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大名家に伝わる能面・能装束の数々。永青文庫で「翁─細川家の能の世界─」展開幕
7/23(木) 7:07 Yahoo!ニュース
永青文庫
およそ650年にわたって今日まで受け継がれてきた能。その能において、古来より正式な上演の場合、
最初に必ず演じられていたのが「翁(おきな)」だ。
この翁を見つめ直す企画展「翁─細川家の能の世界─」が、東京・目白台の
永青文庫で開幕した。
「翁」とは、能楽の源流とされるきわめて儀式的な演目で、世界の未来の平和と安泰を言祝ぐ舞のこと。
しかし、その成立や意味はいまだ謎に包まれている。
本展は、本来であれば開かれてたはずの東京五輪と連動する文化プログラム「日本博」のひとつである、
「翁プロジェクトー能楽の原点から日本を探る」の一環として開催されるもの。
会場に並ぶのは、永青文庫が所蔵する細川家由来の翁面や装束の数々だ。
54万石を誇った細川家は、大名家にふさわしく数多の「能道具」を所有。
伝来の資料は約900点に上る。本展は、「翁とは」「細川家の能装束」「細川家の能面」「細川家と能」の4章構成。
なかでも、3階展示室「細川家の能面」にずらりと並んだ能面の数々に注目したい。
永青文庫は能面だけで130面、狂言面を含めると163面を所蔵している(うち52面は熊本県立美術館で保管)。
この数は、まとまったコレクションとしては他に類を見ない規模であり、大名家伝来の施設のなかでも、極めて貴重な資料だという。