16/07/24 06:06:29.48 53a85oOZ.net
ちあきなおみのCDタイトルに「あなたの恋する勇気をサポートします」という題があって
なるほどと思う点と、これって ちあきなおみの歌だけじゃないよな、と色々思い浮かぶ。
つまり、歌謡曲全体は、純愛や仮初めの恋について歌っている。
プラトニックラブというと、西洋では白馬の王子様かシンデレラの世界だが
日本語の恋愛歌は、直接的に性行為を歌うのは今でも厳禁で
そこに独特の文化があるように思う。
しかし、オーディオ的には、奥ゆかしいとか、切ないとか、歯痒い表現が難しい。
なので、余韻を増やしたり、高域のニュアンスをデフォルメしたり
音量に頼ることなく、声の表現を色々と工夫しながら、発達している。
おそらく、ジャズ・バラードに人気があるのも、日本的な背景があるように思う。
最近気づいたのは、奥ゆかしさとか切なさというのは、結構歌うのに力のいることで
それはオーディオ的にも、音のイントネーションがはっきりしてないと奥行きがでない。
ステレオ音場の奥行き感ではなく、表現そのものの奥行きで
余韻のコントロールと歌の流れが練達になることで、大きなうねりが出てくる。
これは、声量そのものが少ない、アイドル歌謡でも効果が出てくる。
昔はバタ臭いと言われたものだが、清楚な声にも表現力は必要だと思う。