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歌舞伎を見始めた頃、歌右衛門さんの政岡を見て「かったるいな」と
言ったら、亡き母が「とんでも、凄いの一言に尽きる」と感嘆して
いたのを思い出す。猿之助の飯炊きなんて電気釜と茶化した人がいたが、
歌右衛門さんは完璧主義者だったのだろう。だがそうした至高の域に
ある芸を理解できる客は少なかったのではないか?「かぶく」と
言うことなら鴈治郎や勘三郎はそのもので、それを喜ぶ客も多いし、
歌舞伎のあり方の一つと思う。歌右衛門の芸は凄いが、役者総て
がそれじゃ息が詰まってしまう。