16/07/21 02:26:08.44 .net
アドラーの個人心理学はいちおう心理学に分類されているけれど、
今ほど科学的手法が確立される以前に興った学問だからね。
どちらかというと人生哲学(学問の哲学ともすこし違う)と呼んだほうが近い。
アドラーの研究者そのものの数が少ないので相違があまり目立たないが、
岸見先生や師匠にあたる野田先生、かつて教えを受けていたコーチングの岩井氏など、
ごく近しい関係にあった身内同士でさえ見解が違って、表立ってやらないけれど時折互いの批判が垣間見える。
なぜこうなってしまうかというと、誰が見ても同じ知見に至る実験や観察でアドラーの説を証明する方法がなく、
野田先生にとってのアドラー、岸見先生にとってのアドラー、岩井氏にとってのアドラー・・・と、
個人の思想性によって補填される部分が大きいから。
仮にアドラーの祖国オーストリアや亡命先アメリカの研究者が日本で情報発信する機会があったら
岸見先生たちとはまた違ったアドラー心理学を見せると思う。