09/11/09 18:51:00
中学から高校3年まで実家近くの国道から500mほど林道を走ったところにある農作業小屋に
天体望遠鏡を置いて天体観測をしてました。日没後2・3時間ほど望遠鏡で西の空を観測して
記録をノートにつけ終えると、林道をカブの無免許運転で帰宅する毎日でした。
高2の秋頃から観測を終えて林道を下って行くと、途中のすれ違い用広場に同じ部落の
F井さんのパジェロが停まっているのを何度か見かけるようになりました。
ある夜林道を下り始めたところで道を横切るU字溝の角に乗り上げて前タイヤがパンクしました。
舗装してない林道を前タイヤがつぶれたまま下るのは怖かったので、
カブを路肩に停めて歩いて下ることにしました。
観測用の赤いセロファンを張った懐中電灯の光をたよりに、暗い林道をとぼとぼと下っていくと、
パジェロが停まっていて以前と違い車内灯の光が100mくらい手前からも見えていました。
カーブをまがって林道が直線になってところで、女の人のすすり泣く声が聞こえ始めました。。
事件に巻き込まれたような気がしたので懐中電灯を消し、音をたてないように様子を見ることにしました。
女の人のすすり泣く声がだんだん大きな泣き声になり突然静かになりました。
殺人事件かもしれない。見つかると殺されるかもしれないという恐怖心にとらわれて震えていると、
男の人が助手席のほうから起き上がって運転席に座りエンジンをかけました。
殺されたはずの女の人が起き上がり、助手席のシートを起こして足下をのぞき込んだり、
シートの後ろに手を回したりしていました。
突然ハイビームでライトが光、隠れていた場所の横1メートルを照らしました。心臓が飛び出そうになりました。