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(2)マゾワーの所見
「ナチスの占領地統治」シリーズ(コラム#2790、2792、2796)で、著書を紹介したことがあるマゾワー
(Mark Mazower)の、先の大戦論のコラムは、結果的にロバーツ批判になっているので、ご紹介しましょう。
「・・・ Dデー<(ノルマンディー上陸作戦)>がついにやってきた時、それ
は、ここ数年における山のような出版物から我々が抱くところの、それが圧倒的
に決定的な出来事であったという印象とはかけ離れたものだった。
ほぼ時を同じくして行われたソ連の攻勢であるバグレーション作戦
(Operation Bagration)について耳にした人はどれくらいいるだろうか。
この作戦には、<Dデーが相手にしたものの>10倍近いドイツ師団が関わり、
ドイツの3つの軍が殲滅された。
よもや、少ないとは思わないだろうね。
にもかかわらず、Dデーの記念行事の間、全くこちらは話題にならなかった。
しかし、バグレーション作戦は、ノルマンディーで起こりつつあったことなど
かすんでしまう、史上最大で最も成功裏に終わった奇襲攻撃だったのだ。
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