創発としての言語及び記号論についてat PHILO
創発としての言語及び記号論について - 暇つぶし2ch291:考える名無しさん
22/07/04 21:26:01.23 0.net
Javaでは「A extends B」という記述で、クラスAはクラスBを継承する、という
意味になる。包含関係で考えると、A ⊆ B になる
人間の機能や役割、定義をAIや機械に置換したり拡張するということは、この継承と
いうプログラミングの概念を使うと、さらに具体的なイメージになる。つまり、そのとき、
「AI extends HUMAN」となり、人間の内部構造やデータ構造、関数(機能)
がAIへと継承されていくのである。このAIがのちに自律性を獲得した時、人間は
不要なもの(反エコシステムや非合理)として廃棄されるかもしれない

292:考える名無しさん
22/07/04 21:54:42.53 0.net
人間の身体性や物質性というのもミームや遺伝子を荷なうヴィークルに
過ぎない、と分かれば、ヴィークル自体は何でもいいのではないのか、
という考え方が出てきてもおかしくない。川を渡るのに困りさえしな
ければ、その筏自体は何でもいい、という機能的な等価性を重視した観点になる
たとえば、ホログラム的な身体性であってもいいだろうし、抽象データ型としての
新たな非身体的な人間でもいいし、場合によっては人間がいなくなってもいい
プラトンは肉体を悪としたが、肉体は腐るから物質として腐臭も発するし、
機械のようにパーツ交換では済まない場面も多々出てくる。また、エネルギー上の
コスパも人間の身体性は著しく悪い。介護が必要になるAIや機械はないのだから

293:考える名無しさん
22/07/06 04:28:51.66 0.net
URLリンク(event.phys.s.u-tokyo.ac.jp)
トポロジカル欠陥と生命現象

294:考える名無しさん
22/07/07 07:31:36 0.net
パースは、己のロジックやカテゴリーを構築する上で、カントの影響を受けていたのか

ただし、カントのアプリオリ/実証の二項対立は否定しているが

295:考える名無しさん
22/07/07 07:35:39.16 0.net
パースのやっていることは、現代で言うとAIや機械学習のクラシフィケーションで、圏論の萌芽のようなことにも独自に取り組んでいて、恐ろしく先見の明があるマルチタレントの哲学者だなあ、と感心する

296:考える名無しさん
22/07/11 09:11:12 0.net
MMTはマクロ経済学の異端の一派だが、そもそもマクロ経済学自体が
「科学」から脱落しつつある。ベノワ・マンデルブロは、市場は複雑系の
スモールワールドで、加減乗除に微積分、正規分布の統計学を加えた程度の
単純な数式で記述できるわけがないとして、マクロ経済学を「科学」とは
見なさなかった。

その予言どおり、経済学の主流はゲーム理論やネットワーク理論、ビッグデータを使った
AIの機械学習などに移行しつつあり、既存のマクロ経済学の理論に照らして正しいか
どうかを議論することにさしたる意味はない。

297:考える名無しさん
22/07/11 09:12:05 0.net
現実世界のシビアさも、その本質は、この世界や社会が複雑系で出来ているので、
基本的にランダムに発生する不幸や不条理を制御できない、ことからくる
出来ることは、せいぜい、発生した不幸に対して事後的に一部手当てするのみだ。
れいわ新撰組で今回当選した方は重度障害があるが、若い時の医療ミスが原因らしい

たとえば、数学の世界であればガロアやアーベルは天才でありながらも、
不遇で若くして人生を終えた。前者は決闘で20歳で死に、後者は貧苦と病苦で
26歳で死去。歴代最長内閣を務めた安倍氏でも射殺、というように、この世界は
基本的に複雑系に覆われているので、突発的な不幸も防げないし、不条理や不遇、
背理、矛盾等に妨げられ、虐げられることになる

記号論では、もちろん、そのようなことは何も解決されない
ゲームやメタバースのような世界へ現実世界を縮減、簡約化できるならそれも
可能だが、それは今のところだけでなく、永遠に無理だろう
つまり、記号や論理、数学にも適用上の限界があるということになる

298:考える名無しさん
22/07/20 17:59:17.78 0.net
パースの記号モデルが、表意体、対象、解釈項のトリアーデで表されることは
何度か述べたが、同じようにパースは、記号も以下のトリアーデとして分類している
・類似記号(icon)
・指標記号(index)
・象徴記号(symbol)
の3種類に分類され、普遍的範疇の一次性、二次性、三次性、というパースの項に
関する3つの分類にそれぞれ対応しているのだが、その説明はここでは割愛しておく

299:考える名無しさん
22/07/20 18:00:04.76 0.net
少し具体例を示してみよう。昨日、私が見たユーチューブの動画で、そのユーチューバー
が様々な人生哲学的な話をしていたのだが、そこで彼が「ワクワクはやめておけ、と
家族に言ったんだが、結局、やめてくれなかった」ということ話していた。これは
文脈を分かっていないと、ほとんど意味不明な発話になるだろう
ワクワクして生きるのをやめて、まったり生きるのがいい、とか、中国の寝そべり族の
ように資本主義社会の歯車になることから降りて生きよ、みたいなメッセージなのか、
とも場合によっては受け取れそうである
だが、この動画での「ワクワクはやめておけ」、のワクワクはコロナワクチンのことを指して
おり、youtubeは株主の利権の関係からワクチンに否定的な言説を動画で流すと
垢Banになったり、削除の対象になるので、このユーチューバーはワクワクと
コロナワクチンのことを表現していたのである。
このようなワクワクが、パースの記号の3分類の中では、指標記号(index)に該当
する記号となる。つまり、本来ワクワクとコロナワクチンは何の関連性も無いが、
記号的にそれを指標として関連付けるような記号が、パースの指標記号(index)
となる

300:考える名無しさん
22/07/20 18:00:40.64 0.net
最近だと、統一といえば、精神統一を指すのでなく、統一教会のことを指すことが
多いが、ここで出てくる統一という記号は、パースの記号の分類では、どれに該当する
のであろうか。「統一教会」と「統一」は似ているので、類似記号(icon)に該当していると
考えても良さそうだ。似顔絵、証明写真、見本の色などは類似記号(icon)に分類される。
類似しているものを指し示す記号が、この類似記号(icon)に当てはまる。
ただ、ここでの「統一」という記号は幾分、指標記号(index)となる要素を持つ
ニュアンスも感じられるので、その要素も0ではないだろう。

このように、記号には指示の曖昧性や重ね合わせ、多義性が発生するのがその特徴である
そのため、自動翻訳が不自然なおかしな翻訳になりがちなのも理解されよう

301:考える名無しさん
22/07/20 18:01:14.84 0.net
中国の古典文学などでは、そのまま時の為政者や政権を批判すると投獄や処罰、
処刑の対象になるので、メタファーや例え話を使って、婉曲的に政権批判をする、という
文学的な技巧が発達した
こうしたたとえ話はパースの記号の3分類の中では、何に該当するのであろうか
指標記号(index)でもあるだろうし、メタファーとしての象徴記号(symbol)として
の要素もあるだろう。このように記号というのは指示の曖昧性や多義性が発生する。
こうした言語的状況をクワインは、「指示の不可測性」と表現した
「テセウスの船」であれば、船のパーツを全部交換したものは、以前と同じ船のなのか、と
いうパラドクスやアイデンティティの問題となり、これを記号論の方向へ拡張して考えたり
することも出来るであろう

302:考える名無しさん
22/07/20 18:01:46.99 0.net
「バスタブ曲線」であれば、それは機械や装置の故障率を表す曲線のことであり、
これは、その曲線がバスタブのような曲線を描くことでそう呼ばれている
URLリンク(i.imgur.com)
このバスタブ曲線はパースの記号の3分類のどれに該当するのであろうか
バスタブ曲線は、バスタブそれ自体を指示したり表しているのでなく、あくまで
機械や装置の故障率の時間的な傾向を表しているので、これは、指標記号(index)に
該当する、とみなせばよいであろう
このように記号を分類していくことで、その記号の持つ性質や関係というものが
明示化されると同時に、そこには幾ばくかの曖昧性や重ね合わせ、といったもの
も生じる、ということが理解される

303:考える名無しさん
22/07/20 19:20:57.02 0.net
「プラシーボ・ボタン」というものがあるが、聞いたことがある人は少ないだろう
アメリカのエレベーターの閉ボタンが、このプラシーボ・ボタンの一例であり、
それは、ボタンとしては敷設してあるが、実際は何の機能も果たしていない
偽のボタンのことを指す
エレベーターの閉じるボタンを押下した乗客は、そのボタンの押下がドアを閉じる
ことへ作動していると確信しているが、実際にはその機能は付いていないボタン
なのである。なぜこんなことをするかといえば、例えば障害者などがエレベーターを
利用する際に、誰かが閉じるボタンを素早く押して、エレベーターのドアがすぐに
閉じると危険になるからである。だから、そのエレベーターの開閉のタイミングは
一定時間で自動で決まっているのだが、あえて乗客の自己コントロール感を肯定して
やるために、そうしたプラセボの偽ボタンを敷設してあるのである。
たとえば歩行者用信号機のボタンにもそうしたプラセボボタンがあり、それを押しても
押さなくても、歩行者用信号機が青に点灯するまでの待機時間が変わらない、という
ものがあるようだ
これも記号論的に考えると、興味深い対象だ。ボタンは通常、記号のように何かを指示して、
何かの作用をもたらす、と信じられているのだが、実はプラセボボタンの押下は、何の
物理的な作用をも発生させていない。だが、心理的には自己コントロール感が錯覚と
してではあるが得られているのであり、そのボタンが全く無意味な記号や付属物とも
言えなくなる
神や信仰も、こうした空(から)の「プラシーボ・ボタン」と考えると、記号論として上手く
扱えるかもしれない

304:考える名無しさん
22/07/25 12:23:19.88 0.net
A Discussion on the 'Hurrah-Boo' Theory by A. J. Ayer That States the Meaninglessness
of Expression of Emotion
Person A says: “Do not lie, it is a wrongful deed.” Person B says:
“Do not buy chocolate ice-cream for me, I do not like it.”
Are these two statements just personal preferences?
Ethical statements can be discussed as personal preferences depending on whether
one takes a cognitive approach or a non-cognitive approach towards meta-ethics.

305:考える名無しさん
22/07/25 17:05:04.79 0.net
英文の長文がなぜかBanされるので、
これ以上入力できない
>>304
哲学は倫理的な問題でよく論争になるが、the 'Hurrah-Boo' Theory は、倫理の基盤は単なる個人の好みやシンパシーの問題であって、そこには特定の倫理規範を正当化するような理論はないという理論になる
ヒュームもこのthe 'Hurrah-Boo' Theory に賛同していたようだ
つまり、ミントの🍦より、抹茶🍧が好きだ、くらいの感覚で実は倫理も
選好されている、という洞察

306:考える名無しさん
22/07/25 17:09:07.92 0.net
ちなみに、パースはこの見解に反対している。パースは心理主義的なもの全般に対して否定的な立場を取っている感じで、あくまでロジックや熟考を重視している

307:考える名無しさん
23/03/06 10:57:33.57 0.net
誰かがこのスレのこと思い出させてくれたので、このスレも活用しようかな
ChatGPTが現れたことで、記号論をまた考えないといけないかもだから
このスレで何書いたかは、ほぼ忘れているので、暇な時、読み返そうかな

308:考える名無しさん
23/03/06 14:02:04.31 0.net
自然言語の意味論的アプローチの一つとして、「モンタギュー文法」と呼ばれるもの
がある。これは自然言語の文の意味解釈をラムダ計算の置換として捉えることである。
ラムダ計算は、数学者のチャーチとクリーネによって1930年代に考案された計算モデル
である。ラムダは記号でλと書く
では、ラムダ計算の簡単なイメージを表そう。<expression>と<identifier>は、それぞれ
式と識別子を表す。ラムダ計算を記述する文法は、以下の3行で定義できる。
<expression>::= <identifier>
<expression>::= λ<identifier>・<expression>
<expression>::= <expression><expression>

309:考える名無しさん
23/03/06 14:02:39.22 0.net
ラムダ計算のイメージを掴むために、ラムダ計算の体系に四則演算と整数が定義
されているものとして、以下のようなラムダ項(λ)を考えてみよう
λx. x + 1
この式の意味は、xに1を足す関数を表している。では、次に簡単なラムダ計算を
記述する
(λx. x + 1) 2
→ 2 + 1
→ 3
つまり、式の1行目の2がxに代入されると、2行目の2 + 1となり、3行目には、
このラムダ計算の解である3が出力されることになる。このラムダ計算のプロセスには
簡約化が行われていて、これを「β簡約」と呼んだりする

310:考える名無しさん
23/03/06 14:03:03.33 0.net
では、もう一つのβ簡約の例を示そう。このラムダ計算ではラムダ項を2つ並置し、
簡約が進むことで、徐々に、より簡単な式になるプロセスを表している。
(λf. f (f 3)) (λx. x + 1)
→ (λx. x + 1) ( (λx. x + 1) 3)
→ (λx. x + 1) ( 3 + 1)
→ (λx. x + 1) 4
→ 4 + 1
→ 5
このようにして、5というラムダ計算の解が得られた。この式の意味は、一行目の
(λf. f (f 3)) (λx. x + 1) という式の3に対して関数fが2回適用され、かつ
xに1を足すという計算を表している。あとの行の式は、このプロセスを機械的に
適用していき簡約しているだけである。

311:考える名無しさん
23/03/06 14:03:28.73 0.net
自然言語の意味論へのアプローチ法である「モンタギュー文法」は、ラムダ計算
という計算で、言語の意味を表せるとしたものである。最近流行りのChatGPTの
自然言語処理の能力は、以前のチャットボットと比べて格段に向上したと考えられる
が、言語、文、パロールの交換や応答を計算として考えれば、コンピュータがそれに
自然と秀でるであろうことは自明だったのであろう。
コンピュータは、電子計算機のことなので、ラムダ計算であれ、解析であれ、計算は
元々生身の人間よりも巧みにこなすので、自然言語処理の世界でも、人間よりも
優れた文やパロールを駆使するChatGPTが見れる日もそう遠くはないと考えられる。


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