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624寄席40年選手 (ワッチョイ eb33-5+vx [118.16.246.61])2019/06/24(月) 16:00:25.45ID:scKtzHiV0
喬太郎は天邪鬼だからなあ。
絶対に客の思い通りにしたくないという強い思いがあるんだね。
落語会なんかには「仕事」で行くけど、それはあくまで「仕事」であって、
本気じゃない。落語会で本気の落語はやらない。これは絶対にやらない。
常連客が目をキラキラさせて待ってるところでは、いわゆる喬太郎の本気の芸は見られない。
第一、奴は自分を待ってる客が大嫌いなんだからね。
待ってないと嫌なんだが、待ってる客が大嫌いというアンビバレンツな思いを
常に抱えてる面倒臭い噺家、それが柳家喬太郎だ。ここが面白いところだね。
いわゆる落語通も嫌いだし、自分を追っかける客も憎んでるしな。
そんな客に愛想笑いされても気持ちが悪いから素人とは飲まないしな。
ま、俺の見立てで、喬太郎の本気の落語が聴けるのは、
例えば地方の温泉場で、喬太郎誰それ?みたいな年配客が30人くらい集まってるような落語会かなあ。
そういう場ではいい噺が聴けると思うよ。
東京だとないが、ごくたまに浅草の夜で本気になったのを見たことがある。
多分鈴本とか末廣亭じゃこうはやらんだろうなあという気持ちの
乗り方だったな。僥倖だったよ。