24/11/11 12:42:57.34 pWPq5WbY.net
ー前略ー
10月31日、国際高速鉄道協会(IHRA)の年次会議が台北市内で開かれた。開催に先立ち、前日の30日にIHRAの宿利正史理事長と
高鉄の江会長が記者会見を行った。冒頭の発言はこの場で発せられた。
■「独自性」PRする台湾
IHRAは東海道新幹線50周年のタイミングで2014年に設立された一般社団法人。会員は新幹線を運営するJR各社、メーカー、総合商社、
コンサルティング会社などで構成される。台湾の高速鉄道も多くの部分で新幹線システムを採用しており、高鉄も名を連ねる。
世界の高速鉄道は2種類に大別される。既存インフラの活用を重視して在来線や貨物列車と線路を共有する欧州型の高速鉄道。
そして、高速鉄道専用の線路上を走る日本の新幹線である。
新幹線は専用線に加え、自動運転装置(ATC)を導入することで衝突の可能性を完全に排除することを基本思想とする。
さらに車両、電力・信号・通信設備、軌道、土木構造物、防災・防護設備などの有形のハードと、オペレーション&メンテナンス、
組織体制、人材育成・開発といった無形のソフトを最適に統合したものを新幹線システムと捉え、
「高速鉄道に関心を持つ世界各国の国々に新幹線システムの情報を正確に提供することがIHRAの目的である」と宿利理事長が説明する。
ー中略ー
「JRとは違う高鉄独自の取り組みで、世界に誇れるものはあるか」と江会長に尋ねると、即座にこんな答えが返ってきた。
「開業当初、切符は駅の窓口でしか買えなかったが、2010年にコンビニで取り扱いを始めて1万店で買えるようになった。
2011年にはモバイルチケット化も始めた。こうした取り組みは海外の鉄道事業者にも参考になるのではないか」
■新車両はN700Sを「参考にして開発」
ー中略ー
■アメリカ、豪州のプロジェクトは?
続いて、アメリカ連邦鉄道局(FRA)のフレッド・モットレー氏が全米各地の高速鉄道プロジェクトについて説明した。
新幹線システムの導入が予定されているテキサス高速鉄道について述べた後は、カリフォルニア高速鉄道の最新状況である。
マーセド―ベーカーズフィールド間を先行して2030~2033年に開業を目指すが、その後、マーセドからサンフランシスコに延伸する
西進案と、ベーカーズフィールドからロサンゼルスに延伸する南進案の2案について、「どちらを優先するか決断しなくてはいけない
局面にある」という。
ロサンゼルスについてはネバダ州のラスベガスを結ぶ「ブライトラインウエスト」という高速鉄道計画もあり、シーメンス製の車両を
用いるなど詳細もすでに決まっている。ただ、「2028年という開業目標はちょっとハードルが高い」と述べた。
さらに、カナダのバンクーバーからワシントン州シアトルを経由してオレゴン州ポートランドまで結ぶ「カスケーディアコリドー」と
いうプロジェクトも紹介された。
アメリカに続いて、オーストラリア高速鉄道庁のスティーブ・ジョセフ上級部長が説明を行った。同国では労働党政権時代の2011年に
ブリスベン―ニューカッスル―シドニー―キャンベラ―メルボルン間を結ぶ全長1600kmの高速鉄道計画が発表されたが、
2013年に労働党から自由党に政権が交代し、在来線の高速化に方針転換された。
しかし2022年に再び労働党政権となり、この高速鉄道計画が復活。「オーストラリアは人口密度が低いといわれるが、高速鉄道が
できる東海岸には全人口の40%が集中しており、1平方キロ当たりの人口密度は420人で日本並みである」とジョセフ氏は力説した。
高速鉄道の建設により新たな雇用が生まれ、土地開発やCO2削減などの効果もあるとして、今年末までにニューカッスル―シドニー間の
投資価値検討書を作成する計画だ。
ー後略ー
大坂 直樹 :東洋経済 記者
全文はソースから
11/11(月) 4:32配信
URLリンク(news.yahoo.co.jp)