26/01/18 10:38:56.82 0.net
近代哲学の基本方法が独我論的な観念論であり、
主観―客観が近代二元論的な空疎な問題設定であり、
…近代哲学のそのような「真理主義」や「普遍主義」の虚妄は現代哲学によってすっかり証明された、
などという通念が、およそ誤解にもとづくありもしない虚像だったとしたら、どうだろうか。
もしそうだとすれば、それは要するに、
哲学の方法の本質が人々に長く隠されたままになっているということ以外ではない。
哲学の本質はそれが方法的な思考法だという点にある。
そしてその最も核心的な理念は「普遍性」という概念によって示される。
プラトン哲学は、まさしくこの理念の創始的な表現だった。
このような言明は人をとまどわせるかもしれない。
現代思想では、「普遍性」という概念は第一に否定されるべきものと見なされているからだ。
「普遍性」とは、異なった信念の間から了解の共通項を見出すための原理をめがけるものだ。
それは、現代の思潮が主張するような、
「一切の事柄について唯一の正しい考え方がある」という絶対的思考と、むしろ本質的に対立する…
「普遍的」思考ということの本質を考えるのに難解な形而上学を行なう必要はない。
普遍的思考の端的なモデルは、自然科学の方法である。
82:考える名無しさん
26/01/18 10:39:20.90 0.net
かつて人々は、嵐や稲妻や地震などといった
もろもろの自然現象の因果を、さまざまな「物語」によって説明した。
それはたいてい、神々や祖先や何らかの霊的なものの意志の結果と考えられていたが、
そのディティールは共同体によって違っていた。
自然科学の根本の公準は、
いかにして共同体を越えた共通了解を可能にするような説明の体系を作り出すか、
という点にあった。そして自然科学はそれを実行した。
しかしこの場合、注意すべき点がひとつある。
もしわれわれが自然科学の方法の意味を「客観的現実」に到達する方法、と考えれば、
自然科学は「絶対的真理」の学ということになる。じっさいしばらくの間人々はそう考えていた。
しかし、われわれはいまではこれを、「客観的現実」に到達するための学ではなく、
現象の因果についての共通了解を作り出すための学と考えることができるし、
またそう考えたほうが、はるかに自然科学の方法の本質を普遍的に説明できる。
83:考える名無しさん
26/01/18 10:39:41.11 0.net
哲学についてもこれと同じだ。現代思潮に影響を受けた多くの論者は、
哲学を、「客観現実」に達しようという野望をもった「絶対的真理」の学であった、と強弁する。
しかし、自然科学の場合と同じく、われわれはむしろこれを、
普遍的思考への方法的努力と考えたほうがはるかに深くその本質をつかむことができるのである。
近代の自然科学を「絶対的真理」への野望をもった方法であるとして否定するとしたら、
それほど馬鹿げたことはない。現代の思潮は、哲学においてほとんどこれに類することを行なっている…
プラトンは、長い間絶対的真理の形而上学の創始者とみなされていた。
事実は“さかさま”で、彼は「客観的真理」という考え方ではない仕方で
思考の普遍性の可能性を見出そうとした、はじめての思想家だった…
プラトンの独創は、なによりも思考の「普遍性」の根拠を、事実の因果の系列ということから引き離して、
価値の生成と関連の場面に基礎づけた点にある。「イデア」という概念の核心もまたそこ以外にはない。
84:考える名無しさん
26/01/18 10:40:09.40 0.net
現代の思潮は「普遍性」という概念を否認する。その中心の理由は、ヨーロッパ出自の資本主義を否認し、
国民国家原理による歴史の悲惨の罪障感をうち消すためである。
しかし、「普遍性」の視点を失うことは、ある感情に押されて思考を反動形式へと投げ入れること…だ。
それは結局思想の根拠自体を投げ捨てることである。
この簡明なことが、しかし現在、哲学と思想から見えなくなっている。
ギリシャ哲学においてソクラテス=プラトンが果たした役割、
近代哲学においてデカルトとイギリス経験論が果たした役割、
そして二〇世紀に現象学が果たした役割は、
時代の混乱のなかで死にかけた「普遍性」の概念をもう一度蘇生させようとするモチーフにおいて、
見事な相似形をなしている。
わたしたちは、いまもう一度、哲学という方法の原型に立ち戻らなくてはならないが、
まさしくその中心にプラトンの哲学がある。
85:考える名無しさん
26/01/18 10:44:44.39 0.net
柄谷行人は途中から転向したが、
村上陽一郎とか木田元とか梅原猛とかが一神教やプラトン、
或いはデカルトを否定して、ポストモダンのようなことを言っていても
竹田青嗣はちゃんとプラトン哲学の価値は理解していた。
しかし欲望の哲学なんてフッサールとフロイトの真似だろう。
86:考える名無しさん
26/01/18 10:45:08.41 0.net
>自然科学の根本の公準は、
>いかにして共同体を越えた共通了解を可能にするような説明の体系を作り出すか、
>という点にあった。そして自然科学はそれを実行した。
>しかしこの場合、注意すべき点がひとつある。
>もしわれわれが自然科学の方法の意味を「客観的現実」に到達する方法、と考えれば、
>自然科学は「絶対的真理」の学ということになる。じっさいしばらくの間人々はそう考えていた。
>しかし、われわれはいまではこれを、「客観的現実」に到達するための学ではなく、
>現象の因果についての共通了解を作り出すための学と考えることができるし、
>またそう考えたほうが、はるかに自然科学の方法の本質を普遍的に説明できる
だからプラトンは《絶対的真理の存在を仮定して合意形成を図ろうとした》わけだ。
別に、絶対的真理の存在と合意形成は矛盾しない。
87:考える名無しさん
26/01/18 14:49:33.54 0.net
「哲学する人生」は、ついに「信仰する人生」に優り得ない。
哲学は、自然科学、信仰、あるいは日常の世間話に優ることはない。
88:考える名無しさん
26/01/18 17:00:11.25 0.net
単に信仰するのは仏教用語でいう無明である。
これに対し、哲学とは唯一の真理が照らす光の中を進むことである。
89:考える名無しさん
26/01/18 17:02:15.48 0.net
あと、哲学はサイエンスを実践するための基盤となる思考態度だから、
哲学のないところにはSCIENCEは無い。
90:考える名無しさん
26/01/18 17:15:39.64 0.net
大学受験の国語で出題される現代文の問題文では、
近代批判と共に理性や科学までも非難されることがありましたから、
哲学がそのとばっちりを受けてなければ良いのですが。
91:考える名無しさん
26/01/18 17:24:24.80 0.net
戦後日本ではポストモダンのせいで大いに受けている。
竹田青嗣が上で書いてるだろ。
92:考える名無しさん
26/01/18 17:30:25.89 0.net
最近竹田青嗣氏はヘーゲルの方に進んでるけど、どこまでその形を維持しているかは、
新書を読んでいないので俺はわからないです。
93:考える名無しさん
26/01/18 17:52:55.55 0.net
欲望論の第三部は倫理がテーマらしいね。新しい経済学の樹立は後進に託すらしい。
94:考える名無しさん
26/01/22 08:18:14.18 0.net
何か書き込んでよ。嵐以外の話題でね。人生論wとかさ。
95:考える名無しさん
26/01/24 15:22:32.48 0.net
他人の国で上手く行ったことをそっくり真似て持って来たから当初は上手く行くが、その上手く行く技術なり制度なりが生まれた経緯を知らないし、そもそもそんな思考プロセス自体が自国に無いからそれをどう創り出すか、など全く理解していない。しかし過去に上手く行かせられたのだから『日本人には上手くやる能力が有る』と思っている、という壮大な自己誤解が生じる。
96:考える名無しさん
26/05/13 16:42:21.35 0.net
寄生獣のミギーがやってたことが哲学の一つかなーと
自分で感じたことを材料として自分の中でこねくりまわす
感覚的に納得いくまでいろんな考え方を試す
それじゃ足りないと感じたときは外を見て回る
世間の常識も言葉も外部由来なんだから、完全に理解できるはずないよね
水槽の脳だろうと自分の感覚が自分にとっての全てなんだから
自分の考えが組み上がったかな~って思える目安のひとつは、どうやってもその考えを完全には人に伝えられないってことかな。自分だけのクオリアを持てたかもって意味で
言葉で考えるっていうのは便利だけど呪いやんね。最初から外部由来の材料で考えとるやないかいって
97:考える名無しさん
26/05/14 07:25:37.82 0.net
>>96
俺はその辺は超受動的だな。哲学の本をあー面白かったと消費するだけ。自分なりの哲学を作ろうって発想も全然ない。根っからの読者、視聴者、ゲームプレイヤーなんだな。
98:考える名無しさん
26/05/14 17:23:02.64 0.net
>>97
それも好きだわ
むしろ基本そっちの楽しみ方なんだけど、体調とか環境が変わると楽しみ方も変わったり戻ったりしてる
哲学的な何か の思考実験とか大好物や
99:考える名無しさん
26/05/15 06:52:36.44 0.net
飲茶さんの本はフェルマーの定理のやつも面白かったな。
100:考える名無しさん
26/05/15 08:35:53.79 0.net
ようやく欲望論1と2を読み終えた。ヘーゲルのエンチュクロペディの現代版といっていい内容。三巻の刊行はいつになるか。
101:考える名無しさん
26/05/15 12:14:31.53 0.net
面白そうやからウィッシュリストいれたわ
量子論と複雑系のパラダイムってウェブブログもおもしろいで
人の考えなぞるのたーのしー!