22/11/15 16:40:24.67 hXtcAeKD.net
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新任士官シンクレアは、赴任早々基地駐屯軍の内部が、ハト派とタカ派に割れているのを知る。ハト派は基地司令官、古代みず希のハウザー大佐である。古代は二枚目系の明るい芸風の持ち主で、ここでもそれがよく生かされていた。タカ派は副司令官、泉つかさのクェイド少佐。泉は体格に優れ迫力があり、役の上でも力の信奉者である。住民の独立運動を弾圧しようとするが、司令官の制止で辛うじて思いとどまっている。
基地内にはもう1つ、新任士官シンクレアに反感を持つ邪悪な古参兵グループがいた。ボスは矢吹翔のノヴァロ・ジョクレアである。矢吹の低いざらざらした声は、喧嘩を売られた者をぞっとさせずにはおかない。
古参兵の反感は深い根を持っていた。シンクレアが陸軍士官学校の卒業式を終えて街にくり出した時、ジョクレア伍長のグループに出会う。彼らが民間人の兄妹―和央ようかのアルヴァと花總まりのライラ―に暴力を振るっているのを見て、これを制止すると、かえって反抗的な態度を示すので、憲兵隊に連絡した。その結果伍長らは降格のうえ、この辺境の基地に送られてきた。そこで因縁の再会になる。
ハト派の基地司令官は、自治州議会の議長、汝鳥伶のシュトロゼックと親しかった。立場は違うが、流血を避けたいとする同じ思いを抱いている。
シンクレア少尉は、司令官のお供をして議長宅を訪問して、再びライラと出会う。アルヴァ・ライラ兄妹は議長の子供たちで、ダンスの名手である。少尉と初めて出会った時は、故郷を離れて各地を巡業しているところだった。
新任少尉と異国の娘は再会を機に愛し合うようになる。
その一方で自治州と基地の間には緊張が高まり、基地は襲撃される。
基地の襲撃がアルヴァ・ライラ兄妹の帰郷と重なり合うので、基地ではアルヴァに疑いをかけて捜すが所在がつかめない。彼はひそかにシンクレア少尉に会いにくる。
アルヴァは基地が疑っているようなテロリストとは違う。流血を嫌う父の議長と共に、テロをやめさせようとしたが、かえって過激派に命を狙われ、巡業の旅は身を隠すためだった。