21/06/09 21:19:53.93 .net
皆さん、こんにちは。
私はVicと申します。台湾のNPO組織「台湾デジタル外交協会 / Taiwan Digital Diplomacy Association」に所属しております。普段は台湾と他国の間の民間交流を促進することを仕事としています。この度は、こちらが日本最大の論壇だと伺い、ここで私の思いを伝えたいと思い、筆を執ることを決めました。この場をお借りして、日本の皆様に感謝申し上げたいです。日本は窮地に立った台湾に、救いの手を差し伸べて下さいました。アストロゼネカのワクチン、124万回分を無償で提供してくださり、本当にありがとうございます。
台湾にいる私たちは、すでに一か月ほど自宅に閉じこもっています。コロナがいつ収束するか、全く見通しが立たない状況から、ニュースを見ては絶望する毎日を送っています。けれど、つい最近日本からのワクチンが台湾に届いたという知らせを聞いて、私はなんだか励まされたような気分になりました。目の前に立ちはだかる困難に挑むための力が、また一段と強まった気がしたのです。日本の皆さん、台湾が最も苦しい時に、友として手を差し伸べてくれたこと、本当に感謝しています。
仕事の関係から、私たち協会は今年の三月に、台湾の日本人留学生たちが作り上げた団体と出会いました。その名も「謝謝台湾実行委員会」。この団体はこれまで十年間、毎年台湾でイベントを開いています。イベントを通して、十年前の東日本大震災で、台湾から受けた支援に感謝をし続けているのです。今年は更に台北の淡水にて記念碑を設立していました。記念碑には「謝謝台湾」の文字が大きく刻まれています。私は彼らにこう問いかけずにはいられませんでした。東日本大震災からもうずいぶん経っているのに、なぜあなたたちは、多くの時間と労力を費やしてまで、このイベントを開催しようと思ったの?と。この問いに、彼ら若い日本人留学生たちはこう答えました。
「私たちは、台湾から受けたご恩を、永遠に忘れることはないからです」
この言葉を聞いたとき、私はとても胸を打たれました。
今、台湾のSNS上では、多くの人がアイコンの画像を「謝謝台湾」と書かれたものにしています。著名なユーチューバーの方々も、日本への感謝を語る動画を次々と上げています。また、台北101ビルにも「日台友好」の文字がライトアップされました。私たちの身近の欧米記者の方々も、この現象を不思議に思ったようです。まさか日本と台湾の関係がこれほど親密だったなんて、と口を揃えて言っていました。更にはこんなことまで仰っていました。
「世界中の外交が、日本と台湾のようになればいいのにね」
日本のジャーナリストである野島剛さんも、かつては「恩返しの連鎖」という言葉で日台間の友情を言い表していました。これまで日本が大きな地震に見舞われた時、最初に救いの手を差し伸べ、支援をしてくれたのはいつだって台湾だったと、野島さんは言います。目には見えなくとも、日台双方ともが、だんだんと助け合いの関係を築いていったのです。あなたが苦しんでいる時は、私が助けに来る。そして私が窮地に陥ったときも、あなたは私を見捨てない。そんな関係を。
今年、台湾のロックバンド滅火器が東日本大震災十周年を題材に、「希望の明日」という歌を作りました。この度、日本の皆様からいいただいたお心遣いに、私たちは心から感謝を申し上げたいと思います。おかげさまで、私たち台湾人にも#希望の明日が見えてきました。
最後に、日本と台湾が、コロナ渦からいち早く抜け出すことを祈って、ここで筆を擱きたいと思います。早くまた日本に遊びに行きたいです!