う愛の行為。
長くて短い、焦らして焦らされて、狂って狂わされる二度目にして最後の夜はこうして終わった。