08/07/05 01:33:31
ふと思いついたので。
ルキアが恋次との同棲に踏み切れないのには
こんな事情があるんじゃないかと思う。
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「兄様、相談させていただきたいことがあるのですが」
「何だ」
「一人暮らしをさせていただきたく思います」
「……」
「緋真姉様の遺言とは露知らず、これまで兄様の妹として甘えさせていただきました。
ですが、私は本来ならばこのような暮らしにふさわしい身ではございませぬ。
分相応に、己の身の丈にあった暮らしをしたいと存じます
兄様にはこれまでのご恩がお返しできず申し訳ないと思いますが…」
「解った。朽木家の別宅を空ける故、そこを使用するが良かろう」
敷地はほんの三千坪と手狭だが」
「それは困ります。一人で掃除しきれません」
「使用人はそのまま残す故、遠慮なく申し付けるがいい。
もちろん給金は朽木家持ちだ」
「そういう訳には…その、独身寮が空いてるのでそこに行こうかな、と…」
「うら若き女子の一人暮らしは物騒であろう。
セキュリティも万全にせねばな。
別宅に指紋認証と虹彩認証のキーと監視カメラを設置して、
24時間警備の朽木家専属お庭番をつけよう」
「お庭番というと、あの忍者のような恥ずかしい装束の」
「うむ。今もお前の出勤退勤時には陰ながら警護している」
「えっ。そのような話は聞いておりませぬ、兄様」
「お前が昼なにを食し、何時間残業し、帰りに誰と会っていたかなども
逐一報告をさせておるが?」
「初耳です、兄様」
「それと慮外者が不埒な真似をせぬように、周辺の野良犬の駆除を」
「野良犬って」
「赤毛の野良犬とか野良犬とか野良犬とか…そう、先手必勝ではないか。
なぜ気がつかなかったのだ!」
「千本桜はお控えください、兄様」
「一人暮らしを始めるお前につく害虫は、事前に完璧な駆除を------
爺やはおるか!今すぐ恋次をここへ」
「あの、兄様!」
「何だ」
「私が心得違いをしておりました。
今まで通り朽木家のお世話になりたいと思います」
「わかればよろしい」