20/06/01 14:10:49 oUYixUwy.net
[クラウド:物言わぬエアリスをかき抱きて]
エアリスが死んでしまった。俺の、目の前で……。
俺はセフィロスの凶行を止めることができなかった。
手が届きそうな場所で、あいつの刀がエアリスを貫くのを、ただ呆然と見守っていたんだ。
エアリスはどんなときでも、花のように笑ってみせた。
でも、もうエアリスは笑わない。
俺は二度と、彼女の無邪気な笑い声を聞くことはできない。
彼女が何をした?なぜエアリスが殺されなければならない?とめどなくわき上がる、身を焼くような怒りはどうしたらいい?
同時に、身体の芯から氷つきそうに、俺は怖い。
祈りを捧げるエアリスを見つけたとき、俺は何をしようとした?
あの瞬間、仲間が止めてくれなかったら、俺はエアリスに剣を降りおろしていた。
自分の意志とは無関係に……セフィロスに黒マテリアを渡してしまったときのように―。
俺は、誰なんだ? 元ソルジャーのクラウド……なのか?
教えてくれ、エアリス―。
出典
解体真書 p.166