意味の論理構造の哲学at PHILO
意味の論理構造の哲学 - 暇つぶし2ch555:考える名無しさん
22/05/17 22:36:49 0.net
この「かひ」についてのメタ言語的な表現法の有効性は、それを日本語
以外の言語に対応させて考えてみれば、さらに明らかとなる。
無論、他の言語において「かひ(貝)」と「かひ(効験)」が掛詞に
なることはないが、「かひ(効験)」と「か(交)ひ」は、例えば、
ドイツ語の場合であれば、そのまま»Tausch«に対応させることができ、
「かひ(効験)」をマルクス主義的な用語である»Tauschwert«に
対応させることもできる。「生き甲斐」、「働き甲斐」と言えば、
それは、「生きること」、「働くこと」の»Tauschwert«と解釈
することができるだろう。さらに、「『かひ』がない」、
「ふ『がい』ない」という表現も、»tauschen«との関連性から
直ちに、»enttäuscht«という表現と関連させて考えることができる。
試しに、»enttäuscht«をキーワードにして検索すると、次のような
表現がヒットする。

>Fühlst du dich oft von dir selbst enttäuscht?

ここで、»enttäuscht«を辞書の記載により、「失望させられた」と
いったような訳語を当てはめて考えるより、『伊勢物語』の表現法にも
見てとることのできるメタ言語的な捉え方に応じて、
「あなたはよく自分を『ふがいない』と感じますか」とした方が、
はるかに自然で、ドイツ語の原文の表現にも近い解釈が導かれる
のではないだろうか。


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