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なぜ台湾人による「電信詐欺」が猛威を振るっているのか―英メディア
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2018年2月3日、中国メディアの参考消息網によると、英BBCは2日、台湾人による電話やメールを使った振り込め詐欺「電信詐欺」が多発していると伝えている。
ケニアやマレーシア、フィリピンに続き、スロベニアとクロアチアでも台湾人計97人が詐欺容疑で逮捕されたという。
記事によると、中国本土で電信詐欺により収監され退去させられた1600人余りのうち288人が台湾人だ。
台湾当局の統計によると、14〜17年に台湾で起きた詐欺事件は2万1000〜2万3000件と横ばいで、うち電信詐欺が3分の1を超えるという。
電信詐欺は06年前後に多発したが、当局が摘発を強化したことでいったんは終息していた。
しかし、犯罪グループが中国本土や発展途上国などに拠点を移して活発に活動するようになり、「組織のリーダーは台湾に、被害者は中国本土に、実行犯は第三国に」という状況にあるという。
電信詐欺が横行する背景には、法律の不備と楽をしてもうけたがる若者の増加があるという。
台湾の中央警察大学の高大宇(ガオ・ダーユー)副教授は「台湾では詐欺罪の刑事責任は軽く、しかも年々低年齢化が進んでいる」とし、
「専門知識や手に職を持たない若者が安易な気持ちから犯罪に手を染めてしまう」と話す。
ある統計によると、16年に台湾で詐欺を働いた2万1576人のうち、18〜39歳の年齢層が71.77%を占めている。
実行犯グループを遠く離れた第三国に置くのは、捜査や法手続などで連携する体制がなく、証拠を集めにくくさせるためだとの分析がある。
中国と台湾の間では09年に司法・法執行の協力が取り決められている。当時の台湾は馬英九(マー・インジウ)政権下で中台関係が友好ムードにあった。
だが16年に蔡英文(ツァイ・インウェン)政権となってからは関係が冷え込み、犯罪捜査での協力も低迷するようになったという。