21/12/07 12:14:30.85 0.net
まず、複素関数に固有の課題として、関数の「多価性」の問題が浮上してくる。
一つの変数zに対して、f (z) が二つ以上の異なる値を取る関数のことを
「多価関数」と呼ぶ。
たとえば、f (z) =という関数、すなわち、複素数zに対して「二乗するとzになる複素数」を
対応させる関数を考えると、0でないzに対してf (z) は常に二つの異なる値を取る。
一つの変数zに対して、ちょうど一つのf (z) が定まるという関数の「一価性」が崩れる
この現象は、実関数の場合には大きな問題を引き起こさない(例であれば「平方根としては
正の実数を取る」と決めておけばいい)が、複素関数の場合には本質的な問題として
浮上してくるのだ。