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コレね
北海道福島町にある縄文時代の館崎遺跡から出土した土器に、「米食い虫」の異名を持つコクゾウムシが推定で約500匹練り込まれていたことが分かった。熊本大の小畑弘己教授らが発見し、23日までに英考古学誌ジャーナル・オブ・アーキオロジカル・サイエンス電子版に発表した。
多量のコクゾウムシは意図的に交ぜられたとみられ、小畑教授は「世界的にもまれな発見。縄文人の精神性を表すもので、栗の豊作の願いを込めたのではないか」と話している。
貯蔵米の害虫として知られるコクゾウムシは、体長約4ミリのオサゾウムシ科の甲虫。小畑教授らは残存する土器片内部をX線コンピューター断層撮影(CT)などで解析し、417匹の死滅したコクゾウムシの跡を確認。土器全体で501匹が交じっていたと推測した。
また、同遺跡などの東日本のコクゾウムシは栄養価の高い栗をエサとし、ドングリを食べる西日本のものより体長が2割ほど大きかったことも突き止めた。
小畑教授は「栗は北海道に自生しない。縄文期に本州から運ばれた証拠でもある」と指摘。コクゾウムシの混入理由については「縄文人に害虫の概念はなく、栗の化身として練り込んだのではないか」と話した。(2018/11/23-15:08)