17/07/04 10:28:48.54 ZvHYI+vi.net
宮澤清六によると
幼い頃から兄は陽気に見えながら、実は何ともいえないないほど哀しいものをもっていた。
父は「賢治には前生に永い間、諸国をたつた一人で巡礼して歩いた宿習があって、
小さいときから大人になるまでどうしてもその癖がとれなかった」と話していた。
兄は一緒に食事するときでさえ、何となく恥ずかしそうに、また恐縮した格好で、
ものを噛むにもなるべく音をたてないようにした。
前かがみにうつむいて歩く格好や、人より派手な服装をしようとしなかったなど、
前生から持って生まれた旅僧のようなところがあった。