「朽木ルキア」大ブレイクの予感パート17at EROCHARA
「朽木ルキア」大ブレイクの予感パート17 - 暇つぶし2ch954:海ルキ5
08/08/01 02:16:11
ふと我に返った海燕は「…悪かった、急にこんなことして。」と言うのが精一杯だった。
ルキアは、小さく首を横に振り「いいえ…。」と答えた。
「謝らないで下さい…海燕殿は、何も悪くない。
私のせいで海燕殿が苦しむのを見るのは、耐えられません。だから…」
そう言いかけたルキアの口を、海燕は再び塞ぐ。
「もう、何も言うな。」
「海え…っ」
海燕はその小さな体を抱き、口付けたままそっとソファーに横たえる。
「…っ」

自分でも、何をしているのか分からなかった。
ただ、ルキアにこれ以上辛い思いをさせたくなかった。
その手段が、最も彼女を辛くさせるものであっても、
そうせずにはいられなかった。


人を愛おしく思うことが罪だというのならば、
人を憎むことが善なのだろうか。

その咎から逃れられないというのならば、
傷つけることが罰なのだろうか。

「海燕殿…っ」
二人は罪の意識に苛まれながらも、その罪を自覚して、甘受した。

息の掛かる距離で向き合ったまま、ルキアがその細い腕を海燕の背に回す。
「何も…仰らないで下さい。」
そう言うと、今度は自ら、その愛らしい口を海燕へ寄せた。
彼女は小さく震えていた。
ルキアの髪から、体から、花のような甘い香りがする。
寄せられた柔らかい唇は、自分から押さえた時の数倍甘美なものであった。

「良いのか、もう戻れなくても。」
「何処に戻れと仰るのですか、私には此処しか…海燕殿の傍しか居場所がないのに。」

その言葉が楽園への鍵だったのか、或いは奈落への扉だったのかは知る由もない。
しかし、二人には求め合う以外術がなかった。


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