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8月21日、FOOD & LIFE COMPANIES(フードアンドライフカンパニーズ、以下F&LC、大阪府吹田市)は、中国の首都・北京で初出店となる「スシロー西単大悦城店」をオープンした。
2011年の韓国進出を皮切りに海外進出した同社は、現在7エリア(韓国、台湾、香港、シンガポール、タイ、中国、インドネシア)に回転すし「スシロー」を、2エリア(香港、米国)に大衆寿司居酒屋「杉玉」を、それぞれ展開している。
中国への進出は2021年で、まず南部に出店し、本土を北上しながら店舗を拡大。そして、この8月に首都・北京に1号店をオープンした。現地の反響は大きく、初日は一時12時間待ちが発生するほどの大行列だった。
その後、北京市内に2店舗がオープンしているが、1号店ではいまだ多くの人が並んでいるという。現地事業の担当者に、北京展開の狙いと人気の背景を聞いた。
海外店舗でも「日本のスシロー」を再現
F&LCでは、スシローのほか、持ち帰り寿司の専門店「京樽」、スシローより高価格帯の「回転寿司みさき」、そして「杉玉」の4ブランドを展開している。2024年9月末時点で海外店舗数は計182店舗で、そのうち中国に構えるスシローは44店舗となる。
同社がスシローの海外展開において強みとしているのは、日本同様の「直営」による店舗運営だ。
「日本で磨いてきたおいしさを海外でもそのまま提供したい、日本におけるブランドイメージもそのまま伝えたいという思いから、フランチャイズ展開ではなく直営としています。日本の店舗運営で十分な経験を積んだ社員が海外の各エリアに赴任して、直接マネジメントをする体制です。そうやって日本のスシローと同じ商品、オペレーションの再現に努めています」
そうした方針ゆえ、どの国でも基本的にローカライズはしていない。現地の人々の食文化にマッチするオリジナルメニューではなく、日本のスシローの寿司を海外でも同様に提供しているという。
オペレーションにおいては、現地スタッフとの連携が求められるが、「仕事に打ち込む熱量などは大きく変わらない」という。日本でも海外でも、いかに目標を設定し評価をするか。教育内容や人事考課といったマネジメントする側の意識が重要のようだ。
(略)
1号店は大反響、初日は12時間待ちも
1号店は、オープン前の段階で予約が1カ月先まで埋まっていたので、担当者は「ある程度の集客があるだろうと感じていた」という。オープンすると「待ってました」とばかりに人々が押し寄せ、初日は一時12時間待ちが発生するほどの反響に。なぜ、これほどの人気を得ているのか。
「海が近く多様な文化と接している天津や北京には、新しいものが受け入れられる土壌があります。そうした背景から日本食への興味・関心が高いことに加え、2024年5月に天津でスシローをオープンしたことから、その反響が北京へも事前に伝わっていたそうです。現地メディアでもスシローでの食体験が紹介され、それを見て来店されたお客さまからも好評のお声をいただき、反響が連鎖を呼ぶ形となりました」
一皿の価格は10元(約210円)、15元(約320円)、20元(約430円)、28元(約600円)の4種類で、そのうちの半分以上を10元で提供する。平均的な1食の価格は約100元(約2100円)で、現地の大衆レストランと同等だ。この価格帯に対する品質の良さは、評価されている大きな要素だという。
日本に旅行した際にスシローで食事をした人がファンになり、地元で開業した際に足を運ぶことも多いそうだ。寿司の楽しみ方は日本とさほど変わらず、家族や友人同士で訪れる人が多い。大とろ、中とろ、まぐろ、サーモン、赤えび、うなぎなどのネタは、日本同様に人気だという。
全文はソースで
(小林香織)
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