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20世紀最後の日に発覚した凶悪事件は未解決のままだ。平成12年12月31日、東京都世田谷区上祖師谷の会社員、
宮沢みきおさん=当時(44)=方で、みきおさんと妻の泰子さん=当時(41)、長女のにいなちゃん=同(8)、
長男の礼君=同(6)=の一家4人が殺害されているのが見つかった。事件発生は30日夜中とみられる。
現場には、凶器の包丁や返り血を浴びたとみられる犯人のトレーナー(ラグランシャツ)など大量の遺留品が残されていた。
犯人の指紋やDNA型が検出できる血痕もあり、捜査本部は指紋捜査に力点を置き、周辺に住む男性の指紋採取にあたった。
DNA型の分析で18年、犯人は父系がアジア民族に多い型、母系が地中海やアドリア海周辺の南欧系民族に特徴的な型と判明した。
犯人はカード類の暗証番号を類推しようとした形跡があり、金目当ての犯行とみられる。
一方、風呂場に書類をまき散らし、冷蔵庫にあったアイスをスプーンを使わずに食べ、犯行後も長時間現場に居座るなど行動の
異様さも際立っている。犯人の履いていた靴は日本で販売していない27・5センチの韓国製「スラセンジャー」だった。
事件からまもなく24年。殺人事件被害者遺族の会「宙の会」会長として公訴時効撤廃の法改正にも尽力したみきおさんの父、良行さんは
24年に亡くなった。今も残る現場住宅では事件を知らない学生が肝試しで侵入する事案も起き、事件の風化も懸念される。
ー後略ー
(前島沙紀)
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2024/11/17 08:00
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