09/01/24 04:37:29
>「マダム、どうせ知らない者同士だ。
>辛いことがあるのなら、俺・・・いや、私に話してみてはいかがですか?
ワロタ
全然関係ないけど、リボンの騎士の海賊ブラッドとアランが妙にカブる。
サファイヤとの距離なんかも特に。
401:名無しさん@ピンキー
09/01/24 10:32:31
美女を押し倒さずに、慰めて馬車に送っちゃうのがやっぱりアランて感じw
でもアランっていい服が似合わなさそう…。やっぱ、もみあげとレースは相容れない。
誰か即押し倒しちゃうバージョンもよろしく。
402:名無しさん@ピンキー
09/01/24 14:13:07
>>401
多分、ヅラ着用かと。
403:名無しさん@ピンキー
09/01/24 16:19:52
>>399
あれから月日は流れ…
礼装のオスカルがアランに手を引かれて馬車に乗る。どこか妙な光景だった。
話は今をさかのぼること半月前。
高貴な女性の宝石ばかりを狙う窃盗団が再びパリに現れた。
オスカルは、かつての部下だったジェローデルから囮捜査を頼まれる。
〝女装して舞踏会に潜入する〟と言う今日はその計画実行の日で、二人はパリ郊外の古城へと向かっていた。
なぜアンドレではなくアランか?と言うと、彼は先日階段から転げ落ち、不運にも骨折。
診断した医師に『暫くは安静に』と、ドクターストップを掛けられてしまったとの事だった。
護衛を買って出たのは、これまで数々の狼藉でオスカルに迷惑を掛けて来た問題児アラン。
『その腕があれば自分で自分の護衛くらい朝飯前だろうが』と減らず口を叩いていたにもかかわらずだ。
そして馬車の中
そのアランはオスカルと目を合わせようとはせず、ただ投げられた質問にだけトツトツと答えたいた。
今夜のオスカルは、男装を止めて本来の白い肌もあらわな女性の姿をしている。
軍服姿しか知らないアランは、オスカルのドレス姿が眩しくて、まともに目を見ることが出来ないでいるのだ。
そうとも知らないオスカルは、アランの態度を気にして問い掛ける。
「そんなに変か?私だって、好き好んでこんな格好をしているのではないぞ。ドレスなんぞ窮屈なだけだ」
女の格好をした上官の語る言葉など効力は薄めである。どうしてもオスカルに女を意識せずにいられない。
「別の人といるみたいで、なんか調子が狂うな。それにしてもその言葉遣いはそれでいいんですか?」
「ああ、なんとかなるさ」
「本当に大丈夫なのか?」
アランは、女の格好であるのに男言葉を話す特殊な上官を案じた。と同時に疑問が生じる。
「あの…その…、そんな格好をするのは初めてなんですか?」
悪戯か本心か、そんな質問をされてオスカルの脳裏にあの苦く苦しかった思い出がよみがえる。
忘れたはずの、フェルゼンの腕の中でダンスを踊ったあの時の記憶が鮮やかに。
「仕事でもない限りこんな…こんな…」
オスカルの目に涙が滲む。
それを目に留めてアランはハッとした。この瞳とどこかで会ったことがある。そう遠くない過去で。
だがいつ?どこで?
「そんなに見つめるな。照れてしまうではないか」オスカルは目を逸らした。
そうか、思い出したぞ。「舞踏会…伯爵夫人…外国の…」
オスカルの顔色が変わった。二人の記憶が重なった瞬間だった。
「そうか、以前俺はあんたと会ってるんだ。そんな格好をしなかったら思い出すことはなかったかもしれない」
「おまえがあの時の男?まさか…」
そのまさかだ。アランもオスカルも驚きを隠せない。あの時のマダムが隊長だって言うのか!?
知らない人物だったから心を許したのだ。もう会うこともないと思ったから気持ちを預けた。
オスカルは、アランという男に自分の過去の中に封じ込めた苦しかった恋の思い出を知られてしまっていることに
今さらながらショックを隠しきれないと言う表情をして見せた。
「ア、アラン…」
「隊長…」
目に見えない大いなる力の前に、二人は言葉を見つけられないでいた。
何かが起こる気配に包まれながら、任務と私情の狭間で心を揺らすオスカル。
そんな間にも馬車は古城へと近付いていた。
続き、もしあるとしたら
次回は「古城での出来事」?
どなたかお願いします。
404:名無しさん@ピンキー
09/01/24 22:12:14
>>403
古城に到着すると、古びた外見とは似つかず
中では優雅な音楽と共に豪華な衣装と宝石に見を包んだ
貴婦人と紳士たちが華麗にダンスを披露している。
アランはドレスに身を包んだオスカルの手を取ると
ダンスの輪の中へ入って行った。
「何をするアラン。遊びに来たのでは無いぞ。」
アランの手を振り解こうとするオスカルの手をしっかりと握り
耳元でアランは囁いた。
「隊長、その身に着けている首飾りや耳飾を見せびらかさなくてどうするんです。」
「そっそれもそうだな。」
アランの肩に手をかけ、腰に回された手に身をゆだね
二人は音楽に合わせてステップを踏む。
「アラン、おまえはダンスの腕も大したものだ。」
オスカルの質問には答えず、想像以上に細い腰と
剣や銃を持ち、自分を張り倒したとは思えない白く細いしなやかな手に
神経は行ってしまう。視線は自然と大きく開いたドレスの胸元へ行ってしまう。
ターンをする度に目の前の隊長からは甘い女性の香りが漂う。
任務も舞踏会であることも忘れ、思いきり抱きしめたくなる衝動を
必死に抑えながらアランはダンスを続けていた。
オスカルの美しさとアランの華麗なステップは注目の的になっている。
「少し休むか。」
アランはオスカルの手をひいて、ダンスの輪から離れた。
「族はまだ現れないようだな。」
「しっ!隊長、声がデカイですよ。」
アランはシャンペンの入ったグラスをオスカルに手渡した。
「マダム、よろしければ一曲お相手を・・・」
声の主を見たオスカルの手からシャンペングラスが落ちる。
ただの金欲しさで高貴な女性の宝石ばかり狙う窃盗団では無かった。
王室へ反感を買う者たちが王室を潰そうとテロや暴動を起すための
資金源になっている。
その裏には大きな組織が動いているとの情報から
陸軍総司令官であるブイエ将軍が仕掛けた
大掛かりなおとり舞踏会であることをオスカルは知らない。
陸軍連隊長であるフェルゼンもこの舞踏会に来ていたのだ。
再び三人の記憶が重なる。
コンティエ大公姫のあの舞踏会。
続き、お願いします。
405:名無しさん@ピンキー
09/01/25 00:33:03
>>397
壁押しつけ舌絡ませフレンチキスのあとを想像して
隊長その晩自分のベッドでひとりHとかええなー
現代だったらアランはテレフォンセクすだけでオシカルをいかせてそうなほどエロさを感じる
406:名無しさん@ピンキー
09/01/25 01:59:45
>>404
その時、オスカルに出来たことは、
差し伸べられたフェルゼンの手を拒み
その場を離れることだけだった。
オスカルの後を追うフェルゼン。
アランが廊下で見たのもはいたたまれない隊長の姿だった。
「オスカル、あの時の伯爵夫人はやはりおまえだったのか。」
凍り付き、言葉を返せないオスカルに
なおもフェルゼンの残酷な言葉が続く。
「もし、初めて会った時、おまえが女性だとわかっていたら、
二人の間はもっと違ったものになっていたかもしれない・・・」
舞踏会へと戻って行くフェルゼンの姿を
ただ青い瞳に涙を浮かべながら見ていることしか出来ない隊長の姿。
自分の前を通り過ぎて行くこの貴族野郎の手を掴み
殴りつけてやりたい衝動をアランは必死に抑えていた。
「アラン・・・私は大丈夫だ。」
青い瞳に涙をいっぱい溜めながらもなお、毅然とし、
上官であろうとするオスカルの姿にいたたまれなくなったアランは
オスカルを強く抱きしめていた。
白い肩を震わせ自分の胸に身を委ねているのは上官ではない、
ブロンドの髪に青い瞳を持つ美しい女性の姿だった。
「ドレスを着ているばかりが女じゃない。
固い軍服を着ていようと、いい女だって俺は思うけどな。」
「ありがとうアラン。いまさらおまえに隠し立てしようとしても無駄だな。
あの時、話しを聞いてもらっただけで私は諦めることができた。
それが今、はっきりしただけのことだから。」
女として受けとめてくれる男の胸にすがりたかっただけなのだろうか。
その幻想をフェルゼンに求めただけだったのかもしれない。
顔をうずめるその胸は何もかも知っている。
アンドレにさえ話すことが無かった苦しみの全てを。
オスカルの心の中から何かが落ち、新しいものが生まれようとしていた。
「隊長さんよ、あの男のことなんか、俺が忘れさせてやるぜ。」
この先、古城の一室でエロエロ展開になるか、
盗賊が現れて乱闘になるか
何事も起きず戻って行くのか・・・
次、お願いします。
407:名無しさん@ピンキー
09/01/25 13:22:41
>>406
「忘れさせる?どうやって?」
「泣くことだけが方法じゃない」
そう言うと、アランはオスカルの手を引き、人目を避けるように城の西側にある控えの間を目指した。
「待て、どこへ行く?」
抗おうと思えば出来ないことはない。だがオスカルには何故かそれが出来なかった。
「涙を乾かす場所だ。その顔、ブイエにでも見られたら言い訳が必要だろう」
そう言われてオスカルは白い手袋をはめた手で慌てて涙を拭う。
「そんなに酷い顔を私はしているのか?」
アランは返事をしなかった。
「諦めたつもりなんだろうが、あんたはまだ忘れちゃいない」
控えの間と称された部屋に着くなりアランが言った。
オスカルは図星を指されて視線を逸らす。肩先は微かに震えている。
その体をアランの胸が再度優しく抱き締めた。
そして少し間を空けてから、改めるように言葉を紡ぐ。
「俺が隊長の新しい恋の相手ではいけませんか?」
恭しい敬語がオスカルに新鮮な風を運ぶ。
「私はおまえのことを…」
「言わなくていいです。今は何も…」
言うな否やアランは、地位も身分も今のこの状況さえも超越するかのような情熱的な口付けを始めた。
割り入れた舌を絡め合い、まるで口内を犯されるような激しい口付けに
オスカルは気が遠くなりかけて、立っているのがやっとになる。
「そろそろ広間に戻らなければ」
オスカルが素直な思いを口にしたのは、長い口付けを終えたアランの唇が首筋に下りた時だった。
官能に身を委ねながらも任務のことが頭から離れない上官に、アランは言葉を被せた。
「作戦会議をしていたことにすればいい」
首筋から続いて胸元へと唇を這わせながら、アランは尚も念を押す。
「そうこれは重要な打ち合わせ…」
アランの無骨な、けれども軍人にしては意外に綺麗な手が、オスカルのドレスの胸を肌蹴た瞬間。
その時だった。
廊下をけたたましく走る大勢の軍靴の音がして空気が切り裂かれた。
「こっちだ、こっちに逃げたぞ」
続いて兵士たちの声もする。
騒動の先に視線を向けるとオスカルは、それまで愛撫に任せていた身をさっと翻し飛び出す準備を始めた。
「隊長?」
「賊は一人ではないようだ。アラン、続きはあとだ。武器を持ってついて来てくれ」
「まさかあんな格好で捕り物をしようって言うんじゃ…。いくら強いからと言っても無茶だ」
さっきまでの甘い時間が嘘のように遠くに流れていく。
女隊長のこの一連の行動を、スローモーションのように見ていたアランもようやく事態に追い着きあとに続いた。
続く
408:名無しさん@ピンキー
09/01/26 00:40:34
「隊長さんよ、あの男のことなんか、俺が忘れさせてやるぜ。」
「俺が隊長の新しい恋の相手ではいけませんか?」
エロすぎる。(*´д`*)ハァハァ
409:名無しさん@ピンキー
09/01/26 04:59:58
>>407
オスカルが控えの間のドアを開けると
騒動が過ぎ去った廊下は不気味なぐらい静まり返っている。
二人は様子を伺いながら壁伝いにゆっくりと進んで行く。
庭、東翼へと分かれ、そして階段へと続く広いホールへ突き当たった。
「やけに静かだな。」
オスカルが階段に背を向けたとき、階段に隠れていた
族の一味が飛び出し、オスカルに襲いかかった。
「テメエら、俺の隊長に指1本触れてみろ、ぶっ殺してやるからな。」
アランは剣を抜くと族の中に飛び込み
オスカルに襲いかかろうとする族たちを次々と切りつけて行く。
「そんな格好では戦えないだろ。ここは俺に任せてこれを持って逃げろ。」
アランはオスカルにピストルを投げた。
「おまえを置いて、私だけが逃げるわけには行かない。」
「いいから逃げろ。こんな雑魚など俺一人でじゅうぶんだ。」
アランは剣を振り、オスカルの逃げ道を広げて行く。
「この野郎・・・」
倒れた族の一人がアランに銃口を向けた。
「危ない、アラン!」
オスカルのピストルが火を吹いた。
「何だ?今の銃声は。」
追い込まれた族を待ち構えるために城門を囲っていた陸軍に銃声が届いていた。
「連隊長、城のホールから銃声が聞こえたようです。」
「よし、行くぞ。」
一個連隊を引き連れてフェルゼンは城へ向かった。
そこにはドレスの裾に足を取られながら必死に戦うオスカルと
オスカルを守るように剣をふるう衛兵の姿があった。
フェルゼンが引き連れて来た一個連隊が応戦し、族を取り押さえて行く。
「大丈夫か?オスカル。」
「私は大丈夫だ。それよりアランが・・・」
フェルゼンが振り返るとそこには衛兵が立っていた。
「俺なら大丈夫だよ、隊長。」
陸軍兵士たちが族を連行して行く中、三人の間には不穏な空気が流れていく。
「城壁も城内も陸軍が包囲している。先の一味も既に逮捕した。舞踏会も終わっている。
私が後でブイエ将軍に報告する。屋敷まで送ろう。」
フェルゼンがオスカルに手を差し出した。
オスカルは首を横に振ると白く細い手をアランに向けた。
「私はアランに送ってもらう・・・」
アランはフェルゼンからオスカルを奪うようにその手を取ると
無言でその場を後にした。
410:名無しさん@ピンキー
09/01/26 05:03:42
>>409
結い上げた髪は乱れ、着ているドレスは所々が破れている。
アランは軍服を脱ぐとオスカルの肩にかけ馬車に乗せた。
「こんな姿で屋敷になど帰ったら大騒ぎになる。兵舎へ戻ろう。」
肩にかけられた軍服・・・あの日、あの時と同じ・・・だが今は何かが違う。
『俺が隊長の新しい恋の相手ではいけませんか?』
この言葉が蘇り、オスカルの胸を締め付ける。
あの唇が・・・あの手が・・・そしてあの広い胸は何もかもを知っている。
「アラン、おまえの隣に行ってもいいか?」
そう言い終わらないうちにオスカルはアランの隣に座り、その胸に顔を寄せていた。
心臓の鼓動が聞こえる。この鼓動を聞きながらこのまま眠ってしまいたい。
アランはオスカルの頬に手を添えると先ほどの続きといわんばかりに
再び情熱的な口付けをした。舌を絡め合い、唇を強く吸い合う。
オスカルの手が自然とアランの首に回るとかけられていた軍服がハラリと落ち、
白い肌が露になった。
身も心も全てをこの男に委ねたい。心の奥底に眠っていたオスカルの「女」が
目覚め始め、唇の感触を味わうごとに体の奥の方から甘いうずきを感じ
もっと何かが欲しいと感じさせる。
アランの唇が首筋へと移ると荒い息遣いが聞こえ、アランの手が胸元へ伸びて来る。
男を知らないオスカルはこの官能に身を委ねながらも自分は何をしたら良いのか
どう受けたらよいのか戸惑いもあった。
「隊長、俺に何もかも委ねて忘れてください。」
アランなら・・・この男なら・・・
更に続く。
411:名無しさん@ピンキー
09/01/26 12:14:34
馬車の中でやっちゃうんですか?
それとも司令官室へ帰ってからゆっくりと?
続きにわくわくしています。
412:名無しさん@ピンキー
09/01/26 15:19:13
もうイライラするなー早くやっちゃえよ
413:名無しさん@ピンキー
09/01/26 15:47:02 c4KB903r
>>410
まさか御者がアンドレって事はないよねぇ?
414:名無しさん@ピンキー
09/01/26 16:08:00
>>413
アンドレなら執念でそれもありそうだからこわい。
415:名無しさん@ピンキー
09/01/26 22:18:07
>>410
「隊長、あれは?」
「ん?」
部下の声で、ジェローデルは、遥か前方をゆく一台の馬車を視界に入れる。
確かにジャルジェ家の馬車だ。あの方があの中に…。
今夜の囮捜査への協力の礼を伝えると、オスカルは直ぐに馬車に乗り込み岐路についた。
であるはずなのに、その馬車の向かう先は、ジャルジェ家の方向とは明らかに違っていた。
はて?ジェローデルは首を傾げるも、部下の手前、平静を装う。
やがてジェローデル率いる近衛兵は左へ、ジャルジェ家の馬車は右へと分かれた。
そして、オスカルが乗っているであろう馬車を見送ったあとで、ジェローデルは物思いに耽る。
オスカルが近衛隊を去ってから幾日。
もう隊長と呼ぶこともなくなり、会うことも滅多になくなった矢先の
今回のコンタクトは、ジェローデル個人には正直、嬉しいものだった。
だからと言って何かが変わるわけでもないのだが。
姫を助けた騎士(ナイト)は、姫の口付けを勝ち取り…
とは、よくある御伽噺だが、今夜のナイトは残念だが私ではなかった。
オスカル嬢は私が助けたかった。
思わず心の中で本音を叫ぶジェローデル。
部下であった日々、交わした言葉、
それらの記憶は年月を重ねようと色褪せることはない。
むしろ一層強くなり…。忘れることなど出来ない。
ドレス姿が目に留まり、あまりの美しさに仕事であることを忘れ
声を掛けようとした時には既に、部下らしき男に手を引かれ、姿を消していた。
任務でなければあの場でひざまずき、その手を取って堂々とダンスを申し込んでいただろう。
「ふっ、不謹慎だな」
「は?」
自嘲するジェローデルの心の内など部下は知る由もない。
一方、ジェローデルが見送った馬車の中では…
かつての部下の想いなど露知らず、オスカルは今の部下と情事の真っ最中だった。
続く
(進展がなかったですね。ごめんなさいw)
416:名無しさん@ピンキー
09/01/27 00:07:39
アンドレが出て来ないのって、新鮮で案外いいね。
417:名無しさん@ピンキー
09/01/27 01:57:29
>>415
官能の渦に巻かれながらも戸惑ううちに
馬車は無情にも兵舎へ到着してしまった。
アランはオスカルを抱き上げると急ぎ足で司令官室へ向かった。
見回りをしている他の衛兵に見つかったところで問題があるわけでも無いが
オスカルのこの姿を他の兵士に見せたくないという気持ちがある。
司令官室へ入ると急いでドアを閉め、オスカルを下ろすと
アランは明かりを灯し、暖炉に火を入れた。
オスカルは引き出しの奥に隠していたワインとグラスを取り出す。
「隊長もやるじゃねえか。ワインは俺が開ける.。」
「何なら、ブランデーだってあるぞ。そっちにするか?」
「いや、ワインでいい。」
アランがワインを注いでいる間に、オスカルは結い上げていた髪を解く。
「取りあえず、無事だったことに乾杯だな。」
グラスを合わせながらお互いの目を見詰め合う。
オスカルは一気にワインを飲み干すと意を決したがのごとく
いきなりドレスを脱ぎ始めた。
「たっ隊長、いきなり何をされるんですか。着替えなら奥の仮眠室で・・・」
アランの言葉など聞き入れず、オスカルは更にコルセットとパニエの紐を緩め
自分の全てをアランの前で露にした。
「続きは後だと言ったはずだ・・・」
オスカルの細く白い手がアランの服へと伸びる。
その手を制するかのように無骨ではあるが綺麗なアランの手が重なる。
「隊長、自分で脱ぎます・・・」
そう言うと目の前に現れた細く、白く、美しい曲線を描いた
美しい裸体の女隊長を抱き上げ奥の仮眠室のベッドへ静かに下ろした。
アランはボタンに手をかけ、服を脱いで行く。
鍛えられた筋肉質の引き締まった体。厚い胸板にうっすらと生えた胸毛。
「あの胸に、あの体にこれから私は抱かれるのか・・・?」
初めて見る男性の裸体に羞恥心を感じ、顔を背けてしまう。
アランの体が重なり、唇をも重ね合う。
馬車の中で起きた感覚と同じ・・・それ以上に甘く・・・
アランの唇が首筋を吸いながら手は胸の膨らみへと移動して行く。
手が動き、揉みしだかれて行くと頂きが張ったように固くなって行く。
その頂きを吸われ、舌で弾かれると吐息交じりの声が漏れてしまう。
アランの手、指、唇、そして舌が全身に自分ですら見た事の無い部分にまで
這い巡り、羞恥と官能が入り混じり体の奥から火照り、快楽の喘ぎに身を悶える。
それは繰返される事に強くなり、アランの背中に回した手に力がこもる。
引き寄せたアランの首、胸にキスを返すとアランの息遣いが荒くなる。
「隊長、力を抜いてください。」
言われるままに全身の力を抜くと開かれた両足の間に固いものが振れた。
と同時に焼けつくような痛みに声を上げそうになったが、
アランの唇が声を塞ぎ、舌が口腔内を駆け巡る。
情熱的で甘くとろけるようなキスに痛みを忘れ、それは体の奥深くまで侵入して来る。
どちらに神経を集中させれば良いのだろう。
考える余裕も無くアランの腰が動く度に痛みが快感へと変化して行く。
快感は勢いを増し体の奥深くから膨れ上がり大きく弾けると
何を叫んだのだろう。アランは何を言ったのだろう。
フェルゼンさえも忘れ、何もかもが真っ白になっていた。
「隊長、隊長、大丈夫ですか。」
軽く頬を叩かれる感触で意識が戻った。
「申し訳ないです隊長。頑張り過ぎました。」
「謝ることなど無い。女に生まれて良かったと心から思えた時だった。」
オスカルはアランを抱き寄せた。
「アラン・・・おまえのことを・・・女として愛しても良いか?」
この先続くのでしょうか。
どんな展開になるのだろうか・・・
418:名無しさん@ピンキー
09/01/27 04:23:37
アランとジェローデルって何歳なんだろう。
同い年だとしたら、士官学校時代の同期で、
オスカルを巡って鉢合わせたとき、
「テメエはキザ野郎」「おまえは、モミアゲ坊主」
ヘビ捕まえてジェローデルを追いかけてたアラン、
大人びた口調で言葉でアランを負かしてたジェローデルとか
お互いに「痛い」士官学校の思い出がありそう。
419:名無しさん@ピンキー
09/01/27 10:02:10
>>417 自分で脱いじゃうのも思い切りがいいけど、実際のところ、ドレスって自分で脱げなさそう…
アラン『脱げよ…』
オスカル『こんなもの一人では脱げないぞ』
アラン『…仕方ねえなあ…これだから貴族のお嬢様は…』と、せっせとコルセットのヒモを緩める。
ってなことになりそうw
420:名無しさん@ピンキー
09/01/27 15:33:25
>>417
「愛するもなにも、たった今、確かめ合ったばかりじゃないか」
アランはこの行為こそが返事だと言わんばかりにオスカルを優しく、そして強く抱き締めた。
消えかけた暖炉の火がそんな二人をゆらゆらと照らす。
ディアンヌが待つ自宅へ
どうやって帰ったのか記憶がないほどに、アランは陶酔しきっていた。
まだ信じられない。あの隊長をこの腕に。
思い出すだけで体の奥から泉のように湧き上がる感動は、例えようのないものだった。
心地よい疲労感の中、アランはこの信じられないような出来事を朝までに何度も思い返す。
オスカルは痛そうにしていたがアランは男。そんな痛みなどわかりようがない。
アランの心の中はとにかく薔薇色一色だった。
破れたドレスの代わりの替えの軍服に袖を通したオスカルが
ジャルジェ家に着いたのは、12時を過ぎたころだった。
みなが寝静まる邸内を歩いていると、ふとアンドレの顔が浮かんだ。
幼いころからずっと行動を共にしてきた従僕が傍にいない不自然さを、今さらながらオスカルは手にする。
ふと、別れ際のジェローデルの何か言いたげな顔が思い起こされる。
『いつもの従僕はどうしたのですか?』
彼はそう言いたかったのだろうか。(本当は違う)
アンドレの足の状態を見舞いたかったが、深夜ゆえ明朝にすることにして、
オスカルはそのまま自室へと向かった。
「それにしても痛かった。アランの奴、手加減を知らないと見た。
私は初めてだったのに。加減をするのが普通だろう」
貫かれた時の痛みがまだ消えていないことに釈然としないオスカルは
冷静になった頭で誰に向けようもない怒りをぶつける。
痛みが快楽に変化していったことも、まだ見ぬ世界への扉を感じ取ったことも確かなのに。
「ロザリー、教えてくれ。女とはみなこのように、たったひとりで痛みに耐えるものなのか?」
自分の中に女を認めるとオスカルが途端に思い出すのは
5人の姉たちではなく、妹として慈しんだロザリーだった。
色んな意味で刺激的だった夜の興奮からか、睡魔はなかなか襲っては来なかった。
それでも疲労感からそっと目を閉じる。目を閉じて思い出すのはアランの顔。
ただの部下でなくなったアランと、明日からどんな顔をして会えばいいのだろう。
喜びと戸惑いが綯い交ぜになった魂が夜の空間を彷徨う。
次の日の朝
娘に男が出来た。普通はそれは母親が勘で気付くもの。
だがこの邸は違った。
気付いたのはアンドレだった。
歩き方、それに視線。どこかが変だ。
その日以降オスカルは、馬車に乗っていても、剣の稽古をしていても
部屋で読書をしている時でさえぼーっとすることが多くなり、
アンドレを部屋に呼ぶことも少なくなっていく。
オスカルに一体なにが起きたんだ?
松葉杖の不自由さから一刻も早く開放される日を願いつつ
アンドレは幾晩も眠れぬ夜を過ごすのだった。
421:名無しさん@ピンキー
09/01/27 15:36:00
>>421
月日に勝る薬はなし。
「もう松葉杖は必要ないでしょう」
医師の言葉にアンドレは、花が咲いたような笑顔を見せる。
意気揚々と、お嬢様付きの従僕としての仕事を再開させるアンドレ。
「よかったな、アンドレ。快気祝いは何がいい?」
「そんな、お嬢様。ご迷惑をお掛けしたのはこのアンドレのほうなのに、
それなのに勿体ないお言葉を…」
嬉し泣きするばあやを、オスカルが優しく宥める。
そんな日常が戻ってきて数日後の晩のことだった。
帰宅早々オスカルは、父に呼び出された応接室で再びジェローデルと再会する。
「隊長、お久しゅうございます。先月の囮捜査の件ではありがとうございました」
「そんな前のことに改めて礼など言われても…」
「実は…」
「け、結婚?このわたくしが、でございますか?」
オスカルは持っていた馬具を落としそうなほどに驚いた。
オスカルの手を取って唇を押し当てるジェローデル。
「父上、これは一体どういうことでございますか?」
オスカルは父であるジャルジェ将軍を見つめて問い質す。
ジャルジェ将軍は得意気な顔で話を続けた。
「彼は長男ではないそうだ。我が家に養子に来てもいいと言ってくれている」
「はあ?」
オスカルは豆鉄砲を食らった鳩のように目をパチクリさせ、
満足そうに笑みを浮かべるジェローデルを見つめた。
「わしは孫の顔が見たくなったのだ。おまえにもそろそろ結婚を…」
「話にならん。失礼」
ジェローデルはオスカルの手を取ると軽く唇を押し当てた。
「お待ちください。貴女は隊を辞めなくてもいいのです。
私の妻になったのちも、そのまま気の済むまで仕事をお続けになってもよいのですよ。
やがて子供が出来ればそれは不可能となる。その日までは…」
「どこをどう押せば、そんな馬鹿げた考えが湧いて出るのだ」
驚きを苛立ちに変え、声を荒げるオスカル。
「いつまでそうしているつもりだ。手を離せ」
「それは命令でございますか?ならば聞けません」
「…」
「オスカル嬢?」
「ジェローデル、取り消すなら今の内だ。そうすれば今夜のことは忘れてやる」
最後に何を言って応接室を出たのか覚えていなかった。
部屋に戻るとオスカルは軍服を脱いだ。
今さら私に結婚などと、父上もジェローデルもどうかしてしまったのだ。
結託して何を企んでいるのか知らないが、あれでは横暴が過ぎるというもの。
それに私はアランが好きなのだ。アラン…
もう一週間も触れていない。
アンドレが職場に復帰したのはいいが、アランとは今までのように会えなくなった。
アラン、私をきつく抱き締めて欲しい。
その夜、オスカルはアランの幻影を抱いて眠りに就いた。
続く
422:名無しさん@ピンキー
09/01/27 21:35:38
なんか、こんなオスカル やだ・・・・・
お願い
読み飛ばすから、名前のところにオスカル×アランとか
カップリング書いてくれないかな・・
423:名無しさん@ピンキー
09/01/27 22:32:05
>>422
どんなオスカル、どんなカップリングだったらいいんだおw
424:名無しさん@ピンキー
09/01/27 23:42:12
>>418
> アランとジェローデルって何歳なんだろう。
確かジェローデルがオスカルより2歳下でアランは5歳か6歳下じゃなかったかな?
425:オスカル×アラン
09/01/28 04:56:51
>>421
あまりにも横暴すぎる。
オスカルはジャルジェ邸へ戻ると真っ先に父親の部屋へ向かった。
勢い良くドアを開けると父親のジェルジェ将軍は上機嫌で本を読んでいた。
「私に結婚など、父上は何をお考えですか。」
オスカルは声を張り上げた。
「ジャルジェ家には後継ぎが必要なのだよ。強く賢い子を産んで私を安心させてほしい。」
ジャルジェ将軍は静かに答える。
「ならば父上、私が男の子さえ産めば良いとおっしゃるのですね。
ならば今すぐにでも・・・」
「オスカル、何を言い出すんだ。落ちつけ。」
「落ちついてなどいられません。」
オスカルは机を大きく叩いた。
「子供を産むには夫が必要だ。だからこそ、私はジェローデルを連れて来たのだ。」
「なぜジェローデルなのですか。」
ジャルジェ将軍は立ち上がった。
「言われてみればそれもそうだ。」
オスカルの顔に安堵の笑みが浮かぶ。
「それともオスカル、おまえには結婚したいと思う男でもいるのか?」
突然の言葉にオスカルは口篭もった。
「はははは、オスカル。そんな男が一人や二人いても良いだろう。
ならばその男をこの屋敷へ連れて来い。
いないと言うのならおまえにプロポーズしたい男を集めて盛大な舞踏会を開こう。
好きな男を連れて来るか、舞踏会を開くか、ジェローデルに決めるか
おまえの好きなように決めれば良い。」
ジャルジェ将軍は高笑いをしながら勝ち誇ったように部屋を出て行った。
426:名無しさん@ピンキー
09/01/28 09:07:13 wznbKEAl
いや、シチュとしては結構おもしろくて読んでるんだけど
やっぱオスカルさまはアランに夢中とかにならないで
”ふ、私としたことが年下の男に興味をもつことになるとはな”
くらいの余裕が欲しいんだよ。
ついでにジェロも手玉に取ってほすぃい。
”私を負かせたら抱かれてやるぞ”
みたいなシチュも☆
427:名無しさん@ピンキー
09/01/28 09:26:10
>>426
さあ、それを作品化するんだ!
萌えポイントは人それぞれだからしょうがないよー。
428:名無しさん@ピンキー
09/01/28 10:55:29
まあ、確かに、日頃は普通の女に落ちる事無く、でもある瞬間ガクッと陥落、のコントラストがオスカルの萌えポイントな人は多いかもね。
自分は、鬼畜でもラブラブでも、みなさんの萌えポイントをそれぞれ楽しませてもらってます。
文才無いので自分では書けませんから。神様、いつもどうもありがとう。
429:名無しさん@ピンキー
09/01/28 11:05:52
>>426
私も同感~~
シチュはいいんだけど
せっかく書いてくれた人には悪いんだけど
オスカルの方がアランに夢中になってるのって、、、、
しかもアランの 体だけに夢中 になっているみたいでイヤンだな~
中途半端にアンドレが出てくるし
完全エロに走るなら、アンドレは出さない方がいいかも
アンドレが出てきちゃうと
彼を愛している原作オスカルはどこに行ったのかと気が散っちゃう
ってコレが萌えの人もいるんだよね
ごめん
自分の萌えと違うからと文句をいってはいけないねーーー
わかってるんだけどねーーーーーー
自分で書けばいいんだけどねーーーー
わかってるんだけどねーーーーーー
ささやかな感想でした
430:名無しさん@ピンキー
09/01/28 13:48:29
まーお望みの書いてくれる人を待ちなよ
自分はオスカル中心がおなかいっぱいだけどなw
でもゴカーン以外のオスカル×アランは結構新鮮
がんがってくだはい。
431:名無しさん@ピンキー
09/01/28 14:19:38
書き手の一人です。
うーん・・・これから>>429みたいな展開へ
持って行こうかと思案中だったのですが
長すぎて飽きさせてしまったようですね。こめんなさい。
他のシチュやカップリングを書きたい方も
遠慮しないで書いていいと思います。
432:名無しさん@ピンキー
09/01/28 15:00:20
>>431
同じく書き手のひとりですが、同感です。
431タン、いつも素敵な展開と秀逸な描写をありがとうございます。
長くなったのは私に責任が(汗
続きは夕方までには落とせそうです。では。
433:名無しさん@ピンキー
09/01/28 15:55:46
>>425
ジャルジェ家では〝オスカルの三択〟の噂で持ちきりだった。
召使たちは休憩時間になると揃ってオスカルの結婚の話題を持ち出し
内容には事欠かない有様だ。
「ご結婚ですって、素晴しいわ」
「オスカル様はどれをお選びになるのかしらね」
「ジェローデル様とのご結婚?求婚者をご招待しての舞踏会?
それともどなたか愛するお方がおありなのかしら?」
「舞踏会となれば、またオスカル様のドレス姿が拝見できるのね」
「それは、楽しみだわ」
オスカルの苛立ちは頂点に達していた。
愛する男はいないのかと父に迫られて、浮かんだ顔はアランだったが
こんな茶番に付き合わせるわけにはいなかい。
第一、親の気まぐれで自分の人生が左右されるのは我慢がならなかったのである。
数日後
「父上、決めました。盛大な舞踏会を開いて頂きたく存じます」
決意を手にしたオスカルは、またも帰宅早々ジャルジェ将軍の部屋を訪ねてそう言った。
「ジェローデルがそれほどまでに気に入らないのか?」
士官学校も一緒で、近衛隊でも知り尽くした仲。浮いた噂すらない。
それのどこが不服なのかと言いたげな目で、ジャルジェ将軍は娘を見つめた。
「彼は優秀な副官でしたが、それだけなのです」
「わかった。金は幾らかかっても構わん。おまえも最高に豪華な装いをして
男たちのプロポーズを受けるがよい」
私にプロポーズをしようなどと言う馬鹿げた考えを持つ男どもの顔を見てやる。
オスカルは冷ややかな笑みを浮かべながらジャルジェ将軍の部屋から出て行った。
434:名無しさん@ピンキー
09/01/28 15:56:47
>>433
ジャルジェ家の舞踏会の話はアランの耳にも伝わってきていた。
数日前、司令官室を訪ねた時、オスカルは浮かぬ顔をしていた。
結婚の話が持ち上がっているとは知らず、こんなことを言ってしまった。
「今度、妹が結婚するんです。ディアンヌと言って
隊長のブロンドの髪をいつも褒めてばかりいるような
そんな妹なんですが、縁あって貴族の男性と…」
「結婚?それはおめでとう。私からも祝福の言葉を贈ろう」
そう言いながらも、オスカルの様子はどこか変だった。
そうか、こういうことだったのか。
「隊長が結婚するんだって」
「えー、どこの誰と?」
「今度、舞踏会があるらしいよ」
噂は兵士たちにも飛び火していた。
これからをどうしようか決める時が来たと、
騒動の輪から抜け出すと、アランはひとり静かに自分の気持ちを見つめ直した。
これからをどうするったって、隊長は…あの人は…伯爵家の令嬢なんだ。
もし隊長とこれっきりという結果になっても、愛していることに変わりはない。
それに俺には思い出がある。
あの夢のような一夜があるから、どんな結果にも耐えられるはずだ。
根拠のない自信だったがそれでも今は持つしかなく。
それともこれは強がりなのか?
上官と部下としてでなく、ただの男と女としてオスカルに会えば
答えは直ぐにでも見つかるはずなのに、
それをしてはいけないような気がして、アランは足を竦ませる。
そして、オスカルをもう抱けないかもしれないと言う予感が更に距離を隔てるのだった。
続く
435:名無しさん@ピンキー
09/01/28 16:09:45
>>432
431です。こちらこそ、いつも私の駄文をバトンタッチして下さって
本当にありがとうございます。
あのね、本当に息が合うというか、
バトンを渡すと上手く受けとってまた返してくれるんです。
スレのみんなの応援やネタ振りも嬉しく、
書く手が進むんですよね。展開やネタに悩んでもそれがまた嬉しかったり。
住民の方もこんな展開は?こんなネタは?
そんなのありましたら、遠慮無しに言って下さい。
皆様あってのこのスレ、出来る限り意見を取り入れて書いて行きたいと思ってます。ハイ。
436:名無しさん@ピンキー
09/01/28 17:57:16 wznbKEAl
426です。
ちゃちゃ入れてごめんなさい。
アラン相手なのは新鮮で、お二方?のお話を 楽しく読ませて頂いてます。
アランって、ベルばらきってのマゾキャラだと思うんですよねーー。
オスカルはアンドレには胸倉つかむとこまでで終わっているのに
アランには何度もビシって平手打ちして、決闘でも頸二本剣X刺ししたりして。
そんな目に合ってるのに(合ってるから?)アランは女の隊長を好きになっていくんだもん。
オスカル×アランってツンデレ同士だと思う。
で、どっちも一見Sですが、実は二人ともM。
ただ性質似てる生粋の軍人同士だけに、上官と部下の関係から抜け出せるのか?
やっぱり一夜の”アヤマチ”路線でしょうか?
437:名無しさん@ピンキー
09/01/28 19:55:42 wznbKEAl
”ちっくしょう”
アランは右手を握りしめながら、さきほどのことを思い出していた。
銃を暴発させたのはアンドレだ。それなのに、奴にはなんの罰則もなく
自分は片目をめっかち野郎と呼んだだけで金髪の隊長に横っ面を張り倒された。
・・・実は打たれるとは思わなかった・・
仲間と拉致し、地面を引きずって、食堂へ連れ込み、
蝋燭の火で金色の髪をチリチリと焼いてやった女隊長・・。
その瞳に浮かんだ一瞬の恐怖の色はまさしく「女」のものだったからだ。
椅子に縛り付けて充分に「男ども」の恐怖を味あわせてやって、とっとと衛兵隊から追い払うつもりだった。
だが、どうだ・・・
彼女は相変わらず堂々と衛兵隊を組織している。少しも「男ども」を恐れることなく
隊長づらしてやがる・・。
それを思うだけでも反発心はいやがうえにも湧いてきた。
しかし・・・
あのアマ・・・女隊長はなんのためらいもなく俺の頬を叩いてよこす。
正直言って、女にぶたれるのはお袋以外にはなかった。
あの女、何を考えてやがるんだ・・・
そう思いながらも、夜、寝台に横たわると女隊長の揺れる金髪が浮かびあがってきてならない。
あの男を挑発するような嫣然とした碧い瞳も・・・
”ケッ!”
俺は寝返りを打って、俺自身の勃起したソレを握った。
”あんな女”・・・
だが、しかし、あんな男のような誇り高い傲慢な「女」によって、
自分の身体の一部がこうも高ぶり、堅く抑えようもなく高ぶって勃ち上がっているのも
まぎれのない事実なのだった。
438:名無しさん@ピンキー
09/01/28 23:06:02
>>434
身分身分と誰が決めたか知らねえが・・・
好きで生まれてくるわけじゃなし・・・
貴族の身分でありながら平民以下の暮しをし、
その貧しさから大貴族を憎んだりもした。何不自由の無い生活をする奴らを。
だがな、奴らには身分だの家柄だのに縛られて
お互い好き合った同士で結婚出来ない不自由さがある。
大貴族から見たら俺たちは虫けらのようでも、虫けらから大貴族を見ればお互い様だってな。
大貴族が家柄だの身分だのに縛られれば虫けらは貧しさに縛られる。
どちらが隊長の幸せかを考えたら、愛しているのなら答えは見えるだろう・・・
もう抱きしめることも、触れることさえ出来なくなったとしても
幸せを願い愛し続け、見守ることだけに我慢する器量が俺にはあるだろうか。
パキッ!オスカルが走らせていたペン先が折れた。
「くそっ!」
オスカルは持っていたペンを床へ叩きつけた。
「父上がそのように考えるのなら私にだって考えはある。」
司令官室のドアをノックする音が聞こえた。
「入れ」
「失礼します。」
「今週の当番兵はおまえか?フランソワ・アルマン」
「はい。」
フランソワは黙々とテーブルの上に隊長用の食事を並べていた。
オスカルはテーブルの上の食事とフランソワの顔を順に見るとニヤリと笑った。
「フランソワ、話しがある。そこへ座れ。」
「豪華な食事が沢山出るらしいぞ。」
「酒も飲み放題だし、俺なんて朝から何も食わずに準備してる。」
「たっ隊長は・・・ドッドレスなんかきっ着ちゃうのかな・・・」
「綺麗な貴婦人が沢山来るんだぜ。」
兵営が賑わっていた。
「おい、アランは行かないのか?」
アランはジロリと睨みつけた。
「俺は夜勤だ。」
「夜勤なんていいから来いって隊長が言ってたぞ。」
再度アランは睨みつける。
「うるせえな。夜勤だと言ったら夜勤なんだよ。」
続く
439:名無しさん@ピンキー
09/01/29 17:50:14
>>438
氷の華と謳われる男装の麗人オスカルが、ドレスを着て結婚相手を選ぶ。
これほどセンセーショナルなことはない。
まして招待状はフランス中の貴族という貴族にばらまかれたのだ。
「あの方は来る」「来ない」だの、
お喋り好きの貴婦人たちが負け知らずの勝負師のような顔をして、囁き合うのも当然だった。
『その日は夜勤なんだよ』
アランが吐くようにして投げた言葉は嘘ではなかった。
舞踏会当日のアランの勤務予定表にはしっかり夜勤と書かれてある。
つまり、
アランが来なくても、それを疑問に思う者はひとりもいないという事になる。
大貴族の邸宅で行われる煌びやかな宴、贅を凝らした食事。
それらに何らそそられるものはなかったが、アランの瞼には
豪華なドレスを身に着けて求婚者たちとダンスを踊るオスカルの姿が浮かぶ。
そして回顧する。
俺が知る限りでは隊長がドレスを着たのは
王妃の恋人とやらに会うためと、この前の囮捜査の二回だけだ。
恋を忘れるためと任務。両極端だな。
それが今度は求婚者とダンスを踊るためにドレスを着るって言うのか。
あの隊長が、そんな理由で、大人しくドレスを着て
どこぞの貴族の野郎とちゃらちゃらダンスを踊るって?
そんな姿は考えたくもない。
アランはぶつけるあてのない拳を作り、ぎゅっと握り締めた。
「失礼。衛兵隊の兵士だね?
私は怪しい者ではない。そのまま警備を続けていてくれたまえ」
突然背後から声がして、アランは握りこぶしを作ったままの姿勢で相手を振り返った。
声の主はエリート将校の証である近衛服に身を包み、
全身から貴族のオーラを滲み出させているような長髪の男だった。
その空気に圧倒され、握った拳が緩む。
「は、はい」
思わず返事をしてしまった。
この鼻持ちならない気障な態度、いつかどこかで見たことがある。
そうだ…近衛連隊長だ。
そんな高い地位にある人物が、なぜ正門からではなく
こんな物陰からこっそり現れるのかと、アランは扱いに困ってしまった。
下手なことをしたら上官であるオスカルの立場に悪影響を及ぼすとも限らない。
邪険にも出来ず、そのまま行動を監視していると、男の方から口を開いてきた。
440:名無しさん@ピンキー
09/01/29 17:57:19
>>439
「私の婚約者になるかも知れない方の職場を見ておきたくてね」
「婚約者?ここには男しかいな…」
アランは言いかけた言葉を飲み込む。
そうか、この男…隊長の求婚者なんだ。だからこんなところまでわざわざ…。
隊長に会いに来たってわけか?
意識すればするほど敬語はアランから遠ざかり、言動はしどろもどろになる。
「しょ、職場訪問とはご足労なこった。
な、なんなら、隊長をここに呼んできてやってもいいぜ」
こうなったら自棄だ。どうにでもなれ。アランは腹を括ったが
ジェローデルはそんなアランの態度があまり気にならないらしく、表情ひとつ変えずに会話を続ける。
「その必要はない。彼女はこれから会議のはずだから」
「それを知っていながら、なぜここにやって来たんだ?」
アランは憮然とした表情になる。
「彼女が近衛隊を去った理由が、ここに来ればわかるかも知れないと思ったのです」
ジェローデルは淡々と答えた。
そうか、この男にも隊長と過ごした日々が…。
それは俺も聞いた。興味があったから。
隊長の答えはこうだった。
『俺のような男に会いたかったからかもしれない』ってな。
そう言ってやろうかと一瞬考えたが、止めることにした。
気障なわりにはどこか誠実そうなこの男のことを、心底憎めなかったからだ。
「ところで、アラン・ド・ソワソン」
「(俺の名を…?)な、何だ?」
「これは私からの忠告だが、
スキャンダルには気を付けたほうがいい。特に深夜の密会は。
心配いりませんよ。なにぶんにも私の部下は口が堅いのでね」
「ど、どういう意味だ?」
「では、失敬」
言いたいことだけ言い終えると、男は背中を向けて去っていった。
「フン、まったく気障な野郎だぜ」
この時の自分は口を開けたまま、ただ棒のように突っ立っていたに違いない。
アランはあとからそう思うのであった。
舞踏会は明後日に迫っていた。
続く
441:名無しさん@ピンキー
09/01/29 21:02:46
ジャルジェ家の舞踏会に、予期せぬ客は衛兵隊たちだけではなかった。
その日、屋敷の前に王妃の恋人として悪名高いフェルゼン伯の馬車が止まったのだ。
このことは、あっという間にヴェルサイユ中の噂になり、王妃の耳にも届くだろう。
「ハンスさま、よろしいのですか」
「じぃ、私とオスカルは親友だ。親友のパーティに私は来ただけだよ」
「ハンス様、このじぃを謀るのはおやめくださいませ。
今日のパーティの主旨は、じぃですら存じ上げるほど、宮廷中の噂なのですぞ!」
「じぃ、噂を真にうけるのか。では、私が王妃様の情人であるという噂もお前は信じているのだね」
「そ、それはハンスさま。高潔なあなた様への悪意ある噂をこのじぃが信じるとお考えと情けのうございます」
「ほらご覧。噂とはたわいのないものなのだよ」
じぃの嘆きを軽くかわして、フェルゼンは優雅な足取りでジャルジェ家のホールにたった。
すみません、フェルゼンを乱入させてしまいました。
442:名無しさん@ピンキー
09/01/29 22:31:34 PbSgp5W2
このスレのSS、楽しく拝読させて頂いております。
書き手さんにお願いですけど、ここにUPされているSS,鍵付きサイトでも造って
そこにまとめておいてくれない?
これが、過去ログになってしまうのは惜しいよ・・・・・。
443:名無しさん@ピンキー
09/01/29 22:40:26
今あるどこかの鍵サイトに載せてもらえば?
もしかしたら、どこぞの管理人さんかもしれないし
444:名無しさん@ピンキー
09/01/29 22:42:21
職人の一人だけど、個人サイトではないココだから書いてる。
個人サイトに鍵つき保管されるのは、私のSSに限っては遠慮したい。
445:名無しさん@ピンキー
09/01/29 22:53:20
過去ログを見る方法があるので貼っておきますね。
これで多分、見れると思う。
URLリンク(www.23ch.info)
446:名無しさん@ピンキー
09/01/29 23:37:56 PbSgp5W2
>>445
ありがとう!!!!!
モリタボとか過去ログとかの意味もまだよくわかっていなかったから、本当に
ありがとう!!!!!!
447:名無しさん@ピンキー
09/01/29 23:47:56
>>446
いえいえ、お役に立てて何よりです^^
448:名無しさん@ピンキー
09/01/30 04:41:37
>>441
「〇〇伯ご夫妻おつきぃ~」
「××侯爵様おつきぃ~」
招待客が次々とジャルジェ家へ到着する。
高級な食前酒が振舞われ、楽団は優雅な舞踏曲を奏でる。
招待客が期待するものは高級な酒、豪華な食事ではなく
オスカルがどんなドレス姿で登場するかだった。
「楽団の音楽が止まる。」
招待客が期待する時間だ。
「オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ様、おでましでございます。」
会場は一斉にざわめき始めた。
礼装軍服に身を包み、凛々しい姿をしたオスカルが現れたからである。
その時だった。
「隊長、遅くなりました。」
フランソワを先頭にフランス衛兵隊兵士が続々と会場へ流れ込んで来た。
「父上、お約束通り、私の愛する男たちを招きましたぞ。」
あっと言う間に食前酒は衛兵隊によって飲み干される。
「おまえたちの中で私にプロポーズする者はおるのか?」
オスカルは衛兵たちに向かって叫んだ。
「隊長、俺が立候補しまーす。」
「いいぞーーーピーッ!」口笛が飛ぶ。
「俺が先だよ。」「いや俺だ。」
早くも衛兵隊恒例の喧嘩が始まる。
豪華で華やかな舞踏会は一気にパリの安酒場へと変って行った。
オスカルは笑いながら少し酔いを覚まそうと中庭へ出る廊下へ出た。
「フェルゼン・・・!なぜここに?」
オスカルは驚いて立ち止まる。
「招待客の一人だ。オスカル、おまえ、本当に結婚する気なのか?」
「・・・。」
「オスカル、いつかおまえに怒鳴られたことがあったな。
愛してもいない人と結婚するのかと。」
「フェルゼン、しかしおまえは言った。愛していれば結婚できるのかと。」
フェルゼンはオスカルの両肩を掴んだ。
「私のせいか?私がおまえの愛に答えられなかったからか?」
オスカルは顔を背けた。
「一方的に愛されることに幸せを感じるのか?それがおまえの幸せだと言うのなら
私はおまえを抱こう。それを受け入れられるか?オスカル。」
「放せフェルゼン。」
オスカルは大きく体を揺さぶり、フェルゼンから離れた。
「私は残酷な男だ。おまえを苦しめ、傷つけておきながらも
生涯最高の友でありたいと、おまえの幸せを望まずにいられない。
私が答えてやれなかったおまえの女の心を受けとめて返してくれる
そんな男を見つけたと私は思っていた。」
オスカルの脳裏にアランの姿が過った。
「自暴自棄になるなオスカル。おまえの幸せはおまえが決めることだ。」
フェルゼンの足音が遠のいて行く。
449:名無しさん@ピンキー
09/01/30 04:44:11
「あなたはバラのはなびらを食べるのですか?」
背後の声に振り返った。ジェローデルだ。
「いけないかっ!」
オスカルは荒げた声をあげた。
「いけません。詳しくはアラン・ド・ソワソンに聞いてください。
いつか、アランのバラ講座が出ることもあるでしょう。」
(書き手、ついに正体を現す)
「私はアラン・ド・ソワソンに会いました。
黒髪を涼風になびかせ、雄々しい琥珀色の目を輝かせる。
無骨で不器用で女を喜ばせる言葉ひとつ言えないけれど、
愛する人のために剣をふるい悪党を倒し、愛する人の手を取り
無言で去って行くその姿に心を震わされる。
愛する人のためなら自分の心をも押し殺し身を引こうとする
そんな男が・・・そんな男が・・・」
ジェローデルは頬を紅潮させ熱く語り出した。
「ジェローデル。おまえは何が言いたいのだ?」
「失礼、オスカル嬢。私が言いたかったことは
私はアラン・ド・ソワソンに負けたということだけです。」
オスカルは首を傾げた。
「私はアラン・ド・ソワソンの目を見て全てを悟りました。
オスカル嬢には失礼なことなのですが、これは男にしかわからないことです。」
そう言うとジェローデルはオスカルの手を取った。
「行きましょう。私と一緒に。」
ジェローデルに連れて行かれた先は衛兵隊兵舎だった。
「なぜこんなところへ私を?」
「ここで待っていて下さい。」
アラン・ド・ソワソン。
闇夜の中、いきなり名前を呼ばれアランは一瞬、剣に手をかけたが
声の主が分かると足を揃え軽く頭を下げた。
「失礼いたしました近衛連隊長殿。」
ジェローデルはアランの目を見つめた。
「私には分かりました。彼女が近衛隊を去った理由も、
そしてフランス衛兵隊へ留まりたいと強く願っていることも。」
相変わらず気障でごちゃごちゃと分けのわからんことを言ってるが
悪い男では無い。黙って聞いておこう。
「あなただけ舞踏会には来なかった。彼女の幸せを願うなら身を引くのも
また愛の証だと。
それは私にも言えることでしょう。アラン・ド・ソワソン、あなたから
オスカル嬢を奪えば、私は不幸になるからです。
愛する人が不幸になれば、私もまた不幸になるということを。
私と一緒に来て下さい。アラン・ド・ソワソン。」
アランが連れて行かれた先にはオスカルが立っていた。
「隊長・・・」
「アラン・・・」
ジェローデルはフッっと笑うと馬に乗った。
「これが私の愛の証です。受けとって下さい。」
そう言い残すと馬のわき腹を蹴り走り去って行った。
「あの方は今宵、あの大きく熱い胸に抱かれるのだろうか。
ああ・・・オスカル嬢、あなたが羨ましい・・・」
続く
450:名無しさん@ピンキー
09/01/30 06:44:59
キャー!やっぱりヘタレさまー!!
451:名無しさん@ピンキー
09/01/30 09:14:41 j3BeqWN/
楽しく読ませて頂いています。
フェルゼン、このシチュだと一番エロかった。
しかし、やっぱ難しいねえ。
オスカル×アランって。
エロだけならOKなんだけどね。
結婚とかになると、どーも違和感・・。
あとさー
>「あの方は今宵、あの大きく熱い胸に抱かれるのだろうか。
ああ・・・オスカル嬢、あなたが羨ましい・・・」
こ、これは何?ジェロもアランが好きだったの?
452:名無しさん@ピンキー
09/01/30 10:20:12
オスカルの舞踏会にブイエ・ド・エロ・ジジも
「これも上司の務めじゃ。まったくもってケシカラン」
そうブツクサいいながらこっそり参加。
453:名無しさん@ピンキー
09/01/30 16:15:34
>>451
オスカルとアランが結婚か・・・あまり想像できないけど、
夕食の時、並んで座る二人を見て、
「アランくん。夜の方は上手く行っているか?
ワシは孫の顔が早くみたくてな。
これを食べなさい。精がつく。」
ジャルパパの爆弾発言炸裂に振り回される風景は想像できる。
454:名無しさん@ピンキー
09/01/30 19:34:27
>>449
「母上、少しお時間はよろしいですか?」
ジャルジェ夫人は縫いかけの刺繍仕事の手をとめ、オスカルを見た。
ジャルジェ夫人の部屋にオスカルがやってきたのは、
結婚の話が持ち上がってから実にこれが初めてだった。
しかも、結婚相手を選ぶ舞踏会という大切な日の前夜に現れたのだ。
優しい母の笑みで娘を迎え入れる。
「オスカル。あなたから私の部屋にくるなんて、珍しいこともあるのですね」
幸せを願っての選択だったのに、連日どこか浮かぬ顔の娘に夫人もかける言葉がなかったのである。
「母上…」
良かれと思い薦めた結婚は、オスカルには負担だったのだろうか。
そんなことを思いながら、膝に崩れてきた娘の顔を両手で包み込んだ。
「どうしました?結婚を控えて少しナーバスになっているの?」
「母上…私は父上の人形ではありません。
血の通った、自分の意思を持つ、生きたひとりの人間なのです」
「オスカル?」
「女を捨てて軍人として生きろ。そう言われ続け、そのように生きてまいりました。
だが今度は結婚して子を産め、女に戻れとおおせです」
瞳から溢れる哀しい色の涙。
それをそっと指ですくいながら夫人はありったけの愛情を滲ませた言葉で娘に語りかける。
「親と言うのはそれほど愚かなものなのですね。
時として子供の幸せを願うあまり愚かな行動にも出てしまう」
「母上?」
「オスカル、お父さまは後悔しておいでです。
知っているでしょう?この頃の世の中の不穏な空気を…。
このまま貴女を軍隊においては、貴女のことだから軍を率いて
怯むことなく戦いの矢弾に身を投じるでしょう。
そうなる前に愛しい我が子を救いたい。ただの女性として平和な家庭を持って欲しいと…
…そう願う私たちを、愚かだと笑いますか?」
「父上がそのようなおつもりで結婚のなどを…あ…」
親の愛の深さに、全身の血がさーっと引いていくのを感じた。
オスカルは魂を浮遊させ、抜け殻のように母の部屋から出て行った。
私はどうやって生きればいいのだ。これから生きていけばいいのだ。
迷い込んだ迷路の出口を見つけらないまま、オスカルは舞踏会当日の朝を迎える。
455:名無しさん@ピンキー
09/01/30 19:35:15
>>454
そして当日
父の思いを知ってもなお、オスカルが着たのは礼装の軍服だった。
しつらえてしまったからではない。これがオスカルの意思だったからだ。
舞踏会はオスカルの思惑どおりに進行してゆく。
心では哀しい涙を流がしながらオスカルは舞踏会の主役を務める。
そんなオスカルを初恋の人フェルゼンが救う。
オスカルに見える一筋の光明。それがフェルゼンの言葉だった。
友情という糸を更に強くして、恩を返せたと安堵してジャルジェ家をあとにする北欧の貴公子。
舞踏会の喧騒から抜け出しひとり庭に佇むオスカルを、ジェローデルがある場所へと連れ出した。
連れて来られた先の衛兵隊の兵舎でオスカルはアランに心の全てを告げるのだった。
「隊長、舞踏会はどうしたんです?それにしても煌びやかな格好ですね」
アランはわざと話を逸らそうとする。
「ドレスは着なかったのだ。私が着なかった…」
アランはその言葉に頷くようにオスカルを見つめる。
「あまりじろじろ見られると、どこかおかしな所でもあるのかと気になるではないか」
「俺と隊長の特別な夜は決まって隊長はそんな格好ですから…」
「アラン、私は誰とも結婚しない。これからも軍人として生きるつもりだ」
「貴女が決めたことなら俺は…」
アランに決意を告げてもオスカルはまだ完全に自分の足で立っていないことに気付く。そして戸惑った。
私は自分がなんなのか見失っているのかもしれない。
「聞くが、こんな私でもおまえは愛するというのか?」
アランはこくりと頷いた。
「女らしい所も、しおらしい所も何ひとつないこんな私でも?」
「貴女だからこそ、そんなあなただからこそ俺は愛したんだ」
「アラン…」
「俺は貴女が大嫌いだった。女のくせに生意気で…。俺を殴って…。
だからどんなことをしてでも俺たちの前から追い出そうと必死になった。
だが、いつしか…」
アランはオスカルの顔を見つめた。今まで見た中で一番真剣な目だった。
「…好きになった。貴女が好きで、好きで堪らなくなっていた」
アランはオスカルに触れずに会話を続けていたが、手は震えていた。
「俺はいつかこんな夢を見たことがあります。
朝、起きたら隊長が俺の横で眠っていて、俺は隊長の綺麗な寝顔をずっと眺めているんです。
朝の挨拶をして、それから二人して起き出して朝食を食べ、身支度を整えて出て行く。
他に何もいらないと思える幸せがそこにはあって、毎日俺は隊長と一緒に眠るんです。
そんな夢です。とても幸せな…。
でも所詮夢は夢、覚めれば終わるのです。どうか忘れてください」
アランは静かな視線をオスカルに向ける。
「もう戻らなければ、招待客への挨拶があるから」
そうは言ったもののオスカルは出て行こうとしない。
人は時に言葉と行いが一致しないこともあるのだと、アランは目の前でその例を見た気がした。
456:名無しさん@ピンキー
09/01/30 19:36:34
>>455
「今、ここで貴女を抱きたい」
それは唐突であり直球だった。
アランはオスカルをただじっと見つめ返事を待った。
「私はもう軍人として生きる覚悟をしたのだ。だから…」
「だから?」
歩み寄り距離を狭めるとアランは礼装姿のオスカルを抱き締めた。
「俺は…俺はずっとこうしたかった。ずっと…」
「離せアラン。私はおまえにこうされていると自分が自分でなくなるような気がして怖いのだ」
「貴女は貴女のままでいいのです」
「私はおまえが思うほど強い人間じゃない。立っていられなくなることだって…」
「立っていられない時は座ればいい。俺に寄りかかったって…」
拒む理由をなくしたのかオスカルが黙り込む。
アランは抵抗も覚悟でオスカルを抱き抱えると寝台に運んだ。
真下に見据えて言う。
「今夜の貴女だからこうしたいのです」
「私はおまえの上官だ。処分も簡単に行える…」
「次は権力行使ですか?鯉はまな板に乗ると暴れると言う」
「誰がまな板の上の鯉だ!」
「言っとくが、俺は貴女から受ける処分なんか怖くない」
オスカルの手を押さえ自由を奪うとアランは言った。
「―おのれアラン…私は帰る。まだ舞踏会は終わっていないのだ」
「舞踏会に戻ってどうするんだ。戻って女と踊るとでも言うのか?
どうせめちゃめちゃにしてきんだろ。俺たち衛兵隊の兵士も呼ぶと聞いた時から魂胆はわかっていた。
最初から見合いなんてする気はなかった。どうです?もし間違っているなら俺をぶってください。」
オスカルにアランはぶてなかった。
457:名無しさん@ピンキー
09/01/30 19:37:34
>>456
「これが最後だと言ったら、貴女も考えが変わるはずだ」
オスカルは目で理由を強請る。
「貴女は軍人として生きる決意をして、俺もどこまでもついていく。
そんな関係をこれからも続けていくために、これを最後に愛し合うのです」
アランの言葉に頷くように、オスカルは起き上がると礼装を脱ぎ始めた。
「綺麗です。とても…」
裸身が月の光にくっきり浮かび上がると、アランは感嘆のため息をもらした。
容赦しない動きでアランは口付けの雨を降らせていく。
もう一度触れる体。しかしあの時とは違う。
あの時は始まりの、そして今夜はこれが最後という覚悟の夜なのだ。
その思いが一層アランを駆り立てる。
この人も震えているのだ。
両の乳房の上に立つ薄桃色の頂を口に含むと、オスカルの口から甘い息が漏れ始めた。
闘っている相手が羞恥なのか、耐えているようにも見える。
もっと感じさせたい。感じて欲しい。
愛撫に呼応して吐く息が乱れる。
刺激を強くするたびにそれは大きくなり、アランも同化してゆく。
名残惜しそうに乳首から唇を離すとそこはつんと立ち上がり唾液で光っていた。
淫靡で美しい光景だと思った。それも胸の稜線も女の体の神秘のひとつなのだろう。
アランは両の足を開く目的で膝を立てさせその上に手を置いた。
されることを想定してかオスカルは小さな抵抗を見せる。
膝に力を入れて震わせる、そんな抵抗さえも官能の道具でしかないことをオスカルは知らない。
こういう時、男に残酷な悪魔が宿るのも全て愛のなせるわざであるという事も。
すらりと伸びる足。
そこを左右に開くために立てさせられた膝がアランの手でゆっくり割られていく。
遠慮気味に開いた足の間にアランは頭を近付けた。口でそこを愛するために。
そんな愛され方をされることにオスカルは驚いているようだったが、アランに迷いはない。
あるとしたらこれを限りと精神愛に移行させようとしている自分への無理である。
秘めた場所への愛撫が加速するとオスカルの吐息もひときわ甘く激しくなる。
そこをアランの自由にされて、白い顎を見せて喘ぐオスカル。
やがて影がひとつに重なって、そこに欲望の証を埋められ、そして奥まで突かれる。
視界をゆらしながら互いを感じ合う愛の行為。
長くて短い、焦らして焦らされて、狂って狂わされる二度目にして最後の夜はこうして終わった。
458:名無しさん@ピンキー
09/01/30 19:38:46
>>457
「この先もずっと貴女を守り続けていきます」
アランは背を上にして傍で体を横たえるオスカルを見つめて囁く。
オスカルの目に浮かんだ涙は、夜明けの光を受けてキラキラと光っていた。
欲情を交えたあとのブロンドの髪、汗ばんだ額、白い背中に見惚れて
アランの口は思わずこんなことをもらす。
「綺麗です、本当に。どこもかも全部。とくに背中が…」
「ん?背中?そんなところを褒めるやつがあるか」
変なことを口走ってしまったのかとアランはくすっと笑った。
「女の人の背中をこれほどまでに綺麗だと思ったのは初めてなんで、つい…」
男の素直な感想に悪い気はせず、オスカルも
「私も初めてだ。そんなことを言われたのは」そう言って微笑み返した。
気だるさの残る体の、今度は背中をアランの唇が這う。
そうされていると、先ほど愛されたばかりの体が再び疼き始める。
去った波がまた押し寄せてくるようにそれは甘く広がって、ざわめきがオスカルを襲う。
「あれで最後のはずではなかったのか?」
アランはオスカルの制止をものともせず、
背中に這わせた口唇による愛撫を更に無遠慮に広範囲にひろげていく。
「貴女の強さを俺は知ってます。跳ね除けるのは簡単なはずなのに、それをしない…」
アランが意地悪く笑う。
「営倉に入れてやる」
「ごじょうだんを」
全身を官能に染められながらオスカルは自分の意思の向かう先を見つめる。
部下と上官に戻り今日からまたそれぞれに信じた道をゆく、これが誓いの儀式なのだと言い聞かせながら。
儀式にしてはそれはあまりにも甘く激しく…。
459:名無しさん@ピンキー
09/01/30 19:40:44
>>458
バタン!
勢いよく扉が開いた。軍服姿のオスカルだ。
意を決した時だけ挨拶もなしにいきなりドアを開け、入室してくる習慣を持つ娘を
ジャルジェ将軍は読みかけの本もそのままに見つめる。
「昨夜の侘びを言いにきたのか?」
「いえ…」
「ではなんだ?」
「父上に一つだけお聞きしたいことがあります」
「…」
「もしも、私も当たり前の女性として育っていたら、15になるやならずで
姉君たちのように、顔も知らぬ男性のもとへ嫁がせらたのでございますか?」
「お答えください!父上…」
オスカルは必死だった。
「その通りだ」
きっぱり言い切る父の言葉。
オスカルはそれに何かを得たようにぱっと顔を輝かせた。
「ありがとうございます。このような人生を与えてくださったことに感謝いたします。
女でありながらこれほどにも広く険しい人生を…」
「オスカル…」
「もう後悔はございません。生涯を武官として生きましょう」
オスカル…
背筋を伸ばし真っ直ぐ前を見て出て行く娘の後姿に、将軍は信念を見る。
わしが育てたのだ。そういう娘に、このわしが…。
長い時を経て父と娘の思いがひとつに重なった瞬間だった。
おわり
拝読、ありがとうございました。
460:名無しさん@ピンキー
09/01/30 19:55:39
>>459
×拝読
○お読み頂き
訂正です。失礼しましたorz
461:名無しさん@ピンキー
09/01/30 20:09:34
原作の場面をそのままなぞるだけのSSってなんだかね…
最近、シチュエーションに凝るあまりにエロがないよー!
462:名無しさん@ピンキー
09/01/30 21:12:38
>>461
頑張って飛びきりのエロを投下するんだ!頑張れ!
463:名無しさん@ピンキー
09/01/30 21:38:11
エロもいいが、アタシは豆知識が好きだ。
464:名無しさん@ピンキー
09/01/30 21:45:27
エロの王道、アランはオスカル無しだとただの一兵士になっちゃう。
フェルゼン×アントワネットは萌えないし、
ロザリーを襲う鬼畜アンドレだと荒れそう。
465:名無しさん@ピンキー
09/01/30 21:49:05
>>463
「アランのバラ講座」やりますか?
466:名無しさん@ピンキー
09/01/30 21:56:54
最後はなんだかアンドレちっくなアランだったね・・
一番気になったのは、やっぱジェローデルの謎の言葉
いつからアランが好きになったの?
フェルゼンもどこがエロなのかさっぱりわからんかったし
467:名無しさん@ピンキー
09/01/30 22:00:02 /X1JnPgg
っつーか
原作トレスするなら
フェルゼンやジェローデルを無理に登場ささんでも・・
オスカルが自分の意思でアランのところに行くほうが
私的には良かったなぁ
まぁいいや
ありがとう、ごちそうさまでした
468:名無しさん@ピンキー
09/01/30 22:01:02
↑ごめん
なぜかsageが消えてた・・・・
469:貴婦人
09/01/30 22:27:21
>>461>>467
無粋な方たちだこと。
470:名無しさん@ピンキー
09/01/30 22:42:25
最初の方の人達と同じ人なの?>ラスト書いた人
ジェローデルが出てきた辺りから
なんか急にヘタレでつまんなくなった
471:名無しさん@ピンキー
09/01/30 23:00:14
あの礼服でエロっていいかもー。
それにしてもアンドレはどこに…? なんかそろそろ可哀想になってきたw
472:アランのバラ講座
09/01/30 23:12:02
なぜ俺、アラン様がバラに詳しいのか疑問に思うだろう。
それは「バラ ジョゼフィーヌ」でググってみるんだな。
さてっと、何から話すかな。
ベルばらの話しとなると、史実がどうのこうのという話しは避けられんよな。
いろんな話題が出ている。
だがな、史実に基づくのならタイトルにさえあるバラに
突っ込みがひとつも無いってことが俺には疑問なんだぜ。
原作、アニメ、二次創作に出て来るバラたちだがな、
あの花形は俺たちの時代には存在しねえ。
花弁が反り返った、まずバラと言うと思い浮かべるあの花形だ。
「高芯剣弁咲」きと言われる形だな。
バラはな、1967年に「ラ・フランス」という名前で出た
ハイブリッドローズ(HT)という系統から大きく変る。
これを境にし、それ以前をオールドローズ(OR)それ以降を
モダンローズという形に大きく分かれるんだぜ。
現代のおまえらが良く目にしているバラのほとんどがモダンローズだ。
バラの話しはな、歴史や奥が深いわりには品種改良についての歴史は浅い。
俺たちの時代となると、オールドローズより更に前になる「原種」がほとんどだ。
原種はロサ・〇〇と名前の前に「ロサ」がつく。
今回はここまでだ。次回は香油の話でもするか?
473:名無しさん@ピンキー
09/01/31 00:38:55
>>472
個人的には、もういいでしゅ。。。(~_~;)
474:名無しさん@ピンキー
09/01/31 01:16:16
アンドレ×オスカルなら文句は出ないのかな。
475:名無しさん@ピンキー
09/01/31 01:23:40
私はオスカル×アラン、もっと続けて欲しかったけど、
この恋愛成就は難しいかな?
アンドレの存在もあるし。
軍人と生きるとしても、男の存在があってもよいのではないですか?
>Oさま
476:名無しさん@ピンキー
09/01/31 01:38:42
>>475
同意
軍人として生きるならアラン。
女として生きるならアンドレ。
477:名無しさん@ピンキー
09/01/31 02:18:26
もしオスカルもアンドレも革命後も生きていたとしたら、
オスカルにゾッコン!なアンドレは、
革命のことで熱くなってるオスカルのそばで
冷静に見てるんだろうな~。
かたや、アランとだったら、お互いに意見をぶつけあって
時に大げんかになっても、
夜になったらLOVE~な関係になっちゃて・・・。
萌えます~。(*^.^*)
478:名無しさん@ピンキー
09/01/31 02:58:34
職場結婚で妻が上官で夫が部下。
昼間は妻に命令され、しごかれ、張り倒されるが、
夜、ベッドの中では夫優勢って萌えるな・・・
479:名無しさん@ピンキー
09/01/31 04:50:35
「アンドレがまっているのだよ」
といわれて堪え様としても溢れてくる涙のアランに萌えた。
萌えて萌えて萌え過ぎて、
私の脳内では「フランスばんざい」とオスカルは気絶しただけで
その後、アランとエロく幸せに生きている。
480:名無しさん@ピンキー
09/01/31 09:19:36
>>472
ありがとう!
豆知識好き&アラン萌え&バラ好きとしては3点ピンポイント突きで
うれしゅうございましたよw。
481:名無しさん@ピンキー
09/01/31 10:08:11
>>479
それいいっすね♪
最初の内は、アンドレの死から立ち直れないオスカルが
そばで支えてくれているアランに気がつく・・・。
病気で遠地療養なんてじゃなくて、とっとと治して
アランとフランス救ってくれい!
482:名無しさん@ピンキー
09/01/31 10:39:21
アンドレはどこまでも影だからな~。一方、アランは対等っぽいなw
光と影は切っても切れない関係だけど、それって逆に絶対安定しすぎて萌えないのかも…
483:名無しさん@ピンキー
09/01/31 11:01:58
アランはオスカルを庇おうととして受けた銃弾が元で隻腕になってたら萌え
手術で切り取られたアランの隻腕をコッソリオスカルの墓に埋葬するのがフランソワ
「隊長、班長の心です。受け取ってやってください。」。
その後、フランソワはアンドレの亡霊に悩まされ続けた。
484:名無しさん@ピンキー
09/01/31 11:07:32
>>483
あの世で「手っちゃん」みたいにオスカルにつきまとう
アランの手が思い浮かんだじゃないかw
手だけ… イヤなんでもない
485:名無しさん@ピンキー
09/01/31 11:49:50
もしもアンドレが腹黒だった場合
オスカルとアランが結婚するように仕向けて
アランが夜勤の時にオスカルの寝室に… なんて
486:名無しさん@ピンキー
09/01/31 12:05:52
一応、貴族で軍人だから、婿養子にはなれるだろうにね。
487:名無しさん@ピンキー
09/01/31 12:07:50
>>484 手だけの方がよりエロいなw
なんだか川端や乱歩の香りがする。
488:名無しさん@ピンキー
09/01/31 12:43:39
人間椅子ならアンドレだな
489:名無しさん@ピンキー
09/01/31 14:17:16
ブラビリの後、失踪したはず
がしかし、人間椅子となっていたアンドレ
人間椅子アンドレに腰掛けて「フッ」と余裕の笑みを浮かべながら
膝の上に乗せたオスカルとあんなことやこんなことをするジェロ。
490:名無しさん@ピンキー
09/01/31 16:42:09
ダグー大佐×オスカルです。微エロ?
苦手な方はスルーしてください。
491:名無しさん@ピンキー
09/01/31 16:42:49
「お疲れのご様子ですが。」
声を掛けてきたのはオスカルが衛兵隊に転属以来ずっと副官を務めているダグー大佐だった。
非の打ち所がなく気の利いた男だ。
「何かとお父上のジャルジェ将軍の名を出されては、隊長もお辛いところでしょうな。」
ブイエ将軍のことを言っているのだろう。
気をもんだ閲兵式は先ほど終わったばかりだった。
「すまない。また愚痴をこぼすところだった。」
「いえ。隊長、少し休まれてはいかがでしょう。仮眠室を見てまいります。」
「午後からの予定は?」
「兵士達には健康診断があります。その間、少しお休み頂けるかと。」
言い終えるとダグー大佐は仮眠室へと消えた。
仮眠室。
名の通りその部屋には仮眠用の簡単な寝台が置かれている。
オスカルは軍服の襟を緩めると、ダグー大佐のあとについてその部屋に入っていった。
「また兵士達が何か悪さをしましたか?」
「いや…」
「頬に涙のあとがありました。昨日のご帰宅時です。」
低く抑えた声だった。
「きみには嘘がつけないようだね。」
オスカルは小さくため息をつくと寝台に腰掛けた。
「兵士達も根っからの悪ではないのですが…」
「ああ、わかっているよ。私が女だから気に入らないのだろう。」
ダグー大佐は慣れた手付きで手際よくオスカルの軍服を脱がせると、
痣の存在を確認するかのように全身にくまなく視線を這わせた。
「お怪我はないようですね。」
「言ったはずだよ、大丈夫だと。」
見つめる碧い瞳。顎を持ち上げその瞳に重ねるように唇を重ねる。
最初はゆっくり、次第に激しく、口付けの波を高める。
舌を絡ませ、吸い、口腔内を掻き乱すとオスカルもそれに応える。
ひたすら貪り合うようにキスを繰り返しながら、ダグー大佐はオスカルを横たえた。
乳房に指を這わせ揉みしだく。先端の乳首にも触れ揉み解すような動きを施す。
オスカルの口は半開きになり甘く湿った息を漏らし始めた。
手で柔らかな触感を、口で乳首が尖るさまを楽しみながら耳で吐息を聞く。
やがて足の間に指を滑らせると、そこは充分なほど熱くとろけきっていた。
赤い肉芽にも刺激を与える。緩急をつけて。
そうするとオスカルは息を荒げ背中をしならせて快感を訴える。
壊れやすい人形を扱うかのように大切に触れていたオスカルの体。
その接し方を180度変えるように、自身の熱い塊を一気に突き入れた。
動きを速めると締め付けてくる。
締め付けられると更に突き入れたくなる。
そんな快楽の地獄に突き落とされそうになってオスカルは手を宙に投げ出す。
オスカルのだんだん高くなる声が、絶頂が近いことを伝える。
「わ、わたしは…もう…」
「わかりました。」
ダグー大佐のいつもの落ち着た声がオスカルの頭上にかかる。
同時に子宮口に何度もそれはあたり…
「はぁ…はぁ…」
熱い精を解き放つとダグー大佐はオスカルから体を離した。
荒い息づかいが、薄明るい部屋に静かに響く。
「そろそろ身体検査も終わるころでしょう。」
ダグー大佐は脱力して横たわるオスカルに告げた。
おしまい
お目汚し失礼しました
492:名無しさん@ピンキー
09/01/31 17:17:27
>>486
婿養子になったら、ジャルパパとは軍隊の話しで盛りあがり、
書庫には軍関係の本がズラリ、年代ものや珍しい銃や剣がズラリ。
軍ヲタのアランは狂気乱舞だろうな。
それで新妻は放ったらかしになるけど、
夜はしっかりエロく愛し合うのだろうか。
493:名無しさん@ピンキー
09/01/31 17:36:55
>>482
対等な二人なんだよね。
どっちも家事全般が上手そうだけど、
アンドレなら「いいよ、俺が全部やるから。」
アランなら「おまえさんに出きるわけがないだろうが。」
アランの主夫の方が想像できるな。
腕まくりして豪快に食事作ったり、ざぶざぶ洗濯したり。
案外、裁縫も上手そう。
特性の軍装備を着せた子供を背中に負ぶいながら
衛兵隊勤務もこなしそう。
494:名無しさん@ピンキー
09/01/31 17:38:50
>>491
ブラボー!
萌えました。
495:名無しさん@ピンキー
09/01/31 21:18:12
SS界ではオスカル、アンドレのエロエロを覗くアランが定番だが、
オスカル、アランのエロエロを覗いてしまうアンドレも
エロ怖さがあって萌える。
496:名無しさん@ピンキー
09/01/31 21:27:10
>SS界ではオスカル、アンドレのエロエロを覗くアランが定番
定番 だなんていわないで
反吐が出るほどいやなんだから
>>493
対等な二人もいいけど
アランは結婚したら亭主関白になるような気もする
オスカルとは愛人関係ならいいけど
夫婦にはなれない・・ような(それが萌える)
497:名無しさん@ピンキー
09/01/31 21:35:02
>>496
そうかな。どちらかと言うとアンドレの方が亭主関白で
アランの方が子煩悩でプチ恐妻家になりそう。
498:名無しさん@ピンキー
09/01/31 21:47:40
夫が誰であれ、夜の寝室でも支配的な妻オスカルってのも萌える!
499:名無しさん@ピンキー
09/01/31 21:54:08
どうした!
もう疲れたのか?
‥‥だらしのない男だな。
夫を罵倒するオスカル
500:名無しさん@ピンキー
09/01/31 21:55:53
「夜勤明けなんだ。もういい加減、勘弁して下さいよ隊長。」
「何を言っている。これぐらの回数でへこたれてどうする。」
夫を寝かせないオスカルって萌えるね。
501:名無しさん@ピンキー
09/01/31 22:01:01
アンドレなら3日ぶっ通しでも果てることは無い。
502:名無しさん@ピンキー
09/01/31 22:05:34
アンドレは亭主関白にはなれんだろう
オスカルは間違いなくなりそうだが
503:名無しさん@ピンキー
09/01/31 22:11:54
家に帰ったらタメ口、職場では敬語
っていうのが萌える。
アラン婿養子編の場合
504:名無しさん@ピンキー
09/01/31 22:13:30
職場で叱られた腹いせに夜は攻めてやろうと
縄と目隠しを用意して待ってるが、
結局オスカルに何も出来なかったりするアラン。
505:名無しさん@ピンキー
09/01/31 22:15:38
>>504
萌える。
506:名無しさん@ピンキー
09/01/31 22:21:33
アラン婿養子編
「男の子を作らなければならない」と言う暗黙のプレッシャーから
不能気味になってしまうアラン。
オスカルは自分に魅力がないのかと悲観。
そんな2人を励まそうとアンドレが贈った本のタイトルは
「男の子を産む方法」
507:名無しさん@ピンキー
09/01/31 22:23:02
>>506
ツマンネ
508:名無しさん@ピンキー
09/01/31 22:26:27
「奥さまは上司」
アンドレ目線で綴った、アランとオスカルの新婚生活の実態
この本は衛兵隊の売店でバカ売れしたらしい
509:名無しさん@ピンキー
09/01/31 22:27:49
>>508
ツマンネ
510:名無しさん@ピンキー
09/01/31 22:27:51
>>508
ぜひ読みたい。
511:名無しさん@ピンキー
09/01/31 22:31:56
家でも妻を「隊長」と呼ぶ
婿養子アラン
512:名無しさん@ピンキー
09/01/31 22:32:12
無理やりれちゃうってのも萌えなんだけど。
相手は衛兵たちでもジェローデルでも・・・。
嫌がりながらも感じちゃっうオスカルってどうよ。
513:名無しさん@ピンキー
09/01/31 22:45:06
カワイイ女中にウインクして、
オスカルに剣をつきつけられ連行される婿養子アラン
514:名無しさん@ピンキー
09/01/31 23:00:31
連行され、両手を縛られ剣を付きつけられ
浮気の尋問をされるのに萌える婿養子。
515:名無しさん@ピンキー
09/01/31 23:02:05
オスカルを怒らすことに快感を得るようになってしまった婿養子アラン
516:名無しさん@ピンキー
09/01/31 23:04:34 qWYN9Z99
家でも処分されるアラン
517:名無しさん@ピンキー
09/01/31 23:07:26
妻のDVが嬉しくて早く家に帰る婿養子アラン
518:名無しさん@ピンキー
09/01/31 23:12:57
「今夜は近衛連隊長の軍服で・・・」
妻にお願いする婿養子アラン
519:名無しさん@ピンキー
09/01/31 23:14:01
>>518
ハァハァ…
520:名無しさん@ピンキー
09/01/31 23:39:13
近衛連隊長の軍服に萌え過ぎて
翌日、妻を欠勤にさせる婿養子アラン
521:名無しさん@ピンキー
09/01/31 23:42:52
>>516 屋敷内に営倉ならぬお仕置き部屋があったりして。罰は10日間のH抜きとか。
522:名無しさん@ピンキー
09/01/31 23:43:59
礼装用軍服で夫を待ってみる妻オスカル
523:名無しさん@ピンキー
09/01/31 23:44:51
些細なことで喧嘩をしてしまった。
謝る機会も素直になる機会も逃してしまった。
みんな私が悪いのだ。アランは何も悪くない。
ひとこと謝れば許してくれるのだろうが、私にはそれが出来ない。
アラン…背中を向けて寝てしまった。
昨日はあれほど仲が良かったじゃないか。
笑い合って見詰め合って、それから…ここからは言えない。
蜂蜜のような時間が昨夜は確かにここに存在した。
なのに、なのに…
どうして私は言えないのだろう
「すまない」「ごめん」「悪かった」と。
心ではいくらでも言葉を言えるのに、声に出すことが出来ずにいる。
家を捨て、私の元に婿養子に来てくれたのに、
家中の者がおまえに優しく接しているのに、私はおまえに怒ってばかりだ。
アラン、本当にもう寝てしまったのか?アラン…
それほどまでに怒っているのか?
寝ているのなら平気だ。聞こえないのなら言える。
アラン…「私を抱け」
興奮して眠れなくなってしまったアラン
アランの性癖を理解していない勘違いオスカル
524:名無しさん@ピンキー
09/01/31 23:46:54
婿養子アランってどこか萌える
525:名無しさん@ピンキー
09/01/31 23:51:45
うん。妄想が広がるねw
526:名無しさん@ピンキー
09/01/31 23:53:58
今週のベストセラー
「従僕とお嬢様」を抜き、「婿養子と男装の妻」がトップに躍り出る
527:名無しさん@ピンキー
09/01/31 23:58:12
ジャルジェ家で迷子になる婿養子アラン
528:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:02:45
新婚なのに物騒な音がするオスカルの寝室
529:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:05:33
隊長の機嫌が良いとアランが疲れているのに気付く衛兵たち。
530:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:16:25
隠れてパリへ遊びに行ったのが妻にバレる婿養子アラン
531:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:18:34
押し倒したいと思っている婿養子アラン
押し倒されたいと思ってる新妻オスカル
532:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:20:45
隠し持っていた縄と目隠しをオスカルに発見されてしまうアラン。
533:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:22:00
>>532
縄で縛られ、目隠しされ萌える婿養子アラン
534:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:24:48
夜のお仕置きを期待して、職場で反抗的になってみる婿養子アラン
535:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:26:24
「アランが隊長と結婚しちゃったなんてまだ信じられないよなあ。」
「羨ましいよなあ。」
「仕事場でも一緒♪ 家に帰っても一緒♪ だもんなあ。」
「うるせー、おまえら。勤務中だぞ!少し黙ったらどうなんだ。」
アランの罵倒が飛ぶ。
「幸せの絶頂にいるアランに怒鳴られてもねえ。隊長だったらいいけど。」
「おまえら、いっぺん死んで来い。」
だが、アランの心臓はバクバクだった
脳内では昨日の目隠しプレーが鮮明に再生中だったから
536:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:28:22
隊長に行かされる婿養子アラン
537:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:31:54
イきそうになるとストップする
という悪魔の行為を何度も繰り返すSオスカル
538:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:32:53
>>537
それがまた嬉しい婿養子アラン
539:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:36:25
「おまえら、隊長に怒られるのを嬉しがってるけどな、
隊長の攻めはスゴイぞ。」
ひょこっと口に出してしまった婿養子アラン
540:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:36:39
形勢逆転を謀り「今夜こそは…」と意気込んで寝室に入ってくるのはいいが
軍服姿に目隠しを持つ妻を見ると、途端に大人しくなってしまう婿養子アラン
541:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:41:29
ついに念願かなってオスカルに目隠しをすることに成功。
しかしそれも癖になってしまう婿養子アラン。
542:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:43:12
目隠しの取り合いになるオスカルと婿養子アラン
543:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:49:45
オスカルは権力で目隠しを取り
アランは縄で両手を縛る、を選択
結局、縄と目隠しの取り合いになってしまう婿養子アラン
544:名無しさん@ピンキー
09/02/01 00:50:56
毎日が「主食はご飯」「デザートはオスカル」な伯爵家の婿養子アラン
545:名無しさん@ピンキー
09/02/01 01:29:40
「ならば軍服は着ないぞ。」と言われると
素直に縄と目隠しを渡してしまう伯爵家の婿養子アラン
546:名無しさん@ピンキー
09/02/01 01:32:03
S女オスカルに萌え
もっとアランをいぢめてっ!!
547:名無しさん@ピンキー
09/02/01 01:35:11
「おまえが男だということを、体で思いしらせてやる。」
縄で縛られ、蝋燭を近付けられて
萌えまくる伯爵家の婿養子アラン
548:名無しさん@ピンキー
09/02/01 01:49:41
目隠しされ、何もされない放置プレーに
ゾクゾクわくわくする伯爵家の婿養子アラン
549:名無しさん@ピンキー
09/02/01 02:15:13
衛兵宿舎じゃ無理だろうけれど、
伯爵家の婿養子アランは裸で寝ているのだろうか。
550:名無しさん@ピンキー
09/02/01 02:52:36
婿養子アランに燃え萌え!
婿養子になったアランはアラン・ソワソン・ド・ジャルジェになるのかな。
旧制ソワソンが消えて、アラン・ド・ジャルジェになるの?
551:名無しさん@ピンキー
09/02/01 04:13:34
今夜こそ俺が先に行かせてみせるとすっぽんドリンク一気飲みして
勢い良く寝室へ突入したが、軍服にムチを持った妻に
あっけなく行かされてしまった年下で伯爵家の婿養子アラン。
552:名無しさん@ピンキー
09/02/01 05:58:57
だらしないな‥‥
女ひとり満足させられないのか!
それでも男か、アラン!!
またも妻に罵倒される婿養子アラン
553:名無しさん@ピンキー
09/02/01 06:17:12
今夜は妻を押し倒すことに成功し、情熱的な夜をすごしたが、
どこか物足らなくなてしまった婿養子アラン
554:名無しさん@ピンキー
09/02/01 06:58:17
妻に罵倒され、攻め倒されても最後は落城させる
強い武器を身に持つ婿養子アラン
555:名無しさん@ピンキー
09/02/01 07:44:41
落城させられながらも夫への言葉攻めに手を抜かないS女オスカル
妻からの言葉攻めに奮い立たされ頑張りまくる婿養子M男アラン
556:名無しさん@ピンキー
09/02/01 08:11:55
MにでもSにでもそれぞれが変形自在なアラン夫婦
そのバリエーションはとどまることを知らない
557:名無しさん@ピンキー
09/02/01 08:19:06
オスカルの「最後の一滴まで搾り取ってやるぞ」という言葉を聞いて
戦々恐々としながらも、どこか期待に胸が膨らむ婿養子アラン
だが、オスカルが絞ろうとしていたのはオレンジだった
558:名無しさん@ピンキー
09/02/01 08:23:24
オスカルより早起きして
寝ているオスカルに「いたずら」をする婿養子アラン
559:名無しさん@ピンキー
09/02/01 08:26:12
・昼間は凛々しい妻
・夜はSな妻
・時にはMな妻
一粒で3度おいしい生活を送る婿養子アラン
560:名無しさん@ピンキー
09/02/01 08:36:28
「裸にエプロン」より「裸に軍服」に激しく萌えてしまう
年下の婿養子アラン
561:名無しさん@ピンキー
09/02/01 11:27:03
>>550
貴族ならファーストネームだけって事はなかろうね。
オスカルだって実際の名前はもっと長ったらしいはず。
爵位や叙勲や領地もいれて。
562:名無しさん@ピンキー
09/02/01 13:18:45
オスカル×アランの
婿養子アラン編です。
苦手な方はスルーして下さい。
563:名無しさん@ピンキー
09/02/01 13:19:13
マロン・グラッセに頼まれた用を終えてアンドレはふと立ち止まる。
オスカルの部屋の前だ。
もうこの部屋に入ることもなくなって幾日が過ぎただろう。
アランが婿養子にやって来たあの日からだ。
オスカルはこの伯爵家のお嬢様で、跡取り娘。
結婚の話が出ないほうがおかしい。
だがオスカルが身を置くのは軍隊だ。
『私は軍人として生きるから誰とも結婚はしない』と、
見合いの話が出ても、旦那様がかつての部下を連れてきても
オスカルは首を縦に振ろうとはしなかった。
そんな時だった。
旦那様のお供でパリに出掛けた馬車の中でのこと。
「オスカルには好きな人がいます」俺は言ってしまった。
咄嗟に出た言葉だが、後悔はないと思える決意にも似た感情が後を押したような気がする。
旦那様の顔色は変わった。その男はどんな男なんだと言いたげに。
「どんな男でもいいから連れて来い」そう言ったのは旦那様ご自身ではあるけれど。
やはり気になるのだろうか。親だから?それともオスカルがああだから?
何しろ、婿として生活を共にするわけだからどの道、心配の類は同じだろう。
あのオスカルが惚れた男だからきっと見てみたいと思われたに違いはない。
窓の外を見つめるお顔がそう語っているように見えた。
俺が旦那様に言った理由はこうだった。
オスカルを他の男に取られるくらいなら、いっそのこと俺の知る男。
衛兵隊一の色男、アランを差し出そうと。
そんなこんなでアランがジャルジェ家にやってきて以来、平和な日々が続いていた。
俺は思いをアランに託したのだ。
564:名無しさん@ピンキー
09/02/01 13:20:03
>> 563
オスカルの部屋の前で止めた足は、なかなか次の一歩を踏み出せずにいた。
心は、この部屋の中に入ることしか考えられなくなってゆく。
中に入って何かするわけではないが、どうも好奇心というやつが先に立とうとする。
いけないことだと知りつつも、俺は廊下に誰もいないことを確認してオスカルの部屋に身を入れた。
中は、静まり返っていて物音ひとつしない整理整頓された俺の知るオスカルの部屋だ。
オスカルは今、勤務中で邸にはいない。夫のアランも同じ職場なのだから同様だ。
俺の視線は部屋の西側に位置するひとつの扉に向いた。この部屋は寝室だったはず。
俺はそこにどうしても興味を引かれて、そこにも入ってみることにした。
言い訳など考えずに行動に起こす。
このあと大きな後悔が待つとも知らずに。
ギイ…扉を開けると部屋の中央には天幕付の大きなベッドがあり、リネンが綺麗に畳まれていた。
しわひとつない完全な姿をしたベッドに目が釘付けになる。
ここでアランはオスカルと…。
考えたくはなかったが、そんな行為が紛れもなく毎夜ここで行われていることに疑いの余地はなく、
いやがうえにも想像力が働いてしまう。
ベッドの脇にある鏡。
この鏡に映し出されるのは毎晩のようにアランに抱かれるオスカルの姿態なのだろうか。
自己嫌悪に見舞われながらも暫くこの部屋にたたずんでいると、不思議なほどに感覚が空気に馴染んでくるのが分かる。
どのくらいの時間が過ぎただろう。
パタパタと廊下を歩く足音がして俺はハッと我に返る。
神経を研ぎ澄ませていると今度はいきなり扉が開く音がした。
大変だ、オスカルが帰って来たんだ。予定より早い帰宅に俺は驚き、戸惑った。
侍女に付き添われて何やら会話をしながら入ってくる部屋の主に、見つかるわけにはいかない。
しかも扉続きにある寝室に潜んでいる。
俺は咄嗟に身を隠す場所を探した。あった、ちょうどいい場所にクローゼットがあっった。
何かあったらここに身を隠せばいい。これで救われる思いがしたと胸を撫で下ろす。
まるでかくれんぼだな。そう、これは絶対に見つかってはいけない大人のかくれんぼ。
565:名無しさん@ピンキー
09/02/01 13:20:46
>>564
「お嬢様、今日は随分とお早かったのですね」
侍女は慣れた手付きでオスカルの着替えを手伝っている。
「ああ。夕食までにはまだ時間があるから、それまでここにいるよ」
な、なんだって?じゃあ俺はオスカルが出て行くまでここに缶詰じゃないか!
どうしろって言うんだ。だが悪いのはオスカルでも誰でもない。他ならぬこの俺だ。
好奇心を持ったばかりに手にする、あまりの情けなさと後悔の重さに俺はひしがれた。
出て行く切っ掛けなど皆無であることは百も承知。
しかし、ここで更に追い討ちをかけるような事態に遭遇してしまうことになる。
アランも帰って来てしまったのだ。オスカルの予定外の行動はいざ知らず
夜勤明けの彼のスケジュールを把握していなかったことが後悔に追い討ちをかける。
なんという不運だ。まるで監獄だ。いやそれより酷い。
仕方なく俺はクローゼットに身を隠す。様子を窺うために半開きにして。
少しの隙間を開けたのは、隣の部屋の物音が遮断されることに気付いたからだったが
このほんの少し開いた隙間から、
あとでとんでもない光景を目にすることになろうとは、この時俺は予想すら出来ずにいた。
二人の会話が聞こえてきた。それがどんどん大きくなる。
まさか、そのまさかだ。ついに究極の状況に俺は置かれてしまった。
アランとオスカルは寝室に入って来てくるなりキスを始めてしまったのだ。
「まだ夕食前だぞ」
オスカルの声だ。
長年の勘で、少し怒りが滲んでいるような声に思うのだが、
隙間から見えるのは激しい口付けを交わす夫婦という矛盾の光景だ。
クローゼットに俺が潜み、全てを見られているとも知らず淫らな行為に堕ちてゆく二人。
無理もない、新婚なんだから。
そうやって俺は、見せつける愛の行為から目を逸らすことが出来ない自分を呪った。
566:名無しさん@ピンキー
09/02/01 13:21:39
>>565
舌を絡め合い、唾液を交換し合い、口内を隈なく犯す、というそれは激しい口付けだった。
オスカルのブロンドの髪がベッドに泳ぐ。
アランが優勢であることに、どこか妙な安堵を覚える俺。
そして俺はこれが見たかったのだと気付く。
オスカルを愛するあまりアランに託した。だからこそアランが俺なのだ。
アランと一体となって俺もオスカルを愛しているのだ、と。
嫉妬を超えたからこそ見出した究極の形がこれなのかもしれない。
アランは肉体で、俺は視線でオスカルを犯している。
自分の代わりに愛する女を愛してくれる存在を許し同化する。
こんな愛があるとは知らなかった。
オスカル、こんな愛をおまえは許さないだろう。
だが、俺はアランに愛されるおまえが見たい。それは俺自身なのだから。
アランはオスカルをなんと呼ぶのだろう。
オスカルはどんな扇情的な顔を見せるのだろう。
知り尽くして感じ尽くして、重なっていた唇がようやく離れた。
形を乱すほどに溶けきっている唇が口付けの激しさを物語っているようだった。
オスカルの素肌の背に回わっていたアランの手が胸元に辿りつく。
「ぁっ…」
胸を吸われ、オスカルは思わず喉を反らせた。
丹念に乳房を吸っては空いた手で柔肉を揉みほぐすアラン。
愛撫によって強張らせていたオスカルの体もしっとりとした動きに変わる。
アランの手が胸から腰へと辿る。
その先はオスカルが女として一番感じる敏感な場所。
そこにアランの指が到着するとオスカルは目を閉じて、熱く息を長く吐いた。
指が、充血した花弁を撫でる。
溶けているそこからは、くちゅ、と甘く水音が響く。
「は…ん…っ」
柔らかに抜き差しをするように蜜壺に指が押し入れられる。
蜜壺の中をほぐす指の動きに、オスカルは腰を浮かせた。
内部の溶けるような熱が伝わると同時に粘膜がきつく指に絡み付く。
「あぁ…っ!あ!…はぁっ」
歯を食いしばろうとするが、艶やかな声を止めることが出来ないオスカル。
くちゅっくちゅ…ぐちゅっ…
その水音に気が高ぶったのか、アランの手の動きは激しさを増してゆく。
567:名無しさん@ピンキー
09/02/01 13:22:34
>>566
二本に増やされた指が、中の蜜を指に絡めながら出し入れされる。
「あぁっ!はぅ…、んあっ…ぁ…っ」
声にならない声を出すオスカルの姿がアンドレの目には居た堪れなく映る。
アランはすっかり力をなくしたオスカルの左足を担ぎ上げると、肩に乗せた。
花弁を大きく開かれ、身を奥まで暴かれる体勢にオスカルは懇願の瞳を向ける。
その瞳には征服欲が浮かんでいるのだろうか、アンドレからは死角になっていて見ることは出来ない。
アランはオスカルの腰を強く掴むと、屹立した昂ぶりをぬかるみへと当て
そして、一息に埋め込んだ。
大きく硬いその熱が、女の部分を強く割り開き中を擦り付ける。
担ぎ上げられた足が踊るように空間を掻いだ。
鋭く叩き付ける強靭な腰。 その度にベッドに沈む白い腰の対比。
繋がる場所は水を湛えて淫ら極まりない音を醸し出す。
オスカルはアランが奥にくる度に、引き抜かれる度に濡れた悲鳴を上げた。
そして、一番深くに先端が押し入り飛沫を放つ。
アランは朦朧としてきた意識の中でも、しっかりとその甘いとろみを感じ取る。
これ以上はない女の快楽を教えられ攻められて、オスカルも意識が混濁し始める。
自分しか知らないオスカルの顔、淫らな姿態
その全てを味わって高みに上り詰めるアラン。
快楽の導火線に点いた火が燃え尽きる時が来た。
官能という名の火が、互いの体を駆け抜ける。
アランはオスカルの子宮に白濁した迸りを放つと、寸時の時をおいてベッドに身を崩した。
鏡はオスカルの放心した姿態を映し出している。
あっという間の出来事だった。
もうすぐここに夕食の時間を告げに侍女がやって来るだろう。
不思議な疲労感を覚えながら、心配の色を顔に浮かべるアンドレの鼓動はまだ当分鎮まりそうもない。
おしまい
568:名無しさん@ピンキー
09/02/01 13:36:35
>>567
上から6行目訂正です
×その瞳には征服欲が浮かんでいるのだろうか、
○アランの瞳には征服欲が浮かんでいるのだろうか、
お目汚し失礼しました
569:名無しさん@ピンキー
09/02/01 14:18:30
職場でぶたれただけで行きそうになってしまう
婿養子アラン
570:名無しさん@ピンキー
09/02/01 14:19:45
ブラボー!
エロ描写、なかなか萌えますた。
571:名無しさん@ピンキー
09/02/01 15:17:44
よかったけどそんなの見ちゃったアンドレ冷静すぎない?
オスカルの裸事態初見だろ?
572:名無しさん@ピンキー
09/02/01 15:36:00
>>571
だね。その通りだ。
それを見てしまったアンドレらしい行動ってなんだろ?
人間椅子にでもなってしまうくらいのアンドレだからねー
573:名無しさん@ピンキー
09/02/01 16:02:52
ごめん、ごめん。
書き手だけど、事後のアンドレはすっかり放置でした。(反省)
「鼻血を出す」では、思春期の中学生じゃあるまいし描写が単純すぎるしねw
思いつかん。
次は誰か、Sオスカル×アランをお願いします。
書こうとしたけどこれがまた難しかったorz
(力不足を痛感)
読んで頂いてありがとうございました。
574:571
09/02/01 16:21:29
>>573
いえいえ2人の描写はこれ以上無いくらい良かったよ。保存したいくらい。
アンドレはやっぱその場で自家発電→放心状態しかないような・・・。
せっかくの作品文句つけてスンマソン
575:名無しさん@ピンキー
09/02/01 17:28:59
婿養子アランと聞いただけで萌えるようになってしまった
この板住人の私。
576:名無しさん@ピンキー
09/02/01 17:46:40
>>573
最高に良かったよ。
興奮したアンドレがクローゼットから落ちて
見つかってしまうのではないかというハラハラも面白かった。
うん。本当におもしろかったよ。
577:名無しさん@ピンキー
09/02/01 17:58:15
>>573
久々にご馳走を食べた気分だ。ありがとう。
こんなエロアンドレもいいね。
お互いに攻め合う夫婦を見て興奮し、
何か道具を調達してさりげなくテーブルに置いておくアンドレとか。
578:名無しさん@ピンキー
09/02/01 22:01:44
アランとオスカルが結婚って言うと「ん・・・ん・・・」なんだけど、
婿養子アランだと萌えるのはなぜだろう。
579:名無しさん@ピンキー
09/02/01 22:09:17
婿養子という言葉の魔法なのか。
それともアランだからなのか。
580:名無しさん@ピンキー
09/02/01 22:26:24
後ろからハグしようと手を伸ばしたが
巴投げされるかもしれないので止めてしまう
入り婿アラン
581:名無しさん@ピンキー
09/02/01 22:27:30
>>579
アランだからだと思う。
婿養子アンドレ、
婿養子ジェローデル
婿養子フェルゼン
どれも萌えないけれど、
婿養子アランは最高にエロい。
582:名無しさん@ピンキー
09/02/01 22:34:47
妻にシャツをビリビリされる婿養子アラン
583:名無しさん@ピンキー
09/02/01 22:40:43
「婿」だけではダメで、「婿養子」でなきゃ萌えないw
584:名無しさん@ピンキー
09/02/01 22:43:41
張り倒されても、妻の寝顔に微笑む
婿養子アラン
585:名無しさん@ピンキー
09/02/01 22:45:57
あー、エロいわ。妄想が止まらない
婿養子シリーズに萌え萌え
なんでこんなにエロいんだろう
586:名無しさん@ピンキー
09/02/01 22:48:09
>>585
うんうん。
>>583タソの言うとおり、
「婿」だけじゃダメなんだよね。「婿養子」でなくちゃ。
あー、エロすぎる。エロすぎるよ婿養子アラン。
587:名無しさん@ピンキー
09/02/01 22:54:09
恥かしくて一緒に出勤できない
婿養子アラン
588:名無しさん@ピンキー
09/02/01 23:03:32
隊長に叱られた兵士に
「帰ったら俺がとっちめてやるぜ」と亭主関白を気取ってるが
ベッドでとっちめられてる婿養子アラン
589:名無しさん@ピンキー
09/02/01 23:04:49
実生活での刺激が強すぎるため
持っているエロ本がただのゴミに見えてしまう婿養子アラン
590:名無しさん@ピンキー
09/02/01 23:06:26
>>589
持っていたエロ本が妻に見つかり、
朗読させられる婿養子アラン
591:名無しさん@ピンキー
09/02/01 23:07:19
いかなる時も病む時も
オスカルに全く反抗できない婿養子アラン
592:名無しさん@ピンキー
09/02/01 23:17:21
妻は准将、夫はただの兵卒に萌える婿養子アラン
593:名無しさん@ピンキー
09/02/01 23:26:34
朝からやけに優しい妻に怯える婿養子アラン
594:名無しさん@ピンキー
09/02/01 23:32:23
なんか恐妻みたいなオスカル萎える
595:名無しさん@ピンキー
09/02/01 23:37:51
>>594
同意だわ。
596:名無しさん@ピンキー
09/02/02 00:36:03
>>590
お仕置きのつもりが、自分の方がムラムラしてしまい、夫におねだりしてしまうオスカル
597:名無しさん@ピンキー
09/02/02 00:47:14
兵舎の廊下で、すれ違いざまに
「愛している」と妻から囁かれ、
朝まで寝かせない婿養子アラン
598:名無しさん@ピンキー
09/02/02 00:53:29
モミアゲが性感帯の婿養子アラン
599:名無しさん@ピンキー
09/02/02 01:15:35
夜勤の妻にお弁当を作って
持って行ってしまう婿養子アラン
600:名無しさん@ピンキー
09/02/02 01:29:02
>>594
オスカルは恐妻ではなく、甚振られたい婿養子アラン
601:名無しさん@ピンキー
09/02/02 02:21:26
>>600
そうかなぁ・・・なんか読んでてもサザエさんに怯えるマスオさんの絵しか浮かばん
602:名無しさん@ピンキー
09/02/02 02:34:28
>>601
だって、婿養子だもん
603:名無しさん@ピンキー
09/02/02 03:09:23
マスオさん婿養子じゃないし